JPS621393Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエンジンのキヤブレターに至るアクセ
ルケーブルをアクセルペダルに連結する連結構造
に関する。

一般に前記アクセルケーブルをアクセルペダル
に連結する構造としては、該アクセルペダルの先
端に、透孔を有する支持ピンを設ける一方、前記
ケーブルの端部にねじ軸を取りつけ、このねじ軸
を前記透孔に挿通し、且つこの挿通端部にアジヤ
ストナツトを螺着して連結するとともに、該ナツ
トの螺締若しくは螺緩により前記ケーブルの長さ
を調整可能と成しているが、斯くのごとき連結手
段ではエンジンの振動が、前記アクセルケーブル
を介して前記アクセルペダルに伝わる虞れがあ
り、また前記ナツトが勝手に回動して、キヤブレ
ターのスロツトルバルブの開閉が前記ペダルの踏
込量と正常に対応しなくなる虞れもある。

そこで従来では前記ケーブルとアクセルペダル
とをゴムダンパを介して連結する一方、別途形成
した回り止めカバーを前記アジヤストナツトにか
ぶせることで前記した問題点を解消すべくしてい
るが、これでは部品点数が増えるのみならず、前
記ケーブルの長さ調整を行なうにしても、その都
度前記回り止めカバーをはずす必要があり、その
ため、前記調整作業が迅速に行なえなかつたので
ある。

本考案はこのような実情に鑑みて考案したもの
で、目的とするところは極めて簡単な構成により
前記エンジンからアクセルケーブルを介して伝わ
つてくる振動を吸収遮断すると同時に前記ナツト
の回動をも阻止することが出来、且つ前記ケーブ
ルの長さ調整も迅速に行なえるアクセルケーブル
の連結構造を提供せんとするにある。

以下本考案にかかるアクセルケーブルの連結構
造を図面の実施例によつて説明する。

図中１はエンジンルームと車室とを画成するダ
ツシユパネル、２は前記車室内に設けたインナー
パネルで、上部に計器類を取付けるべくしてお
り、前記ダツシユパネル１とインナーパネル２と
により囲まれる空間３の下方部にアクセルペダル
４を設けている。

このアクセルペダル４は、前記ダツシユパネル
１にブラケツト５を取付け、該ブラケツト５にピ
ン６を介して揺動自由に支持させており、また前
記ペダル４にはブラケツト５への支持位置から後
方上部へと延びる延長部４ａを形成し、該延長部
４ａの上端にエンジンのキヤブレターに至るアク
セルケーブル７を連結し、前記ペダル４の踏込操
作により前記ケーブル７を引張つて、キヤブレタ
ーの作動を行なうべくしている。

しかして本考案は、前記アクセルペダル４にア
クセルケーブル７を、次のごとくして連結させた
のである。

即ち、基片８ａの側方に段状に突片８ｂを一体
形成した支持部材８を設け、該部材８の基片８ａ
を前記ペダル４における延長部４ａの上端に、該
延長部４ａに前記突片８ｂが所定間隔をおいて対
向すべく固設すると共に、この延長部４ａと突片
８ｂとの間に軸体９を挿嵌支持させ、該軸体９に
は軸方向と直交する方向に挿通孔９ａを貫通形成
する。

また前記アクセルケーブル７の端部には、ねじ
軸１０をかしめ止めなどの固定手段で固定するの
である。

さらに前記ペダル延長部４ａと支持部材８の突
片８ｂとの間に介装可能なゴムダンパ１１を形成
するのであり、このダンパ１１は、ダンパ本体１
１ａの一側端面に前記軸体９の挿通孔９ａに挿通
可能な突起１１ｂを突設し、この突起１１ｂを貫
通して前記本体１１ａの他側端面に延びる前記ね
じ軸１０の挿通孔１１ｃを設けて構成する。

また前記ダンパ本体１１ａの他側端面には、上
下相対向する箇所に突出片１１ｄ，１１ｄを一体
に設け、この突出片１１ｄ，１１ｄに、前記ねじ
軸１０に螺合させる角形外周面１２ａをもつねじ
体１２を係合させるべくなす。

前記突起１１ｂの突出端部には、前記軸体９の
挿通孔９ａより径大な係止部１１ｅを形成し、該
係止部１１ｅを前記挿通孔９ａに圧入状に挿通さ
せることにより、この係止部１１ｅを介して前記
突起１１ｂを軸体９に係止させるべくしている。

