JPS5914016B2 - 1,8−ナフタレンジカルボン酸類又はその酸無水物の製造法 - Google Patents

1,8−ナフタレンジカルボン酸類又はその酸無水物の製造法

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JPS5914016B2
JPS5914016B2 JP5370877A JP5370877A JPS5914016B2 JP S5914016 B2 JPS5914016 B2 JP S5914016B2 JP 5370877 A JP5370877 A JP 5370877A JP 5370877 A JP5370877 A JP 5370877A JP S5914016 B2 JPS5914016 B2 JP S5914016B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、アセナフテン又は水酸基及びアミノ基以外の
置換基を持つアセナフテン誘導体、即ち、ナフタレン核
に、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ、15スルホ基を有
するアセナフテン誘導体を酸化して、相当する置換、1
・8−ナフタレンジカルボン酸類及びその酸無水物を製
造する方法に関するものである。
アセナフテン類を酸化して、相当する1・8−20ナフ
タレンジカルボン酸類を製造する方法として、従来は、
クロム酸塩、過マンガン酸塩、硝酸等の酸化剤を用いて
きた。
しかし、これらの酸化剤は、高価であり、更に重金属に
よる汚染、或は、窒素酸化物による汚染等の公害を発生
する可能性があ25り、その使用に問題があつた。又、
アセナ7チッそのものを酸化しナフタル酸を製造する方
法としては、重金属化合物及び臭素化合物を触媒とし分
子状酸素を使用するusp2966513特公昭35−
12931号公報の30方法がある。
しかしこれらの方法は極めて高温、高圧の条件下で酸化
を行なうものであり酸素吸収が停止した後も同じ条件下
で反応を継続するものであるが、この様な条件は安全面
(特に気相部の爆発限界)への配慮が極めて必要で工業
的に不利35である。さらに、重金属化合物触媒、促進
剤の存在下アセナフテンを分子状酸素により酸化する方
法としてはUsp2578759の方法がある。
この特許の実施例1では1500部のプロピオン酸中1
08部の酢酸コバルト及び375部のブチルアルデヒド
を用い、110部のアセナフテンを酸化して、ナフタル
酸を得ている。この方法においては、酢酸コバルトを被
酸化物と、ほぼ、等量という、多くの量を使用している
点でコバルトの回収、再生、及び製品への混入等の問題
がある。
以上のようにアセナフテンを酸化する従来の技術はそれ
ぞれ問題があるものであつた。
一方、置換基を有するアセナフテン類の酸化方法として
は前記のクロム酸塩などを酸化剤として使用する方法の
他、重金属化合物及び臭素化合物の存在下、分子状酸素
を使用する方法として特開昭50−142543号公報
、特開昭50一142544号公報もある。
しかし、これらの方法は極めて、希薄な濃度(例えば5
・6−ジクロロアセナフテンの場合、その反応液中の濃
度は0.045m01/I?以下)においてのみ、良い
収率が得られている。即ち、4・5−ジクロロナフタレ
ン−1・8−ジカルボン酸の製造に関するすべての実施
例において、反応器容積11当りの、4・5−ジクロロ
ナフタレン−1・8−ジカルボン酸の収量は、4.63
y以下であり、4−スルホナフタレン−1 ・8−ジカ
ルボン酸の製造に関する実施例においては、反応器容積
11?当りの収量は、9.667以下である。又ナフタ
レン−1・8−ジカルボン酸の製造に関する実施例(特
開昭50一142544号公報)では同じく11?当り
10.37以下である。この様な効率の悪い条件では、
