JPS6199653A - 通電ロ−ル - Google Patents

通電ロ−ル

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JPS6199653A
JPS6199653A JP22256184A JP22256184A JPS6199653A JP S6199653 A JPS6199653 A JP S6199653A JP 22256184 A JP22256184 A JP 22256184A JP 22256184 A JP22256184 A JP 22256184A JP S6199653 A JPS6199653 A JP S6199653A
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Japan
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roll
less
sleeve
corrosion
alloy
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JP22256184A
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Toshiaki Ishii
利明 石井
Arata Komitsu
好光 新
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野〕 本発明は、電気めっき設備等に使用される通電ロールに
関する。
(従来技術の問題点) 連続電気亜鉛めっき等の電気めっき設備における通電ロ
ールは、所要の通電性のほかに、酸性溶液から成るめっ
き浴に対する腐食抵抗と、めっき浴中を連続的に通過す
る被めっき鋼板(通板材)との接触に耐える摩耗抵抗を
備えていなければならない。
通電ロールは、基本的には第5図に示すように、ロール
胴部を成すスリーブ(1)の両端にロールエンド(2,
2)を嵌装し溶接止めした構造を有し、そのロール胴部
の周面に通板材が接触する。
従来より、そのロール胴部の構成材料として、通電性と
、めっき浴に対する耐食性の点から、S OS −14
やS U S−316等のニッケル含有ステンレス合金
が専ら使用され、これらの合金の鋳造品や鍛造品の固溶
化熱処理材から成るスリーブをロール胴部とする通電ロ
ールが用いられてきた。
しかるに、近時、表面処理鋼板の性能、ことに耐食性、
深絞り成形性等の品質面の要請、また製造面ではライン
の高速化、大通電造化、めっき浴液の低pH化等により
通電ロールの使用環境が著しく苛酷化しつつある。従来
の通電ロールは、かかる使用環境の苛酷化に耐え得ず、
通電状態下での腐食や、通板材との接触による摩耗、め
っきカスによる押疵等による肌荒れが生じ易い。
このため、ロール胴部の肌荒れによる耐用寿命の低下が
著しく、それに伴いロールの取替え頻度(が増大し、そ
の都度めっきラインの操業中断を余儀な(されると共に
、ロールを再生使用するための再研磨加工に膨大な費用
が必要となっている。
〔発明の課題〕
上記通電ロールの使用条件の苛酷化に対処し、電気めっ
き丘業能率の向上、メインテナンスコストの削減、およ
びめっき品質の向上を図るために、胴部表面の耐食性お
よび耐摩耗性、殊に腐食液中での摩耗抵抗(耐腐食摩耗
性)にすぐれた通電ロールを提供3−ることを目的とす
る。
〔技術的手段および作I口 本発明は、特定の化学成分組成を存する耐食性にすぐれ
たニッケル基合金をロール胴部素材とし、これを再結晶
させて結晶粒を微細化し、かつその表面に冷間加工を加
えて加工硬化させることにより、耐食性および耐腐食摩
耗性を飛躍的に高めたものである。
本発明に係る第1の通電ロールは、ロール胴部が、C:
0.15%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%
以下、Cr : 15.0〜30.0%、Mo:4.0
〜10.0%、A 1 : 0.2〜2.0%、F e
 : 10.0%以下、残部は実質的にNiであるニッ
ケル基合金からなり、平均結晶粒度番号(J I 5G
O551) 2以上の微細再結晶組織を有するとともに
、外表面にショア硬度(Hs)40以上の加工硬化層が
形成され−Cいる点に特徴を有し、また、本発明に係る
第2の通電ロールは、上記各成分元素のほかに、Nb:
0.1〜3.0%、T i : 0.05〜1.0%、
V:0.01〜0.5%、B : 0.001−0.1
%のいづれか1種もしくは2種以上を含み、残部は実質
的にl’Jiであるニッケル基合金からなり、平均結晶
粒度番号2以上の微細再結晶組織を有するとともに、外
表面にショア硬度(Hs)40以上の加工硬化層が形成
されている点に特徴を有する。
本発明通電ロールの胴部を成すニッケル基合金は、第1
の通電ロールにあってはAlを含有する点に、また第2
の通電ロールにあっては、AIと、Nb、Ti、Vまた
はB等とを複合的に含有する点に最も特徴を有する。本
発明通電ロールについて、まずその胴部をなす合金の成
分限定理由を説明する。
C: 0.15%以下 Cの含有量は耐食性の点から少ない程有利である。通電
ロールとしての耐食性を損なわないために、0.15%
