JPS62103026A - Sod活性剤およびその製造法 - Google Patents

Sod活性剤およびその製造法

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JPS62103026A
JPS62103026A JP60240746A JP24074685A JPS62103026A JP S62103026 A JPS62103026 A JP S62103026A JP 60240746 A JP60240746 A JP 60240746A JP 24074685 A JP24074685 A JP 24074685A JP S62103026 A JPS62103026 A JP S62103026A
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sod
lactis
group
nis
observed
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JP60240746A
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Yoshiaki Katsukura
勝倉 義璋
Hirotomo Ochi
宏倫 越智
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NIKKEN FOOD KK
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NIKKEN FOOD KK
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  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、スーパーオキシドディスムターゼ(以下S
ODという)活性を有するストレプトコッカスラクチス
培養菌体を含むSOD活性剤およびその製造法に関する
もので、保健剤の製造販売分野に屈する。
(従来の技術) SODは、1969年、米国の)lccOrdとFr1
dOriChが、スーパーオキサイド(02−)を不均
化反応で消去せしめる酵素(EC:1.15゜1.1.
)として発見し、これによってこれまで知られている多
くの生化学反応や生物学的現象に、02−又はそれから
派生する活性酸素が関与していることが分って来た。1
965オルゴテイン<0r(lotein)という名称
で牛の血清より抽出されたものは、主成分としてSOD
を含んでおり、抗炎症作用があるとされている(W、1
luber、Diagnos−tic Data、 I
nc : Br1tish pat、5pecific
atin No、 1゜160、151 (Nov、 
26.1969) : W、 Huber、 Diaa
nost ic Da−ta Inc : u、s、p
atent No、3,637,640(Jan、25
.1972))。
又従来、大腸菌(E、co自)のような好気性菌及びニ
ス・フエーカリス(S、 faecal is)の如き
通気性嫌気性菌には、SODが存在し、加圧酸素又はス
ーパーオキサイドの存在下でSODが誘導さることが知
られている(大柳善彦:「スーパーオキサイドの医学」
、77頁、井守出版、1981)。
然しこれらの菌は、温血動物の腸内、便中に見出され、
その上、イー・コリは、尿路の日和見感染菌となり、株
によっては、毒素を産生じ、溶血性を示すものがある。
又、ニス・フエーカリスは、同じく尿路感染菌である上
、心内膜炎症の原因菌とされている。よって、SOD活
性が期待される経口用菌体調製物の資源としては適当な
ものではない。
これに対して、ニス・ラクチスは、上述の如き病源性が
知られていないばかりでなく、以下に詳述する如く、毒
性試験に於いて、極めて安全性が高いことが証明されて
いる。経口用剤として、菌体そのものでも、異味なくむ
しろ特有の好ましい香気を持つこともその特徴である。
また、リゾデームにより容易に消化されるため、消化管
内で増殖(定着)することはない。このことは、菌体壁
がペプヂドグリカンから成り、その有用性が発揮される
ことを推定する根拠ともなっている。以上から明らかな
ように、ニス・ラクチスは、その菌体そのもの又は、そ
の超音波破砕物を経口的に大量投与しても、風味良好で
且極めて安全であるなどの利点が認められ、枝上の形態
によるSOD剤として好適であることを確信するに至っ
た。
猶、ここで、生体における脂質の過酸化にスーパーオキ
サイドなどの活性酸素(八ctive Oxygen)
が作用することは多くの研究によって明らかになってい
る(例えば、0、D、Tyler:FEBS Lett
ers 、51(1)、180−183(1975) 
) 、これに対して、Huberら(I4.Huber
  他  Proc、Int’1.Heeting  
on  Inflau−at ion、 Verona
、 24−27.5ept、 1979 )は、牛血清
由来のSOD剤“オルゴテイン”を人又は動物に静注(
非経口的投与)して膜の脂質の過酸化を押えることを示
した。本発明において、我々は、SOD活性を有するニ
ス・ラクチス菌体調製物が、経口投与により、加令ラッ
トの血清、肝、脳中の過酸化脂質の生成を有意に抑制す
ることが出来、ニス・ラクチス菌体調製物が経口SOD
剤として有用であることを立証した。
(発明の概要) 本発明の発明者は、通常、牛乳、乳製品に含まれ、トウ
モロコシ、キャベツ、レタス、小麦等の植物にも見出さ
れる乳酸球菌ストレプトコッカスラクチス(以下ニス・
ラクチスという)がSOD活性を有することを発見し、
この培養物がヒト・動物に安全且衛生的に用いられ、種
々の保健上の目的、例えば、長期に経口投与して生体内
におけろ過酸化脂質の増加を抑制することに有効である
ことを確認し、この発明を完成したのである。
本発明のSOD活性物質は、次の様な性状を有する。
1)本質・外観・性状:ニス・ラクチスの培養菌体又は
その破砕物(例えば、超音波処理による)の凍結乾燥物
で茶褐色の粉末で特有の香気を有し、吸湿性で水によく
分散する。
2)一般分析 ■蛋白質 57.31% ■ 脂   肪   0.15 % ■ 炭水化物  15.77% ■ 灰   分   22.52 % ■ 水   分   6.60 % 3)赤外線吸収スペクトルは図1に示す。
4)元素分析 C35,60%   Hn   2BmFI/に9H6
,44%   Zn  160m9/に’jN   8
.30%   Cu   6.6#I!iF/Nff5
O127%   Fe  2GOIn97に90   
27.01 % 5)SOD活性:4.5単位/1本物質)(ヒトSOD
単位を基準とする) 6)SODの確認:ポリアクリルアミドゲル電気泳動に
より分離後、NBT反応による検出(第2図)。
7)ニス・ラクチスであることの確認:バーギーズ マ
ニアル オブ ディターミネイディプバタテリオロジー
(第8版、ウィリアムス アンド ゥィルキンズ、19
74)による(表1)。
8) 急性毒性:経ロー回投与、3週間観察、剖検によ
り、認められない。LD50 5g/に’j以上。
本発明に用いられるニス・ラクチスの菌学的性質は、バ
ーギーズ マニアル オブ ディターミネイティブバク
テリオロジー第8版(1974)に記載されているもの
と概ね同等であった。すなわち、菌の形態は、卵形の球
菌で数球型をなし、多形性、運動性、胞子形成なく、ダ
ラム染色は陽性、酸生成の際の最終PHは、4゜5〜4
.0で、リドマスミルクをよく凝固する。至適生育温度
は、約30℃で、45℃で生育せず、10℃では生育す
る。4.0%の食塩含有培地では生育するが、6.5%
で生育が見られない。アルカリ側の生育のPH域は、9
.6で生育しないが、9.2では生育を開始する。0.
