JPS62164596A - 感熱性平版印刷原版およびその製版方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は感熱記録方式を利用して製版することのできる
新規な平版印刷原版およびそれを用いた簡便な製版方法
に関する。

〈従来の技術〉 平版印刷版としては従来、感光剤を用いたＰＳ版や酸化
亜鉛を用いた電子写真マスター等が使われている。しか
しこれらの印刷版や製版方法には、いくつかの欠点があ
った。

例えばＰＳ版は感光性のため使用前の保存や取扱いに十
分な注意を要する。製版においては原稿から直接印刷版
にパターンを焼き付けることができず、中間にリスフィ
ルムを用いる。このリスフィルムを処理する肯定が煩雑
であり、きた使用する薬品の中には公害性のあるものが
あり、取扱い上問題を有するものであった。一方、電子
写真方式はＰＳ版と比べると製版は簡単であるが、電子
写真製版機という高価な装置を必要としかならずしも簡
便な製版方式とは言えなかった。

〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであリ、製版
の操作、工程が簡便な新規の平版印刷原版およびその製
版方法を提供するものである。

更に詳しくは、高価な光学系を有する装置を必要とする
従来の製版方式でな（、ワープロ、パソコン、ファクシ
ミリ等のプリンターとして最近普及の著しい感熱記録方
式に使用される感熱ヘッドの使用を可能とした新規な平
版印刷原版およびその製版方法を提供するものである。

〈問題点を解決するための手段〉 本発明は親水性表面を有する基体の該表面上に、ブロッ
クイソシアネートおよびイソシアネートと反応すること
のできる活性水素を有するポリマーとを含有する感熱層
を設けてなる感熱性平版印刷原版を提供するものであり
、また、該平版印刷原版の感熱層を画像状に接触加熱す
ることにより親油性の画像部を形成し、しかる後非加熱
部の感熱層を洗浄除去することにより親水性表面を露出
せしめることを特徴とする製版方法を提供するものであ
る。

本発明の最大の特徴は感熱層の中にブロックイソシアネ
ートを配合することにある。本発明でいうブロックイソ
シアネートは以下に述べるようなイソシアネーＩ・化合
物とブロック剤とを所定の配合比で反応容器中に入れ加
熱することにより得ることができる。この場合、必要に
応じて溶剤や反応促進のための触媒を使用することがで
きる。

すなわち該イソシアネート化合物はエポキシ樹脂やポリ
エステル樹脂の硬化剤として公知の化合物が本発明に遠
用できる。例えば、１，６−へキサメチレンジイソシア
ネート、■、８−オクタメチレンジイソシアネート、２
，２．４−トリメチルへキサメチレンジイソシアネート
等のアルキレンジイソシアネート、３．３’−ジイソシ
アネートジプロピルエーテル、３−イソシアネートメチ
ル−３，５，５−トリメチルシクロへキジルイソシ”ｒ
ネート、トランスビニレンジイソシアネート等の不飽和
イソシアネート、トルエ゛ンジイソシアネー１−、キシ
リレンジイソシアネート、４．４’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、フェニルイソシアネート、４．４’
−ビフェニルジイソシアネート等の芳香族イソシアネー
ト、さらに末端にイソシアネートを持つプレポリマーが
挙げられるが、これらの化合物に限定されるものではな
い。

一方上記のイソシアネートのブロック剤としてはフェノ
ール系、アルコール系、活性メチレン系、メルカプタン
系、酸アミド系、イミド系、アミン系、グアニジン系、
イミダゾール系、尿素系、カルバミン酸塩系、イミン系
、オキシム系、亜硫酸塩系等の化合物が使用可能である
。

本発明でいうブロックイソシアネートを合成するのにと
（に好適なブロック剤はフェノール系、アルコール系、
アミン系、グアニジン系、イミダゾール系、尿素系化合
物である。具体的にはフェノール系としてフェノール、
クレゾール、キシレノール、ｐ−エチルフェノール、０
−イソプロピルフェノール、ｐ−ｔｅｒｔ−ブチルフェ
ノール、ｐ−ｔｅｒｔ−オクチルフェノール、チモール
、ｐ−ナフトール、ｐ−ニトロフェノール、ｐ−クロロ
フェノール等が、又、アルコール系としてはメタノール
、エタノール、プロパツール、ブタノール、エチレング
リコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチ
ルカルピトール、ベンジルアルコール、フェニルセロソ
ルブ、フルフリルアルコール、シクロヘキサノール等が
、アミン系としてはジフェニルアミン、フェニルナフチ
ルアミン、アニリン、カルバゾール等が、又、グアニジ
ン系としてグアニジン、メチルグアニジン、■、３−ジ
メチルグアニジン、ステアリルグアニジン、アセチルグ
アニジン、フェニルグアニジン、■、３−ジフェニルグ
アニジン、■、３−ジー０−トリルグアニジン、１−ジ
メチル−３−メトキシフェニルグアニジン、１−ヘンシ
イルー３−フェニルグアニジン、ｏ−トリルビグアニド
、イミダゾール系としてイミダゾール、２−メチルイミ
ダゾール、２−エチルイミダゾール、２−エチル−４−
メチルイミダゾール、２−ウンデシルイミダゾール、２
−ヘプタデシルイミダゾール、２−フェニルイミダゾー
ル、２−フェニル−４−メチルイミダゾール、■−シア
ノエチルー２−ウンデシルイミダゾール、２，４−ジア
ミノ−６（２゛−メチルイミダゾリル（１’）ｌエチル
−５−１リアジン、尿素系として尿素、チオ尿素、エチ
レン尿素、フェニル尿素等が挙げられる。