工業的実施は、極めて困難と言わざるを得ない。
又前記Usp2578759の実施例1の方法でハロゲ
ン原子、スルホ、シアノ、ニトロ基などで置換されてい
るアセナフテン類の酸化に関しては何等の記載もない。
この理由は・・ロゲン原子、スルホ、シアノ、又はニト
ロ基で置換された、アセナフテンの酸化においては、原
料自体及びその酸化反応の中間体が有機溶媒(特に低級
脂肪酸)に対して、溶解度が低いこともあつて縮合など
の副反応を併発しやすく、置換基のないアセナフテンに
比較して反応が顕著に阻害されるためと考えられる。ち
なみに置換基のないアセナフテンの酸化のために提案さ
れた上記特許の実施例1の方法で置換基を有するアセナ
フテン誘導体例えば5・6−ジクロロアセナフテンの酸
化を行なつたところ触媒の酢酸コバルトの量が多すぎる
ため反応条件が過酷すぎて5・6−ジクロロアセナフテ
ンが縮合したものが多量副生し反応が途中で停止して、
収率、純度の面において満足な結果が得られなかつた。
以上詳述したようにアセナフテン又は置換アセナフテン
類を酸化し相当するナフタレンジカルボン酸を得る従来
の方法は高温、高圧とが極めて多量の重金属化合物を用
いるなど極めて苛酷な条件を必要とするものであつたり
、被酸化物の仕込み効率の悪い方法であつた。本発明者
らは、重金属化合物触媒の存在下分子状の酸素による酸
化において温和な条件で促進剤を作用させ、所望により
さらに助触媒を使用すれば縮合等の副反応をおさえ、生
成物の収率が向上することを見い出したものであり、そ
して上記の酸化反応に続いて、過酸化物又は次亜ハロゲ
ン酸で処理すれば更に収率の向上につながることを見い
出したものである。
即ち第1の発明はアセナフテン又は水酸基及びアミノ基
以外の置換基を有するアセナフテン類を有機溶媒中にお
いて1重金属化合物触媒又は重金属化合物と無機若しく
は有機の臭素化合物とからなる触媒2無水酢酸 所望によりさらに 3脂肪族第3級アミン、芳香族第3級アミン、N−N−
ジアルキル置換アミド、複素環式窒素塩基から選ばれた
少なくとも一種以上の化合物から選ばれた助触媒の存在
下分子状の酸素で酸化することを特徴とする1・8−ナ
フタレンジカルボン酸類又はその酸無水物の製造法であ
り、第2の発明はアセナフテン又は水酸基及びアミノ基
以外の置換基を有するアセナフテン類を有機溶媒中にお
いて1重金属化合物触媒又は重金属化合物と無機若しく
は有機の臭素化合物とからなる触媒2無水酢酸 所望によりさらに 3脂肪族第3級アミン、芳香族第3級アミン、N−N−
ジアルキル、置換アミド、複素環式窒素塩基から選ばれ
た少なくとも一種以上の助触媒の存在下分子状の酸素で
酸化し、得られた酸化生成物を更にアルカリ水溶液又は
これと有機溶媒との混合液中、過酸化物又は次亜ハロゲ
ン酸塩で処理することを特徴とする1・8−ナフタレン
ジカルボン酸類又はその酸無水物の製造法である。
尚、本発明において所望により使用する助触媒の作用は
必ずしも明らかではないが、金属化合物に配位して急激
な反応を抑制し副反応をおさえ、温和な反応を進行させ
る役割をはたすものと思われる。事実助触媒を使用する
と酸素の吸収は初期に急激な立ち上りがなく定常的な進
行が認められる。第1の発明を実施するに当つて使用す
る重金属化合物は触媒として使用するものであるが、C
O、Mn.Cr.Ce,.Fe.Ni,.Cu,.Ru
,.Pd、Pt、rなどの金属の塩、酸化物又は水酸化
物をあげることができる。
この中では酢酸コバルトや酢酸マンガンなどの塩類が好
ましい。又、これらの金属化合物の混合物として使用も
可能である。
その場合CO化合物を主体とし、上記のその他の金属化
合物を混合したものを使用すると最もよい結果が得られ
る。重金属化合物の使用量は、反応溶液内の濃度として
3×10−3内至1×10−1m01/l被酸化物1モ
ル比に対し0.01乃至0.2モル使用できるが、0.
