JP2756778B2 - コレステロール低下剤を含有する飲食物 - Google Patents

コレステロール低下剤を含有する飲食物

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JP2756778B2 JP8080497A JP8049796A JP2756778B2 JP 2756778 B2 JP2756778 B2 JP 2756778B2 JP 8080497 A JP8080497 A JP 8080497A JP 8049796 A JP8049796 A JP 8049796A JP 2756778 B2 JP2756778 B2 JP 2756778B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コレステロール低
下剤を含有する飲食物に関する。 【0002】 【従来の技術】今日、所謂典型的成人病の1種である動
脈硬化性疾患乃至高脂血症等の治療・予防薬としてはク
ロフイブレート関連製剤を始めとして幾つかが提案され
ているが、薬理効果及び副作用等の点で、これらは、必
ずしも充分満足し得るものとは云い難く、より効果的な
薬剤への希求が一段と高まっている。一方、これらの疾
患を招く直接的要因となり得る血中コレステロールの約
35%が食物から吸収されたものであるといわれ、また
食物中の各種栄養素が血中脂質の増減に深い関係を有す
ることから、治療食を長期間摂取し食習慣を変えること
により病状を改善するいわゆる食餌療法が広く行われて
いる。これは副作用等の心配がなく家庭において可能で
あるので最も好ましい療法と言うことができる。こうし
た食物摂取を通しての治療あるいは予防をより効果的に
するものとしてある種の微生物を培養することによって
得られる多糖類(例えば特開昭57−29292)やコ
ーンファイバーから得られる食物繊維(特開昭57−3
6947)を食品材料として飲食物に添加することが試
みられている。 【0002】 【課題を解決する為の手段】しかしながら、培地あるい
は原料よりその有効成分を分離、採集することは極めて
煩雑で困難である為これらを市場に廉価に提供すること
は不可能である。したがって本発明は面倒な分離、採
集、洗浄等の工程を必要とせず、微生物菌体培養物を単
独であるいは種々の飲食物に添加するのみで容易に且つ
適当な分量を摂取することの可能なコレステロール低下
剤を含有する飲食物を提供することを目的とする。すな
わち本発明者らは、ストレプトコッカス属に属する各種
微生物が、乳質原料、糖質原料、豆質原料あるいは穀類
を主原料とする種々の可食性培地に於いて良く増殖し、
その生菌体及び死菌体が血中コレステロール値及びトリ
グリセリド値を効果的に低下せしめ得るものであり且つ
これら菌体の起源が所謂腸内細菌であって、経口では実
質的無毒性であることを知見し本発明を完成させるに至
ったものである。 【0003】以下、本発明によるコレステロール低下剤
の製造に係る微生物、培地、同剤の各製造工程、同剤の
使用形態、薬理効果及び急性毒性につき詳細に分説す
る。微生物 本発明に於いては、ストレプトコッカス属に属する各種
微生物が使用され得、就中、ストレプトコッカス・フェ
シウム、ストレプトコッカス・フェカーリス、ストレプ
トコッカス・ボービス、ストレプトコッカス・エビウ
ム、ストレプトコッカス・デュランス、ストレプトコッ
カス・サリヴァリウス、ストレプトコッカス・ミテイ
ス、ストレプトコッカス・イクイヌス等を好適なものと
して例示し得る。更に、本発明に於いて特に有用な具体
的菌株例を微工研受託番号と共に表示すれば下記の通り
である。 【表1】 【0004】菌学的性質 菌学的性質の点では、本発明で使用の微生物は同一分類
菌につき公知各文献の示すものと同一の諸性質を有す
る。すなわち、本発明微生物の菌学的性質及び培養条件
等に関しては下記諸文献が参照される。 1)Bergey's Manual of Determinative Bacteriology,
