JPH04356449A - アントラニル酸類の製造法 - Google Patents

アントラニル酸類の製造法

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JPH04356449A
JPH04356449A JP3156153A JP15615391A JPH04356449A JP H04356449 A JPH04356449 A JP H04356449A JP 3156153 A JP3156153 A JP 3156153A JP 15615391 A JP15615391 A JP 15615391A JP H04356449 A JPH04356449 A JP H04356449A
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acid
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cuprous
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K I KASEI KK
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    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07C227/38Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C227/40Separation; Purification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C227/00Preparation of compounds containing amino and carboxyl groups bound to the same carbon skeleton
    • C07C227/04Formation of amino groups in compounds containing carboxyl groups
    • C07C227/06Formation of amino groups in compounds containing carboxyl groups by addition or substitution reactions, without increasing the number of carbon atoms in the carbon skeleton of the acid
    • C07C227/08Formation of amino groups in compounds containing carboxyl groups by addition or substitution reactions, without increasing the number of carbon atoms in the carbon skeleton of the acid by reaction of ammonia or amines with acids containing functional groups

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬、農薬及び染料等
の合成原料として有用なアントラニル酸類の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】アントラニル酸の工業的製造法としては
、無水フタル酸とアンモニアから得られるフタルイミド
を次亜塩素酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムと反応さ
せて得る方法が知られているが、この方法では芳香核に
置換基を有する各種のアントラニル酸類に適用すること
は困難である。
【0003】核に置換基を有するアントラニル酸、例え
ば4−クロロアントラニル酸の合成法としては、2−ニ
トロ−4−クロロトルエンを出発原料として、これを還
元して2−アミノ−4−クロロトルエンとし、続いてア
ミノ基のアセチル化、メチル基の酸化、加水分解(脱ア
セチル化)の数段階の反応を経る方法が1946年発行
のジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサィエテ
ィー誌の第68巻、1285〜1288ページに紹介さ
