JPS6216998Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電気鍋、ホツトプレートなどの電気
調理器、さらに詳しくは電源接続部に熱板温度を
任意に設定することができ、かつ熱板温度を検出
して該設定温度を保持するよう電力供給を自動制
御する差込式温度調節器（以下、単に温度調節器
と云う）を着脱可能に設けた電気調理器に関す
る。この種の電気調理器は、熱板に設けたヒータ
への通電を、本体に対し着脱可能に設けられた温
度調節器を介して行うように構成されており、不
使用時には上記温度調節器を本体から抜き取つて
別途保管するように構成されていたので、梱包時
や保管時における取扱いが煩わしいものとなつて
いた。

この考案は上記事情に鑑みなされたもので、熱
板を覆蓋する蓋に設けられた把持部に温度調節器
を装着保持させることのできる保持手段を設ける
ことにより、温度調節器を把持部に１体に保持し
て収納することができるようにした電気調理器を
提供するものである。以下、この考案にかかる電
気調理器の１実施例であるホツトプレートについ
て説明する。

第１図はこの考案を施したホツトプレートの１
例をあらわす断面図である。裏面に電熱ヒータ１
が埋設され、表面にはフツ素樹脂コーテイングが
施された熱板２が左右の外枠３，３′にビス３
ａ，…により固着されている。外枠３，３′には
把手４，４′が１体に形成され、下端部にはゴム
脚５が設けられている。また、両外枠３，３′は
熱板２を囲繞する如く設けられたガード棒６によ
つて連結され、これら熱板２、外枠３，３′、ガ
ード棒６などによつて本体が形成されている。ヒ
ータ１の端子１ａ側の外枠３′には、装着された
温度調節器１１を保護する受部７が１体に設けら
れており、この受部７の凹部７ａは温度調節器１
１挿入の際のガードとしても働く。熱板の上記端
子１ａ配設側端部には、両端子１ａ，１ａの中間
部に温度調節器１１の先端に設けられている感熱
棒１２が挿入される温度検出孔８が設けられてい
る。また、熱板２の裏面側には、遮熱板９が位置
決めリブ９ａにより位置決めされた状態で、ビス
９ｂにより取り付けられている。さらに、上記温
度検出孔８配設部には、この部分の熱反射のため
の感温部保護カバー１０が遮熱板９とは別体に設
けられている。

温度調節器１１の前部には、感熱棒１２の両側
に電極孔１３，１３が設けられており、これに電
熱ヒータ１の両電極１ａ，１ａが挿入され通電可
能となる。温度調節器１１の上面には温度設定用
の調節ダイヤル１４が設けられ、後端部には電源
コード１５が接続されている。

熱板２の上面側には立上り周壁２ａが設けら
れ、この周壁２ａの四隅の部分に上向きの段部
（図示せず）が形成されている。熱板２はこの段
部に載置される着脱自在な蓋１６によつて覆蓋さ
れる。蓋１６は、その中央部上面にツマミ状の把
持部１７をそなえ、さらにその左右両側に把手状
の把持部１７′をそなえている。図示例のツマミ
状の把持部１７は、従来の電気調理器のそれと異
なり、不使用時に上記受部７から取り外した温度
調節器１１を装着保持することのできる保持手段
をそなえている。このような保持手段は、把手状
の把持部１７′に設けておいてもよい。

第２図は、この温度調節器保持手段の１例をあ
らわすもので、受座１７ａをそなえ、ビス１６ａ
によつて蓋に固着された把持部１７を上に開いた
箱状に形成し、この中に温度調節器１１を収納す
るようにした例をあらわす。感熱棒１２と電源コ
ード１５とは箱状の把持部の側壁に設けた切欠き
部２１，２１′から外部へ突き出され、さらに温
度調節器１１の上からキヤツプ２２が嵌着され
る。第１図の鎖線で示した部分は、このようにし
て温度調節器１１を把持部１７内に収納した状態
をあらわし、この状態ではキヤツプ２２のフツク
２３がその弾性により、把持部の側壁に設けられ
た窓２４に係合し固定される。この実施例では、
温度調節器が把持部１７内に収納されるので、保
管中におけるほこりや衝撃からの保護が効果的に
行なわれる。なお、把持部の外縁部にはフランジ
２５が設けられており、このフランジの下側に電
源コード１５を巻き付けておくとコードが整然と
保持される。なお、１５ａはコードの保護ブツシ
ユである。

第３図は、把持部１７に挿入孔１８を設け、こ
れに感熱棒１２を挿入した状態で温度調節器１１
を保持するようにした例をあらわす。温度調節器
１１の腹部に磁石１９を設け、これを鉄板などの
磁性体でつくられた蓋１６に吸着させておくよう
にすれば、温度調節器１１はさらにしつかりと保
持される。磁石を温度調節器１１の腹部に設ける
かわりに把持部１７に当接する端面に設けてお
き、把持部１７の当接側端面１７ｂに磁性体を配
設しておいてもよい。第３図の実施例では、蓋１
６の外周部が溝状凹面として形成され、この部分
に電源コード１５が巻回されているが、このよう
にしておくと収納時に電源コードが整然と保持さ
れる。