8 th ed.,490-509(1974) 2)Int. J. Syst. Bact. 16 114(1966) 3)Microbiol. Immunol. 25(3),257-269(1981) 4)J. Clin. Pathol. 33 53-57(1980) 5)J. General Microbiol.,128 713-720(1982) 6)Applied Microbiol.,23(6) 1131-1139(1972) ここで、前出各種菌株につきその主な菌学的性状を要約
して表示すれば次の通りである。 【表2】【0005】培地 本発明によるコレステロール低下剤の製造に使用し得る
可食性培地の主原料としては、トリプチケース、酵母エ
キス、トリプトースを配合した液体培地が示される。
た培地濃度は0.01〜5%、より好ましくは0.1〜
1.0%程度である。菌体の培養 発酵乳製造に於ける乳酸菌培養の常法に従った場合、
ず前記の如く調整した培地を110℃で10〜30分間
加熱滅菌する。約40℃迄冷却したら、ストレプトコッ
カス属微生物菌体をおよそ105個/mlとなるように
接種し、37〜40℃で好気的に静置培養する。ただし
前記の如く、各種可食性培地を用いることが可能なため
培養時間が通常とは異なる場合ある。例えば脱脂粉乳
と水で調整した培地に於いては後記実験例にも示す通り
菌体濃度がおよそ108個/mlに達する迄に11時間
以上を要するのに対し、水道水にトリプチケース、酵母
エキス、トリプトースを配合した液体培地に於いては6
時間以内に同程度の菌体濃度を得ることができる。 【0006】薬理効果 後記各実験例に示す通り本発明のコレステロール低下剤
は、血中コレステロール値及びトリグリセリド値を極め
て効果的に低下せしめるものであり、またその有効成分
である菌体を可食性培地で培養する故、通常の培地に配
合されている重金属等の非可食性成分の完全洗浄除去を
要することなく、培養物に凍結乾燥、噴霧乾燥等の処理
を行なうのみで後記実験例にも示す如く種々の食品に自
由に添加することが可能となる。したがって、動脈硬化
症を始めとし、高脂血症、高リポ蛋白血症、黄色腫症、
胆石症、高血圧症、糖尿病等の疾患の治療乃至予防を家
庭に於いてきわめて容易に長期的に可能ならしめるもの
である。尚、本発明剤の用量は通常、死菌体個数106
〜1013個/kg体重/日、より好ましくは108〜1
11個/kg体重/日程度である。 【0007】急性毒性 後記実験例に示す通り本発明剤のLD50値は、生菌体よ
り成るものの場合8.9×108〜1.3×1010個/
マウス(腹腔内投与)、死菌体より成るものの場合はい
ずれの菌にあっても6×1013個/マウス(腹腔内投
与)以上である。又、経口投与の場合は生菌体、死菌体
とも実質的に無毒性である。菌体の破壊処理 前記微生物菌体中の有効成分をより効果的に作用させる
為に菌体をオートクレーブまたは超音波により破壊処理
することが望ましい。次にその一例を示す。 【0008】例1 5%脱脂粉乳より成る培地5リットルに前記各微生物を
接種し37℃で10時間好気的に静置培養して生菌数5
×107/mlの培養液をつくり、得られた培養液を1
15℃で10分間オートクレーブ処理すると破壊菌体の
懸濁液が得られる。例2 例1と同様の方法で得られた培養液を15KCで60分
間超音波破壊処理し、破壊菌体の懸濁液を得る。 【0009】菌体の濃縮 本発明に係る可食性培地の固形分含量は前記の如く0.
01〜5%の範囲内であるが、例えば乳質原料から成る
培地で得られる菌体培養物の所定の菌数相当量を飲食物
に添加することにより、その飲食物自体の風味が著しく
損なわれる場合がある。そこで、添加する飲食物の種類
によっては、培養物中の菌体を濃縮する必要が生ずる。
ここにおいて遠心分離による菌体の濃縮方法はその操作
が簡便であり且つ経済的であることから最も好ましい方
法とされ得る。未破砕の細胞は700〜1000×g、
5〜10分で沈渣として得られるのでこの範囲の遠心条
件で1/10〜1/100迄濃縮する。菌体培養物を乾
燥して最終的に水分含量1〜3%程度にする場合におい
ても、その前処理として遠心分離処理をすることが望ま
しい場合もある。 【0010】培養物の乾燥 前記の如き方法で得られた菌体培養物を適宜手段により