3%メチレンブルーミルクでは生育可能。
生理学的性質としては、アルギニンよりのアンモニア生
成は陽性で、ヘモリシンO,Sいずれも産生ぜず、フィ
ブリノリシン産生も陰性である。
酸素に対する生育は、通性嫌気性であり、ゼラチンを液
化せず、馬尿酸分解及びエスクリン分解は陽性、ナイシ
ンの産生は陰性又は陽性。スーパーオキサイドディスム
ターゼ活性は、陽性でヒトの同類酵素を標準として比較
したところ、乾燥菌体1g当り4.5u以上であった。
同じくストレプトコツカス属の菌とSOD活性について
比較を行った。ストレプトコッカス・ラクチス(ATC
C19435)、ストレプトコッカス・フエーカリス(
ATCC19433)及びストレプトコッカス・ボービ
ス(バーギーズ・マニアル・オブ・ディターミネイティ
ブバクテリオロジ−8版、P、503.1974>の夫
々の乾燥国体50gより出発して、−夜、生理食塩水に
より湿潤させ、超音波破砕(20KHz、200W、1
時間)し、p液を常法により10倍に濃縮し、透析した
ものを、更に、硫安60%飽和により塩析し、沈澱物を
生理食塩燐酸緩衝液に対し透析し、硫安を除去後、DE
AEカラムを通して0.3M塩化ナトリウムで溶離し、
更に上記緩衝液を用いて透析後、凍結乾燥を行い、ヒト
スーパーオキシドディスムターゼ標品(タイプ■、米国
シグマ社)を用いて、酵素活性を比較した。ニス・ラク
チスでは、3゜800〜4.400単位/η蛋白、ニス
・フエーカリスでは、同じ<1,700〜3.300単
位/mg蛋白、又、ニス・ボービスでは、2.000〜
2.800単位/IItg蛋白で、ニス・ラクチスで最
も活性が高値であった。イン・ビトロでリゾチームに対
して易溶であり、同じくイン・ビボの消化試験において
極めて短時間で消化された。
次に、糖に対する発酵性は、酸生成でみると、グルコー
ス、マルトース、ラクトースでは「+」、キシロース、
アラビノース、シュクロース、トレハロース、マニトー
ル、サリシンは、「−〜+」、ラフィノース、イヌリン
、グリセロール、ソルビトール、及びでんぷんでは、「
−」であった。
以上の成績から、水剤に用いられたニス・ラクチスは、
これまで同名で記載されているものと一致し、その上、
スーパーオキサイドディスムターゼ活性が生理学的に強
力であり、生体内消化性に      ′おいて極めて
易溶性であることが明らかである。
このニス・ラクチス菌体調製物は、菌体そのまま又は、
種々の破砕手段(例えば、高圧、超音波照射、ビーズに
よる打撃など)により破砕又は、自己融解などの処理を
行った後、凍結乾燥したちのは、SOD活性については
、室温乃至37℃において長期間、極めて安定で、補助
成分、例えば賦型剤、結合剤、希釈剤その他、例えばβ
−、カロチン、マニトールなどとも配合し、その補助剤
の種類に応じて、粉末、細粒、錠剤、カブレル剤、シロ
ップ剤などの形態で経口投与することが出来る。
投与量は、年齢、体重により適宜増減するが、経口的に
通常成人、1日、ニス・ラクチス菌体調製物として、3
g〜60g程度が望ましく、1回乃至数回に分けて服用
することが可能である。
(発明の作用) この発明によるSOD活性剤は、種々の加令現象を減少
させる作用が認められる。
(実施例1) ニス・ラクチスを1%グルコース、0.8%ペプトン、
0.4%イーストエキス、0.3%クエン酸ナトリウム
、0.25%重曹を含む培地を滅菌冷却してスターター
を3〜10%接種し、37℃で24〜30時間静置培養
し、次いで10.Ooorpmで10〜30分間遠心分
離を行い、菌体を回収した。菌体は、滅菌生理食塩水で
3〜5回洗滌した後、必要に応じ連続超音波照射装置に
より、菌体の破砕を行った。調製物は、直ちに、凍結乾
燥袋2により乾燥し、培地100Kg当り、乾燥菌WA
!ll物(0,375)〜(0,5)に3を得た。
上)本の菌体超音波破砕物の一部を15.000×Q、
60分遠心分離した上清を常法により10倍濃縮し、生
理食塩・燐酸緩衝液(PBS)に対して、24時間冷所
において透析し、凍結乾燥を行ったものを酵素標品とし
た。
又は、菌体を回収・洗滌後、インタクトの菌体の一部を
直ちに凍結乾燥し、乾燥菌体をエーテルに浸漬し、原形
質分離したものをP 1−15〜9.25〜50℃の温
水中で自己融解させた後、15゜000XQ、60分間
遠心分離を行った上清を分取して酵素標品とした。
(実験例1) 次にニス・ラクチスSODの電気泳動法による確認とS
OD活性の測定について説明する。
(1)  前記実施例で得た酵素標品をFr1dovi
chらの方法によりポリアクリルアミドゲル電気泳動を
行い、ゲルを2.45mMNBT (Nitroblu
eTetraZOliUll )溶液に20分間浸す。
次いで、28mMテトラメチルエチレンジアミン、0゜
028mMリボフラビン及び36mMリン酸カリウムの
PH7,8の混合液に15分間浸漬した後、ゲルを試験
