JP4064480B2 - IgG抗体産生抑制剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はラクトバチルス・プランタラムの菌体又はその処理物を含有するアレルギー反応抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
本来生体防御を目的とするはずの免疫応答が結果として生体に危害を及ぼすものである場合、その免疫反応をアレルギー反応と呼んでいる。このアレルギー反応の関与する疾患を総称してアレルギー疾患と呼ぶことがある。代表的なアレルギー性疾患としては、気管支喘息、小児喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、花粉症、枯草熱、食物アレルギー、蕁麻疹の一部、昆虫アレルギー、アレルギー性肝中毒、アレルギー性胃腸疾患などが挙げられる。
アレルギー疾患の原因となる物質が抗原(アレルゲン)であり、この物質の免疫応答反応を惹起する能力を抗原性(アレルゲン性)と呼んでいる。抗原性は感作される生体側の要因、たとえば、免疫応答の遺伝子要因、生体の栄養状態、ホルモン系のバランス状態、抗原の侵入経路、抗原の性状や抗原の量などにより規定される。抗原となりうる物質には、タンパク質、糖質、脂質、化学物質(ハプテン)など自然界にあるもののみならず、合成された化学物質も数多く知られている。主要な抗原には花粉、カビ、細菌、ダニ、チリ、寄生虫や卵白、牛乳、大豆、ソバ、小麦などの食物などが挙げられる。
近年の医学、生化学の進歩により、これらのアレルギー疾患のメカニズムは次第に明らかにされてはきたが、抗原となる物質が前述のごとく生活環境における極くありふれたものが多く、したがってその予防はなかなか困難である。また一度アレルギー疾患に罹患した場合、その治療は現代医学をもってしても困難を極めている。
これまで、アレルギー疾患抑制作用を有する物質として種々のものが提案されてきており、細菌類の菌体やその破砕処理物等を有効成分とするアレルギー反応抑制剤も多く報告されている(特公昭59−46206号。特公昭59−46488号、特公昭59−46489号、特公昭62−36007号、特開平6−165682号、特開平7−265064号など)。しかしこれらのいずれにおいても有効成分の生産性やアレルギー反応抑制効果、安全性のいずれかの点において不十分であり、実用には供されていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで有効成分の生産が容易且つ生産能が高く、しかも得られた有効成分の単位重量当たりの効果並びに安全性の高いアレルギー反応抑制剤の出現が待望されていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するため広範な研究を重ねてきたが、偶然にもフィリピンにおいて魚と米とを原料とする伝統的な発酵食品ブロングイスダ(Burong isda)から分離された乳酸菌ラクトバチルス・プランタラムL−137株(FERM P−15317)の菌体の加熱死菌体を飼料に添加し、アレルギー発症マウスに摂取させたところ、IgG抗体の産生が顕著に抑制されることを知見した。本発明はその知見に基づいてさらに研究を重ねて完成したものである。すなわち、本発明はラクトバチルス・プランタラムL−137株(FERM P−15317)の死菌体を含有してなるIgG抗体産生抑制剤である。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる乳酸菌はラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)に属する菌であればどのような菌でもよいが、このような乳酸菌には、工業技術院生命工学工業技術研究所に平成7年11月30日に寄託されたラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)L−137(受託番号FERM P−15317,微工研 菌寄第15317号)などが含まれる。
ラクトバチルス・プランタラムL−137は、フィリピンの発酵食品ブロングイスダ(Burong isda)から分離された微生物であり、特定の糖類(グルコン酸、アラビノース、ラムノースおよびスターチ)に対する資化性が、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)JCM 1149基準株およびラクトバチルス・プランタラムL−051(微工研菌寄第11912号)と相違する。すなわち、下記の糖類に対して次のような資化性を示す。
グルコン酸 −
アラビノース −