02〜0.04モル使用するのが好ましい。
臭素化合物としてはHBr.Br2、LiBrlNaB
r,.KBr,.CaBr2、BaBr2、COBr2
、NiBr2、MnBr2等の無機臭素化合物、テトラ
ブロモエタン、ジブロモアクリル酸、モノブロモ酢酸、
ベンジルブロマイド等の有機臭素化合物、いずれも使用
可能であり、使用する濃度範囲は、5X10−5乃至2
×10−1m01/lで重金属化合物1モル比に対し0
.1乃至2.5モル比の量が好結果を与える。本発明に
使用する無水酢酸は反応の促進剤として作用するものと
考えられ、反応中に連続的に又は断続的に添加するのが
好ましい。その使用量は被酸化物の1モルに対し0.1
〜10モルである。所望により使用される助触媒として
は脂肪族又は芳香族の3級アミン、N−N−ジアルキル
置換アミド類、複素環式窒素塩基であり、例えばトリフ
エチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジメチルアニ
リン、トリエタノールアミン、DMFlジメチルアセト
アミド、ピリジン、キノリン、ヒビリシン、フエナンス
ロリン等が使用される。
この助触媒の使用量は、使用する重金属化合物1モル比
に対し、0.1乃至3モル比で、特に、0.2〜2.5
モル比が適当である。反応に使用する有機溶媒としては
、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の低級脂肪酸、トリクレ
ン、パークレン、モノクロロベンジン、ジクロロベンゼ
ン類、トリクロロベンゼン類等のハロゲノ炭化水素類、
ニトロベンゼン、ニトロトルエン類等のニトロ化合物、
ベンゼン、トルエン、ナフタレン、オクタン、ノナン、
デカン、デカリン等の炭化水素類或はこれらの混合物が
使用できる。
しかし反応溶媒としては低級脂肪酸が好ましいが、混合
溶媒を用いた場合でもこの中に低級脂肪酸が被酸化物1
モルに対し少なくとも0.5モル以上存在しているのが
好ましい。溶媒の使用量は、被酸化物の2〜20重量倍
が好ましい。
酸化反応を実施する温度は好ましくは30℃以上、特に
反応初期に30℃乃至90℃、反応の末期に90℃乃至
140℃と反応の進行に伴つて昇温する場合、好結果を
与える。
反応系内の酸素分圧は、特に制限はないが、0.1〜5
気圧程度が適当であるが、さらにこれより減圧下、加圧
下、いずれにても実施できる。
また、原料の仕込は、最初から全量仕込んでも良いし、
無水酢酸又は反応溶媒と共に、連続的に添加して行つて
もよい。反応は、酸素の吸収が極めて、わずかになるま
で行う。
反応初期に誘導期が存在したり、反応中、酸素の吸収量
が不充分な段階で反応を停止させたりして、再開後の反
応進行が不満足な場合には、一般的によく知られた開始
方法、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等の開始剤
、或は、ハイドロパーオキサィド等の有機過酸化物等を
微量添加する方法によつて解決できる。
目的とする1・8−ナフタレンジカルボン酸類は、反応
溶液から沢過、等の方法によつて採取する。
本発明の方法によつてアセナフテン類を有機溶媒中、触
媒、無水酢酸、場合により助触媒を添加して、分子状酸
素によつて酸化反応を行つた生成物は、目的とする1・
8−ナフタレンジカルボン酸と共に、酸化の中間生成物
を同伴する場合がある。このような場合は、第1の発明
の実施例の反応系から好ましくは低級脂肪酸を蒸留した
後該反応液中の酸化生成物を同浴で又は第1の発明の実
施後酸化生成物を沢別して本発明の第2の発明方法に従
つて処理し上記酸化生成物中の酸化中間体を更に酸化し
て、18−ナフタレンジカルボン酸類とすることは、収
率面からも又、製品の純度を向上させる上からも極めて
望ましい事である。
分子状酸素によつて酸化された生成物を処理する方法と
して、アルカリ水溶液或はこれと有機溶媒との混合溶媒
