JP2004154035A - 乳酸菌発酵食品の製造方法、該方法によって得られる乳酸菌発酵食品及び便通改善剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】果実や野菜の搾り粕を原料として乳酸菌発酵させることによって、食品廃棄物を有効に利用できるようにすると共に、生理活性効果に優れた乳酸菌発酵食品を得る。
【解決手段】果実及び/又は野菜の搾り粕を原料とし、これに▲1▼TNF誘導活性及びインターロイキン−12誘導活性の両方がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲2▼TNF誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲3▼IL−12誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌のうち、少なくとも▲1▼か、▲2▼と▲3▼との組合せを含む乳酸菌を添加して発酵させ、得られた発酵物を原料として乳酸発酵食品を製造する。この乳酸発酵食品は便通改善剤としても用いることができる。
【選択図】 なし
【解決手段】果実及び/又は野菜の搾り粕を原料とし、これに▲1▼TNF誘導活性及びインターロイキン−12誘導活性の両方がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲2▼TNF誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲3▼IL−12誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌のうち、少なくとも▲1▼か、▲2▼と▲3▼との組合せを含む乳酸菌を添加して発酵させ、得られた発酵物を原料として乳酸発酵食品を製造する。この乳酸発酵食品は便通改善剤としても用いることができる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の原料及び特定の乳酸菌を用いて発酵することを特徴とする乳酸菌発酵食品の製造方法、該方法によって得られる乳酸菌発酵食品及び便通改善剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
乳酸菌は、腸内フローラのバランスを改善して腸内腐敗産物の低減や糞便性状を改善する効果のほか、生体の免疫活性を向上させる効果(免疫賦活効果)を有することが知られている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、ビタミンEおよび他の免疫賦活物質、特に乳酸菌もしくはその処理物及び/又はニゲロオリゴ糖を配合してなる、免疫増強作用が強く、副作用の少ない免疫賦活組成物が提案されている。
【0004】
また、このような健康増進効果から、各種乳酸菌飲料や、ヨーグルトなどの乳酸菌発酵食品も注目されつつある。このような従来の乳酸菌発酵食品は、脱脂粉乳、糖類などを原料とし、これに乳酸菌の前培養液であるスタータを添加して発酵させて作られている。
【0005】
一方、プルーン、アセロラなどの果実や野菜、あるいはそれらの加工品を搾汁して得られるエキスや飲料が、ビタミン、ミネラル等に富んだ健康食品として市販されている。例えばプルーンエキスは、フレッシュプラム(水分含量80〜90重量%程度)を熱風乾燥し、水分含量を16〜20重量%にまで減少させたプルーンを、搾汁して得られるエキスである。
【0006】
下記特許文献2には、原料の乾燥プルーンを浸漬膨潤する膨潤工程、膨潤後に加熱して除核・除皮する除核・除皮工程、除核・除皮した膨潤肉質を裏ごしする裏ごし工程、それを冷却して酵素を添加して植物組織崩壊・繊維素分解・ペクチン分解等を行う酵素分解工程、その後に加熱と冷却を行い前記各酵素作用を停止させる酵素失活工程、前記酵素分解工程で分解されたものの中から粗細繊維質を除去する繊維質除去工程、前記繊維質除去後に清澄酵素を添加して清澄させる清澄工程、清澄後に活性炭を微量添加し攪拌して脱色する脱色工程、その後に加熱と冷却を行い前記酵素作用を停止させる酵素失活工程、前記活性炭を分離除去する脱炭工程、その後濃縮と糖度調合等の工程を経て製品とすることを特徴とする飲料に適する濃縮プルーンエキスの製法が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−80364号公報
【特許文献2】
特開平7−115931号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プルーンやアセロラなどの果実や野菜の搾り粕は、これまで有効な用途がなく、大部分は廃棄されていた。
【0009】
また、各種の食品廃棄物を発酵させて有効利用することも提案されているが、これまでの技術は、発酵によって食品や飼料として利用できる形態にする程度に留まっていた。
【0010】
したがって、本発明の目的は、プルーンやアセロラなどの果実や野菜の搾り粕を原料として乳酸菌発酵させることによって、食品廃棄物を有効に利用できるようにするだけでなく、生理活性効果に優れた乳酸菌発酵食品を得ることができるようにした乳酸菌発酵食品の製造方法、該方法によって得られる乳酸菌発酵食品及び便通改善剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の1つは、果実及び/又は野菜の搾り粕を原料とし、これに▲1▼TNF誘導活性及びインターロイキン−12誘導活性の両方がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲2▼TNF誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲3▼インターロイキン−12誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌のうち、少なくとも▲1▼か、▲2▼と▲3▼との組合せを含む乳酸菌を添加して発酵させ、得られた発酵物を原料として用いることを特徴とする乳酸菌発酵食品の製造方法を提供するものである。
【0012】
上記製造方法においては、前記搾り粕が、プルーン、アセロラ、リンゴ、モモから選ばれた少なくとも1種の搾り粕であることが好ましい。
【0013】
