JPS621038B2 - - Google Patents

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JPS621038B2
JPS621038B2 JP55138603A JP13860380A JPS621038B2 JP S621038 B2 JPS621038 B2 JP S621038B2 JP 55138603 A JP55138603 A JP 55138603A JP 13860380 A JP13860380 A JP 13860380A JP S621038 B2 JPS621038 B2 JP S621038B2
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JP
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resin
layer
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dissolving agent
pattern
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JP55138603A
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Goro Keino
Eizaburo Nakamura
Yosuke Kitagawa
Yasuhiko Nakano
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Matsui Shikiso Chemical Co Ltd
Original Assignee
Matsui Shikiso Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、熱転写により、合成繊維からなる被
転写物上に鮮明で風合柔軟、且つ堅牢度のすぐれ
た図柄模様を付与する転写捺染シートに関し、そ
の主なる目的は、合成繊維あるいは合成繊維を含
む布帛に加熱、加圧操作にて図柄模様を印捺し、
極めて鮮明にして柔軟、しかも耐摩擦性、耐洗浄
性及び耐光性等の堅牢度に優れた捺染物を得るこ
とにある。 従来、合成繊維からなる成形物上に図柄模様を
印捺する方法としては、一般の捺染法あるいは印
刷法により合成繊維用染料からなる印捺インキを
用いて所望の図柄を付与し、次いで蒸熱処理を施
す方法、あるいは顔料を用いて各種の合成樹脂乳
化物と混合するところの、所謂顔料樹脂捺染法、
あるいは同様に合成樹脂をベヒクルとする印刷イ
ンキで印刷する方法等が行われる。 然るに、前者の染料を用いる方法は、いずれの
合成繊維においても長時間の熱処理、水洗脱糊及
び乾燥等の煩雑な工程を要し、しかも着色物の風
合は良好であるが鮮明度が不十分であり、更に隠
蔽力を有する白色染料なるものが存在せぬため既
着色布には全く適用され得ない。 一方、後者の顔料と合成樹脂との組成せによる
方法は、比較的短時間の熱処理或は乾燥のみにて
図柄の固定が達せられ、しかも該合成樹脂を自己
架橋性とするか、または架橋剤を併用し、以て触
媒、空気酸化、湿分、放射線照射等にて堅牢にす
ることも可能であり、且つ白色顔料を任意に用い
得る利点を有する 然し乍ら、上記方法を用いる合成樹脂として
は、主としてポリアクリル酸エステル共重合樹
脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂等が有るが、
これら木綿、麻、レーヨン等の天然繊維上での堅
牢度は甚だ良好であり諸耐久性を示すが、ポリエ
ステルを主とするナイロン、ポリアクリル繊維等
の合成繊維成形物に対する強度が著しく劣つてお
り、しかも前記架橋処理を施した場合、風合を極
度に阻害するばかりか耐久性は必らずしも向上し
ない現状にあり、従つて、合成繊維類上には極め
て淡色のプリントのみに限定して僅かに実用化さ