管に入れ、15W蛍光灯下で30分間照射すると、リボ
フラビンの光還元で発生したスーパーオキサイド・アニ
オンがNBTを還元して、SOD活性のある部位以外は
青紫色に染色され、SODの存在が確認された(第2図
)。
■ SOD活性測定NBT法により行った。
検ffi線は、ヒト由来のSOD (丁ype m、米
国シグマ社)3.000u/#F蛋白をリン酸!l衝液
で希釈し、×10、×100及びX1000の希釈液を
調製して行った(今成登志男他匡工のあゆみ101 4
96−497.1977)。アッセイ系としては、0.
05M  Na2Coa  2.4ad!。
3mMキサンチン0.1ad!、3mM牛血牛血清アル
ブミン0.1−105mM  NBT  0゜11dl
及びSOD標品溶液0.1−を混合し、10分後生サン
チン酸化酵素液0.1mを加え、20分間室温に静置し
た後、塩化カルシウム061−を添加して反応を停止し
め、560nmにおける吸光度を読みとり、検渚線から
SOD単位を算定した。その結果、乾燥菌体1g当りの
SOD活性(比活性)を算定した。
(実験例2) ニス・ラクチスの安全性に関する試験を説明する。
上記の如く培養され、SOD活性の定性的・定損的確認
を行ったニス・ラクチスの培養菌体調製物について、ウ
ィスター系ラット(♂、♀、15週令、体重250g前
後)を用い、経口投与、静脈注射、腹腔内注射による急
性(3週間)、亜急性(3か月)、慢性(6か月、24
か月)毒性についての投与実験を行った。
(1)急性毒性 1)経口投与。基礎資料として、F2固形飼料(船?!
農場製)を用い、ニス・ラクチス菌体m製物を胃ゾンデ
により、滅菌生食水2dに、夫々1.10.100,1
.00015.Ooo#Iyに分散、強制投与を1回行
い、対照としては、生食水のみを与えた。
各群5匹であった。その結果、投与後3週間観察し、剖
検を行ったが、体重変化に何らの異常も観察されず、又
−例の死亡例も見られなかった。血液像及び内臓器の各
肉眼所見においても対照と比較して変化なく、このこと
から、LD5Gは59/に’J以上であると推定された
11)静脈注射。経口投与と同様に、♂、♀ラットを用
い、ニス・ラクチス菌体調製物を1.2.10.100
.500.800IRgを0゜2dの生食水に分散させ
、尾静脈より一回投与し、3週間観察を行った。投与前
後の体重変化は、対照群と変らず、増体重は、10〜1
5g/週であった。又斃死は全くなかったが、500.
及びaoosy群では、注射直後にショック症状がみら
れ、その持続時間は1時間足らずでその後は、対照と変
るところがなかった。
曲 腹腔内注射。ニス・ラクチス菌体調製物を2fII
Ilの生食水に、1.10.100.500.1.00
0mgを分散させ、1回の腹腔内投与を行った。前回と
同様の観察を行ったが、500及び1,000Iftg
の投与群は、500Rg群は5匹中3匹が、i、ooo
IIFI群では金側5匹が24時間以内に斃死した。剖
検では、牌腫が著しかった。以上から、腹腔内投与によ
るLD50は、10100IR匹以下であると推定され
た。
(2)亜急性毒性 1)経口投与。ウィスター系♀ラット、10週迎合もの
各群10匹とし、基準粉末飼料F2(船I!農場製)に
対して、ニス・ラクチス菌体調製物を夫々、200,1
.000115゜oooppmになるよう添加し、固形
飼料とした。対照群は、基準飼料の固型のものを用いた
。自由摂食、摂水により3か月間飼育した。摂食量は、
平均15〜2097匹/日であった。日常観察及び3か
月後の剖検において、組織化学的所見において、何らの
変化もみられなかった。
(a 慢性毒性試験。亜急性毒性試験と同様の方法で行
ったが、ウィスター系の♀、5迎合のもの、各群10匹
とし、飼育期間は、6か月区と24か月区と二区設立し
、夫々6か月及び24か月後に剖検を行い、又組織化学
的検査を行った。
いずれの検査においても、そのニス・ラクチス菌体調製
物に帰すべき異常は、全く見られなかった。
以上の結果から、ニス・ラクチス菌体調製物は、長期に
亘り、経口摂取しても極めて安全であると結論された。
(実験例3) 次にニス・ラクチスの消化試験について説明する。
本発明によるニス・ラクチス菌体調製物が摂取後どのよ
うな消化過程を経るかについて検討を行った。菌体の膜
が主として、ペプチドグリカンより成ることが知られて
いるので、先づイン・ビトロにおいて、常法によりリゾ
チームによる消化試験を行ったところ、細胞壁は2時間
後はぼ完全に消失(図3)して、細胞膜と細胞質との原
形質分離が起り、やがて細胞外に細胞質成分の漏出が起
ることが観察された。次いで、無菌飼育のウィスター系
ラットの雌雄三対(5ケ月令)を用いて、イン・ビボの
消化試験を行った。ニス・ラクチス菌体調製物を投与す
る前に10時間無菌水のみにて予備飼育を行い、ラット
用胃ゾンデにて、国体UA製物を無菌生理的食塩水5I
Ilに1び(湯止■)を懸濁したものを強制投与し、そ
