JPS61257484A - 耐食性と耐熱性に優れた溶融アルミメツキ鋼板 - Google Patents

耐食性と耐熱性に優れた溶融アルミメツキ鋼板

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JPS61257484A
JPS61257484A JP60097874A JP9787485A JPS61257484A JP S61257484 A JPS61257484 A JP S61257484A JP 60097874 A JP60097874 A JP 60097874A JP 9787485 A JP9787485 A JP 9787485A JP S61257484 A JPS61257484 A JP S61257484A
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alloy layer
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Yukinobu Higuchi
樋口 征順
Kenichi Asakawa
麻川 健一
Koji Umeno
梅野 耕司
Minoru Fujinaga
藤永 実
Takayuki Omori
隆之 大森
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ピンホールが少なく、耐食性及び耐熱性にす
ぐれた溶融アルミメッキ鋼板に関するものである。
従来の技術 アルミニウムメッキ鋼板は、耐熱性、耐酸化性、耐食性
などがすぐれていることから、排気系素材、マフラー素
材などの自動車部品、家庭用器具耐熱部品、工業炉材な
と多くの分野で使用されている。
その素材の被メツキ鋼板は、特開昭56−102523
号公報や、特開昭56−108831号公報などで示さ
れているように、Or、Tiなどの合金元素を少量(0
,5%以下)添加した低炭素冷延鋼板が主として使われ
ている。さらに」−記のような材料よりも高い耐熱性や
耐食性が要求される場合には、特開昭49−10844
1号公報に示されたように、1BCr系ステンレス鋼に
アルミニウムメッキを被覆した鋼板、特公昭52−33
57!9号公報に示されたようなGrを5〜15%含有
した鋼にアルミニウムメッキを被覆した鋼板も開発され
ている。
又、被メツキ鋼板上に、Au−Ni、 M−Go等の合
金層、或いはNi又はGoの金属層とM−Ni、 Al
−G。
等の合金層のそれぞれにアルミ又はアルミ合金メッキ層
を設けて、ピンホール等のメッキ欠陥を減少させ、メッ
キ外観、耐食性等を向−1−せしめた鋼板も開発されて
いる。
発明が解決しようとする問題点 アルミメッキ鋼板の耐食性、耐熱性、加工性などの性能
に影響を及ぼす要因は、一般に被メツキ鋼板自体の性能
特性、被メツキ鋼板とアルミメッキ層の中間層として形
成される合金層の特性及びアルミメッキ層の特性が挙げ
られる。
これらのうち、被メツキ原板及びアルミメッキ層の性能
特性は、これら自体が固有に有する特性でありこれら自
体が腐食環境に対するすぐれた耐食性或いは耐熱性、加
工性等を有していても、これらの中間層に生成される合
金層の特性、生成状態によっては、アルミメッキ鋼板自
体の性能特性が犬きく影響される。
すなわち、この合金層の生成状態が不完全でピンホール
の生成量が多い場合には、この上層として形成されるア
ルミメッキ層の均−濡れ拡がりを妨げるため、メッキ層
のピンホール或いは不メッキ等のメッキ層表面迄達する
欠陥が多く生成し、耐食性、耐熱性劣化の原因となる。
また、NH,I+イオン等を含むアルミメッキ層がメッ
キ原板に対して犠牲防食作用を有する腐食環境において
は、合金層のピンホールが多い場合には、アルミメッキ
層によるアノード溶解が著しくなり、そのために耐食寿
命の劣化を生じる欠点が見られる。
また取扱い時或いは成形加工時にメッキ合金層に達する
疵を生成した場合、あるいは合金層にピンホールを多発
した場合、耐食性の劣化の原因となる。また生成されて
いる合金層(通常は、Al−Si−Fe系合金層)自体
の耐食性が劣る場合にもアルミメッキ鋼板の耐食性不良