れている。しかし、この方法では工程数が多いため、安
価に高品質の目的化合物を得ることは難しい。
【0004】一方、オルトハロゲノ安息香酸類を原料と
し、これをアンモニア水中でアンモノリシスしてアント
ラニル酸類を合成する方法はすでに知られているが、報
告例はあまり多くない。例えば Hoechst社の旧
ドイツ特許(D.R.P.,145604,1902年
)では銅粉を触媒として125℃のアンモニア水中で2
−クロロ安息香酸からアントラニル酸を合成している。 しかし、この反応混合物から過剰のアンモニアを除去し
たのち、そのまま鉱酸で酸析処理しても、得られた4−
クロロアントラニル酸は、水や有機溶剤に不溶性の銅化
合物を多量に含んでいるため灰紫色から黄緑色に着色し
ており純度も低くなる。
【0005】この原因として、これらオルトハロゲノ安
息香酸類のアンモノリシスでは、触媒として使用した金
属銅や銅含有触媒が、反応後の反応混合物中に銅アンモ
ニウム錯化合物の形で溶解したまま残り、一部は反応生
成物であるアントラニル酸類と安定なキレート錯体化合
物を形成するためと考えられる。銅アンモニウム錯化合
物として溶解した触媒を除去する方法としては、■水酸
化アルカリ水溶液で処理して酸化銅として沈澱させ分離
する、■硫化アルカリや水硫化アルカリで処理して硫化
銅として沈澱させ分離する、■イオン交換樹脂に銅を吸
着させ分離する、等が考えられるが、■や■の方法では
水酸化アルカリや硫化アルカリ水溶液自体が酸化銅や硫
化銅を溶解させるため、酸化銅や硫化銅として完全には
沈澱、分離させることができない欠点があり、■の方法
でもイオン交換樹脂を多量に必要とし脱着・再生等の操
作が煩雑となる欠点があって実際的ではない。
【0006】また、2,4−ジクロロ安息香酸を原料と
し、4−クロロアントラニル酸を合成する方法として、
アンモニア水中での部分アンモノリシス法がサマント(
Samant)により報告されいる〔Samant, 
Ber.,75B,1008(1942)〕。さらに最
近の報告ではヤコントフ(Yakhontov)らが同
じルートで合成を試みている〔Yakhontov, 
L.N.etal. Khim.− Farm. Zh
.,21(1), 38〜49(1987)〕。サマン
トは触媒に0価の金属銅を単独に用いて、37%のアン
モニア水中、120℃で4時間反応させており、またヤ
コントフらは2価の銅化合物である酢酸銅を触媒として
126〜129℃で10時間反応させている。しかし、
本発明者らがそれぞれの方法を追試した結果、両者の方
法とも反応転化率が低く、未反応の2,4−ジクロロ安
息香酸が多量に残るため、単離した製品の品質が低下す
ることが確認された。収率を損なわずに製品中に混入し
た未反応原料を除去して精製することは容易ではなく、
安価に4−クロロアントラニル酸を得るという当初の目
的から外れる。また両者の方法では反応温度と圧力が比
較的高いため、本来のアミノ化反応以外に水酸基化され
る副反応や生成物の熱分解の割合が増えるという欠点が
あり、さらに工業的には反応容器の材質や装置の仕様に
も大きな制約を受け好ましくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、従来から工業的に実施されているルートとは別の新
しいルートで、一段の反応でオルトハロゲノ安息香酸類
をアンモノリシスして対応するアントラニル酸類を安価
に、効率的に、高収率で製造する方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこうした従
来のオルトハロゲノ安息香酸類をアンモノリシスして対
応するアントラニル酸類を合成する際の問題点を解決す
るために鋭意研究を重ねた結果、意外にも酸化状態が0
価の金属銅と第二銅との中間に位置する第一銅が、オル
トハロゲノ安息香酸類から対応するアントラニル酸を合
成するための触媒として極めて有効であることを見い出
し、この知見に基づき本発明をなすに至った。
【0009】すなわち本発明は、一般式(I)
【化3】
(式中、Yは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基
、水酸基、アルコキシ基、アセトキシ基、ニトロ基、ア
ミノ基、スルホ基、カルボキシル基、トリフルオロメチ
ル基、またはアリール基を示し、Yは互いに同一であっ
ても異なっていてもよい。nは1〜4の整数を示す。M
は水素原子、アンモニウム基、アルカリ金属原子、また
はアルカリ土類金属原子の中から選ばれる。)で表わさ
れるアントラニル酸類を製造するに当り、第一銅含有触
