JPS62125971A - 自動二輪車のフロントフオ−ク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動二輪車のフロントフォークに関するもので
ある。

〔従来の技術〕

この種のフロントフォークとしては、外筒内に内筒を摺
動自在に嵌合したものが一般的で、内部にオイルダンパ
ーを備えたものがある。

これは、内筒の下端部にピストンを設けることにより、
ピストンの下方と、ピストンの上方であって内筒の外側
とにそれぞれ油室を形成したもので、これらの油室間を
ピストンおよび内筒の周壁に設けたオリフィスで連通し
たものである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、従来のこの種フロントフォークにおいて
は、オイルが常時等しい通路を流れ減衰力が一定である
ため、最大圧縮付近では減衰力が不足し、圧縮されたば
ねの弾撥力で車体の挙動が大きくなる不具合があった。

そこで、これを解決するためにオリフィスの形状を変え
減衰力を大きくすることも考えられるが、このようにす
ると、フロン上フォークが初期付近で伸縮する場合であ
っても大きな減衰力が作用するために乗り心地が悪くな
る不都合が生じる。

このため、最大圧縮付近では減衰力が大きくなり、初期
付近では減衰力が小さくなるフロントフオークの出現が
要請されている。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明はこのような要請に応えてなされたもので、圧縮
状態からの伸長行程においてばねの弾撥力に応じて減衰
力を変化させることができる自動二輪車のフロントフォ
ークを提供するものである。

本発明に係る自動二輪車のフロントフォークは、外筒と
の間に油室を形成し主ピストンが摺接するピストンパイ
プを外筒底部に設け、このピストンパイプ内周面に通路
部材を固定し、この通路部材にピストンパイプの軸線方
向に沿って穿設した複数個のオリフィスで前記油室と連
通された油通路を設けたものでである。

〔作用〕

本発明においては、フロントフォークが伸長するにした
がって、油が通過できるオリフィスの数が多くなるよう
にする。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を図により詳細に説明する。第
１図は本発明に係る自動二輪車のフロントフォークの一
部を示す断面図、第２Ｍは第１図の■−■線断面図で、
これらの図において符号１で示すものは、フロントフォ
ークの外筒を示す。

この外筒１は上方に開放された有底円筒状を呈し、内部
に油が充填されている。また、下端部には図示しないが
車輪軸を支承する支持部が設けられ、外側面にはブレー
キ装置を取付けるブラケット２が設けられている。

３はこの外筒１内に上方から摺動自在に嵌合した内筒で
ある。この内筒３は下端部に主ピストン４が設けられ、
上端部はフレームのヘッドパイプに支持された図示しな
いハンドルクラウンに連結されている。主ピストン４に
は、フロントフォークの圧縮行程時に開き、伸長行程時
に閉じる弁５が設けられている。

６は外筒１の底部１ａを下方から貫通した固定ボルト８
によって前記底部１ａに設けられ、外筒１との間に油室
を形成するピストンパイプである。

このピストンバイブロは前記主ピストン４を貫通して内
筒３内に嵌入しており、上端部には内筒３の内周面に摺
接する副ピストン９が設けられている。すなわち、主ピ
ストン４は外筒１の内周面およびピストンバイブロの外
周面に摺接し、外筒１とピストンバイブロとの間に形成
された前記油室を、主ピストン４よりも上方の油室Ａと
、主ピストン４よりも下方の油室Ｂとに画成している。

１０は内筒３内前記副ピストン９の上方に装填され、フ
ロントフォークが伸長する方向に付勢するコイルばね、
Ｃはピストンバイブロ内に形成された油室である。

１２はピストンバイブロの内周面に圧接する円弧面１２
ａを有し、上方から圧入することによってピストンバイ
ブロの上部内周面に固定された通路部材である。詳述す
れば、通路部材１２は何ら特別な部材を用いることなく
、円弧面１２ａをピストンバイブロの内周面に圧接させ
ることによって、自己保持した状態に固定されている。

固定位置はピストンバイブロに設けた段差部６ａによっ
て所定の位置に設定されている。この通路部材１２の内
部には軸線方向に上方から孔を設け、この孔の上部開口
をプラグ１３で閉塞することにより油通路りが設けられ
ている。

１５は通路部材１２の上部側壁を貫通し油通路りと油室
Ａとを連通ずる油孔、１６はピストンバイブロの下部周
壁を貫通し油室Ｃと油室Ｂとを連通ずる油孔であり、こ
れらは後述するオリフィスに比較して開口面積が大きく
されている。１７２〜１７ｃは前記油通路りと外筒１内
の油室Ａあるいは油室Ｂとを連通ずる３個のオリフィス
であり、前記油孔１５よりも下方にピストンバイブロの
軸線方向に沿って高さが異なるように穿設されている。