ラムノース −
スターチ +
さらに、ラクトバチルス・プランタラムL−137と前記ラクトバチルス・プランタラムJCM 1149基準株およびラクトバチルス・プランタラムL−051株との菌学的性質を対比すると、〔表1〕の通りである。
【0006】
【表1】
Figure 0004064480
【0007】
以上の菌学的性質、および細胞壁のペプチドグリカンタイプがメゾ−ジアミノピメリン酸(meso-diaminopimelic acid)であること、さらに、L−137菌株と22タイプの乳酸菌基準株との間での DNA-DNA交雑実験法を行ったところ、L−137菌株はラクトバチルス・プランタラムにのみ強くDNAの相同性が得られたことにより、本発明に用いられる微生物はラクトバチルス・プランタラムと同定された。
上記乳酸菌は、特開平6-296486号公報においてデンプンに作用させて、マルトトリオース、マルトテトラオース及びマルトペンタオースを主成分とし、実質的にグルコース及びマルトースを含まないデンプン分解物を得るための酸性アミラーゼを産生させる上で有用な微生物として提案されている。また、本発明の微生物については、Journal of Fermentation and Bioengineering, Vol.73, No.3, 193-197(1992)及び Vol. 80, No.2, 124-130(1995)にも報告されている。
本発明のアレルギー反応抑制剤は、たとえばラクトバチルス・プランタラムに属する菌を天然培地、合成培地、半合成培地などの培地に培養する。
培地としては、窒素源および炭素源を含有するものが用いられる。窒素源としてはたとえば、肉エキス、ペプトン、グルテン、カゼイン、酵母エキス、アミノ酸等であり、炭素源としては、たとえば、グルコース、キシロース、フラクトース、イノシトール、水アメ、麹汁、澱粉、バカス、フスマ、糖蜜、グリセリン等が用いられる。
このほか、無機質として、たとえば硫酸アンモニウム、リン酸カリウム、塩化マグネシウム、食塩、鉄、マンガン、モリブデン更に各種ビタミン類その他を添加することができる。
【0008】
培養温度は25〜40℃、好ましくは27〜35℃であり、培養時間は12〜48時間程度であり、通気振盪してもよい。
培地のpHは3〜6、好ましくは4〜6である。培養終了後菌体を採取し蒸留水を加え、遠心分離などの手段により上清を除き、必要によりその操作を繰り返し、遠心分離や濾過等により菌体を採取する。
採取された菌体は生菌のまま、またはたとえば過熱、紫外線照射、ホルマリン処理などにより不活性化して投与に適した剤型にすることもできる。分離された生菌体、死菌体はさらに摩砕や破砕処理をし、得られた処理物を必要により加熱滅菌、無菌濾過し、濾液を凍結乾燥して製品とすることもできる。
菌体の処理物にはたとえば、上記摩砕物、破砕物、それらからの抽出液、凍結乾燥品が含まれる。
また、本発明に用いられる乳酸菌であるラクトバチルス・プランタラム L−137株は元々発酵食品であるブロングイスダから分離されたものであり、食品、たとえば果菜類、穀類から選択された少なくとも1種または、果菜類や穀類を発酵可能な形態に処理したもの、たとえば切断物、粉砕物、摩砕物、搾汁、搾汁濃縮物を本発明において用いられる菌により発酵させた菌を含む発酵物をそのまま用いることができ、これも本発明の好ましい態様の1つである。
前記の発酵法を利用すると、野菜汁に対して、フレッシュなニンジン汁などを得るためのフレッシュスクイーズ法などの特別な前処理を施す必要がなく、また乳成分を添加する必要がなく、乳酸菌の果菜類などの処理物(野菜汁など)に対する高い発酵能により、乳酸菌を多量に含み味覚的にも極めて優れた発酵物を得ることができる。また、被発酵処理物が臭いのきつい果菜類や穀類を含んでいても、野菜類などの特有の不快臭や加熱による不快臭を顕著に低減できるとともに、風味を改善でき、極めて容易に食することができる発酵食品が得られる。しかも、サイレージと異なり発酵食品から分離された食習慣のある乳酸菌であるため、本発明の微生物は安全性も高い。
【0009】
上述の乳酸菌発酵物は、果菜類及び穀類から選択された少なくとも一種の処理物を前記乳酸菌により発酵させることにより得られる。前記果菜類には、種々の可食性植物、例えば、野菜類(例えば、ニンジン、トマト、ホウレン草、ぱせり、シソ葉、大葉、芽キャベツ、小松菜、カボチャ、大根葉、ピーマン、ケール、カンショ葉、春菊、セリなどの緑黄色野菜類、セロリ、キャベツ、アスパラガス、キュウリ、スイカなどの他の野菜類)、リンゴ、バナナ、パパイヤ、アボガド、ミカン、グレープフルーツ、レモン、パイナップル、ピーチ、柿、イチゴ、ブドウ、メロン、ココナッツなどの果物類などが含まれる。穀類には、米、トウモロコシ、大豆、小麦、ライ麦などが含まれる。これらの果菜類などは単独で又は二種以上組み合わせて使用でき、必要に応じて、これらの果菜類などは、ジャガイモ、サツマイモなどのイモデンプン類と併用してもよい。好ましい果菜類には、ニンジンなどの緑黄色野菜類、バナナなどの果物類、米などの穀類などが含まれる。
