JP2631168B2 - 湿し水不要感光性平版印刷版 - Google Patents

湿し水不要感光性平版印刷版

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JP2631168B2
JP2631168B2 JP3261763A JP26176391A JP2631168B2 JP 2631168 B2 JP2631168 B2 JP 2631168B2 JP 3261763 A JP3261763 A JP 3261763A JP 26176391 A JP26176391 A JP 26176391A JP 2631168 B2 JP2631168 B2 JP 2631168B2
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿し水不要感光性平版
印刷版に関するものであり、特に、露光時に原画(リス
フィルム)との真空密着性に優れた湿し水不要感光性平
版印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーンゴムやフッ素樹脂などのイン
キ反発性層を上層に有する湿し水不要感光性平版印刷版
はその表面が非常に平滑で、かつ密着性が良好であるた
めに、いったん原画フィルムと密着すると強固に固定さ
れてしまうので、露光時にこの表面に原画フィルムを重
ねて真空密着を行う場合、原画と版面の間に残った気泡
を除去することは非常に困難であり、原画の密着が不十
分のまま露光を行った場合、ぼけを生じ原画を忠実に再
現できないという問題があった。この問題を解決するた
め特公昭61-614号公報には表面に凹凸を有するカバーフ
ィルムをインキ反発性層上にラミネートして設け、これ
により真空密着性を改良する方法が提案されている。
【0003】更に特開平2-63051号公報には平均粒子径
が4〜9μmであり、かつ屈折率が1.4から1.7の粒子
を含むカバーフィルムを設けることが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平2-63051号
公報に記載された方法は真空密着性を改良できるもので
あるが湿し水を用いる従来の感光性平版印刷版(PS
版)に比べるとまだ不十分である。特に、湿し水不要感
光性平版印刷版の製造時、ロール状の平版印刷版に連続
的に上記カバーフィルムをラミネートして巻き取った
り、連続的に裁断して積み重ねたりする際や、輸送時及
び製版のための版取扱い時にカバーフィルム表面のシリ
カ粒子が脱落して真空密着性が低下してしまうという問
題点があった。
【0005】従って本発明の目的は、露光時に原画フィ
ルムとの真空密着性に優れた、即ち真空密着に要する時
間の短い、生産性に優れた、湿し水不要感光性平版印刷
版を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる問題
を解決すべく鋭意検討した結果、以下に述べる本発明に
到達した。即ち本発明は、支持体上に感光性樹脂層、イ
ンキ反発層および表面に凹凸を有するカバーフィルムを
積層してなる湿し水不要感光性平版印刷版において、該
カバーフィルム表面の凹凸が、シリカ粒子および架橋剤
を含む、皮膜形成性の樹脂溶液をカバーフィルム上に塗
布、乾燥し、架橋硬化させたものであることを特徴とす
る湿し水不要感光性平版印刷版である。
【0007】本発明に使用される皮膜形成性の樹脂は適
当な溶剤に可溶性のポリマーで、好ましくは、分子の末
端及び/または側鎖に2個以上の、架橋剤との反応性基
を有するものである。このような樹脂としては、ポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリ
ル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール系樹
脂、ブチラール樹脂、酢酸セルロース、アルキド樹脂、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリプロ
ピレン、ポリスチレンなどがあげられる。これらの樹脂
のうち、OH基を有するポリエステル樹脂、末端OH
基、アミノ基を有するポリウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、側鎖にOH基、アミノ基、カルボキシル基を有する
アクリル樹脂、ポリビニルアルコールなど、架橋剤と直
接に反応性の官能基をもつものが特に好ましい。
【0008】本発明に使用される架橋剤としては多官能
イソシアネート架橋剤、多官能エポキシ架橋剤、アミノ
樹脂架橋剤などが用いられる。架橋剤は用いるポリマー