を上限とする。好ましくは、0.10%以下である。な
お、Cは一般に耐摩耗性を高める効果を有するが、通電
ロールのように、単純な摩耗でなく、通電状態下に腐食
と摩耗が相乗的に作用する使用条件に対しては、持にC
の含有を必要とせず、従って下限値は規定しない。
Si:2.0%以下 Siは、合金溶製時の脱酸、および鋳造時のン易流れ性
等の鋳造改19等のために適量加えられるが、その含有
量は2.0%をこえる必要はない。
Mn:2.0%以下 MnはSiと同様に、合金/8湯の脱酸、鋳造性改善等
のために適量加えられる。その量は2.0%をこえる必
要はない。
Cr : 15.0〜30.0% Crは、Ni、MoおよびA2との金属間化合物の柄゛
出により硬度を高める作用をなす。また、強固な不動態
化皮11/Tを形成せしめ耐食性の向上に奏効する。こ
れらの効果を得るには少なくとも、15.0%の含有を
必要とするが、過度に添加すると、材料の靭性の低下を
みるので、30.0%を上限とすべきである。より好ま
しい含有量は15.0〜25.0%である。
Mo:4.0〜10.0% Moは、耐酸性、殊に硫酸系、塩酸系等の非酸化性の酸
溶液(電気めっき浴はこの系統の溶液である)に対する
耐食性の向上に著効を奏する。また、硬度向上・耐摩耗
性の改善効果を有する。これらの効果を発揮させるには
少なくとも4.0%の含有を必要とするが、10.0%
をこえると、含有量の増加の割に効果の向上は少なくな
り、高価なMoを多量に使用することの経済的不利が増
大し、また靭性が低下するので、10.0%を上限とす
る。
より好ましくは6.0〜l000%である。
F e : 10.0%以下 Feは硬度を高める効果を存する。含有量が10゜0%
までは耐食性に対する悪影響は特にない。
経済性の点からは、高価なNiO量を節減し、Feを増
量することが有利であるが、耐食性の点から10.0%
を上限とする。好ましくは4.0−10.0%である。
Al:0.2〜2.O,’6 Alは通常股酸剤として最大0.1%程度まで添加され
る元素であるが、本発明合金においては、通電状態での
耐食性および耐腐食摩耗性を共に満足させる元素として
Alが極めて有効であるとの知見に基づき、この効果を
得るために、下限値を0.2%とする。また、下記Nb
、Ti、V、B等を1M合金有する場合の複合添加効果
を得るためにも、0.2%以上を必要とする。しかし、
過度に添加すると、耐食性および靭性が低下し、溶接性
も悪くなるので、2.0%を上限とする。より好ましい
含有量は0.5〜1.5%である。
Nb:0.l〜3.0% NbはAlと複合して耐食性、耐摩耗性、特に耐腐食摩
耗性の向上に奏効する。この効果を得るには少なくとも
0.1%を必要とするが、あまり多く添加すると、合金
の品質低下をきたすと共に、靭性、溶接性等の悪化によ
り通電ロールの構造材料としての適性が17′!なわれ
る。従って、3.0%を上限とする。より好ましい含有
量は0.5〜2.0%である。
Ti:0.95〜1.0% Tiは上記Nbと同様に、AIとの共存下に耐食性と耐
摩耗性、殊に耐腐食摩耗性を大きく改善する効果を有す
る。この効果を得るには、少なくとも0.05%含有し
なければならないが、多量に加えると、品質の低下、靭
性、溶接性の低下が生じるので、1.0%を上限とする
。より好ましくは0.08〜0.7%である。
V : 0.01〜0,5% ■は、Alとの共存下に、耐食性、耐摩耗性、特に耐腐
食摩耗性の向上に大きく寄与する。この効果を得るには
、少なくとも0.01%を必要とする。
含有量の増加により効果は増大するが、0.5%をこえ
ると、効果はほぼ飽和する。従って、0.5%を上限と
する。より好ましい含有量は、0.05〜0.3%であ
る。
B : 0.001〜0.1% Bは、A1との共存下に、耐食性および耐摩耗性、特に
耐腐食rに耗性の向上に太き(寄与する。
この効果を得るには少なくとも0.001%が必要であ
る。多量に添加しても、耐摩耗性等には問題ないものの
、溶接性が悪化するので、0.1%を上限とすべきであ
る。より好ましい含有量はo、oos〜0.08%であ
る。
なお、残部をなすNiは2.5%以下のCOを含有して
いてもさしつかえない。
本発明通電ロールの胴部は、上記合金から成り、かつ再
結晶微細組織を有するとともに、その表面に加工硬化層
が形成されているものである。その再結晶組織は、めっ
き浴液に対する耐腐食性を高めるために、平均結晶粒度
番号2以上、また加工硬化層は耐摩耗性、特に耐腐食摩
耗性の点から、最表面の硬度がシジア硬度(Hs)で4
0以上に限定される。
ロール胴部の再結晶化処理は、冷間加工と、再結晶化熱
処理を施すことにより行われる。冷間加工は、引張加工
、プレス絞り加工、ロール絞り加工、引抜加工等により
行えばよい。冷間加工率は5.0%以上であることを要
する。5.0%に満たないと、十分な微細化をなし得な
いからである。第1図に、冷間加工率と、再結晶化熱処
理(1150℃XIHr−水冷)後の平均結晶粒度の関
係を示す。
供試材は下記の合金Iおよび■からなる遠心力鋳造製ス
リーブ(外径140 +n)であり、図中、(i)は合
金Iのスリーブ、(ii )は合金■のスリーブの結晶
粒度を示す。
金倉± C:0.02%、S i : 0.78%、M
n:0.95%、Cr : 21.05%、Mo:8.