原因となる。
さらに、合金層の厚さ、質等の生成状態によっては、成
形加工時に、合金層に大きなりランクが出現して、アル
ミメッキ層表面に達し、アルミメッキ鋼板の耐食性、耐
熱性、加工性等劣化の原因となる。
また、アルミメッキ鋼板の耐熱性は、使用される高温度
において、アルミメッキ層と合金層、地鉄が拡散反応に
よって、被メツキ鋼板表面に生成したAlとFeを主体
とするAl−Fe、 Au−Fe−Siなどの合金化被
覆層によって付与される。
しかしながら、このよ”うな作用で得られるアルミメッ
キ鋼板の耐熱性は、前記したように、アルミメッキ層と
被メツキ鋼板の中間層に合金層のピンホール、不メッキ
及びこれらに起因するアルミメッキ層のピンホール、不
メッキが存在する場合には、当然良好な耐熱性合金化被
膜が得られない。また、加熱使用時において、合金層が
地鉄とアルミメッキ層の拡散反応を妨げる場合において
も、アルミメッキ鋼板の良好な耐熱性が得られない。
さらに近年、アルミメッキ鋼板の性能向上の要求に対処
して、種々の鋼成分の被メツキ原板の使用が増加し、こ
のため被メツキ原板に添加される元素、例えばT1、S
i、 P、 Cr等が鋼板表面で富化されて、酸化され
、またアルミメッキ浴の濡れ反応性が劣る等の原因によ
り、合金層の均一生成、それに伴なうアルミメッキ鋼板
の性能特性の向」二等の問題の解決を一層困難にしてい
る。
問題点を解決するための手段 本発明者等は、」−記した被メツキ原板とアルミメッキ
層の中間層として生成される合金層に起因するアルミメ
ッキ鋼板の欠点、問題点を解決することを目的に種々検
討した結果、被メツキ原板に用いられる種々の鋼成分の
メッキ原板の鋼表面にピンホールの生成が極めて少なく
、均一緻密に生成され、耐食性もすぐれたAl−Fe−
Si−Ni系合金層の一層もしくは、Ni−Fe系拡散
層とAl−Fe −Si−Ni系合金層の二層を設け、
その」二層にAl−Si系合金アルミメッキ層を各々設
けたアルミメッキ鋼板が、その耐食性、耐熱性、或いは
加工性等の性能特性にすぐれている事を見出し、本発明
を完成したものである。
即ち、本発明は、 (1)鋼表面に厚さが1〜7pでかつNi0.2〜30
%を含有するA’l−Si−Fe−Ni系合金層とさら
に厚さ3〜40.のAl−Si系合金被覆層を施した耐
食性と耐熱性に優れた溶融アルミメッキ鋼板、及び、(
2) m表面に厚さが2ル以下、平均Ni濃度50%以
下のNi−Fe系拡散層、厚さが1〜7にでNi O,
2〜30%を含有するM −Si −Fe −Ni系合
金層と厚さが3〜40用のAσ−81系合金被覆層を施
した1耐食性と耐熱性に優れた溶融アルミメッキ鋼板。
を提供するものである。
作用 以下、本発明について詳細に説明する。
加工用途を対象とした溶融アルミメッキ鋼板は、−・般
にSiが3%〜15%、特に5%〜11%含有されるA
l−Si系合金メッキ或いはこれにMg、Mn等も含有
させたAl−Si−Mg、 IW−Si−Mn系合金メ
、2キが施され用いられる。而して、通常のメッキ原板
製造工程、表面清浄化及び活性化工程を経て、−に記の
如きA9ベースのSi含有合金メッキ浴に浸漬をし、伺
着量を制御して、Al−Si−Fe系合金層とALI−
Si等のほぼメッキ浴組成と同一組成を有するA9メッ
キ層を有する溶融アルミメッキ鋼板が製造される。
このようなアルミメッキ鋼板は、亜硫酸ガス等を含む腐
食環境で極めてすぐれた耐食性が得られ、また高温にお
いてすぐれた耐酸化性が得られる。
しかしこれらの性能は、アルミメッキ層がメッキ原板素
地に対して、合金層を介して、安定して健全な被覆層が
施された場合に得られるものである。
今日のように、脱酸元素や強化元素が多量に添加される
メッキ原板では、合金層及びメッキ被覆層にピンホール
や不メッキ等のメッキ欠陥が生成され耐食性や耐熱性が
損なわれる問題があった。
また、使用される腐食環境が苛酷になり、例えばNH4
+イオンが多量に含有される腐食環境等においては、ア
ルミメッキ層の溶解が著しく、合金層の耐食性を向1−
する事によって、アルミメッキ鋼板の耐食寿命を向−に
せしめる方法を考える事が必要になった。