バインダーとの相溶性、反応性、用いる溶剤への溶解性
などを考慮して適宜選択する。多官能イソシアネート架
橋剤としては塗膜形成用バインダーとの相溶性、塗布溶
剤への溶解性などから適宜選択するが、ジフェニルメタ
ンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネ
ート(TDI)、ナフタレンジイソシアネート、トリジ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、p−フェニレンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、リジンジ
イソシアネート、ウンデカントリイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、ビシクロヘプタントリイ
ソシアネート、末端にイソシアネート基を有するウレタ
ンプレポリマー、例えばコロネート(日本ポリウレタン
株式会社製)、タケネート(武田薬品工業株式会社製)
が用いられる。
【0009】イソシアネート架橋剤を用いる場合のより
好ましい態様としては、皮膜形成樹脂に水酸基、アミノ
基、カルボキシル基などの活性水素を有する基を含有さ
せ架橋剤と直接反応硬化させる方法が挙げられる。エポ
キシ化合物による硬化は通常分子内に反応性エポキシ基
を2個以上含むモノマー、プレポリマーとこれらのエポ
キシ基と反応性のアミノ基などの活性水素をもつ化合物
及び必要ならば触媒化合物により行われる。エポキシ化
合物の例としては、ビスフェノールAのジグリシジルエ
ーテル、エポキシフェノールノボラック、エポキシクレ
ゾールノボラック、ポリエチレングリコールジグリシジ
ルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ソ
ルビトールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルイ
ソシアヌレート、アジピン酸ジグリシジルエステル、な
どがある。更に商品として上市されているものとしては
エピコートシリーズの化合物(油化シェルエポキシ株式
会社)、アデカレジンシリーズ(旭電化株式会社)、リ
カレジンシリーズ(新日本理化株式会社)、などがあ
る。エポキシ硬化剤として用いられる化合物はアミノ
基、水酸基、カルボキシル基、などの活性水素を有する
基を2個以上もった化合物ならばいずれも使用できる
が、アミン化合物がその硬化性の速さから好ましく使用
される。このようなアミン化合物としては上記のエポキ
シ化合物の商品シリーズにあわせてエピキュア(油化シ
ェルエポキシ株式会社)、アデカハードナー(旭電化株
式会社)、として多数市販されている。より好ましい態
様としては、多官能イソシアネート架橋剤を用いる場合
と同様に樹脂層を形成するポリマーバインダーに活性水
素を有する基を含有させ硬化する方法が挙げられる。
【0010】その他の架橋方法としては、メラミン樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、などのアミノ樹
脂を用いる架橋がある。アミノ樹脂を用いた架橋では、
皮膜形成性樹脂としては、アルキド樹脂、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂が好ましく用いられる。本発明に使用
されるシリカ粒子は、コールターカウンター法で測定し
た平均粒子径が1〜30μのものを用い、粒子サイズが
この範囲にあれば天然シリカの粉砕により形成されたも
のであっても、湿式法などによって合成したものであっ
ても構わない。また、シリカ表面を有機物で変性したタ
イプは塗膜形成用樹脂に対する分散性に優れる点から好
ましい。粒子サイズが1μmより小さい場合は真空密着
性の改良効果は不十分なものとなり、30μmより大き
い場合には調液後塗布までの間や塗布中にシリカ粒子の
沈降が発生し、所定量のシリカ粒子がカバーフィルム上
に塗布されず、従って真空密着性は不十分なものとなっ
てしまう。以上の点からシリカ粒子の好ましい粒子サイ
ズは2〜20μm、より好ましくは3〜15μmであ
る。また該粒子の添加量としては0.1mg/m2 〜100
mg/m2 であることが好ましく、より好ましくは1.0mg
/m2 〜50mg/m2 である。該シリカ粒子の樹脂層を
形成するポリマーバインダーに対する比率は0.1wt%〜
20wt%、好ましくは0.5wt%〜10wt%である。
【0011】本発明のカバーフィルムは湿し水不要感光
性平版印刷版を露光するための光に対して透明であるこ
とが必須である。このようなフィルムとしては公知の透
明プラスチックフィルム、例えばポリエチレンテレフタ
