JPS6213707Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、シート材を１枚づつプレス機械に供
給するデイスタツカにおけるシート材搬送装置に
関するものである。

従来のこの種のシート材搬送装置は第１図に示
すようになつていて、把持装置ａは搬送始端Ａか
ら搬送終端Ｂまで搬送路に沿つて移動してシート
材ｂを搬送した後、次のシート材ｂを把持するた
めに上動して戻るようになつていた。このため把
持装置ａで把持動作を行ない、この把持装置ａを
取付けたキヤリヤｃで往復動作のほかに上下動作
を行なわなければならず、このための機構が複雑
であると共に高価になるという問題があつた。

本考案は上記の事情にかんがみなされたもの
で、キヤリヤは往復動だけを行ない、把持装置で
もつて、把持動作と次のシート材を把持するため
の待避動作を１個の駆動装置にて行なうことがで
きるようにして、構造が簡単で安価になり、さら
に確実な動作を行なうことができるシート材搬送
装置を提供しようとするものである。

以下本考案の実施例を第２図以下に基づいて説
明する。

図中１はシート材の搬送方向に搬送距離だけ往
復動するように設けたキヤリヤであり、２はこれ
に固着したアームである。３はアーム２の先端に
固着された把持装置である。

以下上記把持装置３を詳細に説明する。

４はアーム２に固着した基台であり、この基台
４に、２本のガイド５，５が平行に、かつ上下方
向に傾斜してそれぞれの一端を固着して設けてあ
る。６はガイド５，５に摺動自在に支持された摺
動部材であり、この摺動部材６に上側把持爪７が
固着してある。８は下側把持爪で、これの中間部
が上側把持爪７に枢支軸７ａにて枢支されてい
て、これの先端側が上方へ回動することにより、
上記上側把持爪７と共同してシート材９を把持す
るようになつている。この下側把持爪８の基端部
にはカムフオロア１０が設けてある。またこの下
側把持爪８は解放方向にばね１１にて付勢してあ
る。１２は上記カムフオロア１０に対向して設け
たカムであり、このカム１２は上記摺動部材６の
下側に沿い、かつ摺動部材６と平行方向に移動自
在に位置し、これに基台４に設けたシリンダ装置
１３のピストンロツド１４の先端が結合してあ
る。上記カム１２はこれの移動方向に対向する第
１、第２斜面１２ａ，１２ｂ間の凹面１２ｃとか
らなつている。またカム１２の先端と摺動部材６
との間にばね１５が介装してある。

上記上側把持爪７の摺動範囲は、これの下方へ
のストロークエンド状態で先端がデイスタツカフ
イードライン１６に一致し、上方へのストローク
エンド状態では把持状態にある下側把持爪８の下
面がデイスタツカフイードライン１６より上方へ
スキ間ｓを有して上動するようにとられている。

上記構成において、シリンダ装置１３を伸長動
するとカム１２が下動し、これと共にばね１５を
介して摺動部材６がガイド５，５に沿つて下動す
る。摺動部材６がストロークエンドで停止すると
カム１２がばね１５に抗してなお移動し、この状
態でカム１２の第１斜面１２ａがカムフオロア１
０に当接し、下側把持爪８が把持動作を行なう
（第２図）。

上記状態からシリンダ装置１３を短縮動作を行
なうと、まずカム１２だけがばね１５に押されて
少し戻り、カム１２の凹面１２ｃにカムフオロア
１０が対向し、下側把持爪８はカム１２の凹面１
２ｃに沿つて回動し、これの先端が上側把持爪７
から離れて解放状態となる（第３図）。

この状態からさらにシリンダ装置１３を短縮動
作するとカム１２はさらに上方へ移動する。この
とき下側把持爪８はばね１１により解放状態が保
たれながらカム１２と共に上方へ付勢され、この
下側把持爪８および上側把持爪７はガイド５，５
に沿つて上動する（第４図）。

