JPS6213945B2 - - Google Patents

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JPS6213945B2
JPS6213945B2 JP6595580A JP6595580A JPS6213945B2 JP S6213945 B2 JPS6213945 B2 JP S6213945B2 JP 6595580 A JP6595580 A JP 6595580A JP 6595580 A JP6595580 A JP 6595580A JP S6213945 B2 JPS6213945 B2 JP S6213945B2
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JP
Japan
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reaction
sodium
copper
nitrite
potassium
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Application number
JP6595580A
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English (en)
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JPS56164146A (en
Inventor
Hikotada Tsuboi
Tadatoshi Pponda
Minoru Toda
Katsutoshi Tao
Kenjiro Fujiki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wakayama Seika Kogyo Co Ltd
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Wakayama Seika Kogyo Co Ltd
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
Application filed by Wakayama Seika Kogyo Co Ltd, Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Wakayama Seika Kogyo Co Ltd
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Publication of JPS56164146A publication Critical patent/JPS56164146A/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、農薬および医薬、さらに機能性高分
子材料などの広範な分野に用いられるジニトロジ
フエニルエーテル類の製造方法に関するものであ
る。 従来、ジニトロジフエニルエーテルの製造法と
して、一般的に用いられているのは、ハロニトロ
ベンゼンとニトロフエノールとのアルカリ塩を縮
合させる、いわゆるウイリアムソン反応によるも
のである。しかしながら、ハロニトロベンゼンと
ニトロフエノールのアルカリ塩との反応性は、必
らずしも高くなく、この方法を用いて良い収率を
得るには、200℃以上の高温で長時間加熱反応さ
せる必要があり、そのため、副反応が起り易く、
製品の劣化、着色などが著しく、さらに、高温で
発火または爆発性を有するニトロフエノールのア
ルカリ金属塩の取扱いなど、安全性の面でも大き
な問題があつた。 上記の欠点を改良するために、種々の方法が検
討され、ハロニトロベンゼンに、亜硝酸イオンの
存在下、アルカリ金属化合物を極性有機溶媒中で
反応させる方法が、見い出されている(特開昭54
−55537、特開昭54−66633)。これらの方法で
は、反応を比較的低温で実施することができ、反
応速度も大きく、また原料として高価で、しかも
安全性に問題のあるニトロフエノール塩を使用す
る必要がないという利点がある。しかしながら、
ジニトロジフエニルエーテル類の収率、選択率な
どは、必ずしも満足できるものでなかつた。これ
は、ハロニトロベンゼンよりジニトロジフエニル
エーテル類を生成する反応過程が必ずしも単純で
なく、2種類以上の素反応の組合せにより成立し
ているため、反応中間体またはこの反応中間体を