れるに過ぎず、天然繊維との混用物上にかろうじ
て命脈を保つにすぎない。 近年、如上の従来法の欠点を解消するための転
写捺染法が発達しつつあるが、先ずポリエステル
テル繊維への乾式昇華転写捺染法についてみる
に、該法といえども既着色物には使用できず、ま
た顔料及び熱溶融性の合成樹脂との混合物からな
る熱転写シートを使用する方法も、該合成樹脂の
粘着乃至熱接着を利用して鮮明にして、簡便、経
済的利点があるものの、結局のところ該樹脂皮膜
と被転写物との接触面は単なる接着能のみに依存
しており、その結果、、前記の直接印捺と同様に
耐久性、特に摩擦、洗浄には耐え難い欠点があ
る。 以上の如く、今日に至るまで、各種の合成繊維
からなる成形物上に、鮮明にして堅牢なる図柄模
様を捺染することが著しく困難であつた。 本発明者は、如上の従来法を改善すべく種々検
当した結果、剥離性樹脂を被覆せるベースシート
上に顔料及び高分子弾性樹脂等を含有した図柄模
様層を形成させ、その図柄模様層上の全面に合成
繊維の溶解剤を含有してなる溶解剤層を被覆さ
せ、斯様にして得られた転写捺染シートの溶解剤
層の表面を合成繊維からなる被転写物に当てて加
圧、加熱して転写することにより、溶解剤層が被
転写物を溶解すると同時に、図柄模様層が転写さ
れ固着する。斯くして合成繊維からなる被転写物
は、その着色の有無とは無関係に、風合を損うこ
となく、堅牢で鮮明な図柄模様捺染物となしうる
ことを見出し、本発明を完成したのである。 本発明の転写シートは、図面に示す如く、ベー
スシート1、該ベースシート1上に被覆されたと
ころの剥離性樹脂層2、該剥離性樹脂層2上に所
望の形状で模様印捺されたところの、高分子弾性
樹脂及び顔料の混合物を含有してなる図柄模様層
3、及び該図柄模様層3上の全面に被覆されたと
ころの、合成繊維類の溶解剤を含有してなる溶解
剤層4から構成される。 本発明におけるベースシート1としては、セル
ロース紙、合成繊維紙、合成紙、セロフアン、合
成樹脂フイルム、布などが挙げられ、また、該ベ
ースシート1上に被覆されたところの剥離性樹脂
層2は、エチルセルロース、アセチルセルロース
の如きセルロース誘導体、ワツクス、羊毛脂、セ
ラツク、ロジンの如き天然樹脂、ポリオレフイン
樹脂、ビニル系樹脂、シリコーン樹脂、弗素樹脂
の如き合成樹脂等の単独または混合物を、溶液状
或いは溶融状態でベースシート1上に全面または
部分的に塗付して形成する。斯かる剥離性樹脂層
2は、その上に印刷される図柄模様層3の合成樹
脂及び顔料がベースシート1内へ侵入することを
防ぎ、且つ転写時にベースシート1と図柄模様層
3とを円滑に分離させる。 次に、剥離性樹脂層2上に所望の形状で模様印
刷されたところの図柄模様層3は、高分子弾性樹
脂及び顔料の二者混合物を主体としたもので、剥
離性樹脂層2上に該混合物を含有する印刷インキ
により所要の図柄模様を通常の印刷の逆の版で印
刷される。 上記の高分子弾性樹脂とは、その形成皮膜が柔
軟でゴム弾性またはそれに近似した性質を有する
ものが望ましく、例えば、エチレン−酢酸ビニル
共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹
脂、エチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂、
アクリロニトリル系樹脂、クロルスルフオン化ポ
リオレフイン樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ブタ
ジエン系樹脂などから選ぶことができる。 これらの樹脂は、50〜150℃の融点または軟化
点を有し、溶融または軟化状態で後述の溶解剤層
4と共に被転写物5に移動して固着されるもので
あるが、直接印捺の場合の如く被転写物内部まで
侵入せず、従つて、柔軟な感触で風合を損なうこ
となくして摩擦堅牢及び洗浄堅牢度を向上させる
作用をなすものである。 尚、前記の高分子弾性樹脂は、1種または2種