媒の存在下、一般式(II)
【化4】 (式中、Xは塩素、臭素及びヨウ素から選ばれるハロゲ
ン原子を示し、Y、n及びMは前記と同じ意味をもつ。 )で表わされるオルトハロゲノ安息香酸類を、第一銅含
有触媒の存在下、アンモニア水中、加熱下に反応させる
ことを特徴とするアントラニル酸類の製造法を提供する
ものである。
【0010】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
の方法で出発原料として用いられるオルトハロゲノ安息
香酸は、前記一般式(II)で表わされる化合物であり
、具体的には2−クロロ安息香酸、2−ブロモ安息香酸
、2−ヨード安息香酸、2,3−ジクロロ安息香酸、2
,4−ジクロロ安息香酸、2,5−ジクロロ安息香酸、
2,6−ジクロロ安息香酸、2−クロロ−4−フルオロ
安息香酸、2−クロロ−6−フルオロ安息香酸、2−ク
ロロ−4,5−ジフルオロ安息香酸、2,4−ジクロロ
−5−フルオロ安息香酸、2,3,4−トリクロロ安息
香酸、2,3,5−トリクロロ安息香酸、2,4,5−
トリクロロ安息香酸、2,4,6−トリクロロ安息香酸
、2,3,4,5−テトラクロロ安息香酸、2−クロロ
−4−メチル安息香酸、2−クロロ−5−メチル安息香
酸、2−クロロ−6−メチル安息香酸、2−クロロ−3
−ヒドロキシ安息香酸、2−クロロ−4−ヒドロキシ安
息香酸、2−クロロ−3−ニトロ安息香酸、2−クロロ
−4−ニトロ安息香酸、2−クロロ−5−ニトロ安息香
酸、4−アミノ−2−クロロ安息香酸、5−アミノ−2
−クロロ安息香酸、クロロテレフタル酸、4−クロロイ
ソフタル酸、3,4−ジクロロフタル酸、5−クロロト
リメリット酸、2−クロロ−4−トリフルオロメチル安
息香酸、1−クロロ−2−ナフトエ酸、3−クロロ−2
−ナフトエ酸などが例示され、これらは遊離酸のみでな
く、アンモニウム塩、KやNaなどのアルカリ金属塩、
MgやCaなどのアルカリ土類金属塩でもよい。
【0011】本発明におけるアンモノリシスの反応は、
耐圧性の反応容器を用い、反応溶媒も兼ねたアンモニア
水中で実施される。アンモニア水の濃度は好ましくは1
0〜50wt%、より好ましくは20〜35wt%であ
る。 アンモニアの濃度があまり低くなると、サリチル酸誘導
体が副生する割合が増え、またpHの低下が進むため、
反応容器材質の耐食性に悪い影響を与える。濃度があま
り高くなるとジフェニルアミンジカルボン酸型の誘導体
の副生が増え、また工業的には反応時の圧力が極めて高
くなって反応装置の仕様に制約を受けたり、アンモニア
水を回収・再使用する際に不利となる。
【0012】アンモニアの使用量はオルトハロゲノ安息
香酸1モルに対して好ましくは3〜40倍モル、より好
ましくは6〜25倍モルである。これより少ないと攪拌
が困難となり、装置の腐食も大きくなることがある。ま
た必要以上に多量に用いても、反応結果は向上せず、生
産効率が低下するのみである。
【0013】本発明の方法で用いられる第一銅含有触媒
は、例えば第一銅の酸化状態にある銅化合物であり、具
体的には酸化第一銅、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化
第一銅、チオシアン酸銅またはシアン化銅である。また
、本発明は0価の金属銅及び第二銅の酸化状態にある銅
化合物を任意に組合せて用い、次式にて示されるように
、金属銅と第二銅化合物の等量混合物が反応時にイオン
価数の不均化反応により実質的に第一銅の酸化状態とな
って存在し得る場合でもよい。 Cu  +  Cu2+  →  2Cu+
【0014
】0価の金属銅と組み合わせて用いられる第二銅の酸化
状態にある銅化合物(酸化物、水酸化物、フッ化物、塩
化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、炭酸塩、過塩素酸塩
、硝酸塩、リン酸塩及び硫酸塩などから選ばれる一種類
または複数のもの)として具体的には、酸化第二銅、水
酸化第二銅、フッ化第二銅、塩化第二銅、臭化第二銅、
ヨウ化第二銅、塩化第二銅アンモニウム、銅アセチルア
セトネート、ホウフッ化銅、ギ酸銅、酢酸銅、クエン酸
銅、シュウ酸銅、ステアリン酸銅、炭酸銅、過塩素酸銅
、硝酸銅、リン酸銅、ピロリン酸銅、硫酸銅などである
。これらの銅化合物から一種類または複数を金属銅を共
存させて使用する。金属銅は粉末状、削状、その他の任
意の形状で加えてもよい。これらの内、金属銅及び第一
銅の酸化状態にある銅化合物は、アンモニア水中では空
気中の酸素により容易に酸化されて第二銅の酸化状態に