レート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩
化ビニル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレンな
どがあげられる。これらのフィルムとこの上に設けるシ
リカを含有する樹脂層との密着性を向上させるためカバ
ーフィルム表面をあらかじめコロナ放電処理や火炎処理
によって活性化しておくことは好ましい。該フィルムの
厚みとしては、2〜20μm、好ましくは4〜15μm
が適当である。
【0012】更に、樹脂層には、必要により現像処理時
にカバーフィルムの除去が完全に行われていることを検
出しやすくする目的や安全光に対するかぶりの低減など
の目的で染料を添加しても良い。また、カバーフィルム
剥離時の帯電を防止するため、イオン性界面活性剤など
の帯電防止剤を添加しても良い。次に本発明の湿し水不
要平版印刷版について説明する。
【0013】本発明の湿し水不要平版印刷版は通常の印
刷機にセットできる程度のたわみ性を有し、同時に印刷
時にかかる荷重に耐えるものでなければならない。従っ
て、代表的な基板としては、コート紙、アルミニウムの
ような金属板、ポリエチレンテレフタレートのようなプ
ラスチックフィルム、ゴムあるいはそれらを複合させた
ものを挙げることができる。これらの基板の表面にはハ
レーション防止及びその他の目的で更にプライマー層な
どをコーティングすることも可能である。
【0014】プライマー層としては、基板と感光性樹脂
層間の接着性向上、ハレーション防止、画像の染色や印
刷特性向上のために種々のものを使用することができ
る。例えば、特開昭60-229031 号公報に開示されている
ような種々の感光性ポリマーを感光性樹脂層を積層する
前に露光して硬化せしめたもの、特開昭62-50760号公報
に開示されているエポキシ樹脂を熱硬化せしめたもの、
特開昭63−133151号公報に開示されているゼラチンを硬
膜せしめたもの、更に特開平3-200965号公報や特願平2-
79572 号明細書に開示されているウレタン樹脂を用いた
もの等を挙げることができる。この他、カゼインを硬膜
させたものも有効である。更に、プライマー層を柔軟化
させる目的で、前記のプライマー層中に、ガラス転移温
度が室温以下であるポリウレタン、ポリアミド、スチレ
ン/ブタジエンゴム、カルボキシ変性スチレン/ブタジ
エンゴム、アクリロニトリル/ブタジエンゴム、カルボ
キシ変性アクリロニトリル/ブタジエンゴム、ポリイソ
プレン、アクリレートゴム、ポリエチレン、塩素化ポリ
エチレン、塩素化ポリプロピレン等のポリマーを添加し
ても良い。その添加割合は任意であり、フィルム層を形
成できる範囲内であれば、添加剤だけでプライマー層を
形成しても良い。また、これらのプライマー層には前記
の目的に沿って、染料、pH指示薬、焼き出し剤、光重合
開始剤、接着剤(例えば、重合性モノマー、ジアゾ樹
脂、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤
やアルミニウムカップリング剤)、顔料やシリカ粉末等
の添加物を含有させることもできる。一般に、プライマ
ー層の塗布量は乾燥重量で0.1〜20g/m2 の範囲が
適当であり、好ましくは1〜10g/m2 である。
【0015】本発明で使用される感光層は一般的には露
光によって現像液に対する溶解性に差が生じるか、また
は上層の撥インキ層との界面で接着性に変化を生じるも
のであればいかなるものであっても使用することができ
る。画像形成は、ネガ型でもポジ型でも良い。このよう
な感光層を構成する化合物または組成物には、次のもの
が含まれる。
【0016】(A)光重合型感光性樹脂層 (i)オレフィン性不飽和二重結合基を有するモノマー
またはオリゴマー、(ii) 必要に応じて使用される、フ
ィルム形成能を有する高分子化合物および(iii)光重合
開始剤からなる光重合性組成物。
【0017】上記成分(i)〜 (iii)を含む感光性樹脂
組成物の中で成分(i)と(ii) が結合した高分子化合
物、即ち、側鎖に光重合可能または光架橋可能でかつオ
レフィン性の不飽和二重結合基を有するとともにフィル
ム形成能を有する高分子化合物を含む感光性樹脂組成物
も本発明に用いるのに好適である。また、成分(i)と
(ii) が結合した化合物に、更に成分(i)のモノマー
またはオリゴマーを添加した感光性樹脂組成物は更に好
適である。
【0018】この様な感光性組成物の具体例としては特
公昭54-26923号、特開平1-214839号、特開平1-237663
号、特開平2-236550号、特開平3-155553号、特開平3-16