以上を目的に応じて選択使用されるが、必要なら
ば、熱架橋性を有する樹脂として、例えば、アル
コキシメチルアクリルアマイド共重合樹脂、グリ
シジルメタアクリレート樹脂、アルコキシメチル
化ナイロン樹脂などを使用したり、ブトキシメチ
ロールメラミン樹脂、スピロアセタール系グアナ
ミン樹脂等を併用することにより諸堅牢度が一層
向上することは、言う迄もない。 一方、顔料としては、酸化鉄、群青、酸化チタ
ン、亜鉛華、カーボンブラツクなどの如き無機顔
料、アゾ系、ジスアゾ系、アントラキノン系、キ
ナクリドン系、インドレニン系、フタロシアニン
系、及びレーキ系の如き有機顔料、アルミニウム
粉、雲母片、魚鱗粉、銅合金粉、金属蒸着片など
の如き光択顔料、畜光性顔料、昼光性螢光顔料の
如き発光顔料、鉛ガラスビーズ、酢酸ビニルビー
ズ等の如き球体顔料、着色繊維素粉、着色合成樹
脂粉粉などの如き顔料類似物、あるいは上記顔料
の単独または混合物と、硫酸バリウム、クレー、
炭酸カルシウム、硅酸アルミニウムなどの如き体
質顔料との混合物等が挙げられ、これらは目的と
する鮮明度、堅牢度、隠蔽力等を考慮して選択さ
れる。 如上の高分子弾性樹脂及び顔料の混合物を含有
して剥離性樹脂層2上に模様印刷される印刷イン
キは、これら二者の他には溶媒で構成され、更に
必要ならば、樹脂硬化剤、可塑剤、界面活性剤、
滑剤、安定剤、紫外線吸収剤、粘度調節剤、消泡
剤、油脂、ワツクス、香料、発泡剤、螢光増白剤
等を添加しても本発明の要旨を逸脱するものでは
ない。 図柄模様層3は、上記の材料により溶液状、乳
化状あるはマイクロカプセル状等の形態で調製さ
れた印刷インキにて剥離性樹脂層2上に印刷した
後、乾燥により溶媒を揮発除去して形成される。 尚、図柄模様層3が数版に重複する場合、ある
いは有色顔料層と白色顔料層とが区別される場合
も、本発明の要旨を逸脱しない。 次に、溶解剤層4は、図柄模様層3上の全面
に、合成繊維類の溶解剤を含有する印刷インキで
印刷するか、または、該溶解剤を撒布・植設など
の操作にて該図柄模様層3に付着させることによ
り形成される。 斯かる溶解剤層4は、転写捺染物において図柄
模様層3が被転写物上で強固な接着を達成するた
めに、被転写物5たる合成繊維からなる成形物の
畢層を溶解、侵蝕、膨潤あるいは変性させるとい
う顕著な作用を発揮し、かかる点に本発明の大き
な特徴がある。 溶解剤層4に用いられる合成繊維類の溶解剤と
しては、例えば石炭酸、石炭酸アンモニウム、β
−ナフトール、m−クレゾール、レゾルシン、パ
ラフエニルフエノールなどの如きフエノール類、
β−ナフトールメチルエーテル、フエネトール、
などの如きエーテル類、サリチル酸メチル、β−
オキシナフトエ酸メチル、安息香酸フエニル、パ
ラオキシ安息香酸エチル、フタル酸ジメチルなど
の如きエステル類、オルソジクロルベンゼン、混
合トリクロルベンゼンなどの如きハロゲン化物、
ジメチルホルムアマイド、サリチル酸アマイド、
0−トルエンスルフオアマイド、ビストルエンス
ルフオイミド及びそのカリウム塩などの如きアミ
ド、イミド類、安息香酸、フタル酸、サリチル
酸、蟻酸、パラトルエンスルフオン酸などの如き
有機酸、メチルナフタレン、ジフエニルなどの如
き炭化水素類、アセトフエノン、ベンゾフエノ
ン、イソホロンなどの如きケトン類、ベンズアル
デヒド、シンナムアルデヒドなどの如きアルデヒ
ド類、ジフエニルアミン、0−クロルアニリン、
トルイジンなどの如きアミン類、更にイミダゾー
ル類、キノキサリン、キノリン、ベンゾトリアゾ
ール類などの如きヘテロ環化合物、塩化亜鉛、塩
化第二錫、チオシアン化亜鉛、硼弗化亜鉛、スル
フアミン酸などの如き無機化合物等が挙げられ、
これらは加熱時に急速に活性化するものであり、
これらの1種あるいは2種以上を被転写物5を形
成する合成繊維類の特質に応じて選択して用い
る。 該溶解剤は、加圧、加熱転写時に該合成繊維類
を攻撃し、繊維結晶性を破壊する等の作用のの
ち、自身は揮散するか、または留まつて図柄模様