乾燥する。乾燥方法は凍結乾燥、噴霧乾燥、Foam−
mat dryingあるいは遠心薄膜乾燥法、泡沫乾
燥法など、使用形態に合わせて選択する。その一例を下
記に示す。 【0011】乾燥例1 製造例10の方法に従い微生物を8時間培養し、その培
養液から遠心分離により菌体を集め、これを10%脱脂
乳に懸濁させた後、アンプルに分注する(菌数濃度10
9/ml)。アンプルを−30℃に冷却して凍結し凍結
したままで真空乾燥を行ない、熔封する。5℃程度で生
菌の長期保存が可能である。水分含量は2%。 【0012】乾燥例2 製造例2の方法に従い微生物を10時間培養した培養液
を炭酸水素ナトリウムで中和し、110℃で10分間加
熱滅菌しこれを薄膜流下式の真空濃縮機で85℃、短時
間濃縮を行ない、固形分含量50%にする。これを57
℃で100kg/cm2一段式ホモゲナイザで乳化し、
細多孔ガラス吹込機でN2ガスを均質に吹き込みスポン
ジ状にし、次に13℃まで冷却して乾燥することによ
り、多泡質の乾燥濃縮物を得る。これを破砕すると復水
性に極めて優れ、したがって茶、コーヒー等に添加し容
易に溶かすことの可能な飲料用添加剤と成る。 【0013】使用形態 本発明によるコレステロール低下剤は、可食性培地より
得られる菌体より成るものであり、前記の如く各種処理
工程を比較的簡便に行なうことが可能な為、使用時に於
いても種々の形態を取ることができる。すなわち菌体培
養物を、そのまま、あるいは調味料等の添加物を加える
のみでも飲食物として摂取することが可能であるし、ま
た、これをそのままの状態で、あるいは前記の濃縮、乾
燥等の処理を行なった状態で種々の飲食物に添加するこ
とも可能である。例えば、乳酸飲料、発酵乳あるいは酸
味を特徴とする清涼飲料その他の食品を得る場合には培
養物をそのまま添加することもできるが、茶、調味料、
その他それ自体の風味を損なってはならない食品に対し
ては、培地の成分を極力除去し、且つ所定の用量を摂取
可能とする為、菌体を濃縮し、また、茶等に於いては保
存の便宜上乾燥処理を行なう必要を有するなど、本発明
剤の使用形態はその添加される各々の食品自体の性質あ
るいは特徴と同剤の摂取されるべき用量とにより選ばれ
るものである。 【0014】 【実施例】次に本発明によるコレステロール低下剤の製
造例、薬理効果、急性毒性及び食品配合例を実施例によ
って示す。実施例1 (製造例) 本発明によるコレステロール低下剤の製造例を下記に示
す。製造例1 重量濃度10%となるように調整した脱脂粉乳を110
℃で10分間加熱滅菌し、ストレプトコッカス・フェカ
ーリスADV9001、ストレプトコッカス・フェシウ
ムADV1009、ストレプトコッカス・デュランスA
DV3001、ストレプトコッカス・エビウムAD20
03を各々単独に、生菌数濃度がおよそ105個/ml
となるように接種し、37℃で静置培養した。生菌数濃
度変化及びpH変化の様子を図1及び図2に示す。4株
とも、最高生菌数濃度はおよそ108個/mlとなり、
脱脂粉乳中で、よく増殖し得ることを示した。また、ス
トレプトコッカス・フェカーリスADV9001を接種
したものはpH4.2まで、ストレプトコッカス・フェ
シウムADV1009を接種したものはpH4.4まで
pHが低下し、凝乳したが、ストレプトコッカス・デュ
ランスADV3001又は、ストレプトコッカス・エビ
ウムAD2003を接種したものはpHはあまり低下せ
ず、培養一週間後でも凝乳しなかった。次に上記の方法
で10時間培養した菌体培養液を15分間3000rp
mで遠心分離処理することにより菌体を1/10迄凝縮
し、これを噴霧乾燥すると粒状の白色粉末が得られた。 【0015】製造例2 市販の牛乳を110℃で10分間加熱滅菌し、上記4株
を製造例1と同様に接種、培養した。24時間後の生菌
数濃度及びpHを表3に示す。本4株は市販牛乳中でよ
く増殖した。凝乳については、製造例1と同様な結果で
あった。次に上記の方法で10時間培養した菌体の培養
液を製造例1と同様に処理し、白色粉末を得た。 【0016】製造例3 市販の大豆を一夜水に浸漬した後、粉砕し、浸漬前の大
豆重量の8倍量の水を加え、80℃で10分間加熱後布