オリフィス１７ａ、１７ｂはピストンバイブロの周壁お
よび通路部材１２の側壁を貫通している。ここで、オリ
フィスＬ７ａ、１７ｂは通路部材１２を貫通している部
分よりも、ピストンバイブロを貫通している部分の通路
面積の方が大きく設定されている。そのため、通路部材
１２を交換するだけでオリフィス１７ａ、１７ｂの通路
部材１２側の通路面積を変えることができ、これにより
、適宜減衰力を選択することができる。オリフイス１７
ｃは通路部材１２の底部を貫通し、油通路りを油室Ｃを
介して油室Ｂに連通している。

１８はフロントフォークの最大圧縮時に内筒３が外筒１
の底部に突当たるのを防止するオイルロックカラー＝、
１９は最大伸長時に内筒３を押戻すばね、２０．２１は
パンキンである。

このように構成された自動二輪車のフロントフォークに
おいては、図中鎖線で示す最大圧縮時付近の状態から伸
長行程に移ると、弁５が閉じられ油室Ａ内の油は油孔１
５およびオリフィス１７ａ。

１７ｂを通過して油通路り内に流入するのに対し、油通
路り内の油はオリフィス１７ｃのみから油室Ｃに流れた
後に油孔１６を通過して油室Ｂに流れる。したがって、
油通路りから油室Ｂに至る通路がオリフィス１７ｃを通
過する通路のみになるため、大きな流体抵抗が発生し、
それに伴って大きな減衰力が発生する。

次いで、フロントフォークが伸びて主ピストン４が上方
に移動すると、油通路り内の油はオリフィス１７ｂとオ
リフィス１７ｃとから流出して油室Ｂに流れる。その結
果、油が通過できる通路断面積が相対的に大きくなって
流体抵抗が小さくなるため、減衰力が小さくなる。さら
に主ピストン４が上方へ移動すると、油通路り内の油は
３個のオリフィス１７ａ〜１７ｃを通過して油室Ｂに流
入するため、さらに減衰力が小さくなる。

一方、圧縮行程時においては、油室Ｂ内の油は弁５が開
かれた主ピストン４を通過すると共に、油孔１６を通過
した後に油通路りを介して油室Ａに流れるため、内筒３
の位置に関係なく減衰力が発生する。

また、油通路りを一個の通路部材１２のみで形成してい
るので、油通路りを気密にするために何らシール材を必
要とすることがない。さらに、通路部材１２を円弧面１
２ａとピストンバイブロの内周面との圧接によって保持
しているので、面圧を低くすることができる。その結果
、通路部材１２は鉄材に比較して強度が小さい軽合金材
、あるいは樹脂材を使用することができ、軽量化が可能
になる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、外筒との間に油室
を形成し主ピストンが摺接するピストンパイプを外筒底
部に設け、このピストンパイプ内周面に通路部材を固定
し、この通路部材にピストンパイプの軸線方向に沿って
穿設した複数個のオリフィスで前記油室と連通された油
通路を設けから、フロントフォークが伸長するにしたが
って、油が通過できるオリフィスの数を多くすることで
きる。

したがって、油の流れによって生ずる流体抵抗を順次小
さくすることができるから、圧縮状態からの伸長行程に
おいてばねの弾撥力に応じて減衰力を変化させることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る自動二輪車のフロントフォークの
一部を示す断面図、第２図は第１図の■−■線断面図で
ある。 ■・・・・外筒、３・・・・内筒、４・・・・主ピスト
ン、６・・・・ピストンパイプ、１２・・・・通路部材
、１７ａ〜１７Ｃ・・・・オリフィス、Ａ−Ｃ・・・・
油室、Ｄ・・・・油通路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 外筒内に内筒を摺動自在に嵌合したフロントフォークに
   おいて、前記内筒内周面に摺接する副ピストンを上端部
   に有し外筒との間に油室を形成するピストンパイプを外
   筒底部に設け、このピストンパイプおよび外筒に摺接す
   る主ピストンを内筒下端部に設けると共に、ピストンパ
   イプ内周面に通路部材を固定し、この通路部材にピスト
   ンパイプの軸線方向に沿って穿設した複数個のオリフィ
   スで前記油室と連通された油通路を設けてなる自動二輪
   車のフロントフォーク。