層3と共に固定されるか、若しくは該繊維内部に
吸収される。 斯様に、本発明の溶解剤層4は、図柄模様層3
中の高分子弾性樹脂等が被転写物5の繊維組織の
表面に優れた接着性を維持せんがための機能を有
し、驚ろくほど卓越した効果を示す。 上記溶解剤層4を、図柄模様層3上の全面に印
刷インキにて設ける場合、造膜物質として高分子
弾性樹脂または水溶性糊料を前記溶解剤と混合し
て印刷インキを調製するのが好ましい。 尚、該インキ中には、溶媒以外、更に必要なら
ば、界面活性剤、増量剤、色素、可塑剤、安定
剤、架橋剤、触媒等の如き通常の薬剤が添加され
ても良い。 また、前記化合物は液状、粉末状あるいはマイ
クロカプセル化状等の形態で必要に応じ配合され
る。 一方、該化合物の粉末を散付または静電的に植
設される場合には、図柄模様層3の印刷後、該表
面の濡れているとき、または粘着性を有するとき
に施すことが可能であるが、得たる転写シート表
面が被転写物5上に密着し難いこともあり、斯か
るときは更に補助装着層を設けることが好まし
い。 なお、該化合物の使用量が過多な場合は、被転
写物5の性質にもよるが概ね有害であり、繊維組
織を完全に破壊したり、図柄模様層3の接着をむ
しろ阻害するゆえ、その使用量には十分な注意を
要する。尤も、被転写物5の繊維類がカーペツト
様の如き粗大組織の場合には、極めて多量を要す
るゆえ、ときには2層に亘り溶解剤層4を設ける
こともあり得る。 本発明シートを使用するに当つては、その溶解
剤層4と合成繊維からなる成形物たる被転写物5
表面を相接して、アイロン、ホツトプレス、ホツ
トシリンダープレス、高周波加熱機などを用い
て、できるだけ強圧下に、例えば100乃至220℃、
2乃至10秒間に亘り加熱し、次に被転写物5より
ベースシート1を剥離させて、第2図に示す如く
溶解剤層4と共に図柄模様層3が鮮明且つ堅牢に
形成された捺染物を得るものである。 本発明に係る転写捺染シートの対象とする被転
写物5としては、まず、ポリエステル系、ポリア
マイド系、ポリアクリル系、ポリオレフイン系、
ポリビニル系などの合成繊維の繊物または編物が
挙げられ、またこれら相互、あるいはこれらと天
然繊維たる木綿、レーヨン、麻、羊毛などとの交
織、混紡品など、更に半合成繊維たるアセテート
繊維等を挙げることができ、これら被転写物5の
着色の有無を問わず、単に加圧、加熱という比較
的簡単な操作により、風合を損なうことなく、堅
牢で鮮明な図柄模様を顕現せる捺染物を得ること
ができる。 次に本発明の効果を列挙する。 (イ) 加熱転写という簡単な操作により、あらゆる
合成繊維からなる成形物の風合を損なうことな
く、隠蔽力を有し極めて鮮明しかも耐摩擦性、
耐洗浄性、耐光性などの堅牢度にすぐれた捺染
布を得ることができる。 (ロ) シリコーン樹脂、ワツクス類、合成樹脂等で
表面被覆せる合成繊維からなる成形物に対して
著しく有効な捺染物を得ることができることが
本発明の最大なる特徴である。 (ハ) 顔料及び高分子弾性樹脂が被転写物の表面に
固着し、一般捺染等の如く浸透せず、従つて着
色が効率良く、且つ比較的少量の樹脂で堅牢度
が確保される。ゆえに捺染物の風合が柔軟であ
り用途が拡大される。 (ニ) 被転写物は反物、裁断物、縫製物など、いず
れの形状のものでも簡単に捺染することが可能
である。 次に本発明の実施例を述べる。 実施例 1 パーチメント紙上に、シリコン樹脂5重量部
(以下、重量部を、単に部と略す。)、アマイド系
ワツクス10部、及びキシロール85部の混合液を、
ロールコーターにて全面に塗付して剥離性樹脂層
を形成させ、次いでその上に、銅フタロシヤニン
グリン5部、熱架橋性アクリル樹脂たるブチルア
クリレート−アクリロニトリル−ブトキシメチル
アクリルアミド三元共重合体(但し、ブチルアク
リレート69.1%、アクリロニトリル23.1%、及び
ブトキシメチルアクリルアミド8.8%の組成であ
り、溶融点は80℃であつた。)の46%酢酸エチ