ある銅アンモニウム錯化合物に変化して触媒作用が低下
するため、反応容器に触媒を加えた際には、窒素などの
不活性ガスにより速やかに空気をパージすることが必須
となる。
【0015】本発明で用いられる第一銅含有触媒の使用
量は、原料のオルトハロゲノ安息香酸1モルに対して、
銅原子に換算して0.001〜1.0グラム原子、好ま
しくは0.02〜0.3グラム原子である。前述のよう
に通常は第一銅化合物として使用するが、0価の金属銅
と第二銅化合物とを組合せて使用してもよい。この場合
、金属銅と第二銅化合物は必ずしも等量とする必要はな
く、価数の不均化により第一銅として上記触媒量の範囲
に入っておれば、いずれか一方が過剰となってもよい。 第一銅としてこれより少なくなると反応速度が遅くなり
、未反応原料が残る。また必要以上に多量に用いると、
後処理での触媒の除去操作が複雑になり、好ましくない
【0016】反応温度は好ましくは50〜160℃、よ
り好ましくは70〜120℃である。反応温度が低すぎ
ると反応速度は遅くなり、高くなるとサリチル酸誘導体
の副生や目的物の熱分解(脱炭酸)の割合が増加して収
率と品質が低下し、さらに装置の耐食性や耐圧性の面で
問題や制約が生じる。
【0017】本発明方法において、反応終了後、反応液
中の含有触媒を処理して、金属銅として回収するのが好
ましい。そのための方法としては、a.銅含有触媒を含
む反応混合物を亜二チオン酸塩、例えばハイドロサルフ
ァイト(Na2 S2 O4)で処理して金属銅を析出
させた後、これを除去分離させた反応溶液からアントラ
ニル酸類を単離する方法、b.銅含有触媒を含む反応混
合物をヒドラジン、水加ヒドラジン、中性硫酸ヒドラジ
ンの中から選ばれた何れかのヒドラジン化合物で処理し
て金属銅を析出させた後、これを除去分離させた反応溶
液からアントラニル酸類を単離する方法などがある。
【0018】このように還元剤として亜二チオン酸塩お
よび/またはヒドラジン化合物を加えて銅化合物を金属
銅まで還元させることができる。これらの還元剤の使用
量は、触媒の銅1グラム原子に対して0.1〜10モル
、好ましくは0.5〜2モルである。この量は原料のオ
ルトハロゲノ安息香酸1モルに対して0.0001〜1
0モルに相当する。還元剤がこれより少ないと還元が不
十分となり、製品中に銅化合物が混入して品質が低下す
る。還元剤をこれより増やしても不経済であり、排水処
理にも問題がでてくる。
【0019】本発明で用いられる還元剤は、反応終了後
、反応混合物から大部分のアンモニアをいったん排出し
て回収したのち加えてもよいし、アンモニアを回収する
操作の前に加えてもよい。さらには反応で生成したアン
モニウム塩を分解するため通常使用されるカ性アルカリ
と一緒に加えてもよい。通常は反応混合物を空気との接
触を避けて還元剤で処理し、室温〜100℃の温度範囲
で数分〜十数時間攪拌し金属銅を析出させる。この際温
度を80〜100℃として、常圧または減圧下にて溶解
しているアンモニアを十分除去することが好ましい。 また上述のようにアンモニウム塩を分解してアンモニア
の排出を完全にするため、カ性アルカリの添加が好まし
い。カ性アルカリは通常、原料のオルトハロゲノ安息香
酸1モルに対して1〜3モルが使用される。
【0020】析出した金属銅は濾過もしくはデカンテー
ション等の方法により分離すると、アントラニル酸類の
アルカリ金属塩を含む通常は淡黄色の透明溶液が得られ
る。これを鉱酸で処理すると白色ないし淡黄褐色のアン
トラニル酸類が90〜95%の高収率で単離される。
【発明の効果】本発明方法によって第一銅触媒の存在下
でアンモノリシスする1段の反応のみで、所望のアント
ラニル酸類を、高純度及び高収率に得ることができる。 本発明により、従来より低温、低圧の80〜100℃、
3〜6kg/cm2G という温和な条件でも数時間以
内で反応を完結させることができ、かつ副反応の割合も
抑えられるために、高純度のアントラニル酸類を安価に
収率よく合成できる。また反応温度と反応時の圧力が大
幅に低下することになったため、反応容器の耐食性と耐
圧性に関する設備上の条件が緩和でき、工業的に実施す
るのに好適である。さらに反応終了後反応液を特定の還
元剤で処理することにより、銅化合物を効率的に分離す
ることが可能となった。これによりオルトハロゲノ安息
香酸からアントラニル酸類を、高純度及び高収率に合成
することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細
に説明する。
