JPS6216508Y2 - - Google Patents

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JPS6216508Y2
JPS6216508Y2 JP14555481U JP14555481U JPS6216508Y2 JP S6216508 Y2 JPS6216508 Y2 JP S6216508Y2 JP 14555481 U JP14555481 U JP 14555481U JP 14555481 U JP14555481 U JP 14555481U JP S6216508 Y2 JPS6216508 Y2 JP S6216508Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車輪と一体に回転するデイスクの両面
に配置された一対の摩擦パツドをブリツジ部で跨
ぎ第1腕と第2腕とを有するキヤリパに、前記両
摩擦パツドを押圧保持するパツドスプリングを支
持した車両用デイスクブレーキ装置のパツドスプ
リングに関するものである。
周知の如く、フローテイングキヤリパ型あるい
は対向ピストン型の車両用デイスクブレーキ装置
にはデイスクに圧接され制動作用を行なう摩擦パ
ツドの振動およびガタつきを防止するパツドスプ
リングが設けられている。このパツドスプリング
は一枚の板状の弾性体で形成され、摩擦パツドの
上部をデイスクの半径方向内方へ押圧するよう
に、キヤリパのブリツジ部内壁に設けられてい
る。
しかし、ピストンを一方側にだけ設け、液圧に
よりピストンが摩擦パツドをデイスクに押し付け
ると、その反力によつてキヤリパをデイスク軸方
向に移動しデイスクの反対側の面に対向する摩擦
パツドを引寄せてデイスクを挾み制動するフロー
テイングキヤリパ型にあつては、摩擦パツドの摩
耗により増加するデイスクと摩擦パツドとの間の
制動間隙を自動的に調整するため、ピストン側の
摩擦パツドがデイスク方向に移動して行く。この
ためパツドスプリングの非ピストン側の摩擦パツ
ド押圧点は、初期値から変化しないが、ピストン
側の摩擦パツド押圧点が移動して他方の摩擦パツ
ド押圧点に接近し、ピストン側の摩擦パツド押圧
荷重が大きくなる。
これにより、パツドスプリングの設定押圧力が
維持されなくなり、摩擦パツドのセツトバランス
が崩れ、摩擦パツドが傾いたり、偏摩耗あるいは
摩擦パツド自体の引きづりの一原因となつてい
る。
また、相対するピストンによつてデイスクの両
側から摩擦パツドを押し付ける対向ピストン型に
あつては、摩擦パツドの摩耗による制動間隙の調
整によつて、両摩擦パツドがデイスク側へ移動す
るが、この移動量が不均一になることがあり、こ
れによりパツドスプリングによる摩擦パツドのセ
ツトバランスが崩れ、前記と同様な不具合が生じ
る。
更に、このパツドスプリングは組付作業を簡単
かつ容易にするため、パツドスプリングの位置決
めおよび仮止めを行なう必要がある。
本考案はかかる問題点に鑑みなされたもので、
パツドスプリングは両摩擦パツドを夫々独立して
別個にデイスクの半径方向内方へ押圧するパツド
押圧部と、この両パツド押圧部を連結しブリツジ
部天壁のデイスク軸方向のリブ部に圧接される連
結部と、前記連結部の一端にデイスク軸方向に突
出しブリツジ部に貫通形成したハンガーピン抜止
め部材を固定する固定ボルトのボルト孔に係合す
る突部と、前記連結部の他端に前記リブ部を挾む
爪部とを備えたことを特徴としている。
そして本考案の目的は、摩擦パツドの摩耗によ
つてパツドスプリングの一方のパツド押圧部に生
じるパツドスプリングの押圧荷重の変動を他方の
パツド押圧部に伝達することを軽減してパツドス
プリングの設定押圧力を維持し、摩擦パツドを適
確に押圧保持し摩擦パツドの振動やガタつきを防
止するとともに、偏摩耗や摩擦パツドの引きづり
が軽減され、かつパツドスプリングの位置決めお
よび仮止めを簡単かつ確実に行なうことができ、
しかもその構造が簡単である車両用デイスクブレ
ーキ装置のパツドスプリングを提供するにある。
以下、図面により本考案の一実施例を説明す
る。
車輪と一体に回転するデイスク1の両面には、
一対の摩擦パツド2,3が配置されている。キヤ
リパ4は車体に固定されたブラケツト5にデイス
ク軸方向に移動可能に支持され、第1腕4aと第
2腕4bがブリツジ部4cにより連結して一体に
成形されている。そして、このブリツジ部4cは