の後2.4.10時間後にネンブタール麻酔下に層殺し
、空、回腸部の全損を行い、2cm間隔にて5#長の組
織片のサンプルを常法により、先順、電顕用試料とした
。経口投与後2時間では腸管内に移行したニス・ラクチ
ス菌体調製物は、はとんど無傷の状態であることが観察
された。4時間後では、移入菌体の173程度が部分消
化されているのが認められた。
10時間経過したものは、はとんどすべてが何らかの形
態変化を伴って消化過程の種々の相を呈していた。これ
と併行して、ニス・ラクブス菌体調製物が消化されたも
のが、腸陰窩のパーネット細胞の飲作用による取り込み
が観察された。すなわち、取込まれた菌体調製物は、パ
ーネット細胞の空胞形成とそれに接続するりソゾーム放
出の諸酵素により、特にリゾデームにより空胞内で消化
分解されバーネット細胞質内へ貯留又は放出されてゆく
過程が認められた。
以上の如く、ニス・ラクチス菌体調製物は、経口摂取さ
れ、極めて効率的に消化され、その一部は、腸管のパー
ネット細胞を経て、吸収されることが明らかになった。
(実験例4) ニス・ラクチスの培養のため、50Kyの培地(1%グ
ルコース、0.8%ペプトン、0.4%イーストエキス
、0.3%クエン酸ナトリウム、0.25%重曹)を滅
菌冷却後、スターターを10%添加し、37℃で24時
間保温し、次いで10、OOOrpmで15分間遠心分
離を行った。
この菌体濃縮物に10倍量の滅菌生理食塩水を加え、再
び前と同様に遠心分離を行い、これを更に1回繰返し、
終了後、RI B I Cel Hractinato
r(RF−I 5orval )により9に9/cr!
の圧力を用いて、数回破砕を繰返し行い、直ちに、凍結
乾燥により粉末0.25KyをIU:。NBT法により
SOD活性を測定して、5.1単位/g菌体調製物を得
た。
次にウィスター系♀ラットを用い、10週迎合り27ケ
月令になるまで、基準配合固形飼料F2(船橋農場製)
のみを与えるものと上記のニス・ラクチス菌体調製物を
10.000ppmの濃度に均一に混合した同じ基準配
合粉末飼料を自然乾燥し、ベレット状にしたものを与え
るものと二群各10匹を飼育観察し、27ケ月令になっ
て、層殺し、チオバルビタール蛍光吸収法により血清、
肝、脳中の過酸化脂質R(蛍光相対吸光度)で比較を行
った(図4)。非投与ラットでは、血清中の過酸化脂質
量は、投与ラットに比し、2倍近く高く、肝、脳中の過
酸化脂質量も、有意に高いことが認められた。その他の
病理組織学的な試験においても、非投与群には、加令を
示す顕著な徴候、例えば血清中のサイクリックGMPの
減少などスーパーオキサイドの増加に伴う現象が観察さ
れた。
又、外見上容易に観察される散在性脱毛現象(A−Io
pecia )や背椎後彎症(にyphos i s 
)が金側に見られたが、一方投与群においては、全数に
おいて、これら病変は全く観察されなかった。
(実験例5) 肝硬変症予防の効果を実験に基づいて説明する。
肝硬変症は、病因別に、ウィルス性、アルコール性、代
謝性などの病型に分類されているが、加令に伴って同様
な病変がみられる。
以上の諸病因によって起る肝硬変症には、共通の病理所
見として、肝細胞の損1m (壊死及び核異常)と肝実
質の線維化、脂肪滴の発生がびまん性にみられるなどの
点が挙げられている。動物実験においても、例えば、ウ
ィスター系のラットの長期飼育においても、肝細胞損傷
、肝実質の線維化に伴うm1ll浸潤、脂肪滴の発生が
みられる。重症の治療、予防、特に加令に伴うものにつ
いては、効果的な療法はこれまで知られていない。
以下、本発明によるニス・ラクチス菌体調製物の加令に
伴う肝硬変症の予防効果について説明する。
ウィスター系ラット(li)27匹より成る一群を、1
0週迎合り27ケ月令まで、基本飼料、F2飼籾(船橋
a環装)により自由摂食により飼育を行い、ニス・ラク
チス菌体調製物を10.000ppmを添加した群と非
添加群とし、飼育開始後1週目、6ケ月令、及び27ケ
月令において、屠殺剖検を行い、病理組織学的観察(肝
細胞の壊死、核の異常、脂肪滴、肝実質の線維化に伴う
細胞浸潤)及び血中コラーゲンR(これと平行関係にあ
るヒドロキシプロリン吊)の測定を行った。
その結果は、以下式1及び2に示す通りである。
光学顕微鏡的観察において非添加群では、27ケ月令に
おいて、金側に中等度の脂肪沈着、門脈周囲性線維化、
小葉間への炎症性細胞浸潤、肝細胞索の乱れ、溢縮核を
持った萎縮肝細胞の増加等が容易に観察されるのに対し
、添加群の同期では、6ケ月令の時と同程度、すなわち
何等の器質的変化も招来していなかった。これを更に電
子顕微鏡的に比較すると、非添加群の場合、ミトコンド
リアは浮腫性変化による膨化型が通例で、クリステ及び
マトリックスでの電子密度の高いメタル塩の沈着が多数
観察され、内膜系(小胞体を含む)は、空胞化が顕著で
あり、又ディツセ腔には、コラーゲンの増生が容易に観
