JPS62160979A - 船舶における円筒形タンクの建造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は船舶における円筒形タンクの建造法に関する。

〔従来の技術〕

例えば、低温液化ガス船などに搭載される大容量の円筒
タンクとして底板部が防撓材のない又は少ない広い平板
にて構成されている形式のものが提案されている。

この種のタンクを搭載した低温液化ガス船の建造実例は
末だないが、もしこれを従来の技術で建造するとすれば
、陸上タンクの建造と同様に、タンク設置場所にて、す
なわち船内に板材を持込み、その場で組立てることにな
るのであるが、このような組立方法には、作業スペース
、材料運搬、工期等の種々の困難な問題がある。

そこで、低温液化ガス船などに搭載される大容量の円筒
形タンクを建造する場合、船内に材料を持込んで建造す
るよりも、作業条件の良い船外で円筒形タンクの組み立
てを行つたのち、これを１体的に又は小数のブロックに
分割して船内に移設する建造法も考えられる。

しかしながら、底板部が防撓材のない又は少ない変形し
易い広大な水平板材にて構成されている円筒形タンクを
建造する場合、広大な水平底板をクレーンなどにより簡
単に移設することは従来、行われていないので、この種
のタンクを建造する場合には、特にその底板部の組立工
事は船内に板材を搬入し、船内で組立てるという方法を
採らなければならず、そうすると、前述したように、作
業条件、工期等の困難な問題に逢着する。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明はこのような事情に鑑みて提案されたもので、搬
入及び組立作業を容易にし、建造コストの低減を図る船
舶における円筒形タンクの建造法を提供することを目的
とする。

〔問題点を解決するための手段〕

そのために、本発明は、水平底板を有する円筒形タンク
を船体内に形成するに際して、水平底板及びその外周を
囲繞すると〜もにこれと一体的に接合される環状側板よ
りなるタンク下部ブロック、円筒状側板よりなるタンク
中央ブロック及び頂板よりなるタンク上部ブロックをそ
れぞれ地上で建造する第１工程と、上記タンク下部ブロ
ックを円形吊り枠を介してクレーンにより吊り上げ、こ
れを船体のタンク支持台上に移動据付する第２工程と、
第２工程でタンク支持台上に据付けられたタンク下部ブ
ロック上に上記タンク中央ブロック、タンク上部ブロッ
クを接合する第３工程とよりなることを特徴とする。

〔作　用〕

このような構成により、搬入及び組立作業を容易にし、
建造コストの低減を図る船舶における円筒形タンクの建
造法を得ることができる。

〔実施例〕

本発明の一実施例を図面について説明すると、第１図は
円筒形タンクの建造要領を示す縦断面図、第２図は第１
図の■部を示す部分拡大図、第３図は第１図（１）のタ
ンク下部ブロックを船体内に搬入する要領を示す説明図
、第４図は組立完了した状態の円筒形タンクを示す縦断
面図、第５図は本発明の第２実施例のタンクの下部ブロ
ックの船内搬入要領を示す説明図である。

まず、第１〜４図に示す第１実施例において、１は船体
、２は船体１の内底板上に設けられたタンク支持台、３
は円筒形タンクで、円筒形タンク３は第１〜２図に示す
ように、底板４．底板周辺部５．アンカーリング６゜円
筒側板７及び頂板８よりなる。

９は円形吊り枠体、１０．１１はワイヤーロープ、１２
．１３はそれぞれ作業台である。

本発明では、第１工程として、第１図（１）に示すよう
に、作業台１２上で、底板４．アンカーリング６、底板
周辺部５よりなるタンク下部ブロックＢＢが組立てられ
、また、別の作業台１３上で、側板７よりなるタンク中
部ブロックＭＢ、タンク上部ブロックＵＢがそれぞれ組
立てられる。

こうして組立てられた各ブロックを船内で組立てるには
、まず第３図に示すように、第２工程として、ワイヤー
１０．吊り枠体９゜ワイヤー１１を介してタンク下部ブ
ロックＬＢを吊り上げ、これを船体１の二重底上のタン
ク支持台２上に据付ける。

その際、アンカーリング６は円筒側板７の下方に位置し
ており、その内側下端は底板４の上端に、またその外側
下端は船体１に溶接固着されて船体１の動揺に対しタン
ク下部ブロックＬＢを確実に支持する。