中において過酸化物或は次亜・・ロゲン酸塩と接触させ
るのが適当である。この第2番目の酸化段階で使用する
過酸化物としては、過酸化水素水が、次亜ハロゲン酸塩
としては、次亜塩素酸塩が工業的に有利であるが、これ
に限定されない。アルカリ水溶液としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等が使用できる。これと場合に
より使用する有機溶媒としては、この条件において安定
な化合物が使用されるが、代表的なものとして、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン類、ニトロベンゼン、ニトロト
ルエン類、ニトロキシレン類、ハロゲノベンゼン類、オ
クタン、ノナン、デカン、デカリン等があげられる。酸
化剤の使用量は、第1段の酸化条件によつて異なるが、
およそ0.2〜15倍モルが使用される。
反応温度は、室温乃至100℃で、0.5〜5時間程度
処理するのが適当である。次に実施例により説明する。
実施例 1 100m1フラスコに、恒圧滴下ロウト、温度計を取り
付け、全体を密閉系とし、系内のガスが吸収されたら、
新しく酸素ガスを補つて、全圧を大気圧に保つて反応さ
せる装置を用いた。
反応器の加熱には、恒温槽を用いた。上述のフラスコに
、5・6−ジクロロアセナフテン10y、酢酸コバルト
・4水物0.47、酢酸マンガン−4水物0.02y1
臭化ソーダ0.05y1トリエタノールアミン0.18
m11酢酸20m11クロロベンゼン40m1を仕込む
恒圧滴下ロウトには、9m1の無水酢酸を仕込み、系内
を酸素ガスで置換した。70℃まで昇温し、密閉系とす
ると、この時点で酸化反応は開始していた。
無水酢酸を徐々に滴下しながら反応させ、約3時間経過
した後、1000m1の酸素を吸収していた。
ここで80℃に昇温した。更に、無水酢酸を滴下しなが
ら反応させ、15時間後90℃に昇温した。更に8時間
後、酸素吸収は昇温時の補正を行つて2400mI3(
理論の96%)に達した。この時点で無水酢酸は、9m
1を丁度滴下し終つた。110℃まで徐々に昇温して、
反応を終了した。
反応時間は計14.5時間を要した。生成した結晶を1
部とり、ガスクロマトグラフにより分析した。4・5−
ジクロロ−1・8−ナフタレンジカルボン酸又は、その
無水物が79%、5・6−ジクロローアセナフテン一1
・2−ジオンが16%生成していた。
反応混合物から酢酸を減圧留去し、力性カリ127を溶
解した水150m1中に、注ぎ込む。
90℃で20分間撹拌し、残存しているクロロベンゼン
を水蒸気蒸留により回収した。
得られた水溶液を室温で沢過し、金属触媒を水酸化物の
形で回収した。
F5液を塩酸で酸析し、▲過後、得られた結晶を80℃
で5時間乾燥して、淡褐色の4・5−ジクロロナフタレ
ン−1・8一ジカルボン酸無水物8.27を得た。収率
68%o実施例 2実施例1と同じ装置を用いて酸化反
応を行なつた。
5・6−ジクロロアセナフテン107、酢酸コバルト・
4水物0.457、酢酸マンガン・4水物0.045y
1クロロベンゼン50m11酢酸30m1を100m1
のフラスコに仕込み無水酢酸13m1を恒圧滴下ロウト
に仕込んだ。
実施例1と同様にして無水酢酸を滴下しながら、反応温
度75℃で反応させた。4.5時間後、1000m1の
酸素が吸収され、ここで反応温度を88℃とした。
更に反応を続け、7時間後吸収された酸素は1600m
1に達した。ここて俳酸コバルト・4水物0.1y1酢
酸マンガン・4水物0.037を追加した。更に無水酢
酸を滴下しながら反応させ、計40時間後、最早、酸素
は吸収されなくなつた。酸素吸収量は、昇温時の補正を
行つて1914m1(76.2%)に達した。得られた
反応混合物から、減圧にて酢酸を留去し、全体を300
m1フラスコに仕込み、クロロベンゼンを少量添加し、
全量を60m1とした。ここに水1507に力性カリ1
2yを溶解したものを加え、50〜60℃にて18T!