1%、AE二0.95%、Fe:4.8%、残部Ni。
金倉l C:0.03%、Si:0.90%、Mn:0
.76%、Cr:20.1%、Mo:1.1%、Ajl
:1.02%、Fe:4.5%、Nb:0.42%、T
i二0.36%、V : 0.21%、B : 0.0
35%、残部Ni。
図に示されるように、5.0%以上の冷間加工に;  
     より明らかに結晶粒の微細化が認められる。
冷間加工率を高める程、微細化は進むが、約20%をこ
えると、はぼ飽和するので、それ以上に加工率を高める
必要は特にない。
上記111結晶化処理の後、表面に加工硬化層を形成す
るための冷間加工が行われる。その冷間加工は、例えば
第4図にボずように、ロール(lO)を旋盤上にチャッ
キング(30,30) L、ロールを軸心まわりに適当
な回転速度で回転させながら、その胴部表面に、旋盤加
工用バイトの代わりに、ローラ(20)等の加工治具を
適当な押付力で押付けた状態にて、ロールの軸方向に漸
次シフトさせていくことにより達成される。押付は加工
治具には、ローラのほかに、ベアリングや刃先を有しな
いバイト等を用いることもできる。
冷間加工により4人される表面硬度は、その冷間加工に
おける加工条件により容易に調整することができる。上
記の押付は加工においては、押付は圧力を40kgf/
am”以−ヒで押付は加工することにより、Hs40以
上の表面硬度を与えることができる。
第2図に遠心力鋳造製スリーブ(外径300■眉)の外
表面にローラによる押付は加工を施した場合の押付は圧
力(kg f / am ” )と、それにより得られ
る表面硬度(Hs)の関係を示す。供試合金は前記と同
じ合金Iおよび■であり、図中(i)は、合金工のスリ
ーブ(以下、スリーブ■)、<ii)は合金Hのスリー
ブ(以下、スリーブ■)の硬度を示す。いづれも再結晶
処理が施されたものである。なお、冷間加工前の表面硬
度は、スリーブ(I)では、Hs29、スリーブ(II
)では、Hs31である。
第2図に示されるように、押付は加工においては、押付
は圧力の調整により所望の表面硬度を付与することがで
き、スリーブ(1)では、押付は圧力44kgf /龍
2で、また、スリーブ(II)では押付は圧力36kg
f /is”で、それぞれHs40以上の表面硬度が与
えられている。
第3図は、上記のスリーブ(Nおよびスリーブ(n)に
つき、冷間加工後の肉厚方向における硬度分布の例を示
す。図中、(i)はスリーブ(1)、(ii )はスリ
ーブ(II)の硬度分布を示す。但し、表面硬度は、ス
リーブ(1)では、Hs55、スリーブ(n)ではHs
5Bである。図から、冷間加工により上置に表面硬度を
高めると、深部まで加工硬化させることができ、スリー
ブ(1)では深さ約1 +uまで、またスリーブ(■)
においても深さ約l龍までビッカース硬度(HV)26
0以上の高硬度を有している。
通電ロールの実使用においてロール胴部に当接する通板
材の表面硬度は、通常、HV150〜200であり、高
くてもHV250程度であるから、上記のようにロール
胴部表面に深部まで、HV260程度の高硬度を与えて
おけば、使用後の再生加工(その1回当たりの研削代は
、通常約0.2〜0.3aIll/径である)を2〜3
回実施しても、なお胴部の表面硬度は通板材よりも高い
ので、長期にわたり良好な耐摩耗性が保たれる。再生加
工が繰り返されて、当初形成した加工硬化層の残存1が
不足するに到れば、再生加工の際にあらためて冷間加工
を実施して再び加工硬化させればよい。
なお、加工硬化層を形成するための冷間加工は。
前記方法のほかに、引抜加工(好ましくは、減面率5%
以上)、あるいはピーニング等のハンマリングやショツ
トブラスト等により行うこともできる。
本発明通電ロールの製造工程の具体例について説明する
と、まず遠心力鋳造により中空円筒体をスリーブ素材と
して準備し、固溶化熱処理を施したのち、引張加工によ
