JPS6216218Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、立設した選別筒内へ下方から穀粒を
供給して上方へ送り揚げながら選別する縦型穀粒
選別機に関する。

従来技術 選別筒を立設した縦型穀粒選別機は、従来の選
別筒を横設した横型穀粒選別機と比較して、設置
面積が少なくなる利点を有している。

そして、縦型穀粒選別機は、実開昭57−12276
号公報に記載された構造が知られているが、その
構造は、縦長の機枠内下部にモーター等の駆動部
を設け、その上部に選別筒を立設し、さらにその
上部に、該選別筒に収嵌し搬送螺旋を周囲に固着
した中空筒体内へ穀粒を供給する供給口を設けた
ものである。

考案が解決しようとする問題点 選別筒は、供給された穀粒が筒内を移動する間
にその全てが選別孔に接して径の大小を選別され
るよう選別孔を設ける範囲を長くしなければなら
ず、筒の全長が長くなる。このため、前記の公知
構成では、機枠全体が縦に長くなつて、機枠を安
定して設置するために機枠の支持部を広くしなけ
ればならず、設置面積を少なくするという縦型穀
粒選別機の利点を十分に生かすことが出来ない。

また、前記公知構成では、選別筒の上部に供給
口が設けられ供給口の位置が高いため、人手によ
る穀粒供給作業が困難である。

問題点を解決するための手段 そこで、本考案では次の如く構成した。

立設した選別筒１に揚穀用スパイラル状搬送体
２を収嵌してなる縦型穀粒選別機構を内装した縦
長の筒状外殻体３の上部一側に選別筒１で選別さ
れた穀粒を溜めるタンク７を突設し、外殻体３の
下部で該タンク７と反対側の側部に前記選別筒１
内へ穀粒を供給する供給シユート４を突設し、前
記縦型穀粒選別機構を駆動するギヤボツクス２７
を外殻体３内の下部に装架し、このギヤボツクス
２７へ動力伝動装置を介して連結するモーター５
を前記供給シユート４下方空間へ外殻体３から突
出する状態で装架してなる縦型穀粒選別機の構成
とする。

考案の作用 外殻体３の下側部に突設した供給シユート４か
ら供給された穀粒は、選別筒１内を揚穀用スパイ
ラル状搬送体２で送り揚げられながら選別され、
筒状外殻体３の上側部で前記供給シユート４と反
対側に設けたタンク７へ選別済の穀粒を溜めるの
である。タンク７に穀粒が溜まると外殻体３が不
安定になりがちになるが、外殻体３の下部にギヤ
ボツクス２７を装架し、外殻体３に対してタンク
７と反対側に設けた供給シユート４の下方に重い
モーター５を装架しているので、外殻体３を中心
にしてタンク７内の穀粒とモーター５との重量が
バランスして不安定となることが無い。

考案の効果 外殻体３の下側部において側方へ突設した供給
シユート４から穀粒を供給出来るので作業性が良
く、この供給シユート４の下方空間にモーター５
を装架しているので、筒状外殻体３から大きく側
方へ突出する部分が供給シユート４とタンク７の
みで、タンク７とモーター５の重量配分によつて
安定した状態で設置できながら、設置面積を極め
て狭く出来る。

実施例 次に、本考案の実施例について図面を参照しな
がら説明する。外殻体３は、縦に長い円筒状ある
いは四角筒状で、底部に左右一対の支脚６，６を
側方へ突設し、この支脚６，６の突出側の上方に
タンク７を外殻体３から側方へ突設し、供給シユ
ート４を該タンク７と反対側の底部近くにおいて
側方へ突設する。外殻体３の内腔は、上方より上
部仕切板８，中間仕切板９，下部仕切板１０，底
板１１で、それぞれ整粒取出域１２，選別域１
３，供給域１４，駆動域１５に仕切つている。

選別筒１は、前記選別域１１３に対応する周壁
に多数の選別孔１６を穿設した有蓋の円筒体で、
上部仕切板８に放出窓１７を開口する。この選別
筒１に対して該放出窓１７の下部から上部仕切板
８上へ上部周庇１８を突設すると共に下部仕切板
９上へ下部周庇１９を突設し、この上部周庇１８
と下部周庇１９とに掻羽根２０，２１を周方向一
定間隔で取り付ける。この選別筒１は内部に収嵌
したスパイラル状搬送体２を貫通した駆動軸２２
に上部を嵌合して吊設し、下端周面を複数のロー
ラ２３で案内している。

スパイラル状搬送体２は、円筒体の外周壁に板
状のスパイラル翼２４を固着したもので、選別筒
１の選別孔１６穿設範囲に対応するスパイラル翼
２４の板面を水平に対して40゜程度下り傾斜させ
て、他の部分は水平面としている。

外殻体３の供給域１４には、上部仕切板１０上
に受粒筒２５を取り付け、外殻体３の側方へ突設
した供給シユート４と通路２６を連通させてい
る。

下部仕切板１０の下部には、選別筒１０とスパ
イラル軸２とを適宜の回転数で駆動するギヤボツ
クス２７を取り付け、供給シユート４の下部で外
殻体３の外周壁に取り付けたモーター５の駆動力
をベルト２８からなる動力伝動装置で伝動する。

２９は、モーター５を覆うカバーである。

次にこの縦型穀粒選別機構による選別状態を説
明する。供給シユート４から穀粒を投入すると、
受粒筒２５へ入つた穀粒は、スパイラル状搬送体
２で遠心力を付与されると共に揚穀され、選別筒
１の選別孔１６から細粒が漏出し、大径の整粒が
上部の放出窓１７から上部仕切板８上へ放出され
る。上部仕切板８上へ溜る整粒は、上部の掻羽根
２０でタンク７内へ掻き送られ、中間仕切板９上
に溜る細粒は、下部の掻羽根２１で細粒取出口
（図示省略）へ掻き送られ外殻体３の外へ取り出
される。

【図面の簡単な説明】

図は、本考案の一実施例を示すもので、第１図
は中央部を断面にした正面図、第２図は右側面図
である。 １……選別筒、２……スパイラル搬送体、３…
…外殻体、４……供給シユート、５……モータ
ー、２７……ギヤボツクス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 立設した選別筒１に揚穀用スパイラル状搬送体
   ２を収嵌してなる縦型穀粒選別機構を内装した縦
   長の筒状外殻体３の上部一側に選別筒１で選別さ
   れた穀粒を溜めるタンク７を突設し、外殻体３の
   下部で該タンク７と反対側の側部に前記選別筒１
   内へ穀粒を供給する供給シユート４を突設し、前
   記縦型穀粒選別機構を駆動するギヤボツクス２７
   を外殻体３内の下部に装架し、このギヤボツクス
   ２７へ動力伝動装置を介して連結するモーター５
   を前記供給シユート４下方空間へ外殻体３から突
   出する状態で装架してなる縦型穀粒選別機。