1753号、特願平3-19768 号明細書に示されたものをあげ
ることが出来る。 (B)光二量化型感光性組成物 重合体の主鎖または側鎖に桂皮酸及びそのエステル類、
アミド類を含むもの、側鎖に置換マレイミド基、カルコ
ン基を含む重合体、などからなる感光性組成物。この様
な感光性組成物の具体例としては、特開昭49−7005号、
特開平1-235955号、特開平1-235956号及び特開平1-2376
64号公報に示されたものをあげることが出来る。
【0019】(C)光硬化性ジアゾ樹脂あるいはアジド
樹脂と、必要ならば光増感剤と、若干の充填材添加物と
からなる組成物。 光硬化性ジアゾ樹脂としては、パラジアゾジフェニルア
ミン、パラジアゾモノエチルアニリン、パラジアゾベン
ジルエチルアニリンなどのジアゾ系アミンとホルムアル
デヒドとの縮合物の塩化亜鉛複塩、六弗化燐酸塩を挙げ
ることができる。
【0020】この感光性樹脂組成物は光重合性不飽和二
重結合基を有する化合物を含有しない点で(A)で挙げ
た感光性樹脂組成物とは本質的に異なる。光硬化性アジ
ド樹脂としては、ポリビニルアルコールのアジドフタル
酸エステル、あるいはアジド安息香酸エステル、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体と、芳香族アジド系アルコ
ール、例えばβ−(4−アジドフェノール)エタノール
のエステルなどが挙げられる。
【0021】(D)ο−キノンジアジド化合物からなる
組成物 特に好ましいο−キノンジアジド化合物はο−ナフトキ
ノンジアジド化合物であり、例えば米国特許第 2,766,1
18号、同第 2,767,092号、同第 2,772,972号、同第 2,8
59,112号、同第 2,907,665号、同第 3,046,110号、同第
3,046,111号、同第 3,046,115号、同第 3,046,118号、
同第 3,046,119号、同第 3,046,120号、同第 3,046,121
号、同第 3,046,122号、同第 3,046,123号、同第 3,06
1,430号、同第 3,102,809号、同第 3,106,465号、同第
3,635,709号、同第 3,647,443号の各明細書をはじめ、
多数の刊行物に記されており、好適に使用することがで
きる。これらの内でも、特に芳香族ヒドロキシ化合物の
ο−ナフトキノンジアジドスルホン酸のエステル、ポリ
エチレングリコールとナフトキノン−1,2−ジアジド
−4−スルホン酸又はナフトキノン−1,2−ジアジド
−5−スルホン酸のエステル、重合体アミンとナフトキ
ノン−1,2ジアジド−4−スルホン酸又はナフトキノ
ン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸のアミド、ポリ
メタクリル酸p−ヒドロキシアニリドとナフトキノン−
1,2−ジアジド−4−スルホン酸又はナフトキノン−
1,2−ジアジド−5−スルホン酸のエステル、天然樹
脂ロジンをアミン変性したものとナフトキノン−1,2
−ジアジド−5−スルホン酸のアミド、ビスフェノール
Aとプロピレンオキシドからのエポキシ樹脂とナフトキ
ノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸のエステル、
(メタ)アクリル酸とジヒドロキシフェニルのモノエス
テルのポリマーとナフトキノン−1,2−ジアジド−4
−スルホン酸又はナフトキノン−1,2−ジアジド−5
−スルホン酸のエステル、アミノイソフタル酸ジアリル
エステルとナフトキノンジアジドスルホン酸の縮合物を
重合させたもの、ポリカルボナートのキノンジアジドス
ルホン酸エステル又はキノンジアジド類をイソシアネー
ト等で架橋したもの、ビスフェノールAとナフトキノン
−1,2ジアジド−4−スルホン酸又はナフトキノン−
1,2−ジアジド−5−スルホン酸のエステル、ナフト
キノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸とフェノー
ル、p−クレゾールなどのフェノール類、エチル、プロ
ピル、ブチル、アミルアルコールなどのアルコール類と
のエステル、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−ス
ルホン酸とアニリン、p−ヒドロキシアニリンなどのア
ミン類との酸アミドなどが挙げられる。
【0022】上述の如き感光性組成物は、更に必要に応
じて米国特許第 3,787,351号、同第4,487,823号、同第
4,822,713号などに記載されているような界面活性剤を
含有させた上、例えば2−メトキシエタノール、2−メ
トキシエチルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、メタノール、
エタノール、メチルエチルケトン、水などの適当な溶剤
の単独又はこれらを適当に組合せた混合溶媒に溶解し
て、支持体上に塗設される。その被覆量は乾燥後の重量
で約0.1〜20g/m2 の範囲が適当であり、好ましく
は0.5〜10g/m2 である。
【0023】本発明に用いられるインキ反発層として
は、主としてシリコーンゴム層が用いられるが、特開平
2-32355号公報などに示されるように含弗素樹脂層を用
いることもできる。本発明の好ましいシリコーンゴムと
しては線状、あるいはある程度架橋したポリオルガノシ
ロキサンが好ましい。
【0024】該ポリオルガノシロキサンは、分子量が通
常千ないし数十万のものであり、常温では液体ないしは
ワックスまたは餅状に適度に架橋されたものである。該
ポリオルガノシロキサンは架橋の方法により縮合型と付
加型に分けられる。縮合型は縮合反応によって架橋が行
なわれるもので反応によって水、アルコール、有機酸な
どが放出される。特に有用な縮合型のシリコーンゴムと
しては、両末端あるいは主鎖の一部に水酸基、アセトキ
シ基等を有する線状ポリオルガノシロキサンとシリコー
ン架橋剤の混合物か、水酸基にシリコーン架橋剤を反応
させたものが挙げられ、いずれも縮合触媒を加えた方が
架橋速度の点で有利である。
【0025】上記ポリオルガノシロキサンの主鎖は、下
記の繰り返し単位を有する。 −Si(R1)(R2)−O− 式中、R1 及びR2 は各々置換基を有していても良いア
ルキル基、アリール基、アルケニル基またはその組み合
わせであり、メチル基、フェニル基、ビニル基、トリフ
ルオロプロピル基が好ましく、特にメチル基が好まし
い。
【0026】上記シリコーン架橋剤としては、−OCO
CH3 、−O−NR3 4 、−O−N=CR3 4 、−
OR、−NR3 4 、または−OH(式中、R3 とR4
はアルキル基である)で表わされる官能基を持つ、いわ
ゆる脱酢酸型、脱オキシム型、脱アルコール型、脱アミ
ノ型、脱水型などの縮合型シリコーン架橋剤が挙げられ
る。このような架橋剤の例としては、テトラアセトキシ
シラン、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセ
トキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、ジメチ
ルジアセトキシシラン、ジエチルジアセトキシシラン、
ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシ
ラン、メチルトリス(アセトンオキシム)シラン、メチ
ルトリ(N−メチル、N−アセチルアミノ)シラン、ビ
ニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン、メチル
トリ(メチルエチルケトオキシム)シランまたはそのオ
リゴマーなどを挙げることができる。
【0027】これらの架橋剤は、いずれもポリオルガノ
シロキサン100重量部に対して0.5〜30重量部の範
囲とするのがよい。前記縮合触媒としては、有機のカル
ボン酸、チタン酸エステル、アセチルアセトン金属錯
体、塩化白金酸、ナフテン酸等があげられる。付加型と
は、本体中の不飽和基、例えばビニル基(−CH=CH
2 )に架橋剤中の水素基が付加して架橋するようなもの
を言う。
【0028】具体的にはビニル基含有オルガノポリシロ
キサン、水素化オルガノポリシロキサン等に白金系触媒
(例えば塩化白金酸)等を混合させたものが挙げられ
る。該ポリオルガノシロキサンは主鎖に前記縮合型と同
様の繰り返し単位を有する。本発明のシリコーンゴム層
には、縮合型及び付加型シリコーンゴムのいずれかある
いは両方用いる事が可能である。
【0029】また1つのポリオルガノシロキサンの中に
水酸基と不飽和基等を有する縮合かつ付加型のものを使
用する事も可能である。
【0030】
【発明の効果】画像露光時に原画フィルムとの真空密着
に要する時間が短く、製造時、輸送時及び版取扱い時に
カバーフィルム表面が他の版の裏面と摩擦したり、製版
台の表面などにこすられてもシリカ粒子の脱落が起こら
ず、このため製版条件によって真空密着時間が変化する
ことがない。 (実施例)以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0031】
【実施例−1】 (プライマー層)通常の方法で脱脂した0.3mm厚のJI
S A 1050材アルミ板をアミノシランカップリン
グ剤であるKBM603(信越化学(株)製)1%水溶
液に浸漬した後、室温で乾燥させた。このアルミ板上に