デイスク1および両摩擦パツド2,3を跨ぎ、第
1腕4aにはピストン6がシリンダ7に摺動可能
に設けられており、マスタシリンダ(図示せず)
を操作してシリンダ7の液室8に圧液を供給すれ
ば、ピストン6はその圧液によつて前進して第1
腕側の摩擦パツド2の裏板2a背面を押圧してデ
イスク1の一側面に圧接する。一方第2腕4bは
摩擦パツド3の裏板3a背面に当接している。
第1腕4aと第2腕4b間には、デイスク軸と
平行な一対のハンガーピン9,9が抜差し可能に
設けられ、前記両摩擦パツド2,3が、その裏板
2a,3aをこのハンガーピン9,9に貫通して
デイスク軸方向に摺動可能に吊持されている。そ
して、このハンガーピン9,9は一端外周に位置
決め突起9a,9aが、また他端外周には環状溝
9b,9bがそれぞれ形成されており、その位置
決め突起9a,9aは第1腕4aの外側面に当接
してハンガーピン9,9の架設位置を決定し、環
状溝9b,9bを第2腕4bの外側に露出させ、
ブリツジ部4cに固定ボルト10によつて固定さ
れた抜止め部材11の係止片11a,11aを環
状溝9b,9bに係合して抜け止めされている。
前記固定ボルト10はブリツジ部4cの第2腕
側に形成されたボルト孔12に螺着されており、
このボルト孔12はブリツジ部4cの上方から垂
直に下方に向け、ブリツジ部4cを貫通するとと
もに第2腕4bの内側壁を切欠くように形成され
ている。
キヤリパ4のブリツジ部4c内壁と摩擦パツド
2,3間には、この摩擦パツド2,3をデイスク
1の半径方向内方へ押圧保持するパツドスプリン
グ13が配設されている。
このパツドスプリング13は、デイスク1の回
入および回出方向でブリツジ部4cの天壁4d方
向へやや傾斜して延出し第1腕側の摩擦パツド2
の裏板2aの上部を摺動可能に押圧する広幅の左
右一対のパツド押圧部13a,13aと、デイス
ク1の回入および回出方向でブリツジ部4cの天
壁4d方向へやや傾斜して延出し第2腕側の摩擦
パツド3の裏板3aの上部を押圧する裏板3aと
略同幅の左右一対のパツド押圧部13b,13b
と、この第1腕側のパツド押圧部13a,13a
と第2腕側のパツド押圧部13b,13bとを連
結しブリツジ部4cの天壁4dに形成されている
デイスク軸方向のリブ部4eに圧接される連結部
13cと、前記両パツド押圧部13a,13a,
13b,13bのデイスク1側にそれぞれ摩擦パ
ツド2,3のデイスク軸方向の移動を規制する係
止部13d,13dと13e,13eとを備えて
いる。更に、連結部13cの第2腕側には、ブリ
ツジ部4cを貫通して形成されたボルト孔12と
係合する突部13fが、また連結部13cの第1
腕側にはブリツジ部4cのリブ部4eを挾む爪部
13gがそれぞれ形成されている。
そしてこのパツドスプリング13は、突部13
fをボルト孔12に係合して第1腕側および第2
腕側の位置決めをし、ついで爪部13gをブリツ
ジ部4cのリブ部4eに両側から当てがい爪部1
3gがリブ部4eを挾むようにして押し込むと、
連結部13cがリブ部4eの下面に圧接するとと
もに爪部13gが両側面を挾み仮止めが行なわれ
る。ついで、摩擦パツド2,3をハンガーピン
9,9により吊持すると、パツドスプリング13
のそれぞれのパツド押圧部13a,13a,13
b,13bが摩擦パツド2,3の裏板2a,3a
の上部をデイスク1の半径方向内方へ押圧して組
付けられる。これにより、パツドスプリング13
は摩擦パツド2,3の裏板2a,3aを設定荷重
で押圧保持するとともに、摩擦パツド2,3の振
動およびガタつきを防止する。
次にこの実施例について説明すると、ブレーキ
ペダルの操作によりマスタシリンダ(図示せず)
から圧液を液室8に供給すればその圧液によりピ
ストン6が前進して第1腕側の摩擦パツド2を押
圧してデイスク1の一側面に圧接させる。する
と、その反作用によりキヤリパ4がピストン6と
反対方向に移動して、第2腕4bにより反対側の
摩擦パツド3を押圧し、これをデイスク1の他側
面に圧接させ、これによりデイスク1に制動をか
けることができる。
この制動時に、摩擦パツド2,3はキヤリパ4
のブリツジ部4cに確実に組付けられたパツドス
プリング13によつて、所定の設定荷重によりデ
イスク1の半径方向内方へ適確に押圧保持されて
いるので、デイスク1に平行かつ円滑に圧接され
るとともに、摩擦パツド2,3の振動やガタつき
を有効に防止している。
この繰り返しの制動により摩擦パツド2,3が