で濾して豆乳を得た。これを120℃で10分間加熱滅
菌し、前例の4株を前例と同様に接種、培養した。24
時間後の生菌数濃度及びpHを表3に示す。4株とも、
きわめてよく増殖し、24時間以内に豆乳は凝固した。 【0017】製造例4 市販の糖蜜(大日本製糖株式会社製)1容と水9容とを
混合し、1規定NaOHでpH7に調整後、110℃で
10分間加熱滅菌した。前例4株を前例と同様に接種、
培養した。24時間後の生菌数濃度とpHを表3に示
す。4株とも増殖したが、特に、ストレプトコッカス・
フェカーリスADV9001、ストレプトコッカス・フ
ェシウムADV1009がよく増殖した。 【0018】製造例5 下記のように調整した液体培地に前例の4株を前例と同
様に接種し、37℃で好気的に静置培養したところ、い
づれの菌株も良く増殖し、接種後約6時間で生菌数濃度
5×107個/ml以上を得た。次に上記の方法で8時
間培養して得られた培養物を遠心分離処理(4000r
pm、10分間)することにより菌体を1/100迄濃
縮し、これを凍結乾燥し固形物を得た。 【0019】液体培地の組成 蒸留水1リットル中に トリプチケース 25g 酵母エキス 15g トリプトース 10g 【0020】製造例6 重量濃度0.8%となるように調整した脱脂粉乳を11
0℃で10分間加熱滅菌し、前例の4株を生菌数濃度が
およそ105個/mlとなるように接種し、37℃で静
置培養した。表3に24時間後の生菌数濃度及びpHを
示す。 【0021】製造例7 市販の牛乳を10倍に希釈し、110℃で10分間加熱
滅菌し、前例4株と上記と同様に接種、培養した。24
時間後の生菌数濃度及びpHを表3に示す。次に上記の
方法で10時間培養して得られた培養物を遠心分離処理
(4000rpm、10分間)して菌体を1/100迄
濃縮し、次いでこれの凍結乾燥物を得た。 【0022】製造例8 固形分含量が0.6%の豆乳を120℃で10分間加熱
滅菌し、前例の4株を前例と同様に接種、培養した。2
4時間後の生菌数濃度及びpHを表3に示す。上記の方
法により、10時間後に得られた培養液を前例と同様に
遠心分離処理し、これを噴霧乾燥して粒状粉末を得た。 【0023】製造例9 市販の糖蜜(大日本製糖株式会社製)1容と水11容と
を混合し、1規定NaOHでpH7に調整後、110℃
で10分間加熱滅菌した。前例の4株を前例と同様に、
接種、培養した。24時間後の生菌数濃度及びpHを表
3に示す。次に上記の方法で10時間培養して得られた
培養液を超音波破壊処理(15KC、60分)し、破壊
菌体懸濁液を得た。 【0024】製造例10 下記のように調整した液体培地に前例の4株を前例と同
様に接種し、37℃で好気的に静置培養したところ、い
ずれの菌株も良く増殖し、接種後約6時間で生菌数濃度
2×107個/ml以上を得た。上記の方法で8時間培
養して得られた培養液をオートクレーブにより115℃
で10分間加熱処理し、次いでこの破壊菌体懸濁液を遠
心分離(4000rpm、15分間)にかけ、濃縮され
た破壊菌体含有部分の凍結乾燥物を得た。液体培地の組成 蒸留水1リットル中に トリプチケース 6g 酵母エキス 3g トリプトース 2g 【表3】【0025】実施例2 (薬理作用) 以下、本発明によるコレステロール低下剤の薬理効果及
び急性毒性に関する実験例を示す。実験例1 前記製造例10の培養物に菌体破壊処理を行なわずに凍
結乾燥し、これを通常及び無菌マウス(雄16週令、平
均体重19g;各群10匹)、通常ラット(雄16週
令、平均体重232g;各群10匹)に生菌体個数10
10個相当ダイエットに添加し、自由摂取させた後、ダイ
エットのみで4週間飼育した。次いでこれらマウス及び
ラットの下大動脈より動脈血を採集、遠心分離して血清
標品を得、コレスキット(商品名;関東化学社製、Zurk
owski法)及びトリグリセライドTG Wako(商品
名;和光純薬社製、アセチルアセトン抽出法)により血
清標品中コレステロール値及びトリグリセリド値を測定
した。尚、ダイエットの組成(重量%)は下記の通りで
ある。ダイエットの組成 カゼイン 20 大豆油 10 小麦でんぷん 61 ミネラル 4 ビタミン混合物 2 ろ紙粉末 3 得られた結果を表4に示す。表中、”コレステロール負