また、前記▲1▼TNF誘導活性及びインターロイキン−12誘導活性の両方がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌が、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、ストレプトコッカス・クレモリス(Streptococcus cremoris)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)、ラクトバチルス・ガッセリ(Lactobacillus gasseri)から選ばれた1種であり、前記▲2▼TNF誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌が、ストレプトコッカス・ラクチス(Streptococcus lactis)、から選ばれた1種であり、前記▲3▼インターロイキン−12誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌が、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)、ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)であることが好ましい。
【0014】
更に、前記果実及び/又は野菜の搾り粕を、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼから選ばれた少なくとも1種を含む酵素によって分解した後、前記乳酸菌を接種して発酵を行うことが好ましい。
【0015】
更にまた、前記発酵物を凍結乾燥、噴霧乾燥、ドラム乾燥などにより乾燥粉末化し、これに他の原料を添加して、顆粒状、錠剤状、粉末状の加工食品を製造することが好ましい。
【0016】
一方、本発明のもう1つは、上記いずれかの方法によって得られた乳酸菌発酵食品を提供するものである。
【0017】
本発明の更にもう1つは、上記乳酸菌発酵食品を有効成分とする便通改善剤を提供するものである。
【0018】
本発明によれば、果実及び/又は野菜の搾り粕を原料とすることにより、食品廃棄物を有効利用することができ、食物繊維含量の高い乳酸菌発酵食品を提供できる。また、▲1▼TNF誘導活性及びインターロイキン−12誘導活性の両方がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲2▼TNF誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲3▼インターロイキン−12誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌のうち、少なくとも▲1▼か、▲2▼と▲3▼との組合せを含む乳酸菌を添加して発酵させることによって、免疫賦活効果が高く、便通改善作用を有する乳酸菌発酵食品、更には該発酵食品を有効成分とする便通改善剤を提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明においては、果実及び/又は野菜の搾り粕を原料として用いる。ここで果実及び/又は野菜の搾り粕としては、例えばプルーン、アセロラ、リンゴ、モモ等の搾り粕が好ましく用いられるが、特にはプルーン、アセロラの絞り粕が好ましい。
【0020】
上記果実及び/又は野菜の搾り粕は、そのままでは流動性が乏しく、発酵原料として適した形態ではないので、酵素処理によって分解して用いることが好ましい。この場合、酵素としては、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼから選ばれた少なくとも1種を含む酵素が好ましく用いられる。
【0021】
セルラーゼとしては、例えば「セルラーゼY−NC」、「セルラーゼY−2NC」、「セルラーゼ”オノズカ”3S」、「セルラーゼ”オノズカ”12S」(いずれも商品名、ヤクルト薬品工業株式会社製)、「セルラーゼT「アマノ」4」(商品名、アマノ製薬株式会社製)などを用いることができる。
【0022】
ヘミセルラーゼとしては、例えば「ヘミセルラーゼ「アマノ」90」(商品名、アマノ製薬株式会社製)などを用いることができる。
【0023】
ペクチナーゼとしては、例えば「ペクチナーゼG「アマノ」」(商品名、アマノ製薬株式会社製)、「ペクチナーゼSS」、「ペクチナーゼHL」(いずれも商品名、ヤクルト薬品工業株式会社製)などを用いることができる。
【0024】
その他、「セルロイシンAC40」、「セルロイシンT2」、「セルロイシンPC5」、「セルロイシンPE60」(いずれも商品名、エイチピィアイ株式会社製)、「Fill」(商品名、マルキン忠勇株式会社製)などを用いることもできる。
【0025】
発酵原料としては、上記果実及び/又は野菜の搾り粕、あるいはその酵素分解物の他に、脱脂粉乳等の乳原料を添加することが好ましい。その他、砂糖、乳糖、ブドウ糖、デキストリン等の糖類、大豆蛋白質等の蛋白質、各種ビタミン、リン酸塩等のミネラルなどを添加してもよい。
【0026】
果実及び/又は野菜の搾り粕、あるいはその酵素処理物を含む発酵原料は、予め加熱殺菌して発酵に用いることが好ましい。加熱殺菌は、100℃以上の温度で行うことが好ましい。加熱時間は、温度によって異なるが、例えば100℃の場合、30分以上の条件で行うことが好ましい。
【0027】
本発明で使用する乳酸菌は、▲1▼TNF誘導活性及びインターロイキン−12誘導活性の両方がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲2▼TNF誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲3▼インターロイキン−12誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌のうち、少なくとも▲1▼か、▲2▼と▲3▼との組合せを含むことが必要である。
【0028】
ここで、TNF(腫瘍壊死因子、tumor necrosis factor)とは、例えばリポ多糖などの内毒素の投与によって、免疫担当細胞の1種であるマクロファージにより生成される155〜157個のアミノ酸からなる蛋白質であって、正常細胞には作用せず、腫瘍細胞のみを殺す作用を有する因子として知られている。
【0029】
また、インターロイキン−12(以下「IL−12」と略称する)とは、マクロファージから分泌されるサイトカイン「生理活性物質」で、ガン細胞を直接攻撃するナチュラルキラー細胞(NK細胞)や、ラック細胞(LAK細胞)、キラーT細胞(CTL細胞)を活性化したり、インターフェロンγ(IFN−γ)の産生を増強する、非常に強力な免疫活性物質として知られている。
【0030】