り、5.0%以上の冷間加工を加え、ついで900〜b の熱処理に付して組織の再結晶微細化を達成する。
そのスリーブの内外径を必要寸法に機械加工(切削)し
、これにマンドレルを介装して旋盤にセットし、前記第
5図のそれと同様の要領にてスリーブの外表面に押付は
加工を施して所要の硬化層を形成する。ついで、スリー
ブの両端部のロールエンドが嵌装される部分を旋盤加工
して必要寸法に仕上げ、場合によっては内径のみポーリ
ング加工する。しかるのち、そのスリーブの両端に、別
途率備したロールエンドを嵌着し、溶接接合し、ついで
スリーブ表面に研磨加工を施すことにより目的とする通
電ロールとして完成される。スリーブの外表面に対する
冷間加工は、スリーブにロールエンドを組込んだ後に行
ってもよい。
なお、一般に冷間加工を施した場合、腐食抵抗の低下が
懸念されるものであるが、電気めっき等の通電ロールの
用途に限れば、実用上その心配は全く無い。また、通電
性についても何ら問題の無いことが確認されている。
〔実施例〕
尖施五工 第1表に示す合金からなる供試材に所定の処理を施して
試験片を調製し、それぞれにつ・き腐食試験および摩耗
試験を行い、第2表に示す結果を得た。試験片の調製条
件および試験条件は次のとおりである。
(1)試験片調製 (11試番1(供試合金:A1) 遠心力鋳造製素材を固溶化熱処理(1150℃×2Hr
−水冷)した後、冷間引張加工(加工率=8〜28%)
し、ついで再結晶化熱処理(1100℃×IHr−水冷
)に付して結晶粒を微細化する。この供試材から円柱状
試験片(15flψ)を採取し、その表面にロールによ
る冷間押付加工(押付は圧カニ90〜95kgf/sn
” )を加えて表面を硬化させる。
(2)賦香2(供試合金:B1  (SC314相当材
))遠心力鋳造製素材を固溶化熱処理(1100℃×2
8r−水冷)した後、円柱状試験片(15龍ψ)を採取
する。
(3)賦香3 (供試合金:C1(SUS316相当材
)) 板材(厚さ25關)を固溶化熱処理(1100℃×IH
r−水冷)した後、円柱状試験片(151ψ)を採取す
る。
(4)賦香4(供試合金:Dl  (ハステロイC相当
材) 遠心力鋳造製素材を固溶化熱処理’ (1150℃×2
Hr−水冷)した後、円柱状試験片(15mmJ)を採
取する。
(5)賦香5(供試合金:A1 (発明合金))賦香1
と同一の遠心鋳造製素材の固溶化熱処理材から、再結晶
化処理および加工硬化を行うことなく、円柱状試験片(
15**ψ)を採取する。
(6)賦香6(供試合金:Al  (発明合金))賦香
1と同一の遠心力鋳造製素材の固溶化熱処理材から、再
結晶化処理することなく、円柱状試験片(15龍ψ)を
採取し、その表面にロールによる冷間押付は加工(押付
は圧カニ 95kgf/ms” )を加えて表面を硬化
(Hs55)させる。
〔■〕腐食試験 試験片(151ψX100*ml)を、液温70℃のめ
っき浴液(組成: Zn5On  400g/l−Zn
Cj!z30g/ 1、pH1,5)中に18日間浸漬
し、腐食減量(g/m)を測定する。
(nI)摩耗試験 試験片(15龍ψX100mmjりを、室温に保持した
めっき浴液(組成: Zn5On  400g/j!、
Z n Cl z30g/ l 、pH1,5)中、3
60rpe+、で回転させながら、これに5kgf/c
na”の負荷で5GP50Aの相手材を押付け、2日間
経過後の摩耗減量(g/m)を測定する。
叉止斑主 第3表に示す合金からなる供試材に所定の処理を施して
試験片を調製し、それぞれに付き、腐食試験および摩耗
試験を行い、第4表に示す結果を得た。試験片の調製条
件および試験条件は次のとおりである。
(1)試験片調製 +11試番l (供試合金:A2(発明合金))遠心力
鋳造製素材を固溶化熱処理(1150℃×2Hr−水冷
)した後、冷間引張加工(加工率二8〜28%)し、つ