また、処理物としては、切断物、粉砕物、摩砕物、搾汁、搾汁濃縮物などが単独又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましい処理物には、野菜汁、果汁などの搾汁や搾汁濃縮物などの搾汁類が含まれる。この搾汁類において、ニンジンを用いる場合、ニンジン汁の濃度はBrix2〜30程度の範囲から選択できる。
また、50重量%以上のニンジン処理物を含む処理物は、発酵飲料などの風味を改善する上で有用である。
【0010】
前記果菜類などの処理物は、通常、ブランチング処理及び/又は殺菌処理に供された後、前記乳酸菌による発酵に供される。ブランチング処理は、前記果菜類などやその処理物、特に果菜類やその切断物を加熱処理し、酵素活性を失活させることにより行うことができ、ブランチング処理の後、遠心分離やフィルタープレスなどの方法で搾汁しジュースを得る場合が多い。また、殺菌処理は、ブランチング処理された前記果菜類などやその処理物、特に搾汁類について行う場合が多い。なお、ブランチング処理および殺菌処理は、風味を損なわない範囲で選択でき、ブランチング処理は、慣用の方法、例えば、必要に応じてオートクレーブを用い、70〜100℃で短時間処理することにより行うことができる。殺菌処理は、慣用の方法、例えば、70〜125℃程度の温度又は高温短時間で加熱殺菌する方法、紫外線などの光線を照射する方法などが採用できる。
前記微生物による発酵は、前記乳酸菌を搾汁類などの処理物に直接接種して行ってもよいが、通常、適当な培地や前記処理物を用いて馴化培養した前記乳酸菌をスターターとして搾汁類などの処理物に接種して行う場合が多い。発酵は、慣用の方法、例えば、処理物に対して0.5〜3重量%程度のスターターを接種し、25〜40℃(例えば、25〜38℃)、好ましくは27〜38℃(例えば、27〜35℃)程度で行うことができる。発酵時間は、果菜類などの処理物の種類などに応じて、例えば、数時間〜数日間程度の範囲から選択できる。
本発明の好ましい態様には、ニンジンなどの緑黄色野菜、果物及び穀類のうちの少なくとも一種の処理物(特に野菜および果物のうち少なくとも一種から得られた搾汁類)を前記乳酸菌で発酵させ、乳酸菌発酵飲料(緑黄色野菜ジュース、果物ジュースなど)やその加工品(緑黄色野菜ゼリー,スプレットなど)として得る方法が含まれる。
【0011】
なお、発酵に際しては、必要に応じて、他の微生物、例えば、乳酸菌(ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・ラムノサスなど)やエンテロコッカス属微生物(エンテロコッカス・フェカーリスなど)、酵母などを併用してもよい。
さらに、必要に応じて、前記処理物に、種々の添加剤、例えば、ビタミン、アミノ酸、ミネラル、植物繊維、糖類、蜂蜜などの甘味料、香料、牛乳、脱脂粉乳などの乳成分、果汁などを添加して発酵させてもよく、得られた乳酸菌発酵物に前記添加剤を添加してもよい。
このようにして、果菜類などの処理物を前記乳酸菌により発酵させると、得られる乳酸菌発酵物の風味を改善できる。この方法により得られた乳酸菌発酵物は、被発酵処理物が臭いのきつい果菜類や穀類を含んでいても、不快臭を顕著に低減できるとともに、加熱による不快臭も抑制できる。また、乳酸菌の発酵により適度な酸味(例えば、pH4〜5程度)を呈するとともに、官能的に優れた風味を有しており、極めて容易に食することができる。また、乳酸菌を多量に含みアレルギー反応抑制作用などの生理活性作用も高い。
【0012】
本発明のアレルギー反応抑制剤は、前記乳酸菌発酵物を含む限り、その形態は特に制限されない。たとえば、食品の形態は、ジュースなどの飲料、ゼリーやグミ又はスプレッド食品であってもよく、ソフトキャンディーなどであってもよい。
本発明のアレルギー反応抑制剤は任意であるが、公知の製剤化技術を用いて必要に応じて賦形剤等とともに、たとえば、粉末剤、錠剤、水剤、顆粒剤あるいは細粒剤などとして経口投与してもよく、また、菌を可食性培地、特に果菜類及び穀類から選ばれた少なくとも一種を含む培地で培養して得られる発酵産物であってもよい。
本発明のアレルギー反応抑制剤は、たとえば、アレルギー性気管支喘息、小児喘息、アレルギー性鼻炎(花粉症など)、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、薬疹、アレルギー性肝中毒、アレルギー性胃腸疾患などの予防、治療に有効である。