更に、OK432とは、「ピシバニール」(商品名、中外製薬株式会社製)として市販されている抗悪性腫瘍剤であり、ストレプトコッカス・ピオゲネス(A群3型)Su株をペニシリンGの存在下、一定条件で処理し、凍結乾燥して得られる菌体製剤である。OK432は、免疫活性測定の際の指標となる物質として当業界で広く使用されているものである。
【0031】
TNF(TNF−α)及びIL−12誘導活性の測定は、以下の方法で行うことができる。
【0032】
(1)試薬の調整
PBS:NaCl 80g、Na2HPO4・12H2O 29g、KCl 2g、KH2PO4 2gを蒸留水に溶解し1lとする。
【0033】
FCS(Fetal Calf Serum):冷凍保存してあるFCSを56℃ウォーターバスに40分処理により非働化し、氷冷する。70μmセルストレーナーを通し、滅菌容器に入れ冷蔵保存する。1〜2ヵ月程度使用する。
【0034】
ET(−)RPMI1640Medium:RPMI1640 31.2g、NaHCO3 3.75g、ペニシリンG−K(萬有製薬100万単位)0.18g、カナマイシン 0.18gを注射用水3lに溶解後CO2ガスを吹き込んだ後0.45μmのフィルターでろ過する。
【0035】
Turc染色後:0.01%ゲンチアナバイオレット水溶液:酢酸:水=1:1:98に混合し、冷蔵保存する。
【0036】
(2)マクロファージの調整
雄のICRマウス(4〜8W)の腹腔内に1g/100ml濃度のグリセリン溶液を0.4ml注射し1晩飼育する。マウスを頚椎脱臼で屠殺した後、冷却したPBSを5ml腹腔内に注射し腹をよくもんだ後、腹腔内液を約4ml注射器で取り出す。シリコンコートしたスピッツ管に腹腔内液を入れ、冷却遠心機で1200rpm 5分遠心し、上清および壁面の赤血球を除去する。冷PBSを加えピペッティングで分散し、800rpm 5分遠心する。上清および壁面の赤血球を除去する。この操作を更に1回繰り返し最後に1%FCS加ET(−)RPMI1640Medium(インビトロジェイン社製)を1ml/マウス加える。この液を50μlとチェルク染色液50μlを混合し、血球計算板にて生細胞数を数える。この数値から1%FCS加ET−RPMI1640Mediumを用いて細胞数を1×106/mlに調整する。(マクロファージ液)。96穴平底プレートにマクロファージ液を200μlずつ入れ、1.5〜5時間CO2インキュベーターで培養する。
【0037】
(3)TNF及びIL−12の誘導
菌末を1mg/mlになるよう5%FCS加ET(−)RPMI1640Mediumで調整した後、超音波処理を行い菌体を分散させる。この液を5%FCS加ET(−)RPMI1640Mediumで100倍に希釈し96穴U型プレートに250μlに入れCO2インキュベーターで1時間保温する。
【0038】
上記(2)で得たマクロファージ液の上清を抜き、37℃に保温したPBSで2回洗浄する。これに上記の希釈した菌末液を200μl加え、CO2インキュベーターで22時間培養しIL−12を誘導する。TNF−αの場合は正確に2時間培養する。
【0039】
(4)TNF(TNF−α)の測定
BIO SOURCE INTERNATIONAL 社製マウスTNF−α測定キット「Cytocreen」を用いて行うがマクロファージのロット差を調整するためにサンプルと同濃度のOK432を測定し、その測定値との比活性として表わす。
【0040】
(5)IL−12の測定
BIO SOURCE INTERNATIONAL 社製マウスIL−12測定キット「Cytocreen」を用いて行うがマクロファージのロット差を調整するためにサンプルと同濃度のOK432を測定し、その測定値との比活性として表わす。
【0041】
本発明者らは、上記方法で各種の乳酸菌について、TNF誘導活性及びIL−12誘導活性を測定した。その結果の一例を下記表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
これらの結果から次のことがわかった。
前記▲1▼TNF誘導活性及びIL−12誘導活性の両方がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌としては、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、ストレプトコッカス・クレモリス(Streptococcus cremoris)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)、ラクトバチルス・ガッセリ(Lactobacillus gasseri)などが挙げられる。
【0044】
前記▲2▼TNF誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い(ただし、IL−12誘導活性はOK432よりも低い)乳酸菌としては、ストレプトコッカス・ラクチス(Streptococcus lactis)、などが挙げられる。
【0045】
前記▲3▼IL−12誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い(ただし、TNF誘導活性はOK432よりも低い)乳酸菌としては、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・アシドフィラス(Lactobacillusacidophilus)、ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermo philus)などが挙げられる。
【0046】
なお、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)としては、例えばATCC 19433、ATCC 14508、ATCC 123655、IFO 16803などを用いることができる。また、ストレプトコッカス・クレモリス(Streptococcus cremoris)は、カスピ海地方のヨーグルトなどに用いられている乳酸菌である。ストレプトコッカス・ラクチス(Streptococcus lactis)も、チーズ等に用いられている乳酸菌である。ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)は、例えばヤクルト(商品名、株式会社ヤクルト本社製)などの乳酸菌飲料に用いられている乳酸菌である。ラクトバチルス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)は、乳酸菌飲料やヨーグルト等に用いられている乳酸菌である。したがって、これらの乳酸菌は、いずれも当業者が容易に入手できるものである。