そして前記ダンパ１１の突起１１ｂを、前記軸
体９の挿通孔９ａに挿通支持させて、該突起１１
ｂとダンパ本体１１ａとの間に貫通形成した挿通
孔１１ｃに、前記ケーブル７のねじ軸１０を挿通
させると共に、該ねじ軸１０の前記本体１１ａか
ら突出する端部にねじ体１２を螺合させ、このね
じ体１２の角形外周面１２ａを前記本体１１ａに
対向状に設けた突出片１１ｄ，１１ｄ間に介在さ
せることにより、前記アクセルケーブル７をアク
セルペダル４にゴムダンパ１１を介して連結させ
るのである。

前記ダンパ１１の突出片１１ｄは、該片１１ｄ
間にねじ体１２の角形外周面１２ａを介在させる
ことにより、ねじ体１２の廻止めを行ない、つま
り該ねじ体１２に螺合したねじ軸１０の位置を規
制して、アクセルケーブル７を所定長さに保持さ
せるのである。

前記支持部材８における基片８ａの側方には、
該基片８ａに対して直交状に延びる取付片８ｃを
一体形成し、この取付片８ｃにゴムストツパー１
３を取付けており、該ストツパー１３を後述する
ペダル軸の延長軸部に当接させることにより、ア
クセルペダル４を所定の踏込位置に規制保持させ
るべくしている。

尚、図面の実施例においては、ダツシユパネル
１とインナーパネル２とにより囲まれる空間３
に、断面コ字形のペダルブラケツト１４を固設
し、該ブラケツト１４にペダル軸１５を横架支持
すると共に、このペダル軸１５上で前記ブラケツ
ト１４の両側に、クラツチペダル１６とブレーキ
ペダル１７とを前記アクセルペダル４と並列状に
支持させている。

また前記ペダル軸１５上には、ブレーキペダル
１７を前記ブラケツト１４の側方に配置したブレ
ーキブースタ１８に連動連結させる延長軸部１９
を挿嵌支持させている。

本考案は以上のごとく構成したもので、アクセ
ルペダル４の踏込操作に伴ないその延長部４ａを
後方側に揺動させて該延長部４ａに連結したアク
セルケーブル７の引張操作を行なうのであり、こ
のとき前記ケーブル７にエンジン側から振動が伝
えられるのであるが、前記ケーブル７はアクセル
ペダル４にゴムダンパ１１を介して連結している
ため、前記振動が該ダンパ１１により吸収され、
アクセルペダル４への振動の伝達が防止され、ま
た前記ペダル４とケーブル７との連結部において
振動音が発生することもないのである。

以上説明した如く本考案にかかるアクセルケー
ブルの連結構造によれば、該ケーブルをゴムダン
パを介して前記アクセルペダルに連結すべくする
とともに、該ダンパに突出片を一体に形成し、前
記ケーブルに設けたねじ軸に螺合するねじ体の角
形外周面を前記突出片に係合させるべくしたか
ら、部品点数を少なくしてエンジン側から前記ケ
ーブルに伝わつてくる振動が前記ペダルに伝達さ
れるのを防止できると同時に前記ねじ体の勝手な
回動をも阻止して前記ケーブルを所定長さに保持
することが出来るのである。

又、前記ケーブルの長さ調整を行なう場合には
前記ねじ体を介してねじ軸をダンパの外方に引出
して前記ねじ体を回動させるだけで調整が行なえ
前記ケーブルの長さの調整作業が極めて簡単かつ
迅速に行なうことが出来るに至つたのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施したアクセスレバーの取
付部分を示す一部切欠側面図、第２図はその一部
切欠平面図、第３図は同要部の拡大断面図、第４
図はその拡大分解斜面図である。 ４……アクセルペダル、７……アクセルケーブ
ル、１０……ねじ軸、１１……ゴムダンパ、１１
ｃ……挿通孔、１１ｄ……突出片、１２……ねじ
体、１２ａ……角形外周面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ねじ軸をもつたアクセルケーブルをアクセルペ
   ダルに連結する連結構造であつて、前記ペダル
   に、前記ねじ軸の挿通孔をもつたゴムダンパを取
   付けると共に、このゴムダンパの外側端面に、前
   記ねじ軸に螺合する角形外周面をもつねじ体の前
   記外周面と係合する突出片を設けたことを特徴と
   するアクセルケーブルの連結構造。