【0022】実施例1 300ml容のステンレス製圧力反応容器に25%アン
モニア水190g(2.79モル)及び2,4−ジクロ
ロ安息香酸30.0g(0.157モル)を仕込んで攪
拌し、乳濁状となるまで溶解した。これに触媒の塩化第
一銅1.55g(0.0157モル)を加えて反応容器
を密閉した。窒素で内部の空気をパージした後、100
℃で6時間攪拌し反応させた。反応時の内圧は4.9〜
4.3kg/cm2Gであった。
【0023】周囲温度に冷却後、窒素シール下で反応容
器を開いて反応混合物を抜き出した。反応混合物を高速
液体クロマトグラフィー(o−ヒドロキシジフェニルを
内部標準物質とする内部標準法)で分析したところ以下
の分析値を与え、反応転化率は100%、4−クロロア
ントラニル酸の選択率は96.2%であった。 4−クロロアントラニル酸      0.1510モ
ル4−クロロサリチル酸          0.00
28モル2,4−ジクロロ安息香酸      検出さ
れず
【0024】こうして得られた反応混合物から、溶
解しているアンモニア及び触媒を除去した後、鉱酸で酸
析処理すると、純度98.6%の4−クロロアントラニ
ル酸が25.8g得られた。さらにアルコル−水混合溶
媒で再結晶すると純度99.7%の4−クロロアントラ
ニル酸が白色針状結晶として24.1g得られた。2,
4−ジクロロ安息香酸に対する収率は89.4%であっ
た。
【0025】比較例1〜4 触媒を金属銅又は第二銅化合物のそれぞれ単独使用に変
えたことを除いては実施例1と同様の反応条件で4−ク
ロロアントラニル酸の合成した。その結果を表1に示し
た。
【0026】
【表1】
【0027】実施例2 実施例1と同じ反応容器に25%アンモニア水190g
(2.79モル)及び2,3−ジクロロ安息香酸30.
0g(0.157モル)を仕込んで攪拌し、乳濁状とな
るまで溶解した。これに触媒の酸化第一銅1.12g(
0.00783モル)を加えて反応容器を密閉した。 窒素で空気をパージした後、110℃で6時間攪拌した
。反応時の内圧は6.8〜6.5kg/cm2Gであっ
た。
【0028】実施例1と同様に反応混合物を分析したと
ころ以下の分析値を与え、反応転化率は99.8%、3
−クロロアントラニル酸の選択率は97.4%であった
。 3−クロロアントラニル酸    0.1529モル3
−クロロサリチル酸        0.0012モル
2,3−ジクロロ安息香酸    0.0003モル

0029】実施例3 実施例1と同様の反応容器に20%アンモニア水170
g(2.00モル)及び2−クロロ安息香酸37.6(
0.240モル)を加えて攪拌し溶解した。これに塩化
第一銅1.19g(0.012モル)を加えて反応容器
を密閉し、窒素で空気をパージした。85℃で6時間攪
拌し、反応させた。反応時の内圧は3.0〜2.6kg
/cm2Gであった。
【0030】実施例1と同様に反応混合物を分析したと
ころ以下の分析値を与え、反応転化率は100%、アン
トラニル酸の選択率は97.2%であった。 アントラニル酸              0.23
33モルサリチル酸                
  0.0012モルオルトクロロ安息香酸     
   検出されず
【0031】実施例4 実施例1と同じ反応容器に25%アンモニア水150g
(2.20モル)及びヨウ化第一銅1.43g(0.0
0751モル)を加え、反応容器を密閉した後窒素で空
気をパージした。攪拌しながらこれに2,4−ジクロロ
安息香酸のK塩水溶液90g(2,4−ジクロロ安息香
酸30.0g、50%KOH水溶液17.5g及び水4
2.5gを混合し85℃に加熱溶解したもの)を窒素で
圧入した。90℃で8時間攪拌した。反応時の内圧は3
.4〜3.2kg/cm2Gであった。
【0032】実施例1と同様に反応混合物を分析したと
ころ以下の分析値を与え、反応転化率は99.9%、4
−クロロアントラニル酸の選択率は95.9%であった
。 4−クロロアントラニル酸    0.1505モル4
−クロロサリチル酸        0.0034モル
2,4−ジクロロ安息香酸    0.00016モル
【0033】実施例5 実施例1と同様に25%アンモニア水と2,4−ジクロ
ロ安息香酸を加え、触媒として金属銅0.500g(0
.00787モル)、酸化第二銅0.562g(0.0
0707モル)の組合せを使用し、窒素パージ後100
℃で6時間攪拌して反応させた。実施例1と同様に反応
混合物を分析したところ以下の分析値を与え、反応転化
率は99.9%、4−クロロアントラニル酸の選択率は