察された。又、生化学的にみても、脈管中のコラーゲン
吊は、ヒドロキシプロリン吊と平行しているが、その値
も、添加群に対して、有意の高値を示している。以上の
結果から水剤は、肝硬変症の予防のための有効成分とし
て有用であると言える。
表1 ウィスター系ラット]の変化 (註)N:肝細胞の壊死及び核異常 F:脂肪滴 C:線維化部分への細胞浸潤 m:観察所見なし +:軽度 2+:中等度 3千〜4+ニーから4+までの五段階とし、各標本の5
ケの切片を用いて行った。
表2 大動脈及び腸間膜動脈中のヒドロキシプロリン含
量(μ(1/DNAμg) □ (註)各数値は、5匹のラットについての平均値と標準
誤差(S、E、)で示す。(P < 0.01)(実験
例6) 変形性背椎症の効果を実験に基づいて説明する。
変形性背椎症(Spondylosis deform
ans )は、椎間板の変性を基盤とし、椎間盤の突出
や椎体辺縁の母株形成などにより、疼痛や神経根症状な
いし背髄症状を来すものである。一般に40才以後の男
性に多発し、背椎疾患として高頻度にみられる。特に腰
痛症状は、椎間板変性、線維輪の亀裂、母線形成と靭帯
その他の組織の伸展や微小断裂により症状が発現する。
本庄は、重労働や農業に従事した人には比較的早期から
みられるが、一般には加令に伴って発症し、生理的な背
柱弯曲が変形して、胸椎部後彎は、上・下へ拡大および
増強し、逆に腰椎前音は減少してくる。その結果、代償
的に頚椎の前弯は増強し骨盤の傾斜は減少して、老年者
特有の回前となる。
治療法としては、背柱に強い荷重をかけすぎないように
するとか、正しい姿勢をとり、適当な運動や作業により
骨格の萎縮や筋力低下を防ぐように努めることが提案さ
れているが、積極的な効果的予防法は知られていない。
以下、本発明によるニス・ラクチス菌体調製物の加令に
伴う変形性背椎症の予防効果について説明する。
前項の肝硬変症予防効果試験と同様にウィスター系ラッ
]・を使用し、ニス・ラクチス菌体調製物を投与した群
を非投与の対照群と比較を行った。
その結果、27ケ月令において、非投与群では、散在性
脱毛現象(Alopecia)及び背椎後前症(に−y
phosis )が外見上金側に観察されたのに対し、
投与群では飼育頭数金側に認められなかった。又X線像
による観察では、投与群が正常であるのに対し、非投与
群では、骨の異型が著明で背椎後前症を示していた(第
5図)。
、次に軟骨組織の老性変化の検索のため、組織内カルシ
ウムの動態をGHAによるキレート反応(にashiW
a、I+、に、  5tain Technol、41
. 49−55.1966)を用いて観察を行った。又
、酸性糖蛋白の分布動態をダイアミン−AS法と塩化マ
グネシウムによるイオン強度による色素解離法(Spi
Cer。
S、S、 J、旧stochem、cytochem、
 13. 211−234.1965)を用いて測定し
、一般染色法(11,E 、 PAS−八B。
Van Gieson)により剣状軟骨の変化の検討を
行った。軟骨に関して、非投与群では、間質の線維化と
カルシウム塩の砂状蓄積が金側に認められ(第6図、第
7図、第8図)、軟骨基質のコンドロイチン硫酸多糖体
は大むねBタイプ、ケラトタイプに変化しているのに対
し、投与群では、線維化、石灰化は一部認めらるものの
基質の硫酸多糖体のタイプはCタイプが殆んどで基質全
域を占めている状態であった(第4図、第5図)。これ
らコンドロイチン硫酸の27ケ月令における分布(表3
)から、投与群、非投与群の間における軟骨の硬化度の
差は明瞭であった。
以上の成績から水剤は加令に伴う変形性背椎症の予防の
ための有効成分として有用であると言える。
表327ケ月令ウィスター系ラット軟骨におけるコンド
ロイチン硫酸種の比較(酵素分解後、PH1,0におい
てアルシアン・ブルー染色)(註)C:軟骨細胞表面、
M:基質、±〜1:弱い反応、+:反応陽性、−二反応
陰性、廿〜借:強い反応(各群10匹宛の観察による) (実験例7) 皮膚萎縮症予防の効果を実験に基づいて説明する。
皮膚萎縮症(atrophia of 5kin)は、
皮膚が薄く、軟かになり、チリメン皺をつくって光沢を
帯び、毛髪は脱落し、脂腺や汗腺の機能の減退した状態
をいう。これに属する疾患は、原因及び発生残滓が明ら
かにされていないが、特に加令と共に、老徴としてあら
れれる老人性萎縮(atrophia 5eni1is
)は、汎発性にくる生理的萎縮である。これは表皮が単
層化し、表皮下の結合相IIA(コラーゲン)は膨化、
断裂し、附属器官(脂腺、汗腺)は消失する。
前項と同様に、ウィスター系ラットの長期(27ケ月令
まで)の飼育試験によって、比較を行ったが、皮膚(背
反)について、非投与群では、真皮層てのコラーゲンは
、短く断裂し、膨化を来たし、血漿成分の浸み込みと相
俟って、所謂、フィブリノイド変性を来たし、更に脂腺
等の1II4属器官の消失が容易に観察されたく第9.