【0047】
本発明では、少なくとも▲1▼か、▲2▼と▲3▼との組合せからなる乳酸菌を用いて発酵を行う。発酵条件は、乳酸菌の増殖に適した温度で、十分な発酵がなされる時間行えばよいが、通常は、15〜45℃、好ましくは20〜30℃で、8〜72時間行うことが好ましい。
【0048】
こうして得られた発酵物を原料として、目的に応じた形態の発酵食品を製造する。例えば、上記発酵物に必要に応じてシロップ等を添加して、ヨーグルト様の食品を作ることができる。また、上記発酵物をスプレードライなどの方法で乾燥粉末化し、この粉末に必要に応じて、砂糖、クエン酸、ビタミンC、香料などを添加し、これをそのまま、あるいは造粒して、粉状、顆粒状、錠剤状等の健康食品を製造することもできる。
【0049】
こうして得られた発酵食品は、▲1▼TNF誘導活性及びIL−12誘導活性の両方とも高い乳酸菌、▲2▼TNF誘導活性が高い乳酸菌、▲3▼IL−12誘導活性が高い乳酸菌のうち、少なくとも▲1▼か、▲2▼と▲3▼との組合せを含んでいるので、優れた免疫賦活作用が期待される。
【0050】
また、こうして得られた発酵食品は、上記乳酸菌を含むと共に、果実又は野菜の搾り粕に由来する食物繊維を豊富に含むため、後述する試験例に示されるように、優れた便通改善作用を有している。したがって、上記発酵食品は、便通改善剤として利用することもできる。
【0051】
上記便通改善効果を得るためには、本発明による発酵食品を、乾物換算で(固形分重量として)、1日当り1〜30g摂取することが好ましい。
【0052】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、以下の実施例における%は、特に断わりのない限り、質量%を意味する。
【0053】
実施例
プルーンの搾り粕3.3kgに対し、水6.7kgを添加し、更に「セルラーゼY−2NC」(商品名、ヤクルト薬品工業株式会社製)50g、「セルラーゼT「アマノ」4」(商品名、アマノ製薬株式会社製)75g、「ペクチナーゼHL」(商品名、ヤクルト薬品工業株式会社製)125gを添加し、55℃で20時間反応させた後、80℃で30分加熱して酵素を失活させた。次いで、この酵素処理原料に対して、10%濃度のスキムミルク水溶液を同量添加して原料培地を作成した。
【0054】
上記原料培地に、下記に示す各種乳酸菌を添加して、37℃で20時間発酵させた。この発酵物に果糖ブドウ糖液糖からなるシラップを全体に対して10%となるように添加し、更に少量の香料を添加して、プルーン搾り粕入りヨーグルトを製造した。
【0055】
(添加した乳酸菌)
試料1:ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)(TNF誘導活性及びIL−12誘導活性の両方がOK432よりも低い乳酸菌)
試料2:ストレプトコッカス・ラクチス(Streptococcus lactis)(TNF誘導活性がOK432よりも高く、IL−12誘導活性がOK432よりも低い乳酸菌)
試料3:ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)(TNF誘導活性がOK432よりも低く、IL−12誘導活性がOK432よりも高い乳酸菌)
試料4:エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)(TNF誘導活性及びIL−12誘導活性の両方がOK432よりも高い乳酸菌)
試料5:ストレプトコッカス・ラクチス(Streptococcus lactis)(TNF誘導活性がOK432よりも高く、IL−12誘導活性がOK432よりも低い乳酸菌)+ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)(TNF誘導活性がOK432よりも低く、IL−12誘導活性がOK432よりも高い乳酸菌)
試験例
便秘体質の社員25名を公募し、無作為に5名ずつ5群に分け、実施例で得られた5種類のヨーグルトを、それぞれ摂取させて便通改善効果を試験した。これらのパネラーには、試験期間中、ヨーグルト、納豆及びオリゴ糖が高含有された食品の摂取を控えさせた。
【0056】
また、比較のために、上記試料1〜5で用いた乳酸菌の菌体をそれぞれ調製した。更に、脱脂粉乳10%と、プルーン搾り粕20%とを含有し、発酵していない混合液を調製した。
【0057】
まず、最初の1週間について、上記のような試験物質を摂取することなく、通常の食生活をさせて、1週間のうちに便通があった日数を記録させた。
【0058】
次の1週間については、上記各試料の乳酸菌の菌体を1011個/日となるように摂取させ、1週間のうちに便通があった日数を記録させた。
【0059】
続く1週間については、上記脱脂粉乳とプルーン搾り粕との発酵していない混合液を100g/日の量で摂取させ、1週間のうちに便通があった日数を記録させた。
【0060】
更に続く1週間については、前記実施例で得た試料1〜5のヨーグルトを摂取させ、1週間のうちに便通があった日数を記録させた。
【0061】
この結果を表2に示す。なお、各試料群No.は、最後の週に摂取させたヨーグルトの試料No.に対応している。
【0062】
【表2】
【0063】
表2の結果から、試料4、5のヨーグルトを摂取させた試料群4、5においては、最後の週の便通のあった日数が顕著に増大しており、優れた便通改善効果を有していることが確認された。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、果実及び/又は野菜の搾り粕を原料とすることにより、食品廃棄物を有効利用することができ、食物繊維含量の高い乳酸菌発酵食品を提供できる。また、特定の乳酸菌を添加して発酵させることによって、免疫賦活効果が高く、便通改善作用を有する乳酸菌発酵食品、更には該発酵食品を有効成分とする便通改善剤を提供することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の原料及び特定の乳酸菌を用いて発酵することを特徴とする乳酸菌発酵食品の製造方法、該方法によって得られる乳酸菌発酵食品及び便通改善剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