乾燥重量で4g/m2 となるように、下記のプライマー
層を塗布し、140℃、2分間加熱し乾燥硬膜させた。
【0032】 サンプレンIB1700D(三洋化成(株)製) 10重量部 タケネートD110N(武田薬品工業(株)製) 0.5重量部 TiO2 0.1重量部 ディフェンサーMCF323(大日本インキ化学工業 0.03重量部 (株)製) プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 50重量部 乳酸メチル 20重量部 (感光層)上記プライマー層を塗設したアルミ板上に、
下記組成の光重合性感光液を、乾燥重量5g/m2 とな
るように塗布し、100℃、1分乾燥した。
【0033】 サンプレンIB1700D(三洋化成(株)製) 5.0重量 部 A−1000(新中村化学(株)製) 0.5重 量部 キシリレンジアミン1モル/グリシジルメタクリレート 4モルの付加物 1.0重量部 エチルミヒラーズケトン 0.35重量 部 2,4−ジエチルチオキサントン 0.10重 量部 ビクトリアピュブル−BOHのナフタレンスルホン酸塩 0.01 重量部 ディフェンサーMCF323(大日本インキ化学工業 0.0 3重量部 (株)製) メチルエチルケトン 10重量部 プロピレングリコールメチルエーテル 25重量部 (インキ反撥層) 上記光重合性感光層上に、下記のシリコーンゴム組成液
を乾燥重量2g/mになるよう塗布し、140℃、2
分乾燥した。
【0034】 α,ω−ジビニルポリジメチルシロキサン(重合度約700) 9重量部 (CH3)3-Si-O-(Si(CH3)2-O)30-(SiH(CH3)-O)10-Si(CH3)3 1.2重量部 ポリジメチルシロキサン(重合度約8,000) 0.5重量部 オレフィン−塩化白金酸 0.2重量部 抑制剤 0.3重量部 アイソパーG(エッソ化学(株)製) 140重量部 上記の様にして湿し水不要感光性平版印刷版原板を作成
した。
【0035】コロナ放電処理を施した、厚さ9μmの2
軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)上に
下記の組成の樹脂液をグラビアコーターで50m/分の
塗布スピードで塗布し、70℃の乾燥ゾーンを10秒間
通過させて乾燥し、巻きとった後、40℃の貯蔵庫に2
4時間保存して、充分架橋剤を反応硬化させて、1.0g
/m2 の実質的に均一な樹脂層を設けたカバーフィルム
を作成した。
【0036】 バイロン200(東洋紡(株)製ポリエステル樹脂) 30重量部 ミズカシルP−78F(水沢化学工業(株)製シリカ粒子) 2.0重量部 コロネートHL(日本ポリウレタン工業(株)製無黄変 2.0重量部 イソシアネート系架橋剤) トルエン 33重量部 メチルエチルケトン 33重量部 このカバーフィルムの樹脂層を塗布していない方の面が
前記の湿し水不要感光性平版印刷版原板のシリコーンゴ
ム層に接するようにラミネートし、実施例−1の湿し水
不要感光性平版印刷版を得た。
【0037】この版を670mm×560mmに裁断し、6
00mm×500mmのポジ画像を有するフィルム原稿を密
着し、大日本スクリーン製造(株)製水平型真空焼き付
け機TYPE P−802Gを用いて70カウントの密
着露光を行った。この時、真空密着に要した時間は16
秒間であった。次にこのプレートのカバーフィルムの表
面全体を布で拭いた後、再度、先ほどと同様な方法で真
空密着を行った。その結果真空密着に要した時間は16
秒間で、変化はなかった。
【0038】露出後のプレートのカバーフィルムを剥離
した後、ジエチレングリコールモノエチルエーテル20
%水溶液の40℃の液にプレートを1分間浸漬した後、
水中で現像パッドによりこすって、未露出部のシリコー
ンゴム層を除去した。引き続き、下記組成の染色液にて
染色し、画質を評価したところ、ぼけのない良好な画像
が再現されていた。 (染色液) クリス夕ルバイオレット 0.1重量 部 ジエチレングリコールモノエチルエーテル 15重量部 純水 85重量部
【0039】
【比較例−1】実施例−1で用いたOPPフィルム上に
下記の組成の樹脂液をグラビアコーターを用いて実施例
−1と同方法で塗布、乾燥し、比較例−1のカバーフィ
ルムを作成した。 バイロン200(東洋紡(株)製ポリエステル樹脂) 30重量部 ミズカシルP−78F(水沢化学工業(株)製シリカ粒子) 2.0重量部 トルエン 34重量部 メチルエチルケトン 34重量部 比較例−1のカバーフィルムを実施例−1で作成した湿
し水不要感光性平版印刷版のシリコーンゴム層の表面に
ラミネートして比較例−1の湿し水不要感光性平版印刷
版を得た。