10図〉。表皮は従って、偏平な一層の細胞層(単層化
)となり、脱毛症(AIOpeCia)を呈していた。
これに対し、投与群においては表皮化の微細線1 (r
eticUlln)が発達し、真皮層の]ラーグン線雑
束は、断裂を示さず、6ケ月令の飼育群と何ら具なると
ころがなかった。
以上の成績から、水剤は又加令に伴う皮膚萎縮症予防の
ための有効成分として有用であると言える。
(実験例8) 老人性筋萎縮予防効果を実験に基づいて説明する。
老人性筋萎縮、すなわち加令と共にみられる筋の萎縮変
化は、60〜70才から顕著となり、病的変化を伴う。
筋FA雑のまわりに、他の変性した線維がとり巻き、横
断面で輪状にみえる輪状線維が出現する。現在のところ
、このような加令変化としての筋萎縮の原因は不明であ
り、予防する手段はないとされている。
前項のウィスター系ラットの長期(27ケ月令まで)の
飼育試験と同様に、水剤の投与及び非投与群の比較試験
を行ったところ、骨格筋について、非投与群では筋線維
の萎縮(第11図)及び線維間へのコンドロイチン硫酸
のBタイプの浸潤があり(第12図)、これらの物質は
カルシウム塩と容易にキレートを行い、組織硬化を著明
に呈していた。投与群においては、どの検体の標本を観
察しても、類似の変化は極く稀れにしか認められなかっ
た。
以上の成績から、水剤は、老人性筋萎縮予防のための有
効成分として有用であると言える。
(実験例9) 免疫能増強効果を実験に基づいて説明する。
本発明による菌体調製物の免疫応答増強効果を牌細胞に
お()る溶血斑形成細胞数により検定を行った。
実験動物は、C311/1IesLc マウスの雌5〜
6迎合(SPF飼育)のものを用いた。一群9匹のマウ
スを用いて、ニス・ラクチス菌体調製物の生理食塩水の
懸濁液を胃ゾンデにより、0.5ai!(10Ing菌
体調製物/マウス)を−回投与し、以下の方法で、同じ
サイズの非投与群との比較を行った。
アルセルバー液で保存されたヒツジ赤血球(SRBL)
を使用直前に、燐酸緩衝液で3回洗滌し、この5RBG
の25%浮遊液0.2mをマウス尾静脈から注射し、カ
ニンガム(cunnigham >ら方法に従いマウス
を頚椎脱臼して、層殺し、4℃に冷却しておいたイーグ
ルのMEM培地中に牌を移し、その後2枚のスライド・
ガラスを用いて牌を圧砕し、牌細胞浮遊液を得、更にス
テンレス・スチールメツシュを濾過させ、単細胞浮遊液
とし、抗体産生−次免疫応答として、各実験群毎に個々
のマウスの牌を摘出して夫々の細胞浮遊液を作成し、溶
血斑形成細胞数を調べた。結果は、3回繰返して行った
検出より得られた数値の平均上標準誤差を以って示した
。その結果、菌体調製物投与1多11日目に、5RBG
免疫を行い、更にその4日後の溶血斑形成細胞数は、 投与群  197,880±28.900   P>0
.01非投与群 286.100±29.400の如く
であった。
以上の如く、本発明による菌体調製物の経口投与による
免疫能増強作用は明らかCある。
(実験例10) 動脈硬化予防効果を実験に基づいて説明する。
本発明におけるSOD活性を有するニス・ラクチス(S
、 1actis)の加令に伴う動脈の粥状硬化予防効
化をみるべく実験を行った。
ウィスター系ラット及びSHR系ラット(10週迎合を
1群(15)匹を、夫々27ケ月令までと12ケ月令ま
で、対照群は、通常固形飼IF2(船橋農場製)を随時
摂食・摂水せしめ(非投与群)、又処置群にはF2粉末
飼料に前記の如く調製したニス・ラクチス菌体調製物を
10.000ppmとなるよう配合し、ペレット状にし
たものを同様に投与した(投与群)。摂食状況は、両群
とも変らず1日約15〜2(lであり、嗜好的には、ニ
ス・ラクチス菌体調製物を添加したことによる差は特に
認められなかった。ウィスター系のラットにおいては、
投与開始後1′!A間では投与・非投与群において、光
学顕微鏡、電子顕微鏡による組織病理学的観察において
全く際は認められなかったが、27ケ月令において、非
投与群に、金側散在性脱毛現象(Alopecia)や
背椎後前症(K−yphosis )が外見上観察され
たが、投与群においては、全くかかる現客が認められな
かった。この事は、ウィスター系のラットにおいて、非
投与群では27ケ月令において老徴が顕著であるに対し
て、投与群においては、外見上も老化が抑止されている
ことを示すものと考えられる。更に光学的顕微鏡・電子
顕微鏡的観察において、ウィスター系及びS HR系ラ
ットの内・中、外膜における病変を前当においては、6
ケ月令及び27ケ月令において、又寿命の短い後者にお
いては、6ケ月令及び12ケ月令において、内膜では、
内皮の損傷及び内皮上における脂肪及び蛋白−多糖類複
合体の沈着、軟骨細胞様細胞の出現、コラーゲン線維の
露出、中膜においては、石灰化、外膜においては、小動
脈狭窄の各々の程度について観察した(表4)。猶、病