摩耗すると、デイスク1と摩擦パツド2,3との
間の制動間隙が増加するが、これに伴いピストン
6が前進して行き摩擦パツド2をデイスク1側へ
近づけて制動間隙が常に一定になるように調整さ
れる。
この制動間隙の調整によつて、パツドスプリン
グ13の第2腕側パツド押圧部13b,13bの
押圧点は初期値より変化しないが、第1腕側摩擦
パツド2がパツド押圧部13a,13aを摺動し
て移動するため、第1腕側パツド押圧部13a,
13aの押圧点が第2腕側へ接近する。この押圧
点の移動により、第1腕側ではパツドスプリング
13の押圧荷重が初期値より変化するが、第1腕
側パツド押圧部13a,13aと第2腕側パツド
押圧部13b,13bとがそれぞれ独立して形成
され、連結部13cで結ばれているだけなので、
その第1腕側の荷重変動による第2腕側への影響
は軽減される。したがつて、第1腕側および第2
腕側の摩擦パツド2,3はパツドスプリング13
により所定範囲の押圧力で保持され、摩擦パツド
2,3が傾くことがなく、偏摩耗が防止されると
ともに、パツド自体の引づりも防止できる。そし
て、パツドスプリング13の第1腕側パツド押圧
部13a,13aと第2腕側パツド押圧部13
b,13bのデイスク1側へ形成された折曲部1
3d,13d,13e,13eによつて、制動時
に摩擦パツド2,3がパツド押圧部13a,13
a,13b,13bから脱落するという不具合は
生じない。
そして摩耗した摩擦パツド2,3を新規部品と
交換するには、キヤリパ4をブラケツト5に対し
てデイスク1の半径方向外方へ回動して、キヤリ
パ4の開口側に作業空間を作つてハンガーピン
9,9を引き抜いて摩擦パツド2,3の交換作業
を行なう。このとき、パツドスプリング13は突
部13fをボルト孔12に軸方向に対して直角方
向から係合し、一方爪部13gでブリツジ部4c
のリブ部4eを挾みキヤリパ4に確実に仮止めさ
れているので、パツドスプリング13の取付位置
がずれて摩擦パツド2,3の組付作業に手間取つ
たり、パツドスプリング13が脱落して紛失する
ような不具合は生じない。
更にパツドスプリング13を取外すときは、工
具等により下方へ引くと、爪部13gがブリツジ
部4cのリブ部4eから外れ、これにより極めて
容易に取外すことができる。そしてパツドスプリ
ング13を組付けるときは、突部13fをボルト
孔12に係合してパツドスプリング13の第1腕
側および第2腕側の位置決めをし、ついでブリツ
ジ部4cの天壁4d方向へ押し付けると、連結部
13cがリブ部4eに当接しかつ爪部13gがリ
ブ部4eを両側から挾むようにして組付けられ
る。したがつて、組付作業が容易であるととも
に、第1腕側と第2腕側のパツド押圧部の形状が
異なるパツドスプリング13であつても、組付作
業の際に生じやすい誤組が確実に防止される。
なお、前記実施例はフローテイングキヤリパ型
のデイスクブレーキについて説明したが、対向ピ
ストン型のデイスクブレーキについても同様に実
施することができる。この場合はパツドスプリン
グのパツド押圧部は両摩擦パツドが制動間隙の調
整によつてデイスク側へ移動するので、第1腕側
と第2腕側はいずれも同一の広幅に形成する。
以上のように本考案によれば、パツドスプリン
グは両摩擦パツドを夫々独立して別個にデイスク
の半径方向内方へ押圧するパツド押圧部と、この
両パツド押圧部を連結しブリツジ部天壁のデイス
ク軸方向のリブ部に圧接される連結部と、前記一
方のパツド押圧部にデイスク軸方向に突出しブリ
ツジ部に貫通形成したハンガーピン抜止め部材を
固定する固定ボルトのボルト孔に係合する突部
と、前記他方のパツド押圧部に前記リブ部を挾む
爪部とを備えているので、摩擦パツドの摩耗によ
つて、制動間隙の調整が行なわれ、これによつて
摩擦パツドがデイスク方向へ移動し、パツドスプ
リングのパツド押圧部の押圧点が移動して荷重変
動が生じても、他方に伝達することが少なく、両
摩擦パツドはパツドスプリングの所定範囲内の押
圧力が保持され、摩擦パツドの振動およびガタつ
きは有効に防止されるとともに、摩擦パツドの傾
きが生じないので、偏摩耗やパツド自体の引きづ
りの防止が図られる。
また、パツドスプリングやキヤリパのブリツジ
部内壁に所定の設定荷重により摩擦パツドを押圧
保持するように組付けられ、しかも摩耗した摩擦
パツドを新規部品と交換する際にも、パツドスプ
リングの組付位置がずれて組付作業に手数を要し