第４図は把持部１７の上面に磁石１９′を設
け、温度調節器１１の腹部には把持部１７の頭部
が嵌合する形状の凹部２０を設けるとともに、該
凹部２０の底面を磁性体で形成した例をあらわ
す。同図では温度調節器１１が反転した状態であ
らわされているが、その凹部２０に把持部１７の
頭部を嵌合させれば、温度調節器１１は把持部１
７上に被せられた状態で保持される。この実施例
では、把持部に対する温度調節器の装着がきわめ
て簡単である。なお、把持部１７の側面（手掛り
部）１７ｃを図の如く全面にわたつて凹面状に形
成しておき、この部分に電源コード１５を巻回す
るようにすれば、第３図の実施例同様収納時に電
源コードがバラされないので便利である。

第５図は、把持部を台座１７ａと１体に設けら
れた１対の弾性カギ形片２６，２６′として形成
し、両カギ形片２６，２６′の間に温度調節器１
１を無理嵌め式に圧入嵌着するようにした例をあ
らわす。温度調節器１１を装着した状態では、カ
ギ形片２６，２６′の突起２６ａ，２６a′が温度
調節器１１の上面の凹部１１ａ，１１a′に嵌合す
る。

第６図は他の実施例と異なり、温度調節器を把
手状の把持部１７′に装着するようにした例をあ
らわす。この例では把持部１７′の段部側壁４０
と、これに対峙させて設けた弾性挟持片４１との
間で温度調節器１１が挟持されている。

第７図は把持部１７にアリ溝３１を形成し、こ
れに温度調節器１１に設けたアリ状突起３２を嵌
合させることにより、温度調節器１１を把持部１
７にスライド式に装着するようにした例をあらわ
す。

第８図は、把持部１７の外周部数個所にＬ字状
の溝３３を設けるとともに、温度調節器１１の腹
部にソケツト３４を設け、このソケツトの内壁に
前記溝３３に嵌合する突起３５を形成し、両者を
係合させるようにした、いわゆるヘリコイド式の
着脱手段を設けた例をあらわす。溝３３にソケツ
ト３４側の突起３５を嵌合させた状態で半回転程
度ひねることにより、温度調節器１１を把持部１
７に容易に装着することができる。なお、両者の
結合は螺合式でもよい。

第９図は、温度調節器１１のダイヤル１４を把
持部１７に設けた穴３６に嵌着することにより、
温度調節器１１を保持するようにした例をあらわ
す。

以上に温度調節器の保持手段を例示したが、こ
れらの例において、電源コード１５はそれ自身を
束ねておいてもよく、あるいは把持部または蓋の
外周部に巻き付けて保持するようにしてもよい。
また、蓋の両側に設けた把手状の把持部１７′と
本体との間に巻回し保持するようにしてもよい。

以上に説明した如くこの考案にかかる電気調理
器は、熱板を覆蓋する蓋の把持部に温度調節器を
装着保持することのできる保持手段を設けたの
で、不使用時における温度調節器の収納場所に困
らなくなつた。また、運搬時などに揺動や衝撃が
生じても温度調節器が遊動することがないので、
熱板のコーテイングなどが損傷することが効果的
に防止されるようになつた。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案にかかる電気調理器の１例と
してのホツトプレートの断面図、第２図から第９
図までの各図はそれぞれ異なる実施例をあらわす
要部の説明図である。 １……電熱ヒータ、２……熱板、３，３′……
外枠、４，４′……把手、６……ガード棒、９…
…遮熱板、１１……温度調節器、１２……感熱
棒、１４……調節ダイヤル、１５……電源コー
ド、１６……蓋、１７，１７′……把持部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 電熱ヒータにより加熱される熱板をそなえた
   本体、該本体を覆蓋する蓋、該蓋に設けられた
   把持部、および上記本体に対して着脱可能に設
   けられ、上記電熱ヒータに電流を供給するため
   の電源コードが取り付けられた差込式温度調節
   器をそなえた電気調理器であつて、上記蓋の把
   持部に上記温度調節器を着脱自在に装着保持さ
   せることのできる保持手段を設けたことを特徴
   とする電気調理器。 (2) 蓋の把持部に装着された差込式温度調節器の
   電源コードを、該把持部の側部に巻回し保持さ
   せるようにした実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の電気調理器。 (3) 蓋の把持部に装着された差込式温度調節器の
   電源コードを、蓋の外周部に巻回し保持させる
   ようにした実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の電気調理器。