乳酸菌は、腸内フローラのバランスを改善して腸内腐敗産物の低減や糞便性状を改善する効果のほか、生体の免疫活性を向上させる効果(免疫賦活効果)を有することが知られている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、ビタミンEおよび他の免疫賦活物質、特に乳酸菌もしくはその処理物及び/又はニゲロオリゴ糖を配合してなる、免疫増強作用が強く、副作用の少ない免疫賦活組成物が提案されている。
【0004】
また、このような健康増進効果から、各種乳酸菌飲料や、ヨーグルトなどの乳酸菌発酵食品も注目されつつある。このような従来の乳酸菌発酵食品は、脱脂粉乳、糖類などを原料とし、これに乳酸菌の前培養液であるスタータを添加して発酵させて作られている。
【0005】
一方、プルーン、アセロラなどの果実や野菜、あるいはそれらの加工品を搾汁して得られるエキスや飲料が、ビタミン、ミネラル等に富んだ健康食品として市販されている。例えばプルーンエキスは、フレッシュプラム(水分含量80〜90重量%程度)を熱風乾燥し、水分含量を16〜20重量%にまで減少させたプルーンを、搾汁して得られるエキスである。
【0006】
下記特許文献2には、原料の乾燥プルーンを浸漬膨潤する膨潤工程、膨潤後に加熱して除核・除皮する除核・除皮工程、除核・除皮した膨潤肉質を裏ごしする裏ごし工程、それを冷却して酵素を添加して植物組織崩壊・繊維素分解・ペクチン分解等を行う酵素分解工程、その後に加熱と冷却を行い前記各酵素作用を停止させる酵素失活工程、前記酵素分解工程で分解されたものの中から粗細繊維質を除去する繊維質除去工程、前記繊維質除去後に清澄酵素を添加して清澄させる清澄工程、清澄後に活性炭を微量添加し攪拌して脱色する脱色工程、その後に加熱と冷却を行い前記酵素作用を停止させる酵素失活工程、前記活性炭を分離除去する脱炭工程、その後濃縮と糖度調合等の工程を経て製品とすることを特徴とする飲料に適する濃縮プルーンエキスの製法が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−80364号公報
【特許文献2】
特開平7−115931号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プルーンやアセロラなどの果実や野菜の搾り粕は、これまで有効な用途がなく、大部分は廃棄されていた。
【0009】
また、各種の食品廃棄物を発酵させて有効利用することも提案されているが、これまでの技術は、発酵によって食品や飼料として利用できる形態にする程度に留まっていた。
【0010】
したがって、本発明の目的は、プルーンやアセロラなどの果実や野菜の搾り粕を原料として乳酸菌発酵させることによって、食品廃棄物を有効に利用できるようにするだけでなく、生理活性効果に優れた乳酸菌発酵食品を得ることができるようにした乳酸菌発酵食品の製造方法、該方法によって得られる乳酸菌発酵食品及び便通改善剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の1つは、果実及び/又は野菜の搾り粕を原料とし、これに▲1▼TNF誘導活性及びインターロイキン−12誘導活性の両方がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲2▼TNF誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲3▼インターロイキン−12誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌のうち、少なくとも▲1▼か、▲2▼と▲3▼との組合せを含む乳酸菌を添加して発酵させ、得られた発酵物を原料として用いることを特徴とする乳酸菌発酵食品の製造方法を提供するものである。
【0012】
上記製造方法においては、前記搾り粕が、プルーン、アセロラ、リンゴ、モモから選ばれた少なくとも1種の搾り粕であることが好ましい。
【0013】
また、前記▲1▼TNF誘導活性及びインターロイキン−12誘導活性の両方がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌が、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、ストレプトコッカス・クレモリス(Streptococcus cremoris)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)、ラクトバチルス・ガッセリ(Lactobacillus gasseri)から選ばれた1種であり、前記▲2▼TNF誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌が、ストレプトコッカス・ラクチス(Streptococcus lactis)、から選ばれた1種であり、前記▲3▼インターロイキン−12誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌が、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)、ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)であることが好ましい。
【0014】
更に、前記果実及び/又は野菜の搾り粕を、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼから選ばれた少なくとも1種を含む酵素によって分解した後、前記乳酸菌を接種して発酵を行うことが好ましい。
【0015】
更にまた、前記発酵物を凍結乾燥、噴霧乾燥、ドラム乾燥などにより乾燥粉末化し、これに他の原料を添加して、顆粒状、錠剤状、粉末状の加工食品を製造することが好ましい。
【0016】
一方、本発明のもう1つは、上記いずれかの方法によって得られた乳酸菌発酵食品を提供するものである。
【0017】
本発明の更にもう1つは、上記乳酸菌発酵食品を有効成分とする便通改善剤を提供するものである。
【0018】
本発明によれば、果実及び/又は野菜の搾り粕を原料とすることにより、食品廃棄物を有効利用することができ、食物繊維含量の高い乳酸菌発酵食品を提供できる。また、▲1▼TNF誘導活性及びインターロイキン−12誘導活性の両方がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲2▼TNF誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲3▼インターロイキン−12誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌のうち、少なくとも▲1▼か、▲2▼と▲3▼との組合せを含む乳酸菌を添加して発酵させることによって、免疫賦活効果が高く、便通改善作用を有する乳酸菌発酵食品、更には該発酵食品を有効成分とする便通改善剤を提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明においては、果実及び/又は野菜の搾り粕を原料として用いる。ここで果実及び/又は野菜の搾り粕としては、例えばプルーン、アセロラ、リンゴ、モモ等の搾り粕が好ましく用いられるが、特にはプルーン、アセロラの絞り粕が好ましい。