たり、脱落したりして紛失する等のおそれはな
い。また、パツドスプリングを取外すときには、
工具等によりブリツジ部の開口側へ引くことによ
り爪部がブリツジ部内側壁から外れ容易に取外す
ことができ、一方パツドスプリングの取付は突部
をボルト孔に係合し、ついでブリツジ部天壁方向
へ押し付けることにより爪部がブリツジ部のリブ
部を挾むようにして取付けられ、組付作業を極め
て容易に行なうことができる。
そして組付の際に、パツドスプリングの突部を
ボルト孔に係合するようにして位置決めをしてい
るので、第1腕側と第2腕側の形状が異なるパツ
ドスプリングにあつては、誤組の防止が図られ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示すもので、第1図
は平面図、第2図は断面正面図、第3図は第1図
の−断面図、第4図はパツドスプリングの平
面図、第5図はパツドスプリングの正面図であ
る。 1はデイスク、2,3は摩擦パツド、4はキヤ
リパ、4aは第1腕、4bは第2腕、4cはブリ
ツジ部、10は固定ボルト、11はハンガーピン
の抜止め部材、12はボルト孔、13はパツドス
プリング、13fは突部、13gは爪部である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 車輪と一体に回転するデイスクの両面に配置さ
    れた一対の摩擦パツドをブリツジ部で跨ぎ第1腕
    と第2腕とを有するキヤリパに、前記摩擦パツド
    を押圧保持するパツドスプリングを支持した車両
    用デイスクブレーキ装置において、前記パツドス
    プリングは前記両摩擦パツドを夫々独立して別個
    にデイスクの半径方向内方へ押圧するパツド押圧
    部と、この両パツド押圧部を連結しブリツジ部天
    壁のデイスク軸方向のリブ部に圧接される連結部
    と、前記連結部の一端にデイスク軸方向に突出し
    ブリツジ部に貫通形成したハンガーピン抜止め部
    材を固定する固定ボルトのボルト孔に係合する突
    部と、前記連結部の他端に前記リブ部を挾む爪部
    とを備えたことを特徴とする車両用デイスクブレ
    ーキ装置におけるパツドスプリング。
JP14555481U 1981-09-30 1981-09-30 車両用デイスクブレ−キ装置のパツドスプリング Granted JPS5850324U (ja)

Priority Applications (1)

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JP14555481U JPS5850324U (ja) 1981-09-30 1981-09-30 車両用デイスクブレ−キ装置のパツドスプリング

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JP14555481U JPS5850324U (ja) 1981-09-30 1981-09-30 車両用デイスクブレ−キ装置のパツドスプリング

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Publication Number Publication Date
JPS5850324U JPS5850324U (ja) 1983-04-05
JPS6216508Y2 true JPS6216508Y2 (ja) 1987-04-25

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ID=29938481

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JP14555481U Granted JPS5850324U (ja) 1981-09-30 1981-09-30 車両用デイスクブレ−キ装置のパツドスプリング

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0223871Y2 (ja) * 1984-09-29 1990-06-29

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JPS5850324U (ja) 1983-04-05

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