荷”又は”果糖負荷”は前記飼料に更に1%コレステロ
ールを添加したもの或いは小麦でんぷんを果糖にて全量
置換した飼料を使用した場合を示すものであり、数値は
無投与群を対照とした低下率である。 【0026】実験例2 前記製造例10により得られた凍結乾燥物を通常ラット
(雄16週令、平均体重235g;各群10匹)、通常
及び無菌マウス(雄16週令、平均体重18g;各群1
0匹)に4週間、死菌体個数1010個相当量を経口的に
連日摂取させた。次いでこれらラットの下大動脈より動
脈血を採集、実験例1と同様の方法でコレステロール値
及びトリグリセリド値を測定した。ダイエットに関して
も実験例1と同様の方法で与えた。結果を表5に示す。 【0027】実験例3 前記製造例10の培養物を12,000rpmの連続遠
心分離に付し、菌体を集め、生理食塩水で洗浄した後、
生理食塩水に懸濁して菌液50ml(1011/ml)を
得、これを通常ラット(雄18週令、平均体重238
g;各群15匹)、通常及び無菌マウス(雄18週令、
平均体重31g;各群10匹)に12週間、1011個/
日、経口的に連日投与し、前記と同様にして血清中コレ
ステロール値及びトリグリセリド値の各低下率を測定し
た。結果を表6に示す。尚、表中、”コレステロール負
荷”又は”果糖負荷”は前記飼料に更に1%コレステロ
ールを添加したもの或いは小麦でんぷんを果糖にて全量
置換した飼料を使用した場合を示すものであり、数値は
無投与群を対照とした低下率である。 【0028】実験例4 前記実験例3の生菌体生食水懸濁液をさらに生理食塩水
で2回洗浄した後生理食塩水(0.85%NaCl水溶
液)に懸濁して得られる菌液50ml(1011/ml)
を115℃で10分間加熱し、菌体懸濁液を得る。これ
を通常ラット(雄18週令、平均体重246g;各群1
5匹)及び無菌マウス(雄18週令、平均体重30g;
各群10匹)に1011個経口的に投与後12及び8週間
飼育し、前記と同法にて血清中コレステロール値及びト
リグリセリド値低下率を測定した。結果を表7に示す。 【0029】 【表4】 【0030】 【表5】 【0031】 【表6】【0032】 【表7】 【0033】実験例5 前記製造例10の方法によりS.フェシウムADV10
09を培養し、その培養物を同例の方法を経て凍結乾燥
処理し、これを高脂血ラット(雄18週令、平均体重2
33g、コレステロール負荷ダイエットで飼育したも
の、各群10匹)に2週間死菌体個数1011個相当量を
表2のダイエットに添加して経口的に連続摂取させた。
次いでこれらラットの動脈血中のコレステロール値を実
験例1乃至4と同様の方法で測定した。結果を図3に示
す。培養時間により、ラットの血中コレステロール値及
びトリグリセリド値低下率に変化が認められた。 【0034】実験例6 ICR系マウス(雄6週令、平均体重30.0±0.5
g)を使用し、前記実験例3に用いた生理食塩水0.5
ml懸濁液をマウス当り9×109、9×10
8、9×10 7個の3段階の菌数(各群10匹)に相当量
で腹腔内投与し、14日間マウスの生死を観察した。 【外1】 に従って算出したLD50値(菌体個数/マウス)を表8
に示す。尚、死菌体の場合はいずれの菌にあってもLD
50値は6×1013個/マウス以上(腹腔内投与)であり
且つ経口投与ではいずれの場合でも当然のことながら、
全然無毒性であった。 【表8】【0035】実施例3 本発明によるコレステロール低下剤は、単独で、あるい
は調味料、香料等の添加物を加えるだけでそのまま摂取
することができるが、種々の食品に添加して予防医学的
食品として使用することもまた可能であり、その利用範
囲は極めて広い。以下に同剤を用いた食品配合例を示