本発明においては、これらの問題を解決するために、メ
ッキ原板素地とアルミメッキ層の中間層として生成され
る合金層の改質を行ない、ピンホール及び不メッキの生
成が極めて減少される合金層とまたその剛食性自体もす
ぐれた合金層をメッキ原板表面に付グーせしめたもので
ある。
而して、この合金層の改質について、種々検討した結果
、通常のSiを含有するアルミメッキ浴において生成さ
れるjVj−Si−Fe合金層に対して、N1を0.2
〜30%、好ましくは5〜20%含有させAu−Si−
Fe−Ni系合金層を生成せしめる事により、ピンホー
ル、不メッキが少なく、また耐食性も良好な合金層を生
成させる事ができる・ 第1図に一例として、同一厚さのM−Si−Fe合金層
とAl−−Si −Fe −Ni合金層を有するAi 
8.5%Si合金からなるメッキ層を有するアルミメッ
キ鋼板の各々の合金層のピンホール生成量を示す。
これらの結果から、Niを0.2%以上含有する合金層
は、そのピンホール、不メッキの生成が著しく減少し、
その結果第2図に示すようにアルミメッキ鋼板自体の耐
食性向上効果も著しい。
なお第2図の耐食性試験は後記の実施例における溶液浸
漬試験法によって腐食減量を求めたものである。
一方、Ni含有量が30%をこえるとピンホール、不メ
ッキ等の減少効果及び合金層の耐食性向上効果が飽和し
、むしろ逆に鋼素地に達する欠陥が成形加工等による疵
付きによって発生した場合に、メッキ原板に比して合金
層の電位が責になりすぎるためか、メッキ原板の穿孔腐
食が生じ易くなるなどの欠点を生じるので好ましくない
。従って、AL −Si −Fe −Ni合金層に含有
されるNi含有量は0.2%以上〜30%以下、好まし
くは5〜20%の範囲である。
また、この合金層の厚さは、」二層のピンホール減少効
果、耐食性向上効果を得るためには、 1角以上の厚さ
が必要であり、好ましくは3に以」二の厚さである。
即ち、上記組成で合金層が構成されていても、その厚さ
が1μ未満ではメッキ原板に対する均一被覆効果が得ら
れない。一方、その厚さが71Lをこえる場合には、ピ
ンホール減少効果、酎食性向」−効果が飽和すると共に
、メッキ層よりも硬質の合金層が厚く生成される事によ
り、加工時にしばしば合金層にクラックが大きく生じ、
メッキ被覆層の剥離、或いは耐食性劣化の原因となるの
で好ましくない。
従って、その厚さは7p以下、好ましくは5座以下であ
る。
さらに、このN1を含有する合金層は高温に加熱される
場合、アルミメッキ層との拡散反応を促進する効果を有
する。
その結果、高温用途において使用される場合に、容易に
メッキ層表面までAqとFeを主体とする耐熱、耐酸化
性にすぐれた合金層被膜が生成し、高温域での耐酸化性
に極めてすぐれている。即ち、加熱時にメッキ被覆層と
合金層、地鉄との熱膨張の差に起因して、アルミメッキ
鋼板にクラックが生成され、その部分から地鉄が酸化さ
れる等の耐熱性の劣化が生じる1になく、容易に均一組
成のAl−Fe系合金を主体とする被覆層が形成される
利点が得られる。
さらに、本発明の第2の発明として、このAl−5i−
Fe−Ni合金層の下地処理層として、N1濃度50%
以下、厚さ211.以下のNi−Fe拡散層が設けられ
る。
メッキ原板表面にこのNi−Fe拡散層を設ける事によ
り、メッキ原板自体の耐食性向−に効果とA9−Si−
Fe−Ni合金層のピンホール減少効果のより一層の向
上が認められた。
すなわち、メッキ原板表面へのNi−Fe系合金からな
る拡散層の付与は、Ni−Fe合金は耐食性にすぐれた
合金であるため、アルミメッキ鋼板にこの表面に達する
欠陥部が生成された場合に被メツキ原板の耐食寿命を延
長せしめる効果が得られる。
しかしながら、この拡散合金層のNi濃度が50%をこ
える場合には、この拡散合金層自体の耐食性は向」ニす
るが、この拡散層に欠陥が生じた場合に、この表面層が
電位的に責になるため地鉄が穿孔腐食を発生する危険性
があるので好ましくない。従って、この拡散合金層のN
i濃度は50%以下、好ましくは30%以下である。
また、メッキ原板にこのNi −Fe合金拡散層が存在
すると、Slを含有するアルミメッキ浴に浸漬、メッキ
