JPS6210275Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、マグネツトフロート装置の改良に関
わり更に詳細には、板材を積み重ねて、ローラー
コンベアー上を、パーレツトに乗せたまゝ搬入す
る時、マグネツトフロート装置に当接して、緩や
かに停止し、次いで積み重ねた板材にマグネツト
を接近させることによつて、板材の端面を１枚１
枚距離を保つて浮上させる装置に関するものであ
る。

従来、マグネツトフロート装置は公知である
が、積み重ねられた板材に対して、マグネツトフ
ロート装置の方を手動で位置決めするものばかり
で、途中で作業を中止する場合にも、手動で磁石
を遠ざけたり、取り外す結果として、板材は乱雑
に重なることもあつて、人手を煩わすばかりでな
く、自動制御を実施しがたい問題があつた。

本考案は上記問題点を克服すべくなされたもの
で、好適実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図に示す１がマグネツトフロート装置であ
つて、３はローラーコンベア、５は３と平行に奥
行方向に別に設けられたベルトコンベヤである。
７は前記複数のコンベア列を跨ぐガントリーであ
り、電動機９、チエン１１、ピニオン１３、ラツ
ク１５、車輪１７によつて、各コンベヤ列の間を
第１図の奥行方向に移動できる。１９は吸着基板
で、多数の真空カツプ２１を備え、２３の流体圧
シリンダですべての真空カツプ２１は水平の同一
水準を保つたまま上下し、２５はスプロケツト、
ラツク、ピニオンを含む水平姿勢保持機構であ
る。

第２図は第１図のマグネツトフロート装置１を
拡大して示したものであり、第３図はその平面断
面図である。

マグネツトフロート装置１の全体的な構成は、
底板２７、両側板２９、後板３１によつて前側
（第２図において左側）と上側とが開口した態様
の框体に構成され、後板から図の右側に突出して
水平に流体圧シリンダ３３を固着している。流体
圧シリンダ３３はマグネツト取付部材４１を進退
作動（第２図、第３図において左右方向に往復
動）するための駆動装置をなすものであつて、そ
のピストンロツド３５は、後板３１に固定された
ガイドブツシユ３７を貫通し、連結部材３９を介
して、マグネツト取付部材４１と連結されてい
る。マグネツト取付部材４１は、マグネツト４３
を上下方向から把持固定し、下端で、底板２７に
設けられた２条のレール４５に乗る車輪４７によ
つて、第２図、第３図で左右方向に移動自在であ
る。

又、両側板２９の両内側には、ストツパブラケ
ツト４９が固定されていて、これから前方に突出
するストツパボルト５１が突出量を調節、固定自
在に設けられている。

更に、上記ストツパブラケツト４９を挟んだ上
下に、両側板２９と後板３１にまたがつて、ガイ
ドブロツク５３が取付けてあり、合計４ケ所のガ
イドブロツク５３には、水平摺動軸５５が嵌挿さ
れ、上下２本の水平摺動軸５５の前端（第２図、
第３図での左端）には、突当てバー５７が垂直に
設けられ、前記ガイドブラケツト４９との間に圧
縮スプリング５９を、水平摺動軸５５が後板３１
を貫いた部分に突出量調整固定のロツクナツト６
１を備えている。

なお、６３は前記ピストンロツド３５の後退端
を規制するスペーサであり、６５は前記流体圧シ
リンダ３３の後方に突出したピストンロツドであ
り、６７はピストンロツドの前進端を調整、固定
規制するロツクナツトを示し、６９はドツグであ
つて、水平摺動軸５５の端部に取付けてあり、図
示してないリミツトスイツチと当接して前記突当
てバー５７に板材の積み重ね物が当接したことを
信号として発信するために備えられているもので
ある。

本考案は、上記のように構成してなるものであ
るから、例えば高さの低いローラコンベヤ３上に
パーレツトに乗せた板材の積み重ねられたものを
のせ、全ローラを回転駆動して、マグネツトフロ
ート装置１に当接させれば、突当てバー５７は後
退し、ストツパボルト５１に止められるまで、ス
プリング５９を圧縮して、緩衝的に停止し、６９
のドツグの発信によつて、ローラーコンベヤの回
転は停止し、流体シリンダ３３によつて、マグネ
ツト４３は、６７のロツクナツトで予め定められ
た距離だけ板材に接近し、積み重ねられた板は上
の方の数枚が相互の電磁反撥力で浮上分離する。

次いで真空カツプを下げて最上部の１枚の板材
を吸着し、ガントリー７によつて別の高い位置の
ベルトコンベヤ５上に移され、加工機へ送り込ま
れる。積み重なつた板材の最上段から１枚１枚取
り出す作業を一旦中止するには、流体圧シリンダ
３３を作動して、マグネツト４３を板材から遠ざ
けることによつて、離れて浮上していた板材は、
相互に反撥する磁力を失つて、静かに重なつて最
初の状態にもどるから、ローラーコンベヤ３を駆
動して、パーレツトをもどし、残つた板材ともど
もローラーコンベヤ３上から取り外すことができ
る。

本考案は上記のように、パーレツトをローラー
コンベヤ上に載せれば、その後の位置決め、浮か
し上げから１枚１枚の持ち運びまで自動制御が容
易であり、一旦途中で停止しても整然と行われて
人手を必要としないという利点が得られる考案で
ある。

本考案によれば、突当てバーに当接して位置決
めされている状態の板材に対して、マグネツトを
前進接近せしめるようにしてあるから、マグネツ
トにより板材を浮上分離させる際には、板材はほ
ぼ完全に所定の位置に位置固定できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の装置が配置される状態を示
す立面図、第２図は、本装置の１部断面立面図、
第３図は、同上の１部断面平面図である。 図面の主要部分を表わす符号の説明、１……マ
グネツトフロート装置、３３……流体圧シリンダ
（駆動装置）、４１……マグネツト取付部材、４３
……マグネツト、５１……ストツパボルト、５７
……突当てバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 板材に当接自在の突当てバー５７を框体に進退
   自在に装着して設けるとともに、前側へ付勢して
   設け、 前記突当てバー５７の進退位置を規制自在のス
   トツパ５１を框体に調節自在に装着して設け、 前記突当てバー５７に当接した板材を分離する
   ためのマグネツト４３を備えたマグネツト取付部
   材４１を框体に進退自在に装着して設け、 前記突き当てバー５７が前記ストツパ５１に当
   接た後にマグネツト４３を板材の位置まで前進さ
   れる駆動装置３３を設けてなることを特徴とする
   マグネツトフロート装置。