す。食品配合例1 (粉末スープ) 原料 配合(g) 調理豆粉末 3600 小麦粉 135 乾燥酵母粉末 90 乾燥タマネギ 90 食塩 11 白コショウ 91(oz) MSG 12 粉末月桂樹葉 3 製造例2の粉末 300 【0036】食品配合例2 (お茶漬けのり) 原料 配合(g) あられ 2.5 のり 0.75 調味料顆粒 3.3 製造例10の凍結乾燥物 0.3 【0037】食品配合例3 (カレールー) 原料 配合(g) 牛脂 40 シュガーエステル 0.5 小麦粉(薄力) 31.7 食塩 10 砂糖 2 MSG 1 脱脂粉乳 1.5 カレー粉 6.2 オニオンパウダー 1.6 カラメル 0.5 アジポールビーフ(粉末) 5 製造例6の泡沫乾燥物 0.8 【0038】食品配合例4 (ハンバーグ) 原料 配合(g) ミンチ肉 20 植物蛋白肉 10 玉ねぎ 40 卵 10 パン 10 焼小麦粉 3 食塩 1 コショウ 0.4 マーガリン 5 MSG 0.8 製造例9の泡沫乾燥物 0.5 【0039】食品配合例5 (フルーツ乳飲料原料 配合(g) 脱脂乳 70 果汁 5 クエン酸 0.3 砂糖 10 色素 0.1 香料 0.2 安定剤 0.4 製造例1の培養物 14 尚、本発明によるコレステロール低下剤の家庭に於ける
最も容易な使用形態であり且つ本発明の目的に最もかな
ったものの一つとなり得る例として、飲料用添加剤を挙
げることができる。この製法は、菌体培養物の乾燥工程
に於ける一例にも示したように、培養物を凝縮して泡沫
乾燥するか、あるいは、Form−mat dryin
g法にて乾燥することにより特徴づけられる。この方法
で得られた粉末を1人分菌体個数5×107〜5×109
個相当量(乾燥例2により加工した添加剤に於いては5
0〜500mg程度)、茶、コーヒー、ヨーグルト、ジ
ュース等に添加すると速やかに混合あるいは溶解し、飲
料の風味や外観を損わない。したがって同剤のこうした
形態での使用は日常の食習慣を著しく変えることなく、
動脈硬化症等の長期にわたる治療、予防を楽に行なうこ
とを可能にするものである。また、下記に一例を示すよ
うに、治療食に毎回その適量を添加することによって食
餌療法をより効果的に行なうことができる。 【0040】高リポタンパク血症治療食の一例 朝食 コーヒーまたは紅茶(同剤泡沫乾燥物を菌数
3×109個相当量添加) パン(ライ麦と小麦) 30g マーガリン 10g コッテージチーズ 60g 【0041】 間食 脱脂乳製ヨーグルト 150g (製造例6の噴霧乾燥物を80mg添加) クネッケ 8g マーガリン 5g 【0042】 昼食 トンカツ 豚肉 100g 油 5g ニンジン料理 ニンジン 150g マーガリン 5g (製造例8の噴霧乾燥物を24mg添加) ジャガイモ 60g ナシ 100g 【0043】 夕食 紅茶(同剤泡沫乾燥物を菌数2×109個相
当量添加) 全粒パン 50g マーガリン 10g ハム 40g トマトサラダ トマト 100g タマネギ 10g 油 3g
【図面の簡単な説明】 【図1】 【図2】培地中の生菌数の経時的変化を示す図であり、
図2は培養物のpHの経時的変化を示す図である。図中
Aは、S.デュランスADV3001、Bは、S.エビ
ウムAD2003、Cは、S.フェシウムADV100
9、Dは、S.フェカーリスADV9001を各々表
す。 【図3】菌体の培養時間による高脂血ラットの血中コレ
ステロール及びトリグリセリド低下率の変動を示す図で
ある。実線Aは、コレステロール低下率を、破線Bは、
トリグリセリド低下率を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 35/74 ADN A61K 35/74 ADN

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.ストレプトコッカス・フェシウム、ストレプトコッ
    カス・フェカーリス、ストレプトコッカス・エビウム、
    ストレプトコッカス・サリヴァリウス、ストレプトコッ
    カス・デュランス、ストレプトコッカス・ミティス及び
    ストレプトコッカス・イクイヌスよりなる群から選択さ
    れる1種又は2種以上の微生物をトリプチケース、酵母
    エキス、トリプトースを含む液状の可食性培地で培養し
    て得られる培養物をコレステロール低下活性成分として
    含有する飲食物。
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