被覆処理が施される場合において、被メツキ原板に比し
てその融点が低いため、溶融アルミメッキ浴との濡れ反
応性が向上し、溶融アルミメッキ浴との合金層生成反応
が促進される。その結果として、ピンホール、或いは不
メッキの少ない、均一なA9− Si −Fe −Ni
系合金層が生成され易くなり、アルミメッキ鋼板の耐食
性向」二に有効である。しかしながら、この合金拡散層
の厚さが2川をこえる場合には、Ni−Fe合金は比較
的硬質なため、加工時にクラック発生の原因となり、耐
食性劣化につながるのでその厚さは2p以下、好ましく
は1.5ル以下である。
また、このNi−Fe合金拡散層がメッキ原板表面に存
在する事により、アルミメッキ鋼板が高温加熱雰囲気に
おいて使用される場合において、このNi−Fe合金拡
散層がDriving Forceとなッテ、AuとF
eを主体とする耐熱、耐酸化性にすぐれた合金層がアル
ミメッキ層表面迄生成され易くする効果が得られるので
、本発明の処理を施されたアルミメッキ鋼板は耐熱性に
対しても優れた効果が得られる。
而して、本発明の如く、メッキ原板表面に対して、Al
 −5i−Fe −Ni系合金層とSiを含有するA2
合金メッキ被覆層、或いはNi−Fe合金拡散層とA込
−Si−Fe−Ni合金層、Siを含有するA9合金メ
ッキ被覆層を得る方法については、特に規定するもので
はなく、例えば以下のような方法で達成される。
すなわち、通常の鋼板製造工程と表面清浄処理工程を経
て製造されたメッキ原板(As Co1d材)表面に、
Ni+イオン、Fe+イオンを共存含有せしめた電気メ
ッキ浴(例えば、硫酸鉄−硫酸ニッケルー塩化ニッケル
ーホウ酸系合金メッキ浴を用い、陰極電解処理により、
電気Fe−Ni合金メッキ層が設けられる。
次いで、水素ガスを含有焼鈍、還元工程を経て、Siを
含有するA9ベースの溶融アルミメッキ浴に浸漬、メ・
ンキ量制御処理が施され、Al−Si−Fe−Ni合金
層とSlを含有するアルミメッキ層が生成される。
また、−・方Ni−Fe系合金拡散被覆層、Al、−S
i −Fe−Ni系合金層、Siを含有するアルミ合金
メッキ被覆層を設ける場合には、前記の如きメッキ原板
の表面に、Fe−Ni合金層を電気メツキ法、或いはN
i什イオン、Fe什ビイオン含有する水溶液を塗布して
、非酸化性又は還元性雰囲気で焼鈍する事によって施さ
れる。
この後、該表面にFe−Ni合金メッキ層を設け、その
後S1を含有するAuベースのアルミメッキ浴中に浸漬
、メッキ量制御を行なう事によって、メンキ原板表面に
Ni−Fe合金拡散層、Al、 −Si −Fe −N
i合金層、Siを含有するアルミメッキ被覆層が生成さ
れる6 面して、本発明の被膜構成の溶融アルミメッキ鋼板を得
るためには、溶融アルミメッキに先立つ予備前処理とし
て、前記の如(Fe−Ni系電気合金メッキ、Fe4″
、N1什イオン共存含有水溶液塗布法を用い、予じめN
i含有率を決めた処理方法を実施するのが、本発明の性
能向」二効果を得るためのNi含有率のJVj−Si 
−Fe −Ni合金層、Ni−Fe合金拡散層を得るの
に有利である。
すなわち、これらの代りにNiメッキ法、Ni+イオン
含有水溶液塗布等により、アルミメッキ前の加熱工程に
おいて、各々メッキ原板との拡散によりFe−Ni合金
拡散層の生成が、また溶融アルミメッキ工程において、
Al−Si系メツキ浴との反応によりAu −5ii−
Fe−Ni系合金層が得られる。
しかし、N1金属を単独に用いた場合には、本発明の被
膜構成を確保するために、加熱温度、加熱時間の厳格な
管理、或いはメッキ浴とのメッキ温度、メッキ浸漬時間
等の厳格な管理、調整が必要とされるために、予じめN
i濃度を設定したFe−Ni系合金電気メッキ、Nけ、
Fe+共存水溶液を用いる方が有利である。
さらに、また本発明において使用されるNi源からの不
純物、例えばGo金金属が本発明の被膜組成中に混入、
含有される場合は本発明の範囲に含まれる。
次に、本発明において、アルミメッキ層の組成をSiを
含有するアルミベースのアルミ合金メッキ浴から得られ
るアルミメッキ層に限定したのは、Siを含有しないア
ルミメッキ浴では本発明の被膜構成の主眼となる合金層