ル・トルエン(1:1)混合溶液60部、有機溶剤
たるエチレングリコールブチルエーテル35部から
なる緑色印刷インキを、草花の濃淡模様にスクリ
ーン版を用いて印刷し、次いで25℃で風乾して緑
色顔料樹脂層を形成させ、次にその上に、酸化チ
タン18部、ブチルアクリレートアクリロニトリル
二元共重合体(但し、ブチルアクリレート76.3%
及びアクリロニトリル23.7%の組成であり、溶融
点は78℃であつた。)の43%酢酸エチル・トルエ
ン(1:1)混合溶液55部、架橋触媒たる硫酸ア
ンモニウム粉末1部及びブチルセロソルブ26部か
らなる白色印刷インキを、先の緑色印刷インキの
場合と同じスクリン版16を用いて重ねて印刷
し、同様に25℃で風乾した。 更に、該白色印刷せる草花模様層上に、サリチ
ル酸3.5部、パラフエニルフエノール2.5部、前記
白色印刷インキに用いた二元共重合樹脂溶液65
部、エチルセルローズ2部及びブチルセルソルブ
27部からなる印刷インキを、前記同版を用いてス
クリン印刷し、次いで25℃に風乾して溶解剤層を
形成させて転写捺染シートを得た。 得たる草花模様の転写捺染シートの溶解剤層の
表面を、全面黒色に着色せるポリエステルデシン
布の所定の個所に当て、アイロンにて160℃、10
秒間加熱加圧した。 斯くして、該転写捺染シートの緑色顔料樹脂
層、白色顔料樹脂層及び溶解剤層を黒色ポリエス
テル布に固着させ、次いで紙を剥離させることに
より、黒色地上に鮮明な緑色の草花模様を形成し
た捺染布が得られた。 尚、該捺染布の風合も極めて柔軟であり、且
つ、諸堅牢度においても、表1の如く、本発明に
係わる溶解剤層の効果が顕著なることが理解され
た。
【表】 但し、表中の耐光性、耐摩擦性、耐洗濯性はい
ずれもJIS規格により実施し判定し、◎は優秀、
〇はやや優秀、△は普通、×は不良をそれぞれ示
す。また、耐久性のうち耐剥離性試験は、市販セ
ロテープ貼付、次いでセロテープ剥離操作にて、
図柄模様のセロテープ粘着面への剥離移行を判定
し、また耐溶媒性は、JIS規格ドライクリーニン
グ性を示す(以下、同じ。) 実施例 2 セロフアン紙上に、シリコン樹脂の20%トルエ
ン溶液を全面に亘りグラビアコートして剥離性樹
脂層を形成させ、次に、ハイパロン#30(商品
名)35%キシロール溶液50部、ナイロン樹脂粉末
(300メツシユ)10部、パーマネントレツドE5B
(商品名)5部、オルベン(商品名)2部及びキ
シロール33部からなる赤色印刷インキを用い、直
径8mmの水玉模様が密集せるロータリイスクリン
版(30メツシユ)にて印刷し、図柄模様層を形成
させ、ただちに(乾燥前に、)ナイロン樹脂(300
メツシユ粉末)及びオルソ・パラ混合トルエンヌ
ルフオアミド粉末の8:2混合物を該全面に散付
した。次に真空吸引装置を用いて該粉末散付シー
ト上から非付着の粉末を除去すれば、赤色図柄模
様層に一致して溶解剤層が形成された転写捺染シ
ートが得られた。 該転写捺染シートの溶解剤層の表面を、ナイロ
ントリコツト白布の所定の個所に当て、ホツトカ
レンダーを用いて、180℃、2秒間加熱加圧し
た。 斯くして、該転写捺染シートの図柄模様層およ
び溶解剤層をナイロン布上固着させ、次いで紙を
剥離させることにより、鮮明且つ風合柔難な赤色
密集水玉模様のナイロントリコツト捺染布が得ら
れた。 尚、該捺染模様は実施例1と同様に極めて耐久
性にすぐれていた。 実施例 3 実施例2の転写捺染シート及び比較例として該
シートの製造工程中における散布粉末を単にナイ
ロン樹脂単独散付のものとせるものの両者を用い
て、ナイロンツイル布及び該布にシリコーン樹脂
またはワツクス類を処理して揆水・防水加工を施
せる3種の被転写物に対し、ホツトプレス機を用
いて、180℃、8秒間の加熱、加圧し、図柄模様
層を固着させたる捺染布について堅牢度を比較す
るに、表2の如く本発明が瀝然たる効果を発揮す
ることが知られた。
【表】 実施例 4 スチレン−無水マレイン酸樹脂にて目止めせる
純白紙上に、アマイド系ワツクス10部、キシール