【0020】
上記果実及び/又は野菜の搾り粕は、そのままでは流動性が乏しく、発酵原料として適した形態ではないので、酵素処理によって分解して用いることが好ましい。この場合、酵素としては、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼから選ばれた少なくとも1種を含む酵素が好ましく用いられる。
【0021】
セルラーゼとしては、例えば「セルラーゼY−NC」、「セルラーゼY−2NC」、「セルラーゼ”オノズカ”3S」、「セルラーゼ”オノズカ”12S」(いずれも商品名、ヤクルト薬品工業株式会社製)、「セルラーゼT「アマノ」4」(商品名、アマノ製薬株式会社製)などを用いることができる。
【0022】
ヘミセルラーゼとしては、例えば「ヘミセルラーゼ「アマノ」90」(商品名、アマノ製薬株式会社製)などを用いることができる。
【0023】
ペクチナーゼとしては、例えば「ペクチナーゼG「アマノ」」(商品名、アマノ製薬株式会社製)、「ペクチナーゼSS」、「ペクチナーゼHL」(いずれも商品名、ヤクルト薬品工業株式会社製)などを用いることができる。
【0024】
その他、「セルロイシンAC40」、「セルロイシンT2」、「セルロイシンPC5」、「セルロイシンPE60」(いずれも商品名、エイチピィアイ株式会社製)、「Fill」(商品名、マルキン忠勇株式会社製)などを用いることもできる。
【0025】
発酵原料としては、上記果実及び/又は野菜の搾り粕、あるいはその酵素分解物の他に、脱脂粉乳等の乳原料を添加することが好ましい。その他、砂糖、乳糖、ブドウ糖、デキストリン等の糖類、大豆蛋白質等の蛋白質、各種ビタミン、リン酸塩等のミネラルなどを添加してもよい。
【0026】
果実及び/又は野菜の搾り粕、あるいはその酵素処理物を含む発酵原料は、予め加熱殺菌して発酵に用いることが好ましい。加熱殺菌は、100℃以上の温度で行うことが好ましい。加熱時間は、温度によって異なるが、例えば100℃の場合、30分以上の条件で行うことが好ましい。
【0027】
本発明で使用する乳酸菌は、▲1▼TNF誘導活性及びインターロイキン−12誘導活性の両方がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲2▼TNF誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲3▼インターロイキン−12誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌のうち、少なくとも▲1▼か、▲2▼と▲3▼との組合せを含むことが必要である。
【0028】
ここで、TNF(腫瘍壊死因子、tumor necrosis factor)とは、例えばリポ多糖などの内毒素の投与によって、免疫担当細胞の1種であるマクロファージにより生成される155〜157個のアミノ酸からなる蛋白質であって、正常細胞には作用せず、腫瘍細胞のみを殺す作用を有する因子として知られている。
【0029】
また、インターロイキン−12(以下「IL−12」と略称する)とは、マクロファージから分泌されるサイトカイン「生理活性物質」で、ガン細胞を直接攻撃するナチュラルキラー細胞(NK細胞)や、ラック細胞(LAK細胞)、キラーT細胞(CTL細胞)を活性化したり、インターフェロンγ(IFN−γ)の産生を増強する、非常に強力な免疫活性物質として知られている。
【0030】
更に、OK432とは、「ピシバニール」(商品名、中外製薬株式会社製)として市販されている抗悪性腫瘍剤であり、ストレプトコッカス・ピオゲネス(A群3型)Su株をペニシリンGの存在下、一定条件で処理し、凍結乾燥して得られる菌体製剤である。OK432は、免疫活性測定の際の指標となる物質として当業界で広く使用されているものである。
【0031】
TNF(TNF−α)及びIL−12誘導活性の測定は、以下の方法で行うことができる。
【0032】
(1)試薬の調整
PBS:NaCl 80g、Na2HPO4・12H2O 29g、KCl 2g、KH2PO4 2gを蒸留水に溶解し1lとする。
【0033】
FCS(Fetal Calf Serum):冷凍保存してあるFCSを56℃ウォーターバスに40分処理により非働化し、氷冷する。70μmセルストレーナーを通し、滅菌容器に入れ冷蔵保存する。1〜2ヵ月程度使用する。
【0034】
ET(−)RPMI1640Medium:RPMI1640 31.2g、NaHCO3 3.75g、ペニシリンG−K(萬有製薬100万単位)0.18g、カナマイシン 0.18gを注射用水3lに溶解後CO2ガスを吹き込んだ後0.45μmのフィルターでろ過する。
【0035】
Turc染色後:0.01%ゲンチアナバイオレット水溶液:酢酸:水=1:1:98に混合し、冷蔵保存する。
【0036】
(2)マクロファージの調整
雄のICRマウス(4〜8W)の腹腔内に1g/100ml濃度のグリセリン溶液を0.4ml注射し1晩飼育する。マウスを頚椎脱臼で屠殺した後、冷却したPBSを5ml腹腔内に注射し腹をよくもんだ後、腹腔内液を約4ml注射器で取り出す。シリコンコートしたスピッツ管に腹腔内液を入れ、冷却遠心機で1200rpm 5分遠心し、上清および壁面の赤血球を除去する。冷PBSを加えピペッティングで分散し、800rpm 5分遠心する。上清および壁面の赤血球を除去する。この操作を更に1回繰り返し最後に1%FCS加ET(−)RPMI1640Medium(インビトロジェイン社製)を1ml/マウス加える。この液を50μlとチェルク染色液50μlを混合し、血球計算板にて生細胞数を数える。この数値から1%FCS加ET−RPMI1640Mediumを用いて細胞数を1×106/mlに調整する。(マクロファージ液)。96穴平底プレートにマクロファージ液を200μlずつ入れ、1.5〜5時間CO2インキュベーターで培養する。
【0037】
(3)TNF及びIL−12の誘導