経る副生成物が反応終了時まで残存し、目的物の
選択率および収率を低下させる傾向があるためで
あつた。さらに、これらの方法は反応副生成物の
中に、活性で熱的に不安定なものが含まれてお
り、これらの化合物の生成を抑制することが、反
応およびその後の処理操作の安定性をさらに向上
させる目的からも重要な点であつた。 本発明者らは、上記のハロニトロベンゼン類よ
り出発してジニトロジフエニルエーテル類を得る
方法について、ジニトロジフエニルエーテル類の
選択性および収率をさらに向上させる目的で検討
を行つた結果、亜硝酸イオンの存在下、アルカリ
金属の化合物に加えて、銅化合物を共存させる
と、上記の目的が達成されることを見い出し、本
発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明は、一般式() (式中、Xはハロゲン原子を示し、nは1もしく
は2である。)で表されるハロニトロベンゼン類
を極性有機溶媒中で、亜硝酸イオンの存在下にア
ルカリ金属化合物と反応させて、一般式() (式中、Xおよびnは一般式()の場合と同じ
意味である。)で表されるジニトロジフエニルエ
ーテル類を製造するにあたり、金属銅または銅化
合物の共存下に反応させることを特徴とするジニ
トロジフエニルエーテル類の改良製造法である。 ハロニトロベンゼン類より、亜硝酸塩およびア
ルカリ金属化合物の存在下に、ジニトロジフエニ
ルエーテル類を製造する場合、反応の副生成物ま
たは中間体として、ニトロフエノール類または、
ジニトロベンゼン類などが生成されやすいが、本
発明の銅化合物を用いる方法では、これらの生成
物が殆んど認められない。アルカリ金属化合物と
して溶媒への溶解度が大きなもの、例えば脂肪族
カルボン酸塩などを用いると、中間体や副生成物
の生成を抑制することできるが、銅化合物を少量
添加することにより中間体が副生成物を抑制する
効果は、著しく大きくなり、目的とするジニトロ
ジフエニルエーテル類の選択率および収率が大巾
に向上する。 本発明の方法に用いられるハロニトロベンゼン
類は、一般式()で表わされるが具体的な例を
次に挙げる。なお、一般式()で表わされる化
合物において、Xで示される。ハロゲン原子は、
フツ素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれであつても
よい。したがつて、具体例の化合物は塩素化合物
を代表として例示する。すなわち、o−、m−ま
たはp−ニトロクロルベンゼン、2・4−または
2・6−ジニトロクロルベンゼン等が挙げられ
る。また使用されるハロニトロベンゼン類は、1
種類のみならず、2種類以上の混合物としても使
用される。ハロニトロベンゼン類としては、ニト
ロクロルベンゼン類が好ましく、さらにニトロク
ロルベンゼン類のうち、p−ニトロクロルベンゼ
ンおよびo−ニトロクロルベンゼンが特に好まし
い。 本発明の方法に使用される極性有機溶媒として
は、スルホラン、ジメチルスルホキシド、N・N
−ジメチルホルムアミド、N・N−ジメチルアセ
トアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサ
メチルホスホロアミドなど、さらに、ピリジン、
キノリン、トリエチルアミンなどの塩基性化合
物、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル類、2−n−ブトキシエタノール、2−エトキ
シエタノール、2−メトキシエタノールなどのグ
リコールエーテル類があげられる。これらの溶媒
は、単独または二種類以上を混合して用いる。特
に好ましい極性有機溶媒は、スルホラン、ジメチ
ルスルホキシド、N・N−ジメチルホルムアミ
ド、N・N−ジメチルアセトアミド、N−メチル
−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホロアミド
などである。 使用される溶媒は、含水物でも無水物でもよ
く、必らずしも溶媒を乾燥させる必要はない。一
般に、極性有機溶媒は、いずれも強い吸湿性を有
し、乾燥状態に保持するのは、容易でないが、本
発明の方法においては、水分を含んだ極性溶媒を
使用しても、乾燥溶媒を使用した反応と、同等ま
たは、それ以上の結果を得ることができる。含水
の有機溶媒の場合、溶媒中の水分含有率は30%以
下が好ましく、30%を越えると反応原料であるハ
ロニトロベンゼン類の溶解度が低下して反応の進
行が阻害されるので好ましくはない。 極性有機溶媒の使用量は、溶媒の種類、原料ハ
ロニトロベンゼンの溶媒への溶解度などにより、
