JPS62118868A - 軟質な数の子の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特有の歯ざわりに欠ける未熟卵および大西洋
で産生される軟質の数の子を硬くする製造方法に関する
。

ニシンの魚卵である数の子は、わが国では縁起ものとし
て重宝され、正月料理の素材として欠か世ないものであ
るが、最近では、わが国近海はいちじるしく漁獲量が減
少しており、海外から抱卵ニシンおよび塩水漬は数の子
として輸入されている現状である。その数量は数の子に
換算して、毎年１０，０００トン前後に達している。そ
の産出国も米国、中国、ソビエト、スウェーデン、フィ
ンランド、アイスランド、オランダ、ノルウェーなどか
らであり、これらの国々かられが国に搬入されている。

当然のことながらニシンの習性が、広域を回遊するもの
でないため、産出域は太平洋系、大西洋系、欧州系に大
別されているが、回遊域の環境、振数餌などによってニ
シン魚卵の卵膜の硬さ、厚さが異っていることが知られ
ており、“生”で振数するときの特有の“カリカリ”し
た歯ざわり、食感もまた異っている。この食感の序列か
らみると太平洋産系のものが最も良好で、次いで欧州産
とされ、大西洋産系の数の子は前者に比較すると格段に
軟質であることが当業者間で指摘されている。このよう
に外観上では殆んど判別されないが、食べてみてはじめ
てその差異が判るということで一般消費者からの苦情が
多く、当業界でもその対応が課題となっている。本発明
は、歯ざわり、食感に欠ける柔軟な未熟卵および大西洋
、欧州度光の数の子の食感改良を意図し、その処理方法
を開発した。

その意図するところは、カルシウム塩およびマグネシウ
ム塩等の無機塩を数の子に添加することにより、卵膜を
硬くし、更にｐＨによるたんばく質の凝固を有機酸によ
って調整することにより、より数の子を硬くすることを
骨子としており、実験の結果その骨子が確認された。

以下、本発明について詳細な実施例について説明する。

実施例１ 大西洋産のニシン原卵について実験区を８つにわけ、そ
のうちの１つは常法による製法（対照）とし、他の区分
についてそれぞれ以下に記載する組成の無機塩を飽和食
塩水に添加して実験を行った。

実験の結果、得られた数の子について硬さを主とした品
質について１０名のパネラ−によって官能によるテスト
を行った。その結果、種類７．８が最も卵質が硬く、色
沢、香味も変化のないとの評価であった。又種類２〜６
についても対照に比較していづれも良好であると評価さ
れた。

実施例２ 実施例１でみたように、複合の無機塩の添加実験の結果
が良かったので、これらについてさらに深く検討すると
ともに無機塩に有機酸を併用した実験を試みた。実施要
領は前回と同様とし、それぞれ以下に記載する組成の無
機塩と有機酸を一部併用して実験を行った。

実験の結果、得られた数の子についてその硬さを主とし
た品質について前回と同様にパネルテストを行った。そ
の結果、種類４．５．６．８が良く、次いで２．３が良
い。７は対照に比らべてわずかながら良かった。

以上の実施例の結果から、本発明の効果としては、軟質
な数の子の製造方法として、硫酸カルシウム、塩化カル
シウム、塩化マグネシウム等の無機塩と硫酸アルミニウ
ムカリウム、フマル酸モノナトリウム、クエン酸などの
併用において溶液のｐＨ３，５〜４．５のたんばく質の
等電点附近の溶液で製造するとその効果は顕著に発揮す
ることがわかった。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 塩数の子の一般的な製造において、どうしても硬くなら
   ない軟質の数の子に対して塩固めの食塩水に硫酸カルシ
   ウム、塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムの単品又
   はこれらの複合品を０．０５〜１％の範囲で添加し、さ
   らにこの溶液に硫酸アルミニウムカリウム、フマル酸モ
   ノナトリウムおよびクエン酸などの有機酸の単品および
   複合品を添加して溶液のｐＨ３．５〜４．５の等電点附
   近に調整した飽和食塩水で卵質を硬く凝固させることを
   特徴とした塩数の子の製造方法。