11の35%の過酸化水素を5時間で滴下し、反応させ
た。反応終了後、クロロベンゼンを水蒸気蒸留し、得ら
れた水溶液に、活性炭1yを添加し、室温まで冷却して
沢過し、触媒を回収した。▲液を酸析し、▲過した。9
0℃で加熱乾燥後7.87(収率65%)の黄白色の4
・5−ジクロロナフタレン−1・8−ジカルボン酸無水
物を得た。
実施例 5 実施例1と同様の装置にて反応させた。
5・6−ジクロロアセナフテン107、酢酸コバルト・
4水物0.3f、酢酸マンガン・4水物0.015y1
臭化ソーダ0.0377、トリエタノールアミン0.1
8m11クロロベンゼン35m11酢酸15m11及び
滴下ロウトには無水酢酸を8m1仕込んだ。
系を酸素ガスで置換して68℃にて、反応を開始し、無
水酢酸を滴下しながら反応を続けた。
3時間後、酸素の吸収量は、1000TI11に達し、
ここで75℃に昇温した。
更に2時間後、酸素の吸収量は1270m1に達した。
ここで85℃まで昇温し、3時間後90℃に昇温した。
計18時間反応後、酸素吸収量は、昇温時の補正を行な
つて、2300m1に達した。(理論の91.6%)得
られた反応混合物より酢酸を減圧留去し、全体を300
m1のフラスコに移し、クロロベンゼンで全量で100
m1とし、力性カリ127を溶解している水160m1
を加え60〜80℃にて、過酸化水素水(35%)20
m1を滴下しながら1.5時間反応させた。クロロベン
ゼンを水蒸気蒸留し活性炭17を加え冷却し、沢過した
。得られた沢液を酸析し、沢過、90℃で加熱乾燥して
10.9yの4・5−ジクロロナフタレン−1・8−ジ
カルボン酸無水物を得た。収率91%o製品をガスクロ
マトグラフで分析して、純度97.2%中和分析、純度
98,5%の結果を得た。実施例 4 実施例1と同じ装置を用いた。
5・6−ジクロロアセナフテン10y1酢酸コバルト・
4水物0.26y、酢酸マンガン・4水物0.0267
、臭化ソーダ0,214y1クロロベンゼン50m11
酢酸8m1、恒圧滴下ロウトには無水酢酸を10m1仕
込み、系内を酸素ガス置換し、70℃にて反応を開始す
る。
メチルエチルケトンパーオキサイドを少量滴下しながら
誘導期を消し、無水酢酸を少量づつ滴下しながら反応さ
せ、段階的に80℃、90℃と昇温した。12時間後吸
収は極めて遅くなつた。
この時点で酸素の吸収量は昇温時の補正を行つて232
6m1であり、滴下した無水酢酸の量は9m1であつた
。得られた反応混合物から、減圧で酢酸を留去し残留物
をクロロベンゼン50m1、水180m1、力性カリ1
5yと共に攪拌し50〜70℃にて過酸化水素(35%
)10m1を滴下しながら反応させた。
3時間反応後、冷却して不溶解分を沢過し触媒を回収し
た。
▲液を塩酸により酸析しろ過90℃で加熱乾燥後、10
.3yの4・5−ジクロロナフタレン−1・8−ジカル
ボン酸無水物が得られた。(収率85.5%)実施例
5 実施例3と全く同様にして反応させたが、トリエタノー
ルアミンのかわりにフエナンスロリン0.087を用い
た。
21時間反応後、吸収した酸素は、昇温による補正を行
つて2342m1であつた。
実施例3と全く同様にして、処理をして、淡黄色の4・
5−ジクロロナフタレン−1・8−ジカルボン酸無水物
10.57が得られた。収率87.5%実施例 6 実施例4と同様にして反応させ、分子状酸素と接触させ
る。
第1段目の酸化に用いる溶媒を次の様に変化させた。そ
の後、実施例4と同じ処理をして、得られた結果を示す
ただし(4)の場合、無水酢酸の滴下は行なわなかつた
実施例 7 実施例3と同様にして反応させたが、酢酸マンガン・4
水物のかわりに次のものを用いた。
分子状酸素による酸化後も実施例3と同様にした。実施
例 8実施例2と全く同様にして反応させたが、途中、
金属触媒を追加するかわりにジブロモアクリル酸、0.