多少変動があるが、原料ハロニトロベンゼンに対
して0.2〜15倍重量の範囲で十分で良好な結果が
得られる。 本発明の方法において反応系に亜硝酸イオンを
添加させるために亜硝酸塩または亜硝酸イオンを
生成する化合物が使用される。亜硝酸塩として
は、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸
リチウム、亜硝酸ルビジウム、亜硝酸セチウム、
亜硝酸マグネシウム、亜硝酸カルシウム、亜硝酸
ストロンチウム、亜硝酸バリウム、亜硝酸アンモ
ニウム、亜硝酸コバルトアンモニウム、亜硝酸コ
バルトカリウム、亜硝酸コバルトナトリウム、亜
硝酸コバルトカリウムナトリウム、亜硝酸銀など
が用いられ、これらは単独または2種以上の混合
物として使用される。またあらかじめ反応液中
に、塩基性化合物を存在させておき、窒素酸化物
を吹き込んで亜硝酸塩を形成させ反応を進行させ
る方法もとることができる。この方法によれば、
本発明の方法が反応系中に、アルカリ塩を存在さ
せるため、塩基性化合物を新たに加えることな
く、窒素酸化物のガスを導入するのみで亜硝酸塩
を形成させ反応を進行させることができる。導入
する窒素酸化物の例としては酸化窒素、二酸化窒
素、無水亜硝酸などを挙げることができる。 本発明の方法において、特に好ましい亜硝酸塩
は、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸
カルシウム、亜硝酸バリウム、亜硝酸アンモニウ
ムなどである。 亜硝酸塩は、無水塩、含水塩他の塩との複塩ま
たは有機化合物を含む結晶塩などのいずれも使用
することができる。さらに、反応条件下で亜硝酸
イオンを生成する化合物として、例えばパラジニ
トロベンゼン、オルトジニトロベンゼン、1・
2・4−トリニトロベンゼン、1・3・4−トリ
ニトロベンゼン、3・4−ジニトロトルエン、
2・5−ジニトロトルエン、パラニトロベンゾニ
トリル、オルトニトロベンゾニトリル、3・4−
ジニトロベンゾニトリル、2・5−ジニトロベン
ゾニトリル、3・4−ジニトロアニソール、2・
5−ジニトロアニソール、3・4−ジニトロ安息
香酸等のニトロ化合物をあげられる。 これらの亜硝酸塩または亜硝酸イオンを生成す
る化合物の使用量は、その種類やハロニトロベン
ゼン、溶媒の種類により多少変化するがハロニト
ロベンゼン、溶媒の種類により多少変化するがハ
ロニトロベンゼン1モルにつき、0.001〜10モル
である。好ましくは、ハロニトロベンゼン1モル
につき、0.01〜5モルの範囲であり、さらに好ま
しくは、0.1〜1.0モルの範囲である。 亜硝酸塩または亜硝酸イオンを生成する化合物
の使用量がハロニトロベンゼン1モルにつき、
0.01モルより少ない場合は、反応は殆んど進行せ
ず、亜硝酸塩による反応促進効果が認められず、
一方、10モルより多くの亜硝酸塩を使用すると、
生成されたジニトロジフエニルエーテル類がさら
に亜硝酸と反応して、高分子量化または分解が起
り、目的物の収率は低下する。 本発明の方法に用いられるアルカリ金属化合物
としては、通常知られている無機および有機のア
ルカリ金属塩であつて、なかでも本反応に良好な
効果をもたらす化合物は、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸リチウム、炭酸ルビジウム、炭酸
セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、
炭酸水素リチウム、リン酸三ナトリウム、リン酸
二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リ
ン酸三カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸
二水素カリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素
ナトリウム、亜硫酸カリウム、次亜リン酸ナトリ
ウム、次亜リン酸カリウム、シアン化ナトリウ
ム、シアン化カリウム、四ホウ酸ナトリウム、四
ホウ酸カリウム、メタホウ酸カリウム、スルフア
ミン酸ナトリウム、スルフアミン酸カリウム、ト
リポリリン酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸
カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロ
ピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カリウム、酪
酸ナトリウム、イソ酪酸カリウム、n−吉草酸ナ
トリウム、t−ブチル酢酸カリウム、オクタン酸
ナトリウム、ドデカン酸カリウム、蓚酸ナトリウ
ム、蓚酸カリウム、蓚酸水素ナトリウム、マロン
酸ナトリウム、マロン酸カリウム、マレイン酸ナ
トリウム、フマル酸カリウム、シクロヘキサンカ
ルボン酸ナトリウム、シクロヘキサンジカルボン
酸カリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリ
ウム、p−トルイル酸ナトリウム、m−トルイル
酸カリウム、フタル酸ナトリウム、フタル酸カリ
ウム、フタル酸水素カリウム、イソフタル酸ナト
リウム、テレフタル酸ナトリウム、トリメリツト
酸ナトリウム、トリメシン酸カリウム、p−トル
エンスルホン酸ナトリウム、ナフタレート−1−
カルボン酸カリウム、ナフテン酸ナトリウム、グ
ルタミン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、
リノール酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、フ
エニル酢酸カリウム、トリクロロ酢酸ナトリウ
ム、フエノールナトリウム、m−クレゾールカリ
ウムなどであり、これらの1種または、2種以上
を使用することができる。 これらのアルカリ金属化合物は、無水物、水和
物または含水物のいずれを使用しても良い。 アルカリ金属化合物の使用量は、使用するアル
カリ金属化合物の種類、ハロニトロベンゼン類、
溶媒の種類により影響を受けるが、通常、ハロニ
トロベンゼン1モルにつき0.05〜10モルの範囲、
好ましくは、0.1〜5モルであり、通常は、0.2〜
1モルの範囲で良い結果を得ることができる。 アルカリ金属化合物の使用量は、ハロニトロベ
ンゼン1モルにつき10モルより多くても、ジニト
ロジフエニルエーテル類の収率、純度とも新たな
向上は認められない。一方、0.05モル以下である
と、目的物の収率は、低下する。 本発明の方法には、金属銅または銅化合物が使
用される。通常知られている銅化合物がいずれも
使用できるが、主に一価の銅化合物および二価の
銅化合物が用いられる。一価の銅化合物として
は、塩化第一銅、酸化第一銅、フツ化第一銅、臭
化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一銅、シア
ン化銅ナトリウム、シアン化銅カリウム、チオシ
アン酸第一銅、安息香酸第一銅、酢酸第一銅、フ
エノール第一銅、フエノール第一銅カリウムな
ど、また2価の銅化合物として、酸化第二銅、硫
酸銅、塩化第二銅、フツ化第二銅、臭化第二銅、
ヨウ化第二銅、水酸化銅、炭酸銅、硝酸銅、りん
酸銅、ギ酸銅、酢酸銅、塩基性酢酸銅、安息香酸
銅、フタル酸銅、クエン酸銅、蓚酸銅、オレイン
酸銅、ラウリン酸銅、サリチル酸銅、ステアリン
酸銅、酒右酸銅、キサントゲン酸銅、フエノール
第二銅などを挙げることができる。 これらの銅化合物は、無水物を使用する方が好
ましいが、水和塩や含水物であつても良好な結果
が得られることがあり、使用時の状態にとくに制
約はない。また、本発明の方法に用いられる銅化
合物は、微量を使用して触媒的に作用する高活性
のものが望ましいため、上記の銅化合物を種々の
公知の方法で活性化して使用することができる。
さらに、銅化合物が反応液中で有効に作用するよ
うに、活性炭、シリカ、アルミナ、モレキユラー
シーブ等に担持させて使用することもできる。 銅化合物の使用量は、特に制限がないが、通常
ハロニトロベンゼン1モルに対し、0.1モル以下
で十分であり、好ましくは、1×10-5〜8×10-2
モルの範囲である。 本発明の方法を実施するには、上記の各反応成
分を所定量の全量、反応前に反応器中に加えるの
が、一般的方法である。しかしながら、反応成分
の1種または2種以上を少量づつ連続的に、また
は一定時間ごとに加える方法をとることもでき
る。特に、亜硝酸塩を多量に使用する場合には、
上記のいずれかの方法で亜硝酸塩を後から加え、
反応液中の亜硝酸塩濃度が過大になることを防い
だ方が、副反応を抑制できる。 反応温度は、使用するハロニトロベンゼンおよ
び極性有機溶媒の種類により異なるが、通常80〜
220℃の範囲で、特に好ましくは120〜200℃の範
囲である。80℃以下では、反応は殆んど進行せ
ず、ハロニトロベンゼンが未反応のまま回収さ
れ、一方、220℃以上では、生成したジニトロジ
フエニルエーテル類が、不安定になり、分解を受