本発明のアレルギー反応抑制剤の有効量は、成人の摂取量が乾燥菌体換算で経口投与の場合は1日40mg〜40g、好ましくは500mg〜10gであるが、本発明に用いられる乳酸菌は殆ど毒性を示さないのでその範囲を越えて摂取しても何ら不都合は生じない。また静注の場合は1日0.1mg〜1gである。
【0013】
【実施例】
以下に実施例および試験例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらによって限定されるものではない。
実施例1
ラクトバチルス・プランタラムL−137乾燥菌体の製造方法
乳酸菌培養培地であるGYP培地のグルコースの代わりにスターチを加えた培地200mlにラクトバチルス・プランタラムL−137をスターターとして1重量%接種し、32℃で24時間前培養を行った。その後、6LのGYP培地にその前培養した培養液をスターターとして1重量%接種し、32℃にて24時間静地培養した。培養後、5000rpmで35分間遠心分離した。そして、上清を除き、菌体を集めた。さらに、集めた菌体ペーストを生理食塩水に良く分散し、5000rpmで35分遠心分離したのち、上清を除き菌体を集めた。これを3回繰り返したのち、蒸留水に分散した。そして70℃で10分間殺菌した。これを凍結乾燥し、乾燥菌体を7.07g得た。
実施例2
4倍濃縮ニンジン汁のラクトバチルス・プランタラムL−137発酵物の製造方法
L−137乾燥菌体の作成方法と同様の方法で6リットルのGYP培地で32℃、24時間培養したのち生理食塩水中に分散、遠心分離することにより集めた菌体ペーストを4倍濃縮ニンジン汁(人参1/6濃縮搾汁、宮崎農協製を蒸留水により希釈したもの)300mlに添加し、さらに32℃で24時間培養した後70℃で10分間殺菌した。こうして得られたニンジン発酵液を適当量の蒸留水で希釈し、凍結乾燥した。凍結乾燥物として約77.4gを得た。
【0014】
試験例1
6週齢、雌性のB10.Aマウス(1群7匹)にCE−2粉末飼料(日本クレア)を与え、1週間飼育した。試験群の飼料には実施例1で得られたL−137乾燥菌体を重量比で0.2%CE−2粉末飼料に添加した。7週齢からは卵白食(卵白25%、スターチ49.9%、ショ糖5%、コーン油6%、ハーパーミネラルミックス5%、ハーパービタミンミックス1%、セルロース8%、塩化コリン0.1%)を1週間与えた。試験群の飼料には実施例1で得られたL−137乾燥菌体を重量比で0.2%卵白食に添加した。血漿抗卵白抗体価は、卵白食給餌前および給餌1週間後にマウスの眼底静脈から採血して血漿を分離し、抗卵白IgG抗体価をエンザイムイムノアッセイにより測定した。
エンザイムイムノアッセイは、卵白をホウ酸緩衝液で5μg/mlに調整した溶液を、96穴組織培養プレート1穴当たり100μl加え5℃で3日間放置し卵白を各穴に付着させたプレートを用いて行った。分離した血漿をウシ血清アルブミン1%含有するホウ酸緩衝液で10倍希釈し1穴当たり50μl加え室温で90分間放置し、血漿の抗卵白抗体をプレートに付着した卵白と結合させた。洗浄後ペルオキシダーゼで標識した抗マウスIgG抗体を加え、プレートに結合させた抗卵白抗体のIgGに結合させた。洗浄後、過酸化水素0.006%とオルトフェニレンジアミン0.1%を含有するリン酸緩衝液を1穴当たり100μl加え、室温で20分間反応させ、反応を1.5N硫酸で停止し、マイクロプレートリーダーで吸光度492nmを測定することにより血漿抗卵白IgG抗体価を求めた。その結果を〔表2〕に示す。
【0015】
【表2】
Figure 0004064480
1) 各価は例数7の平均値±標準偏差で示した。
2) 危険率1%以下で対照群と有意差
〔表2〕から明らかなごとく、L−137乾燥菌体を摂食したマウスの血漿抗卵白IgG抗体価は対照群に比べ有意に低値を示した。L−137乾燥菌体は摂食した抗原に対する免疫応答を抑制したことから、L−137乾燥菌体のアレルギー発症抑制作用が認められた。
【0016】
【発明の効果】
本発明のアレルギー反応抑制剤は、経口投与に適し極めて安定で且つアレルギー反応抑制に顕著な効果が認められ、各種アレルギー疾患の予防・治療剤として有用である。

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  1. ラクトバチルス・プランタラムL−137株(FERM P−15317)の死菌体を含有してなるIgG抗体産生抑制剤
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