の厚さを1〜7pの範囲に、特に上限を7p以下に限定
する事が困難であり、加工性の良好なアルミメッキ鋼板
を得るのが工業的に現状では兼しいので、Siを含有す
るアルミベースメッキ浴に限定した。
尚、このアルミメッキ層にFe−Ni合金拡散層或いは
Fe−Ni系の前処理層から一部のNi金属がAl−8
i系合金メッキ層中に、溶融アルミメッキ作業時に、溶
解、混入された場合においても、そのアルミメッキ鋼板
の性能を特に妨げるものではないので、本発明の範囲に
含まれる。
而して、本発明において使用される被メツキ原板として
は、特に規定されるものではなく、通常の溶融アルミメ
ッキ鋼板の製造に使用yれる一般のアルミギルド普通鋼
板及び各種の特殊元素が添加された鋼板等が使用ぎれる
特に、加工性を向上せしめるためにTi、Nb、Zr、
V、B等が添加された鋼板、強度向上元素であるSi、
  P、或いは耐食性向上元素であるCr等が添加され
た鋼板等、その表面にこれらのアルミメッキ浴との濡れ
反応性を阻害する元素が富化され易い鋼板、すなわち、
ピンホール、不メッキ等の少ないAl−Si−Fe系合
金層が生成されにくい鋼板の場合において、本発明の効
果が著しい。
面して、本発明の方法において、メッキ原板表面に対し
て耐食性のすぐれたFe−Ni拡散層やピンホール、不
メッキの少ないAl−Si−Fe−Ni合金層が生成さ
れても、該処理層の表面に形成されるアルミメッキ被覆
層が充分に形成されていなくては、腐食環境における長
期耐食性能、高温加熱雰囲気における高温#酸化性、或
いは加工時における加工性能等が確保され難い。従って
、本発明においては、Siを含有するアルミ合金メッキ
被覆層の厚さが3〜40角に規定される。
すなわち、その厚さが3に未満では、アルミメッキ被覆
層によるメッキ原板及びAl−Si−Fe−Ni合金層
の均一被覆性が充分でなく、本発明の目的とする耐食性
及び耐熱性向上効果が得られず、またその厚さが40用
をこえる場合には、耐食性、耐熱性向」−効果が飽和し
、経済的でなくなるとともに、加工に際してアルミメッ
キ層の剥離、アルミメッキ鋼板の割れ発生等加工性劣化
の原因となるので好ましくない。
従って、本発明の目的とする性能向上効果を得るために
、その被覆層の厚さは、3〜40g、好ましくは5〜2
5色の厚さである。
実施例 以下に、本発明の実施例について示す。
第1表に示す鋼成分の冷間圧延材(As Co1d材)
を用い、脱脂、酸洗後にFe−Ni合金メッキ層或いは
Fe−Ni合金拡散層とFe−Ni合金メッキ層を予備
前処理層として所定厚さ設け、その後アルミベースのS
i含有合金メッキ浴を用いて、溶融アルミメッキ鋼板を
製造した。
このアルミメッキ鋼板について、その性能評価結果を第
1表に示す。
尚、性能評価については、板厚1.2mmの本発明の評
価材を用いて以下に示す性能評価試験及び評価基準を用
いて、その性能評価を実施した。
比較例についても同様に行った。
1)合金層のピンホール評価 アルミメッキ鋼板のアルミメッキ層を20%NaOH中
に80°Cで5分間浸漬して、剥離後に1合金層表面の
観察を行なって、そのピンホール生成状況を評価した。
尚、評価基準は以下の方法によった。
■−−−−ピンホールの生成個数 10個/dm2未満
Q−−−−      tt      IQ個/dm
2−30個/dI112未満 Δ−−−−//30個/dm2〜 100個/dm2未満 X−−−−tt      100個/dI112以−
1−2)耐食性能評価 ■塩水噴霧試験による耐食性 塩水噴霧試験500時間後の赤錆発生状況を調査、以下
の評価基準で評価した。
〇−−−−赤錆発生率 3%未満 〇−−−−赤錆発生率 3%以上〜10%未満Δ−−−
−//    l O%以−L〜30%未満X−−−−
/I30%以」二 ■溶液浸漬試験による耐食性評価 1g/込(NH4)2SO41,5g/免(NH4)N
O3−〇、5g/ i NH4C1系水溶液を用いて、
試験片の半分が液中に浸漬され、半分が溶液の蒸発気体
に接触する密封容器中で80°Cで30日間腐食試験を
実施し、以下の評価基準によって評価を行なった。
■−−−−腐食減量  15g/m’以下0−−−− 