けたり、さらに反応して高分子量化合物を形成
し、目的とするジニトロジフエニルエーテル類の
収率が極端に減少するからである。 反応時間は、反応温度、反応原料の種類などに
より異なるが、通常、0.5〜40時間の範囲内であ
り、好ましくは1.0〜15時間の範囲である。反応
温度が比較的高い場合は、生成したジニトロジフ
エニルエーテル類の分解、高分子量化などの好ま
しくない副反応が促進されるので、短時間の反応
の方が良い結果が得られる。 本発明の方法は、常圧でも加圧下でも実施する
ことができる。通常は、極性有機溶媒の沸点以下
で反応が進行するため、反応を必らずしも加圧下
で実施する必要はない。したがつて、常圧反応で
容易に望ましい収率を得られる。加圧下の反応で
良好な結果が得られる場合であり、特に低沸点溶
媒を用いた場合は、最適反応温度で反応させるた
めには、加圧反応が好ましい。 また、反応雰囲気に関して制約はないが、空気
のほかに不活性ガスまたは、その他の特定のガス
の雰囲気中もしくは気流中、あるいはそれらのガ
スの加圧下に反応を行なうことができる。不活性
ガスとしては、窒素、アルゴン、ヘリウムなどが
用いられ、その他の特定のガスの例としては、二
酸化炭素、二酸化窒素、一酸化窒素、三酸化二窒
素(無水亜硝酸)を挙げることができるが、その
他各種のガスを用いることができる。 本発明の方法を実施する反応様式には、特に制
約がなく、回分法、半回分法または連続法のいず
れもが使用されうる。 本発明の方法により生成したジニトロジフエニ
ルエーテル類は、反応液を室温付近まで冷却して
効果的に析出させることが可能であり、これを単
に別、洗浄、乾燥するのみで、純度の高い目的
物が得られる。一方、極性有機溶媒よりなる液
は、そのまま、次の反応に使用できるのである。
液を直接、反応工程にリサイクルすることによ
り、液中に存在する微量の未反応物や反応中間
体が有効に利用されるばかりか、液中に溶存し
ていたジニトロジフエニルエーテル類も、リサイ
クルによつて最終的には、結晶として析出し、
別、回収される。その上、液を直接、反応工程
にリサイクルするので、蒸留、精製などの処理を
することなしに、反応媒体である極性有機溶媒を
非常に合理的、かつ、経済的に再使用できる。こ
の回収される溶媒中に含まれている物質は、析出
せずに溶解しているジニトロジフエニルエーテル
類を除けば、微量の未反応原料および反応中間体
のみであり、溶媒のリサイクルを数多く続けて
も、不純物の蓄積が非常に少なく、これはさらに
本発明の方法を有利にしている。 本発明の方法において、反応液の冷却により析
出したジフエニルエーテル類は、別、洗浄、乾
燥するのみで目標とする品位のものが得られ、こ
れを直接、各種用途の実用に供することが、十分
可能である。さらに著しく高純度品が必要な場合
は、洗浄、再結晶など、種々の精製操作により、
目的とする品位のジニトロジフエニルエーテル類
を得ることができる。 以下、実施例により本発明をさらに説明する。 実施例 1 p−ニトロクロルベンゼン(純度97%)18.0g
(0.111モル)、亜硝酸ナトリウム(純度97%)5.0
g(0.0703モル)、ギ酸ナトリウム(純度95%)
4.0g(0.056モル)金属銅0.5g(7.9ミリグラム
原子)、スルホラン50mlを反応フラスコにとり、
170〜175℃にて7時間撹拌しながら反応させた。
反応終了後反応液に水1を加えて、固体を析出
させ、過、水洗後、固体に水250ml、62.5%硫
酸80mlを加え、銅化合物を溶出させ、さらに
過、水洗した。得られた固体を水蒸気蒸留して、
未反応p−ニトロクロルベンゼン0.93gを回収
し、残留した固体を乾燥し、4・4′−ジニトロジ
フエニルエーテル13.64g(収率94.6%、融点140
−141℃)を得た。 比較例 1 p−ニトロクロルベンゼン(純度97%) 18.0g(0.111モル)、亜硝酸ナトリウム(純度
9.7%)5.0g(0.0703モル)、ギ酸ナトリウム(純
度95%)4.0g(0.056モル)、スルホラン50mlを
170〜175℃で、7時間撹拌しながら反応させた。
反応液に水1を加えて固体を析出させ、過水
洗後、固体の水蒸気蒸留を行なつて、未反応p−
ニトロクロルベンゼン1.80gを回収し、4・4′−
ジニトロジフエニルエーテルを12.88g(収率
89.3%、融点140−141℃)を得た。 実施例 2−3 反応時間を5.0時間、3.5時間とした以外は、実
施例1と同様に行ない表−1の結果を得た。
【表】 比較例 2−3 反応時間を、5.0時間、3.5時間とした以外は、