こ〜で、タンク底板４は広い平板部分を有しており、例
えばタンク４個を搭載する合計容量ｇｏ、ｏｏｏｍ３の
液化ガス輸送船においては、１個のタンク底の平面部の
面積は約５００ｄというように大きいが、底板４は底板
周辺部５及びアンカーリング６により剛性が付さく６） れると又もに、上端に等間隔で配設された複数のワイヤ
ー１１を介して吊り枠体９によりタンク下部ブロックＬ
Ｂは弾性変形の範囲で塑性変形を生ずることな（、船体
内に搬入され、タンク支持台２上に着底すると、底板４
は弾性的に平び水平板に戻る。

こうして、タンク下部ブロックＬＢの据付けが終わった
ならば、第３工程として、タンク中部ブロックＭＢを同
一要領で吊り枠体９を介してタンク下部ブロックＬＢ上
に持ち来たして、両者を接合し、さらに、この上にタン
ク上部ブロックＵＢを同一要領で接合する。

本発明では、タンク側板及びアンカーリングは、タンク
完成時にはそのま又その場所に存在すべき部材であり、
これが第２工程でタンク底板を吊り上げる際の広い平板
部の周辺形状保持に有効に機能することになる。

次に、第５図に示す第２実施例においては、第１工程と
して、地上でタンク下部ブロックＬＢ、タンク中部ブロ
ックＭＢ、及びタンク上部ブロックＵＢを完成したのち
、第２工程として、タンク下部ブロックＬＢを船体内に
搬入するに際して、タンク下部ブロックＬＢ上にタンク
上部ブロックＵＢを仮付けし、この２つのブロックを１
体として吊り上げる。

その際、タンク上部ブロックＵＢは１時的にタンク下部
ブロックの吊り治具として使用するものであり、タンク
上部ブロックＵＢを附加することにより、第１の実施例
に比べ、更に底板周辺部の形状保持が容易になり、吊り
枠体９もより簡略したもので済ますことができる。

また、上記両ブロックの一体的搬入の際、両ブロックの
接合部を気密にし、内部を適切に減圧すれば、タンク底
板部は変形し易い底板の自重を支えるのみでな（、タン
ク内に設置すべきポンプ、配管９台座等の設備の重量も
支えることが容易となり、船外犠装で、完成状態にまで
一層近づけることができる。

こうして、タンク下部ブロックＬＢの据付けが終わった
ならば、タンク上部ブロックＵＢを一旦取外し、タンク
下部ブロックＬＢの上にタンク中部ブロックＭＢを接合
したのち、この上にタンク上部ブロックＵＢを接合する
。

なお、この第２実施例においては、タンク下部ブロック
とタンク上部ブロックを結合した状態での吊り上げを示
したが、クレーン能力等が十分であれば、地上でタンク
全体を完成したのち、これを吊り上げて船内に移設する
ことができることはいうまでもない。

このような方法によれば、下記の効果が奏せられる。

（１）広大な水平底板を有する円筒形タンクの下部ブロ
ックを作業条件の良い船外で建造し、これをクレーンに
て吊り上げ、船内に移動することができるので、作業能
率が向上する。

（２）　　タンク下部ブロックの吊り上げに際し、その
周辺部の形状保持にタンク完成状態における構成部材を
そのま〜の状態で利用することにより、特殊な専用治具
などが殆んど不用であり、経済的である。