90部の溶液をグラビアコーターにて全面に塗付し
て剥離性樹脂層を形成させ、次に、マツミンゾー
ルMR−71(商品名、メチロールアクリルアマイ
ド−アクリル酸エステル共重合、自己架橋型エマ
ルジヨン)40部、チローゼMH−300(商品名)
2部、レピトールG(商品名、乳化剤)5部、セ
ミルチル型チタン白20部、ミネラルターペン20部
及び水13部にて白色印刷インキを作り、アルフア
ベツドのワンポイント模様のスクリン版(90メツ
シユ)にて印刷して図柄模様層を形成させ、次
に、クレゾール及びビスフエノールAの混合物か
らなるマイクロカプセルビーズ状物10部、マツミ
ンゾールMR−71(商品名)20部、3%アルギン
酸ナトリウム水溶液20部、ミネラルターペン30
部、塩化マグネシウム6水塩2部、レピトールG
(商品名)3部及び水10部からなる印刷インキを
用いて、前記図柄模様層外部より0.2mm大きく、
スクリン版(60メツシユ)を用いて重ね、溶解剤
層を形成させ、乾燥後、80℃、5分間の加熱処理
にて乳化性樹脂を皮膜化させて転写捺染シートを
得た。 該転写捺染シートの溶解剤層の表面を、分散染
料並びに反応性染料にて紺青色に同色染めしたる
ポリエステル・綿の65:35混紡布の所定の個所と
接し、ホツトプレス機にて200℃、10秒間加熱、
加圧した。 斯くして、転写捺染シートの図柄模様層及び溶
解剤層を、ポリエステル・綿混紡布に固着させ、
次いで紙を剥離させることにより、紺青地上に鮮
白色のアルフアベツト記号を形成した風合柔軟な
捺染布が得られた。 尚、該捺染物上の図柄模様は極めて堅牢であ
り、十分な商品価値を有していたが、比較器たる
本実施例中のマイクロカプセル無添加物より得た
る転写捺染シートは、かなり劣つていた。また本
実施例中のマイクロカプセルに替えて直接にクレ
ゾール及びビスフエノールAの当該量を混入せる
印刷インキは、該インキの保存性が悪く、ゲル化
の傾向を示し、且つ最終的な造膜加熱工程でクレ
ゾールが揮発するゆえ不適当と判断される。 なお、本実施例にて得たる捺染布は若干のクレ
ゾール臭を有するゆえ、簡単なソーピング処理に
て布中に残留せる薬剤を除去することが、好まし
い。 参考例 実施例4に使用するマイクロカプセルは下記に
より製した。 4.25部のエピコート#834(商品名、エポキシ
樹脂)をメタクレゾール20部及び5部のビスフエ
ノールAの混合物に、65℃で加温溶解し、該油状
物を5%ゼラチン水溶液150部中に強撹拌下に滴
下する。次に、2.55部の硬化剤U(商品名、ポリ
アミン)を適量の湯にて溶解して先の撹拌物中に
徐々に添加し、65℃に保ち約5時間撹拌をつづけ
れば、該メタクレゾール及びビスフエノールAを
内包する球状固型物が生成するので、常温に冷却
し、別後、風乾して粉状とした。ちなみに、該
球体の平均粒径は0.005乃至0.08mmであつた。
【図面の簡単な説明】
図面は何れも本発明の1実施例を示すものであ
つて、その中、第1図は本発明シートの拡大断面
図、第2図は、第1図に示す本発明シートを用い
て被転写物に転写した態様を示す拡大断面図であ
る。 図面中、1はベースシート、2は剥離性樹脂
層、3は図柄模様層、4は溶解剤層、5は被転写
物である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ベースシート1、該ベースシート1上に全面
    または部分に被覆されたところの剥離性樹脂層
    2、該剥離性樹脂層2上に模様印刷されたところ
    の、高分子弾性樹脂及び顔料の混合物を含有して
    なる図柄模様層3、および該図柄模様層3上の全
    面に被覆されたところの、合成繊維類の溶解剤を
    含有してなる溶解剤層4を設けて、加圧、加熱に
    より合成繊維からなる被転写物5に転写可能なる
    如くした、転写捺染シート。
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