96.3%であった。
【0034】実施例6〜11 実施例1〜5に準じて300mlの反応溶液中に表2に
示した組成を仕込み、表2の反応条件で反応を行い、こ
れを実施例6〜11とする。結果を実施例1〜5と合せ
て表3に示す。
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】実施例12 実施例1で最後に得られた反応混合物にハイドロサルフ
ァイトナトリウム(含量85%)3.4g(0.016
モル)及び48%水酸化ナトリウム溶液32g(0.3
8モル)を加えて、空気の接触を避けながら100℃ま
で加熱して過剰のアンモニアを排出した。窒素シール下
で室温まで冷却したのち、析出した金属銅等の銅化合物
を濾別した。濾過性は非常に良好であった。
【0038】水を加えて全量を250gとなし、35%
塩酸でpHが5〜6となるまで酸析し、濾過、水洗、乾
燥すると純度98.6%、銅含量(Cuとして、以下同
様)15ppm、白色粉末の4−クロロアントラニル酸
が25.8g得られた。さらにアルコール−水混合溶媒
で再結晶すると、純度99.7%、銅含有量(Cuとし
て、以下同様)6ppmの4−クロロアントラニル酸が
白色針状結晶として24.1g得られた。2,4−ジク
ロロ安息香酸に対する収率は89.4%であった。
【0039】実施例13 実施例12で用いたハイドロサルファイトナトリウムを
ヒトラジンモノヒドラート8.0g(0.16モル)に
変更した以外は、実施例12と同様に行った。純度99
.6%、銅含有量8ppm、白色針状結晶の4−クロロ
アントラニル酸が23.9g(収率88.7%)得られ
た。
【化2】
【化2】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、Yは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基
    、水酸基、アルコキシ基、アセトキシ基、ニトロ基、ア
    ミノ基、スルホ基、カルボキシル基、トリフルオロメチ
    ル基、またはアリール基を示し、Yは互いに同一であっ
    ても異なっていてもよい。nは1〜4の整数を示す。 Mは水素原子、アンモニウム基、アルカリ金属原子、ま
    たはアルカリ土類金属原子の中から選ばれる。)で表わ
    されるアントラニル酸類を製造するに当り、第一銅含有
    触媒の存在下、一般式(II) 【化2】(式中、Xは塩素、臭素及びヨウ素から選ばれ
    るハロゲン原子を示し、Y、n及びMは前記と同じ意味
    をもつ。)で表わされるオルトハロゲノ安息香酸類を、
    第一銅含有触媒の存在下、アンモニア水中、加熱下に反
    応させることを特徴とするアントラニル酸類の製造法。
  2. 【請求項2】  第一銅含有触媒が、第一銅の酸化状態
    にある銅の酸化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、チオシ
    アン酸塩またはシアン化物である、請求項1記載の方法
  3. 【請求項3】  第一銅含有触媒が、0価の金属銅と第
    二銅の酸化状態にある銅化合物を組合せて用い、価数の
    不均化により実質的に第一銅の酸化状態にある、請求項
    1記載の方法。
  4. 【請求項4】  第一銅含有触媒の使用量が銅原子換算
    で、オルトハロゲノ安息香酸1モルに対して0.001
    〜1グラム原子である、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】  第一銅含有触媒を含む反応混合物を亜
    二チオン酸塩で処理して金属銅を析出させた後、これを
    除去分離させた反応溶液からアントラニル酸類を単離す
    る請求項1記載のアントラニル酸類の製造法。
  6. 【請求項6】  第一銅含有触媒を含む反応混合物をヒ
    ドラジン、水加ヒドラジン、中性硫酸ヒドラジンの中か
    ら選ばれた何れかのヒドラジン化合物で処理して金属銅
    を析出させた後、これを除去分離させた反応溶液からア
    ントラニル酸類を単離する請求項1記載のアントラニル
    酸類の製造法。
  7. 【請求項7】  亜二チオン酸塩および/またはヒドラ
    ジン化合物の使用量が、原料のオルトハロゲノ安息香酸
    1モルに対して0.001〜2モルである、請求項5ま
    たは6記載の方法。
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