〔発明の効果〕

要するに本発明によれば、水平底板を有する円筒形タン
クを船体内に形成するに際して、水平底板及びその外周
を囲繞すると〜もにこれと一体的に接合させる環状側板
よりなるタンク下部ブロック、円筒状側板よりなるタン
ク中央ブロック及び頂板よりなるタンク上部ブロックを
それぞれ地上で建造する第１工程と、上記タンク下部ブ
ロックを円形吊り枠を介してクレーンにより吊り上げ、
これを船体のタンク支持台上に移動据付する第２工程と
、第２工程でタンク支持台上に据付けられたタンク下部
ブロック上に上記タンク中央ブロック、タンク上部ブロ
ックを接合する第３工程とよりなることにより、搬入及
び組立作業を容易にし、建造コストの低減を図る船舶に
おける円筒形タンクの建造法を得るから、不発明は産業
上極めて有益なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例各タンクブロックを地上で
建造する要領を示す側面図、第２図は第１図（１）の部
分拡大図、第３図は本発明の第１実施例におけるタンク
下部ブロックの吊り込み要領を示す説明図、第４図は船
体内にて組立てられたタンクを示す縦断面図、第５図は
本発明の第２実施例を示す縦断面図である。 １・・・船体、２・・・タンク支持台、３・・・タンク
、４・・・底板、５・・・底板周辺部、６・・・アンカ
ーリング、７・・・側板、８・・・頂板、９・・・吊り
枠体、１０．１１・・・ワイヤー、 ＬＢ・・・タンク下部ブロック、ＭＪ３・・・タンク中
部ブロック、ＵＢ・・・タンク上部ブロック、復代理人
　弁理士　塚　本　正　文 手続補正書（自発） 昭和２７年ｚ月７３日 昭和６１年特許願第　　６８４　　号 ２　　発明（７）−ｆｌ＋称　　　船舶よおゆＢＦＩ筒
形ヶアヶ。建造法３　補正をする者 事件との関係　　出願人 郵便番号　　　　１００ 住所　　　　　東京都千代田区丸の内二丁目５番１号名
称　　　　（６２０）　　三菱重工業株式会社４復代理
人 郵便番号　　　　１６０ 住所　　　　東京都新宿区南元町５番地３号５　　補正
（７）対象　　　明細書及０図面６　補正の内容 （１）特許請求の範囲を別紙の通り補正する。 （２）第４頁第４〜５行、第１０頁第９〜１０行の「よ
シなる・・・・・・タンク上部」をそれぞれ「及び頂板
よりなるタンク下部以外の」に補正する。 （３）第４頁第７行、第５頁第１５行、第１０頁第１２
行、の「円形」をそれぞれ削除する。 （４）第４頁第１１〜１２行、第１０頁第１６〜１７行
の「中央ブロック、タンク上部」をそれぞれ「下部以外
の」に補正する。 （５）第５頁第１９行の「よシなる」の前に「及び円筒
側板７」を加入する。 （６）第５頁第２０行のｒＢＢｊをｒＬＢＪに補正する
。 （７）第６頁第２行の「タンク」の前に「タンク頂板８
よりなる」を加入する。 （８）第６頁第１０〜１２行の「円筒側板・・・・・・
その外側下端は」を「その下端が」に補正する。 （９）第６頁第２０行の１により」の前に「及び円筒側
板７」を加入する。 ←Ｑ　第７頁第３行の「弾性変形」の前に「吊り上げら
れ、その際タンク底平板部はたわみ、下方に凸な曲面板
となるが、このたわみは」を加入する。 ←→　第９頁第６〜１１の「なお・・・・・・でもない
。」を削除する。 （２）第１図、第２図、第３図、第４図、第５図を別紙
の通シ補正する。 特許請求の範囲（補正） 水平底板を有する円筒形タンクを船体内に形成するに除
して、水平底板及びその外周を囲繞すると＼もにこれと
一体的に接合させる環状側板よシなるタンク下部ブロッ
ク、円筒状側板及び頂板よシなるタンク下部以外のブロ
ックをそれぞれ地上で建造する第１工程と、上記タンク
下部ブロックを吊シ枠を介してクレーンによシ吊り上げ
、これを船体のタンク支持台上に移動据付する第２工程
と、第２工程でタンク支持台上に据付けられたタンク下
部ブロック上に上記タンク下部以外のブロックを接合す
る第３工程とよシなることを特徴とする船舶における円
筒形タンクの建造法。 第３図 第５図 第４図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 水平底板を有する円筒形タンクを船体内に 形成するに際して、水平底板及びその外周を囲繞すると
   ゝもにこれと一体的に接合させる環状側板よりなるタン
   ク下部ブロック、円筒状側板よりなるタンク中央ブロッ
   ク及び頂板よりなるタンク上部ブロックをそれぞれ地上
   で建造する第１工程と、上記タンク下部ブロックを円形
   吊り枠を介してクレーンにより吊り上げ、これを船体の
   タンク支持台上に移動据付する第２工程と、第２工程で
   タンク支持台上に据付けられたタンク下部ブロック上に
   上記タンク中央ブロック、タンク上部ブロックを接合す
   る第３工程とよりなることを特徴とする船舶における円
   筒形タンクの建造法。