変の程度の評価は五段階とし、各ラットの5ケの切片の
観察の平均をとった。投与群においては、内皮は略正常
に保たれ、走査電顕による観察でも微絨毛突起がやや膨
化しているに過ぎなかったが、非投与群では、動脈壁の
分節上の線維性肥厚、内股間質の石灰化、又更に間質内
への軟骨細胞様の紡錘型細胞の出現もみられた。
これらの現象は、老衰期に至った動物の軟骨基質と形態
学的には非常に類似した構造であって、動脈硬化の器質
的差巽は投与群に比べて歴然としていた。中膜、外膜の
栄養性血管の閉塞性変化も非投与群は、投与群に比べて
甚だしく大であった。
又生化学検査では、線維増生を示すコラーゲン量は、非
投与群において、有意に大であり、投与群では、早期よ
り(6ケ月令)抑制がみられた(表5)。猶、コラーゲ
ン量は、ヒドロキシプロリンの量と平行関係にある。
上記の試験は、加令に伴う動脈の変化をみたものである
が、これらの試験から本発明のニス・ラクチスの菌体調
製物は、動脈硬化予防剤の有効成分として有用であると
言える。
表4 加令に伴う動脈変化 ☆C:対照群 ☆☆S L : S、 1actis菌
体調製物投与群a:内皮の損傷及び内皮上における脂肪
及び蛋白−多糖類複合体の沈着 b=軟骨細胞様細胞の出現 C:コラーゲン線維の露出 d:石灰化 e:小動脈狭窄 二二正常           (註)評価は各ラッ+
:軽度              i−の5ケの切2
+:中等度            片の観察によ3+
、4+、5+:高度〜極度    る。
(実験例11) 高血圧予防効果を実験に基づいて説明する。
本発明による高血圧予防効果については、SOD活性を
有するニス・ラクチス菌体調製物を有効成分とし、必要
に応じて製剤上の補助成分、例えば、斌形剤、結合剤、
希釈剤、その他、例えばβ−カロチン又はマニトールな
どから成り、この補助剤の種類に応じて、粉末、顆粒、
錠剤、カプセル剤、シロップ剤などの形態で経口的に、
投与することによりたしかめた。投与量は、年齢、体重
により適宜増減するが、経口的には、通常成人、1日、
ニス・ラクチス菌体調製物として、3g−60g程度が
望ましい。
本発明の好ましい具体例は、この1日当りの投与口を1
日1回ないし数回に分けて服用させるための単位投与形
態のものである。
本発明にお1プるSOD活性を有するニス・ラクチスの
加令に伴う高血圧予防効果をみるべく実験を行った。実
験動物として、自然発生高血圧ラット(SHR)を用い
た。10E令より12ケ月令まで各群5匹宛割当て、対
照nYとして通常固形飼料F2(船PJB場製)を随時
摂食、爪木せしめ(非投与群)又投与群には、F2粉末
飼料に前記のニス・ラクチス菌体調製物を10.ooo
ppmとなるように配合し、ベレット状にしたものを同
様に投与した。摂食状況は、両市とも変らず、1日約1
5g〜20tjであり、嗜好的には、ニス・ラクチス菌
体調製物を添加したことによる差は特に認められなかっ
た。血圧測定は、収縮期血圧を常法により80日令、6
ケ月令及び12ケ月令に行い、各群5四宛の平均値を算
出した。すなわち、80日令では、対照nf149−1
55mmHq(平均151.3mmH(7)及び投与群
142−148mmHg(平均145.8mmHQ)で
差がみられなかったが、6ケ月令では、対照群205−
215mmHQ (平均208.4mmHg)、投与群
162−168mmHQ (平均165゜5mmHQ)
で、スチューデント検定で、危険率p<o、025で、
投与群の平均血圧が有意に低く、老化期に相当する12
ケ月令では、対照群は195−212mmHg(平均、
207.2mmHCI)で、投与群は170−175m
m1l (平均172.8mmHQ)で、危険率P<0
.05で、投与群の血圧が低値を示した。
上記の実験は、SOD活性を有するニス・ラクチスの菌
体調製物の高血圧予防効果をみたものであるが、この試
験から、本発明は高血圧予防剤の有効成分として有用で
あると言える。
(実験例12) 生体反応修飾効果を実験に基づいて説明する。
本発明による生体反応修飾効果について、SOD活性を
有するニス・ラクチス菌体調製物を有効成分とし、必要
に応じ製剤上の補助成分、例えば、賦型剤、結合剤、希
釈剤その他から成り、この補助剤の種類に応じて粉末、
顆粒、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、注射剤などの形
態で経口的又は非経口的に投与することによりたしかめ
た。
投与量は、年齢、体重により適宜増減するが、経口的に
は通常成人、1日、ストレプトコッカス・ラクチスの菌
体調製物として、3g〜60g程度が望ましい。
本発明の好ましい具体例は、この−日当りの投与量を1
回乃至数回に分けて服用させるための単位投与形態のも
のである。
試験は雄のBa1b/Cマウス及びC3Hマウスを静岡
実験動物協同組合より6週令のものを入手し、7週ない