027を添加した。
28時間後、酸素吸収は極めて遅くなり、この時点で酸
素吸収量は昇温時の補正をして2335m1に達した。
これを冷却し、析出している結晶を沢別した。少量のエ
タノールで洗い得られた結晶をKOH2Oy、水300
m1と共に攪拌し、80〜95℃にて35%の過酸化水
素水30m1を滴下しながら、5時間反応させた。反応
終了後、全体を冷却し、室温にて沢過した。0.97の
不溶解分があつた。
沢液を酸析、沢過、90℃で加熱乾燥し、8.2yの4
.・5−ジクロロナフタレン−1・8−ジカルボン酸無
水物が得られた。収率68%。実施例 9 実施例3と全く同様にして第1段目の酸化を行つた。
分子状酸素により酸化して得られた生成物を沢別した。
これを70m1のクロロベンゼン、12yの力性カリ、
100m1の水と共に撹拌し、ここに、100m1の水
中に7yの力性カリを溶解し、塩素ガスを8y吸収させ
て、調整した次亜塩素酸カリ水溶液を滴下しながら5時
間反応させた。反応終了時次亜塩素酸カリ水溶液は全体
の+の量を添加していた。反応終了後クロロベンゼンを
留去し、冷却後、液を沢過し、触媒を回収した。
得られた沢液を塩酸で酸析し、沢過して90℃にて乾燥
し、4・5−ジクロロナフタレン−1・8−ジカルボン
酸無水物8.5y(収率70.8%)が得られた。実施
例 10300m1グラス製オートグレーヴに、酢酸コ
バルト・4水物0.97、酢酸マンガン・4水物0.0
9f7、臭化ソーダ0.08y1トリエタノールアミン
0.37TL11酢酸60m11クロロベンゼン30m
1を仕込み、68℃に加熱した。
内圧を3.5k9/詞として、空気をボンベより41/
Hrの速度で流し更に無水酢酸をポンプで圧入しながら
、5・6−ジクロロアセナフテン、207、クロロベン
ゼン40m1に懸濁したものを、5バツチにわけ、窒素
圧をかけて段階的に圧入した。
3時間で5・6−ジクロロアセナフテンを全量仕込んだ
その後徐々に昇温し、8時間で90℃まで昇温した。こ
の温度で空気の流速を半分に落とし、5時間反応させ、
無水酢酸の滴下及び空気の流通を止め4時間熟成した。
無水酢酸の全添加量は17m1であつた。反応混合物を
冷却し、析出した結晶を沢別した。
得られた結晶を、オルソジクロロベンゼン60m11力
性カリ25y、水300m1と共に、加熱攪拌し、60
〜8『Cで過酸化水素水(35%)32m1を滴下した
。4時間この温度で反応後、オルソジクロロベンゼンを
水蒸気蒸留し、活性炭3yを添加して冷却した。
若干浮遊している黒色の沈澱を沢別し、沢液を塩酸で酸
析した。得られた結晶を沢過してとり、90℃で加熱乾
燥して、17.37の4・5−ジクロロナフタレン−1
・8−ジカルボン酸無水物が得られた。(収率72%)
実施例3より収率が低いのは第1段目の酸化のあと反応
混合物を沢過したためであり沢液にも目的物が含まれて
いるからである。
実施例 11 実施例1と同じ装置を用いた。
5−スルホァセナフテン ソーダ塩87、酢酸コバルト
・4水物0.47、酢酸マンガン・4水物0,027、
臭化ソーダ0.057、トリエタノールアミン0.18
m1、酢酸40m1を仕込み、恒圧滴下ロウトに10m
1の無水酢酸を仕込み、系内のガスを酸素で置換した。
70℃まで昇温し、密閉系とした。
誘導期が存在したのでメチルエチルケトンパーオキサイ
ド(55%ジメチルフタレート溶液)0.1m1を添加
した。無水酢酸を滴下しつつ反応させ、反応開始後5時
間後、酸素の吸収量は770m1に達した。ここで80
℃に昇温し、更に4時間後90℃に昇温した。90℃で
14時間反応させ、無水酢酸は計9m1を添加した。
酸素の吸収量は、昇温時の補正を行つて1646m2で
あつた。
反応混合物を若干濃縮後、冷却し、生成した結晶を沢別
し、加熱乾燥し、黄白色の1・8−ジカルボキシナフタ
レン−4−スルホン酸ソーダ塩5.57が得られた。収
率59.8%o実施例 12実施例1と同じ装置を用い
、実施例3と同様にして反応させた。
ただし原料のアセナフテン誘導体に、5−ニトロアセナ
フテンを10y使用し酸化した。68℃にて酸化を開始
した。
誘導期が存在したのでメチルエチルケトンパーオキサイ
ド(55%ジメチルフタレート溶液)0.2m1を添加
し反応させた。無水酢酸12m1を滴下しながら反応さ
せ、4.5時間後、酸素の吸収量は1000m2に達し
、ここで80℃に昇温した。更に5時間後90℃に昇温
し、計25時間反応させた。酸素吸収量は、昇温時の補
正をして2462m1であつた。無水酢酸は、反応開始