いで再結晶化熱処理(1100℃×1Hr−水冷)に付
して結晶粒を微細化する。この供試材から円柱状試験片
(15nψ)を採取し、その表面にロールによる冷間押
付加工(押付は圧カニ90〜95kgf/m” )を加
えて表面を硬化させる。
(2)賦香2〜6 調製条件は、実施例1における同一番号の賦香のそれと
同じである。
(II)腐食試験 実施例1での腐食試験と同じ。
(I[[)摩耗試験 実施例1での摩耗試験と同じ。
各実施例に示されるように、本発明例は、微細再結晶組
織と高硬度表面を有し、強酸性めっき浴液中における腐
食量は、従来材である5C3−14相当材やS U S
−316相当材からなるもの(賦香2.3)に比し、1
/100以下、摩耗量は17200以下と、卓抜した腐
食抵抗および腐食摩耗抵抗を存している。また、従来材
であるハステロ・イ・C相当材からなるもの(賦香4)
と比較しても、本発明例の腐食摩耗量は約1720以下
と、非常にすぐれている。なお、本発明の規定する合金
(AI、A2)からなる例においても、再結晶化や加工
硬化処理を行わない場合(賦香5.6)には、腐食量や
摩耗量が増加し、いづれも本発明例に及ばない。
〔発明の効果〕
本発明の通電ロールは、素材合金の材料特性と、再結晶
微細化および冷間加工硬化との相乗効果により、従来ロ
ールに比し、腐食環境中で卓抜した耐食性と耐腐食摩耗
性とを有するので、電気めっき操業において、長時間平
滑美麗な表面状態が保たれる。従って、従来のような頻
繁なロール取替の煩わしさやロール再研磨加工に要する
費用が大幅に軽減され、安定・円滑なめっき操業が維持
されると同時に、得られるめっき品質の向上・安定化が
もたらされる。むろん、電気めっきは、亜鉛めっきに限
らず、錫めっき、ニッケルめっき等、各種の電気めっき
用通電ロールとして適用することができ、また電気めっ
きに限られず、溶融めっき用ジンクロール、電解化成処
理や電解脱脂処理設備等における通電ロールとしても、
従来材にまさる安定性・耐久性の向上に奏効する。
【図面の簡単な説明】
第1図は冷間加工硬化と再結晶化熱処理後の平均結晶粒
度の関係を示すグラフ、第2図は冷間押付は加工圧力と
表面硬度の関係を示すグラフ、第3図は肉厚方向の硬度
分布を示すグラフ、第4図(1)はロール胴部冷間加工
法を示す正面説明図、(II)はその側面説明図、第5
図は通電ロールの一部切欠正面図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ロール胴部が、C:0.15%以下、Si:2.
    0%以下、Mn:2.0%以下、Cr:15.0〜30
    .0%、Mo:4.0〜10.0%、Al:0.2〜2
    .0%、Fe:10.0%以下を含み、残部は実質的に
    Niであるニッケル基合金からなり、平均結晶粒子度番
    号2以上の結晶組織を有するとともに、外表面にショア
    硬度(Hs)40以上の加工硬化層が形成されているこ
    とを特徴とする耐食性および耐腐食摩耗性にすぐれた通
    電ロール。
  2. (2)ロール胴部が、C:0.15%以下、Si:2.
    0%以下、Mn:2.0%以下、Cr:15.0〜30
    .0%、Mo:4.0〜10.0%、Al:0.2〜2
    .0%、Fe:10.0%以下、およびNb:0.1〜
    3.0%、Ti:0.05〜1.0%、V:0.01〜
    0.5%、B:0.001〜0.1%の1種もしくは2
    種以上を含み、残部は実質的にNiであるニッケル基合
    金からなり、平均結晶粒子度番号2以上の結晶組織を有
    するとともに、外表面にショア硬度(Hs)40以上の
    加工硬化層が形成されていることを特徴とする耐食性お
    よび耐腐食摩耗性にすぐれた通電ロール。
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