し9週令の時に使用した。
1)ストレプトコッカス・ラクチス菌体調製物のエール
リッヒ腹水癌に対する効果(111度依存性試験)。
エールリッヒ腹水癌細胞をBa I b/Cマウスの腹
水中に5X104ケ/匹を移植し、24時間後、菌体調
製物を各群20匹死重各々5.15.50 、150m
y/Kyを腹腔に注入し、以後1日1回7日間継続、延
命率(%)を癌細胞移植後100日目日日定した。
菌体調製物を5.15.50.150■/に9投与にお
ける延命率は、夫々9.5.85.105.60%であ
った。このことから、菌体調製物の最適投与量は、50
my/Kyであると決定し、以後この用mを用いること
とした。
2)ストレプトコッカス・ラクチス菌体調製物の同系腫
瘍に対する効果 次に、メスΔ(Heth^)腫瘍細胞をバルブC(Ba
lb/C)マウスに、又MCA腫瘍細胞を夫々2X10
5細胞個/匹を皮下に移植し、24時間後、菌体調製物
を50my/Kyを1日1回7日間、腹腔内に連日投与
し、対照として、菌体調製物液と同容量の生理食塩水燐
酸緩衝液を同様に投与した群を夫々設定し、各群は、1
2匹づつであった。
腫瘍移植後21日日日、腫瘍を切出し、重量を測ったと
ころ、メスAに対しては対照の51%、MCAに対して
は対照の50%のff[にとどまった。
上記二つの実験では、SOD活性を有するストレプトコ
ッカス・ラクチスの菌体調装物の生体反応修飾作用をみ
たものであるが、これらの試験から、本則は、抗腫瘍性
の有効成分として有用であると言える。
(発明の効果) 以上に見られる如く、SOD活性を有するニス・ラクチ
ス菌体調製物を長期に亘り経口摂取することにより、活
性酸素(特にスーパーオキサイド)により惹起される種
々の加令現象、例えば、血清中の過酸化脂質の増加、同
じく血清中のサイクリックGMPの減少が顕著に観察さ
れ、その生理的効果が確認された。
この発明のSOD活性を有するニス・ラクチスは、前記
実施例5乃至13に示すように、下記各種症例に顕著な
効果を示すことが認められた。
■ 肝硬変防止効果があり、特に加令による同様の病変
を阻止することができる。
■ 一般に加令に伴って多発する変形性背椎症に卓効を
示すものである。
■ 主として加令による皮膚萎縮症を予防する効果が認
められた。
■ 加令に起因する老人性筋萎縮に予防効果が認められ
た。
■ 各種免疫応答増強効果が認められた。
■ 動脈硬化予防効果が認められた。
■ 高血圧予防効果が認められた。
■ 生体反応修飾効果が認められた。
【図面の簡単な説明】
第1図はニス・ラクチス菌体調製物の赤外線吸収スペク
トルをポす。第2図はニス・ラクチスSODのポリアク
リルアミドゲルによる電気泳動パターンを示す。第3図
はaはニス・ラクチスの未処理像を示し、bはニス・ラ
クチスのりゾチーム処理像を示す。第4図は27ケ月令
ラットの血清、肝、脳にお【プる過酸化脂質の比較を示
す。第5図はニス・ラクチス投与と非投与の生後27ケ
月のラットのXm像による骨の比較図、第6図はニス・
ラクチス投与と非投与のラットの剣状軟骨の比較図、第
7図はニス・ラクチス投与と非投与のラットの軟骨間質
カルシウムの動態の比較図、第8図は前記第7図の非投
与につき電子顕微鏡で観察した図、第9図はニス・ラク
チス投与と非投与の27ケ月後におけるラットの表皮を
比較した図、第10図はニス・ラクチス投与と非投与に
おける生後27ケ月のラットの背反を比較した図、第1
1図はニス・ラクチス投与と非投与における生後27ケ
月ラットの大腰筋を比較した図、第12図は同じく大腰
筋の断面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 SOD活性を有するストレプトコッカスラクチスの
    培養物よりなるSOD活性剤 2 ストレプトコッカスラクチスを培地に接種し、恒温
    で所定時間培養した後、遠心分離により菌体を回収し、
    これを精製し、必要に応じ破壊処理することを特徴とし
    たSOD活性剤の製造法 3 培地は1%グルコース、0.8%ペプトン、0.4
    %イーストエキス、0.3%クエン酸ナトリウム、およ
    び0.25%重曹を含み残部を水とした特許請求の範囲
    第2項記載のSOD活性剤の製造法 4 培養は37℃で24〜30時間とした特許請求の範
    囲第2項記載のSOD活性剤の製造法 5 遠心分離は10,000rpmで10〜30分間行
    うこととした特許請求の範囲第2項記載のSOD活性剤
    の製造法 6 精製破砕は、滅菌生理食塩水で3〜5回洗滌した後
    、必要に応じ超音波照射装置により破砕、又は高圧処理
    或いはビーズによる打撃などの破砕とした特許請求の範
    囲第1項記載のSOD活性剤の製造法
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