【0040】比較例−1のサンプルを実施例−1のサン
プルと同サイズに裁断し、実施例−1と同じ方法で密着
露光を行った。この時、真空密着に要した時間は19秒
であった。次にこのプレートのカバーフィルムの表面全
体を布で拭いた後、再度、先ほどと同様な方法で真空密
着を行った。その結果真空密着に要した時間は25秒間
で、布で拭く前に比較すると大幅に真空密着時間が長く
なった。布で拭いた後のカバーフィルムの表面を、顕微
鏡で100倍に拡大し観察したところ、シリカ粒子が脱
落したクレーター状の穴が多数生じていた。
【0041】
【実施例−2】コロナ放電処理を施した、厚さ6μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィル
ム)上に下記の組成の樹脂液をグラビアコーターを用い
て30m/分の塗布スピードで塗布し、70℃の乾燥ゾ
ーンを16秒間通過させて乾燥し、巻きとった後、40
℃の貯蔵庫に24時間保存して、充分架橋剤を反応硬化
させて、0.7g/m2 の実質的に均一な樹脂層を設けた
実施例−2のカバーフィルムを作成した。
【0042】 クリスボン4010(HV)(大日本インキ化学(株)製熱硬化性 60重量部 ポリウレタン樹脂:50%溶液) ミズカシルP−78E(水沢化学工業(株)製シリカ粒子) 2.0重量部 クリスボンNX(大日本インキ化学(株)製ポリイソシア 6.0重量部 ネート架橋剤) トルエン 19.2重量部 メチルエチルケトン 12.8重量部 実施例−2のカバーフィルムを実施例−1で作成した湿
し水不要感光性平版印刷版のシリコーンゴム層の表面に
ラミネートして実施例−2の湿し水不要感光性平版印刷
版を得た。
【0043】実施例−2のサンプルを実施例−1のサン
プルと同サイズに裁断し、実施例−1と同じ方法で密着
露光を行った。この時、真空密着に要した時間は17秒
間であった。この印刷版を実施例−1と同様に現像処理
を行い、画質を評価したところぼけのない良好な画像が
再現されていた。
【0044】次にこのプレートのカバーフィルムの表面
全体を布で拭いた後、再度、先ほどと同様な方法で真空
密着を行った。その結果真空密着に要した時間は17秒
間で、変化はなかった。
【0045】
【実施例−3】コロナ放電処理を施した、厚さ9μmの
2軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)上
に下記の組成の樹脂液をグラビアコーターで50m/分
の塗布スピードで塗布し、70℃の乾燥ゾーンを10秒
間通過させて乾燥し、巻きとった後、40℃の貯蔵庫に
48時間保存して、充分架橋剤を反応硬化させて、1.0
g/m2 の実質的に均一な樹脂層を設けたカバーフィル
ムを作成した。
【0046】 バイロン200(東洋紡(株)製ポリエステル樹脂) 30重量部 ミズカシルP−78F(水沢化学工業(株)製シリカ粒子) 2.0重量部 エピコート807(油化シェルエポキシ(株)製エポキシ系 2.0重量部 架橋剤 エポキシ当量170) トルエン 33重量部 メチルエチルケトン 33重量部 実施例−3のカバーフィルムを実施例−1で作成した湿
し水不要感光性平版印刷版のシリコーンゴム層の表面に
ラミネートして実施例−3の湿し水不要感光性平版印刷
版を得た。
【0047】実施例−3のサンプルを実施例−1のサン
プルと同サイズに裁断し、実施例−1と同じ方法で密着
露光を行った。この時、真空密着に要した時間は16秒
間であった。この印刷版を実施例−1と同様に現像処理
を行い、画質を評価したところぼけのない良好な画像が
再現されていた。
【0048】次にこのプレートのカバーフィルムの表面
全体を布で拭いた後、再度、先ほどと同様な方法で真空
密着を行った。その結果真空密着に要した時間は16秒
間で、変化はなかった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に感光性樹脂層、インキ反発層
    および表面に凹凸を有するカバーフィルムを積層してな
    る湿し水不要感光性平版印刷版において、該カバーフィ
    ルム表面の凹凸が、シリカ粒子および架橋剤を含む、皮
    膜形成性の樹脂溶液をカバーフィルム上に塗布、乾燥
    し、架橋硬化させたものであることを特徴とする湿し水
    不要感光性平版印刷版。
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JPS5825635A (ja) * 1981-08-10 1983-02-15 Toray Ind Inc 水なし平版印刷原板

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