菌末を1mg/mlになるよう5%FCS加ET(−)RPMI1640Mediumで調整した後、超音波処理を行い菌体を分散させる。この液を5%FCS加ET(−)RPMI1640Mediumで100倍に希釈し96穴U型プレートに250μlに入れCO2インキュベーターで1時間保温する。
【0038】
上記(2)で得たマクロファージ液の上清を抜き、37℃に保温したPBSで2回洗浄する。これに上記の希釈した菌末液を200μl加え、CO2インキュベーターで22時間培養しIL−12を誘導する。TNF−αの場合は正確に2時間培養する。
【0039】
(4)TNF(TNF−α)の測定
BIO SOURCE INTERNATIONAL 社製マウスTNF−α測定キット「Cytocreen」を用いて行うがマクロファージのロット差を調整するためにサンプルと同濃度のOK432を測定し、その測定値との比活性として表わす。
【0040】
(5)IL−12の測定
BIO SOURCE INTERNATIONAL 社製マウスIL−12測定キット「Cytocreen」を用いて行うがマクロファージのロット差を調整するためにサンプルと同濃度のOK432を測定し、その測定値との比活性として表わす。
【0041】
本発明者らは、上記方法で各種の乳酸菌について、TNF誘導活性及びIL−12誘導活性を測定した。その結果の一例を下記表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
これらの結果から次のことがわかった。
前記▲1▼TNF誘導活性及びIL−12誘導活性の両方がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌としては、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、ストレプトコッカス・クレモリス(Streptococcus cremoris)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)、ラクトバチルス・ガッセリ(Lactobacillus gasseri)などが挙げられる。
【0044】
前記▲2▼TNF誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い(ただし、IL−12誘導活性はOK432よりも低い)乳酸菌としては、ストレプトコッカス・ラクチス(Streptococcus lactis)、などが挙げられる。
【0045】
前記▲3▼IL−12誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い(ただし、TNF誘導活性はOK432よりも低い)乳酸菌としては、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・アシドフィラス(Lactobacillusacidophilus)、ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermo philus)などが挙げられる。
【0046】
なお、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)としては、例えばATCC 19433、ATCC 14508、ATCC 123655、IFO 16803などを用いることができる。また、ストレプトコッカス・クレモリス(Streptococcus cremoris)は、カスピ海地方のヨーグルトなどに用いられている乳酸菌である。ストレプトコッカス・ラクチス(Streptococcus lactis)も、チーズ等に用いられている乳酸菌である。ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)は、例えばヤクルト(商品名、株式会社ヤクルト本社製)などの乳酸菌飲料に用いられている乳酸菌である。ラクトバチルス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)は、乳酸菌飲料やヨーグルト等に用いられている乳酸菌である。したがって、これらの乳酸菌は、いずれも当業者が容易に入手できるものである。
【0047】
本発明では、少なくとも▲1▼か、▲2▼と▲3▼との組合せからなる乳酸菌を用いて発酵を行う。発酵条件は、乳酸菌の増殖に適した温度で、十分な発酵がなされる時間行えばよいが、通常は、15〜45℃、好ましくは20〜30℃で、8〜72時間行うことが好ましい。
【0048】
こうして得られた発酵物を原料として、目的に応じた形態の発酵食品を製造する。例えば、上記発酵物に必要に応じてシロップ等を添加して、ヨーグルト様の食品を作ることができる。また、上記発酵物をスプレードライなどの方法で乾燥粉末化し、この粉末に必要に応じて、砂糖、クエン酸、ビタミンC、香料などを添加し、これをそのまま、あるいは造粒して、粉状、顆粒状、錠剤状等の健康食品を製造することもできる。
【0049】
こうして得られた発酵食品は、▲1▼TNF誘導活性及びIL−12誘導活性の両方とも高い乳酸菌、▲2▼TNF誘導活性が高い乳酸菌、▲3▼IL−12誘導活性が高い乳酸菌のうち、少なくとも▲1▼か、▲2▼と▲3▼との組合せを含んでいるので、優れた免疫賦活作用が期待される。
【0050】
また、こうして得られた発酵食品は、上記乳酸菌を含むと共に、果実又は野菜の搾り粕に由来する食物繊維を豊富に含むため、後述する試験例に示されるように、優れた便通改善作用を有している。したがって、上記発酵食品は、便通改善剤として利用することもできる。
【0051】
上記便通改善効果を得るためには、本発明による発酵食品を、乾物換算で(固形分重量として)、1日当り1〜30g摂取することが好ましい。
【0052】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、以下の実施例における%は、特に断わりのない限り、質量%を意味する。
【0053】
実施例
プルーンの搾り粕3.3kgに対し、水6.7kgを添加し、更に「セルラーゼY−2NC」(商品名、ヤクルト薬品工業株式会社製)50g、「セルラーゼT「アマノ」4」(商品名、アマノ製薬株式会社製)75g、「ペクチナーゼHL」(商品名、ヤクルト薬品工業株式会社製)125gを添加し、55℃で20時間反応させた後、80℃で30分加熱して酵素を失活させた。次いで、この酵素処理原料に対して、10%濃度のスキムミルク水溶液を同量添加して原料培地を作成した。
【0054】