上側把持爪７の上方でのストロークエンドでシ
リンダ装置１３をさらに短縮動すると、カム１２
の第２斜面１２ｂがカムフオロア１０に当接して
下側把持爪８が把持動作する（第５図）。この状
態で下側把持爪８の下面がデイスタツカフイード
ライン１６より上方にスキ間ｓを有して位置さ
れ、デイスタツカフイードラインを送られてくる
シート材に対して把持装置３が待避される。

把持装置３にてシート材を把持するには上記動
作を逆に行なう。

すなわち、短縮状態にあるシリンダ装置１３を
伸長すると把持装置３は解放状態で下動し、その
ストロークエンドでカム１２の第１斜面１２ａが
カムフオロア１０に当接して把持状態になる。

上記把持装置３の作動とキヤリヤ１の作動が合
成されてシート材が間欠的に搬送される。

本考案は以上のようになり、デイスタツカフイ
ードライン方向にシート材の搬送距離にわたつて
往復動するキヤリヤ１と、キヤリヤ１に設けら
れ、かつデイスタツカフイードライン上にあるシ
ート材を把持および解放するようにした把持装置
３とからなり、この把持装置３を、上下方向に斜
めに設けたガイド５，５と、このガイド５，５に
摺動自在に支持した摺動部材６と、この摺動部材
６に固着した上側把持爪７と、上側把持爪７に上
下方向に回動自在に枢支した下側把持爪８と、下
側把持爪８の基端部に設けたカムフオロア１０
と、摺動部材６と同一方向に摺動し、かつ下面
に、摺動方向に対向する第１、第２斜面１２ａ，
１２ｂと、両斜面１２ａ，１２ｂ間に位置する凹
面１２ｃとをカムフオロア１０に対向させて設け
たカム１２と、カム１２を摺動方向に往復動する
駆動装置と、下側把持爪８を解放方向に回動付勢
すると共にカムフオロア１０をカム１２へ押付け
付勢するばね１１とからシート材搬送装置を構成
したから、キヤリヤ１は往復動だけを行ない、把
持装置３でもつて、把持動作と次のシート材を把
持するための待避動作を１個のシリンダ装置等の
駆動装置にて行なうことができ、構造が簡単で安
価に得ることができる。また上側把持爪７を固着
した摺動部材６は、カム１２、カムフオロア１
０、下側把持爪８を介して摺動されることによ
り、この上側把持爪７は下側把持爪８がカム１２
により把持あるいは解放動作をしてから摺動する
ことにより、把持および解放動作が確実に行なわ
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の動作を行なう構成図、第２図
は本考案の実施例を示す側面図、第３図から第５
図は作用説明図である。 １はキヤリヤ、３は把持装置、５はガイド、６
は摺動部材、７は上側把持爪、８は下側把持爪、
１０はカムフオロア、１１はばね、１２はカム、
１２ａ，１２ｂ，１２ｃはカム面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. デイスタツカフイードライン方向にシート材の
   搬送距離にわたつて往復動するキヤリヤ１と、キ
   ヤリヤ１に設けられ、かつデイスタツカフイード
   ライン上にあるシート材を把持および解放するよ
   うにした把持装置３とからなり、この把持装置３
   を、上下方向に斜めに設けたガイド５，５と、こ
   のガイド５，５に摺動自在に支持した摺動部材６
   と、この摺動部材６に固着した上側把持爪７と、
   上側把持爪７に上下方向に回動自在に枢支した下
   側把持爪８と、下側把持爪８の基端部に設けたカ
   ムフオロア１０と、摺動部材６と同一方向に摺動
   し、かつ下面に、摺動方向に対向する第１、第２
   斜面１２ａ，１２ｂと両斜面１２ａ，１２ｂ間に
   位置する凹面１２ｃとをカムフオロア１０に対向
   させて設けたカム１２と、カム１２を摺動方向に
   往復動する駆動装置と、下側把持爪８を解放方向
   に回動付勢し、かつカムフオロア１０をカム１２
   へ押付け付勢するばね１１とからなることを特徴
   とするシート材搬送装置。