本発明においてブロックイソシアネートとともに感熱層
を構成するポリマーとしては、ブロックイソシアネート
から加熱時に発生するイソシアネートと反応して硬化す
ることのできる活性水素を有するポリマーが使用される
。イソシアネートは多（の官能基と反応するが、本発明
では特に水酸基もしくはカルボン酸基の中の少なくとも
一種類の官能基を有するポリマーを使用することが好ま
しい。水酸基含有ポリマーとしてはポリエーテルポリオ
ール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、
エポキシポリオール等のポリウレタン樹脂用のポリオー
ルプレポリマーが挙げられる。またカルボン酸基含有ポ
リマーとしてはイソブチレン−無水マレイン酸共重合体
、アクリル酸共重合体、メタクリル酸共重合体等が挙げ
られる。その化エチレンイミン共重合体等のようにイミ
ノ基やアミン基を含有するポリマーも使用可能である。

本発明では前述のブロックイソシアネートの加熱時にお
けるイソシアネート解離を促進するために、またイソシ
アネートと活性水素含有ポリマーとの硬化反応を促進す
るために各種触媒を感熱層中に含有することができる。

具体例としてトリエチルアミン、トリエチレンジアミン
、オクトエ酸すず、ジブチルすずジ（２−エチルヘキソ
エート）、２−エチルヘキソエート鉛、硝酸ビスマス、
チタン酸、２−エチルヘキシル、硝酸ビスマス、塩化第
２すす、塩化第２鉄、ナフテン酸亜鉛、三酸化アンチモ
ン等が挙げられる。

さらに本発明における感熱層には、製版の過程で感熱ヘ
ッドの使用時のスティック防止のため及び加熱記録部分
のインキ受容性を高めるために、炭酸カルシウム、シリ
カ、水酸化アルミニウム等の無機顔料、架橋スチレン微
粒子、尿素−ホルマリン樹脂微粒子、ベンゾグアナミン
樹脂微粒子等の有機顔料、ステアリン酸アマイドメチロ
ールステアロアマイド、パラフィンワックス、マイクロ
クリスタリンワックス、モンタン酸ワックス、高級アル
コール等のワックス様物質を添加することができる。ま
た感熱層に感熱発色材料を添加しておくと記録済みか否
かが容易に判別できる。発色材料としてはロイコ染料と
フェノール化合物、遷移金属塩とキレート刑などの従来
から公知の材料が利用できる。

本発明における親水性表面を有する基体としては、不感
脂化処理したアルミニウム板や亜鉛などの金属板、紙、
樹脂含浸紙、プラスチックフィルム上に不感脂化処理し
た金属箔をラミネートしたもの、あるいはアルミニウム
等の金属を蒸着したものが用いられる。又、カオリンク
レーやシリカの如き親水性の微粉末をＰＶＡ、澱粉等親
水性バインダーおよび該バインダーの架橋剤とともに紙
やプラスチックフィルム上に塗布したものも使用可能で
ある。

感熱層は、ブロックイソシアネートの分散液または溶液
と、活性水素含有ポリマー溶液及び必要に応じて各種添
加剤を混合して基体の親水性表面上にワイヤーバーなど
で塗布し、比較的低温で乾燥して形成する。

上記の如くして製造された本発明の感熱性平版印刷原版
は下記の製版工程を経てオフセット印刷等平版印刷の刷
版として供される。

すなわち、まず本発明の感熱性平版印刷原版の感熱層表
面に画像状に接触加熱をおこなう。この場合の加熱の手
段としては例えば感熱ファクシミリに使用されている感
熱ヘッドを使用するか、熱ペンを用いるかあるいは加熱
した画素状の金型を押し当てたりする方法があるが、中
でも感熱ヘッドを使用する方法が製版の操作性の点で本
発明に好ましい。