  /7   18〜30g/rn’△−−−−   
tt    31〜50 g/rn’X−−−−tt5
1g/rrf以に 3)耐熱性能の評価 の650 ’Cでの加熱試験 650°Cで1000時間、大気中で連続加熱試験07
75℃での加熱試験 775℃で48時間、大気中で加熱後に空冷を1サイク
ルとして、5サイクルの加熱試験を各々実施し、以下の
評価基準で評価を行なった。
@−−−−表面スケールの発生なく良好〇−−−一点状
スケールの発生ごくわずかΔ−−−一点状スケールの発
生大 ×−−m−赤錆の発生が極めて大 4)加工性の評価 ■カップ絞り試験 (1)絞り加工条件 ブランクサイズ 150φ ポンチ径     75φ しわ押え力     I Tom 潤滑油     工作油#620 (2)評価 ■ 良好 ○ メッキ層に微細な亀裂 △ メッキ層点状剥#1〜2点 × メッキ層剥離大 ■鋼管の加工性試験 (1)試験方法 鋼管寸法  外径42.7mmφ、肉厚1.6■90°
扁平試験 加T程度   密着観察 (2)評価 ■ 良好 Oメンキ層に微細な亀裂発 △ メッキ層の亀裂大 × 一部メツキ層剥離あり 発明の効果 本発明の製品は比較材と比べて、耐食性、耐熱性等に極
めてすぐれた性能を示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は溶融アルミメッキ鋼板合金層中のNi含有量と
ピンホール発生量の関係を示す線図、第2図は合金層中
のNi量と耐食性の関係を示す線図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鋼表面に厚さが1〜7μで、Niの含有量が0.
    2〜30%であるAl−Si−Fe−Ni系合金層を有
    し、さらにその上に厚さが3〜40μのAl−Si系合
    金被覆層を施したことを特徴とする耐食性と耐熱性に優
    れた溶融アルミメッキ鋼板。
  2. (2)鋼表面に厚さが2μ以下で平均Ni濃度50%以
    下のNi−Fe系拡散層を有し、その上に厚さが1〜7
    μでNiの含有量が0.2〜30%のAl−Si−Fe
    −Ni系合金層を有し、さらにその上に厚さが3〜40
    μのAl−Si系合金被覆層を施したことを特徴とする
    耐食性と耐熱性に優れた溶融アルミメッキ鋼板。
JP60097874A 1985-05-10 1985-05-10 耐食性と耐熱性に優れた溶融アルミメツキ鋼板 Granted JPS61257484A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008297629A (ja) * 2003-06-27 2008-12-11 Kobe Steel Ltd チタン材、その製造方法および排気管
JP2010236033A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Nisshin Steel Co Ltd 伸線加工性に優れたAlめっき鋼線およびその製造方法
JP2011125931A (ja) * 2006-07-12 2011-06-30 L'air Liquide-Sa Pour L'etude & L'exploitation Des Procedes Georges Claude アルミナイズ金属工作物をレーザー−アークハイブリッド溶接する方法

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JP2010236033A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Nisshin Steel Co Ltd 伸線加工性に優れたAlめっき鋼線およびその製造方法

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Publication number Publication date
JPS64466B2 (ja) 1989-01-06

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