比較例1と同様に行ない、表−2の結果を得た。
【表】 実施例 4 金属銅0.5gの代りに、塩化第一銅0.77g(7.7
ミリモル)を用いた点および反応時間を、3.5時
間とした以外は、実施例1と同様の操作を行な
い、未反応p−ニトロクロルベンゼン1.76gを回
収し、4・4′−ジニトロジフエニルエーテル
11.98g(収率83.1%、融点140−141℃)を得
た。 実施例 5 金属銅0.5gの代りに、塩化第一銅0.05g(0.5
ミリモル)を用いた点、および反応時間を5.0時
間とした以外は、実施例1と同様に行なつた。未
反応p−ニトロクロルベンゼンを0.61gを回収
し、4・4′−ジニトロジフエニルエーテル12.95
g(収率89.8%、融点140−141℃)を得た。 実施例 6 金属銅0.5gの代りに、塩化第二銅1.33g(9.9
ミリモル)を用い、反応時間を5.0時間とした以
外は、実施例1と同様に行なつた。未反応p−ニ
トロクロルベンゼン1.70gを回収し、4・4′−ジ
ニトロジフエニルエーテル13.00g(収率90.2
%、融点140−141℃)を得た。 実施例 7 p−ニトロクロルベンゼン(純度97%)18.0g
(0.111モル)、亜硝酸ナトリウム(純度97%)5.0
g(0.0703モル)、炭酸ナトリウム6.0g(0.057モ
ル)、金属銅0.5g(7.9ミリグラム原子)、スルホ
ラン50mlを反応フラスコにとり170−175℃で3.5
時間撹拌反応させた。反応液に水1を加えて、
固体を析出させ、過、水洗後、固体に水250
ml、62.5%、硫酸80mlを加え、銅化合物を溶出さ
せ、さらに過、水洗した。得られた固体と、水
蒸気蒸留して未反応p−ニトロクロルベンゼン
3.52gを回収し、残留した固体を乾燥し、4・
4′−ジニトロジフエニルエーテル10.61g(収率
73.6%、融点140−141℃)を得た。 実施例 8 金属銅0.5gの代りに塩化第一銅0.78g(7.9ミ
リモル)を使用した以外は、実施例7と同様に行
ない、未反応p−ニトロクロルベンゼンを3.57g
回収し、4・4′−ジニトロジフエニルエーテル
10.44g(収率72.4%、融点140−141℃)を得
た。 実施例 9 金属銅0.5gの代りに、硫酸銅(CuSO45H2O)
1.95g(7.8ミリモル)を使用した以外は、実施
例7と同様に行ない、未反応p−ニトロクロルベ
ンゼン3.58gを回収し、4・4′−ジニトロジフエ
ニルエーテル10.61g(収率73.6%、融点140−
141℃)を得た。 比較例 4 p−ニトロクロルベンゼン(純度97%)18.0g
(0.111モル)、亜硝酸ナトリウム(純度97%)5.0
g(0.0703モル)、炭酸ナトリウム6.0g(0.056モ
ル)、スルホラン50mlを反応フラスコにとり、170
−175℃で3.5時間撹拌反応を行なつた。反応液に
水1を加え固体を析出させ、過、水洗後、得
られた固体を水蒸気蒸留して、未反応p−ニトロ
クロルベンゼン3.61gを回収し、4・4′−ジニト
ロジフエニルエーテル10.06g(収率69.8%、融
点140−141℃)を得た。 実施例 10 金属銅0.5gの代りに、酢酸銅(脱水品)1.09
g(6ミリモル)使用した以外は、実施例1と同
様に行ない、未反応p−ニトロクロルベンゼンを
0.85g回収し、4・4′−ジニトロジフエニルエー
テル13.20g(収率91.6%、融点140−141℃)を
得た。 実施例 11 金属銅0.5gの代りに、安息香酸第一銅0.92g
(5ミリモル)を使用し、反応時間を3時間10分
とした以外は、実施例7と同様に行ない、未反応
p−ニトロクロルベンゼンを3.35g回収し、4・
4′−ジニトロジフエニルエーテル10.32g(収率
71.6%、融点140−141℃)を得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式() (式中、Xはハロゲン原子を示し、nは1もしく
    は2である。)で表されるハロニトロベンゼン類
    を極性有機溶媒中で、亜硝酸イオンの存在下にア
    ルカリ金属化合物と反応させて、一般式() (式中、Xおよびnは一般式()の場合と同じ
    意味である。)で表されるジニトロジフエニルエ
    ーテル類を製造するにあたり、金属銅または銅化
    合物の共存下に反応させることを特徴とするジニ
    トロジフエニルエーテル類の改良された製法。
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