このような画像状の加熱により画像部のブロックイソシ
アネートからイソシアネートが解離し、これが感熱層に
共存しているポリマーの水酸基もしくはカルボキシル基
等の活性水素と反応しポリマーを硬化せしめ親油性とな
って平版印刷の際のインキ受理性を有するに至る。然る
のち非加熱部すなわち未硬化の非画像部の感熱層を水又
は溶剤により洗浄除去し、親水性すなわちインキ非付着
性の基体表面を露出せしめることにより製版が完了する
。洗浄に使用される溶剤は非加熱部の感熱層のみを容易
に溶解させるものであり、該感熱層の塗料溶剤が適当で
ある。具体的にはアルコール、アセトン、Ｍ　Ｅ　Ｋ　
、酢酸エチル、酢酸イソブチル、トルエンやそれらの混
合溶剤が使用できる。また酸性水やアルカリ性水も使用
可能である。

洗浄工程漫画像部の機械的強度や基体との接着力がやや
不足する場合は、更に全面加熱して画像部の硬化を進め
ることが好ましい。

〈実施例〉 次に実施例を示して本発明の感熱性平版印刷原版の作製
について、及びこれを使った製版方法について説明する
。

合成例−１ 撹拌器、温度計、冷却器を取り付けた三ツロフラスコに
２−メチルイミダゾール１２５ｇと１，６−へキサメチ
レンジイソシアネート１２５ｇを仕込み、反応温度を室
温より７５℃まで昇温した後、遊離イソシアネートが確
認されなくなるまで反応を行い、ブロックイソシアネー
トを得た。

合成例−２ ブチルアジペート（平均分子量１１０００）１００にト
ルエンジイソシアネート３５ｇを滴下しながら反応、両
末端イソシアネートのプレポリマーを得た。このプレポ
リマーに２−メチルイミダゾール１６ｇを加えて１０５
℃で２時間加熱し、ブロックイソシアネートを得た。

実施例−１ 厚さ１２５ｕｍのポリエステルフィルム上にアルミニウ
ム蒸着層を設けてなる基体のアルミニウム蒸着面上に下
記処方の感熱層塗料をワイヤーバーで塗工し、７０℃の
温風乾燥により塗布量３．５ｇ／＋Ｊの感熱層を有する
感熱性平版印刷原版を得た。

この原版を感熱記録方式のファクシミリ装置Ｐａｎａｆ
ａｘ　０Ｆ−９２０にセットし、コピーモードで画像状
に加熱した。その後エタノールで洗浄して非加熱部分の
感熱層を除去した。

この印刷版を小型オフセット印刷機（リョウビ２７００
型）にセットし通常の印刷条件で５０００枚の印刷を行
ったところ非画像部の地汚れがな（、画像部の脱落や版
面の摩耗もなく、すぐれた鮮明性を有する印刷物が得ら
れた。

実施例−２ 厚さ１２５ｕｍのポリエステルフィルム上にアルミニウ
ム蒸着層を設けてなる基体のアルミニウム蒸着面に下記
処方の感熱層塗料をワイヤーバーで塗工し、７００Ｃの
温風乾燥を行い塗布量３．０ｇ／イの感熱層を有する感
熱性平版印刷原版を得た。

アクリルポリオール （三井東圧化学製ニオレスターＱ１６４　　３０　ｇこ
の原版を実施例−１と同様に画像状に加熱後トルエン／
ＭＩＢＫ＝１／１の混合溶剤にて洗浄することにより非
加熱部分の感熱層を除去した。

更にこの版を１００℃の乾燥機で５分間加熱処理した。

この印刷版を実施例−１と同様に印刷したところ同様の
優れた結果を得ることができた。

〈発明の効果〉 本発明は上記の構成からなるので、従来の平版印刷版の
ように高価で煩雑な製版装置を要することな（、感熱ヘ
ッド等による接触加熱手段のみで簡易に製版が可能とな
り、かつその印刷特性も優れたものであった。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）親水性表面を有する基体の表面に、ブロックイソ
   シアネートおよびイソシアネートと反応することのでき
   る活性水素を有するポリマーとを含有する感熱層を設け
   てなることを特徴とする感熱性平版印刷原版。
2. （２）親水性表面を有する基体の表面にブロックイソシ
   アネートおよびイソシアネートと反応することのできる
   活性水素を有するポリマーとを含有する感熱層を設けて
   なる平版印刷原版の感熱層を画像状に接触加熱すること
   により親油性の画像部を形成し、しかる後非加熱部の感
   熱層を洗浄除去することにより親水性表面を露出せしめ
   ることを特徴とする感熱性平版印刷原版の製版方法。