上記原料培地に、下記に示す各種乳酸菌を添加して、37℃で20時間発酵させた。この発酵物に果糖ブドウ糖液糖からなるシラップを全体に対して10%となるように添加し、更に少量の香料を添加して、プルーン搾り粕入りヨーグルトを製造した。
【0055】
(添加した乳酸菌)
試料1:ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)(TNF誘導活性及びIL−12誘導活性の両方がOK432よりも低い乳酸菌)
試料2:ストレプトコッカス・ラクチス(Streptococcus lactis)(TNF誘導活性がOK432よりも高く、IL−12誘導活性がOK432よりも低い乳酸菌)
試料3:ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)(TNF誘導活性がOK432よりも低く、IL−12誘導活性がOK432よりも高い乳酸菌)
試料4:エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)(TNF誘導活性及びIL−12誘導活性の両方がOK432よりも高い乳酸菌)
試料5:ストレプトコッカス・ラクチス(Streptococcus lactis)(TNF誘導活性がOK432よりも高く、IL−12誘導活性がOK432よりも低い乳酸菌)+ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)(TNF誘導活性がOK432よりも低く、IL−12誘導活性がOK432よりも高い乳酸菌)
試験例
便秘体質の社員25名を公募し、無作為に5名ずつ5群に分け、実施例で得られた5種類のヨーグルトを、それぞれ摂取させて便通改善効果を試験した。これらのパネラーには、試験期間中、ヨーグルト、納豆及びオリゴ糖が高含有された食品の摂取を控えさせた。
【0056】
また、比較のために、上記試料1〜5で用いた乳酸菌の菌体をそれぞれ調製した。更に、脱脂粉乳10%と、プルーン搾り粕20%とを含有し、発酵していない混合液を調製した。
【0057】
まず、最初の1週間について、上記のような試験物質を摂取することなく、通常の食生活をさせて、1週間のうちに便通があった日数を記録させた。
【0058】
次の1週間については、上記各試料の乳酸菌の菌体を1011個/日となるように摂取させ、1週間のうちに便通があった日数を記録させた。
【0059】
続く1週間については、上記脱脂粉乳とプルーン搾り粕との発酵していない混合液を100g/日の量で摂取させ、1週間のうちに便通があった日数を記録させた。
【0060】
更に続く1週間については、前記実施例で得た試料1〜5のヨーグルトを摂取させ、1週間のうちに便通があった日数を記録させた。
【0061】
この結果を表2に示す。なお、各試料群No.は、最後の週に摂取させたヨーグルトの試料No.に対応している。
【0062】
【表2】
【0063】
表2の結果から、試料4、5のヨーグルトを摂取させた試料群4、5においては、最後の週の便通のあった日数が顕著に増大しており、優れた便通改善効果を有していることが確認された。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、果実及び/又は野菜の搾り粕を原料とすることにより、食品廃棄物を有効利用することができ、食物繊維含量の高い乳酸菌発酵食品を提供できる。また、特定の乳酸菌を添加して発酵させることによって、免疫賦活効果が高く、便通改善作用を有する乳酸菌発酵食品、更には該発酵食品を有効成分とする便通改善剤を提供することができる。
Claims (7)
- 果実及び/又は野菜の搾り粕を原料とし、これに▲1▼TNF誘導活性及びインターロイキン−12誘導活性の両方がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲2▼TNF誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌、▲3▼IL−12誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌のうち、少なくとも▲1▼か、▲2▼と▲3▼との組合せを含む乳酸菌を添加して発酵させ、得られた発酵物を原料として用いることを特徴とする乳酸菌発酵食品の製造方法。
- 前記搾り粕が、プルーン、アセロラ、リンゴ、モモから選ばれた少なくとも1種の搾り粕である請求項1記載の乳酸菌発酵食品の製造方法。
- 前記▲1▼TNF誘導活性及びインターロイキン−12誘導活性の両方がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌が、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、ストレプトコッカス・クレモリス(Streptococcus cremoris)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)、ラクトバチルス・ガッセリ(Lactobacillus gasseri)から選ばれた1種であり、前記▲2▼TNF誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌が、ストレプトコッカス・ラクチス(Streptococcus lactis)、から選ばれた1種であり、前記▲3▼インターロイキン−12誘導活性がOK432と同等かそれよりも高い乳酸菌が、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)、ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)である請求項1又は2記載の乳酸菌発酵食品の製造方法。
- 前記果実及び/又は野菜の搾り粕を、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼから選ばれた少なくとも1種を含む酵素によって分解した後、前記乳酸菌を接種して発酵を行う請求項1〜3のいずれか1つに記載の乳酸菌発酵食品の製造方法。
- 前記発酵物を凍結乾燥、噴霧乾燥又はドラム乾燥により乾燥粉末化し、これに他の原料を添加して、顆粒状、錠剤状、粉末状の加工食品を製造する請求項1〜4のいずれか1つに記載の乳酸菌発酵食品の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1つに記載の方法で得られた乳酸菌発酵食品。
- 請求項6の乳酸菌発酵食品を有効成分とする便通改善剤。
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