後、20時間で添加し終つていた。反応後冷却し、析出
した結晶を沢過し、若干の酢フ酸及びアルコールで洗浄
後、90℃で乾燥し、8.27の黄白色結晶を得た。
赤外吸収スペクトルは5−ニトロナフタレン−1・8−
ジカルボン酸無水物と一致した。収率67.2%o実施
例 13 100m1フラスコに、恒圧滴下ロウト、温度計を取り
付け、全体を密閉系とし、系内のガスが吸収されたら、
新しく酸素ガスを補い全体を、大気圧に保つて反応させ
る装置を用いた。
上述のフラスコにアセナフテン8y、酢酸コバルト・4
水物0.457、酢酸マンガン・4水物0.045y1
臭化ソーダ0.0457、トリエタノールアミン0.1
7m11酢酸30m11クロロベンゼン50m1を仕込
む。
恒圧滴下ロウトには無水酢酸10m1を仕込み、系内を
酸素ガスで置換した。65℃にて反応を開始し、無水酢
酸を滴下しながら反応させると約2時間で酸素吸収量は
700TrL1に達した。
更に75℃で反応させ、85℃、90℃と段階的に昇温
し無水酢酸を滴下しながら反応させた。
計42時間反応後酸素の吸収量は昇温時の補正を行つて
3172m1に達した。無水酢酸は7m1を滴下してい
た。
反応終了後冷却し析出した結晶を沢別して90℃にて加
熱乾燥した。
黄白色の無水ナフタル酸が8.17得られた。
(収率79%)実施例 14 実施例13と同様の装置でフラスコが10m1の装置を
用いた。
フラスコ中には0.8f7のアセナフテン、0.037
の酢酸コバルト・4水物0.003yの酢酸マンガン・
4水物を仕込み、反応溶媒として酢酸5W11を添加し
た。
促進剤として、無水酢酸1m2を用い実施例1と同様に
して反応させた。酸素吸収量が昇温時の補正をして、1
90m1に達する頃反応を中断した。再開後かなり反応
が遅かつたので残つている無水酢酸中に0.057のメ
チルエチルケトンパーオキサイド(55%ジメチルフタ
レート溶液)を添加し、反応を続けた。40時間後、吸
収量は補正をして286m1に達した。
用いた促進剤は全量添加した。
反応混合物をガスクロマトグラフで分析するとナフタル
酸又はその無水物が82.2%、アセナフテン一1・2
−ジオンが8,7%生成していた。
比較例 1無水酢酸を用いないこと以外は実施例1と同
様に処理した。
赤色生成物を得た。
ガスクロマトグラフイ一分析でみる限りその中には目的
物が含まれていなかつた。比較例 2 オートクレープに5・6−ジクロルアセナフテン15y
1酢酸コバルト4水物0.0277、酢酸マンガン4水
物0.054f7、臭化アンモン0.0277、酢酸6
0m1を仕込み昇温した。
120℃で空気を液中に導入し始め内圧を32気圧に保
ちながら11/Mmの割合で空気の導入を続けた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アセナフテン又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
    基若しくはスルホン酸基で置換されたアセナフテン類を
    有機溶媒中において(1)重金属化合物触媒又は重金属
    化合物と無機若しくは有機の臭素化合物からなる触媒(
    2)無水酢酸 所望によりさらに (3)脂肪族第3級アミン、芳香族第3級アミン、N・
    N−ジアルキル置換アミド、複素環式窒素、塩基から選
    ばれた少なくとも一種以上の助触媒の存在下分子状の酸
    素で酸化することを特徴とする1・8−ナフタレンジカ
    ルボン酸類又はその酸無水物の製造法。 2 アセナフテン又はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
    基若しくはスルホン酸基で置換されたアセナフテン類を
    有機溶媒中において(1)重金属化合物触媒又は重金属
    化合物と無機若しくは有機の臭素化合物からなる触媒(
    2)無水酢酸 所望によりさらに (3)脂肪族第3級アミン、芳香族第3級アミン、N・
    N−ジアルキル置換アミド、複素環式窒素、塩基から選
    ばれた少なくとも一種以上の助触媒の存在下分子状の酸
    素で酸化し、得られた酸化生成物を更にアルカリ水溶液
    又はこれと有機溶媒との混合液中、過酸化物又は次亜ハ
    ロゲン酸塩で処理することを特徴とする1.8−ナフタ
    レンジカルボン酸類又はその酸無水物の製造法。
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