JPH028337A - 電気めっき用通電ロールおよびその製造方法 - Google Patents
電気めっき用通電ロールおよびその製造方法Info
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Landscapes
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、電気めっき用ロールおよびその製造方法に関
する。
する。
(従来の技術)
今日、技術進歩に伴って、金属材料にもさらに高度の機
能が求められてきており、その−っの手段として電解液
に浸漬した材料に電流を流して金属イオンを電着させる
電気めっき法も工業的に大規模に行われるようになって
きた。その場合にあって、例えば帯板材等の連続電気め
っきに際しては被めっき材への電流供給が通電用ロール
によって行われるのが一般的である。
能が求められてきており、その−っの手段として電解液
に浸漬した材料に電流を流して金属イオンを電着させる
電気めっき法も工業的に大規模に行われるようになって
きた。その場合にあって、例えば帯板材等の連続電気め
っきに際しては被めっき材への電流供給が通電用ロール
によって行われるのが一般的である。
このような電気めっき用通電ロールの素材には、従来、
JIS規格の5US316材や5C3Ld材あるいはニ
ッケル基耐食合金等の板巻溶接管または遠心鋳造管が使
用されてきた。勿論、これら素材は電気的特性や耐食性
等をも考慮した総合的見地から選択されたものであった
。
JIS規格の5US316材や5C3Ld材あるいはニ
ッケル基耐食合金等の板巻溶接管または遠心鋳造管が使
用されてきた。勿論、これら素材は電気的特性や耐食性
等をも考慮した総合的見地から選択されたものであった
。
しかしながら、電気めっき用通電ロールは腐食(通電電
気腐食および酸性溶液による腐食等)や摩耗の激しい苛
酷な環境下で使用されることから、近年、上記各素材か
ら製造された従来の通電ロールでは耐食性や耐摩耗性が
十分でないとの指摘がなされるようになってきた。例え
ば、溶接管を素材とする通電ロールでは溶接部の耐食性
並びに母材の耐摩耗性に特に問題があり、一方、遠心鋳
造管を素材とする通電ロールにあっても、耐食性、耐摩
耗性の面で必ずしも十分でないとの不満が聞こえるよう
になった。
気腐食および酸性溶液による腐食等)や摩耗の激しい苛
酷な環境下で使用されることから、近年、上記各素材か
ら製造された従来の通電ロールでは耐食性や耐摩耗性が
十分でないとの指摘がなされるようになってきた。例え
ば、溶接管を素材とする通電ロールでは溶接部の耐食性
並びに母材の耐摩耗性に特に問題があり、一方、遠心鋳
造管を素材とする通電ロールにあっても、耐食性、耐摩
耗性の面で必ずしも十分でないとの不満が聞こえるよう
になった。
つまり、めっき作業条件が厳しくなってきたため、これ
ら従来の通電ロールでは比較的短期間で表面に著しい肌
荒れが生じるのをもはや防止できず、例えば10日間と
言ったような極く短期間の使用の後に再使用のための研
摩を必要としている。
ら従来の通電ロールでは比較的短期間で表面に著しい肌
荒れが生じるのをもはや防止できず、例えば10日間と
言ったような極く短期間の使用の後に再使用のための研
摩を必要としている。
もっとも、強腐食のめっき作業環境下では、鍛造成形に
よる継目無管を素材とした通電ロールが良好な耐食性を
示すことが知られている。しかし、このような通電ロー
ルは、丸網を穿孔プレスまたはポーリングにより中空素
材とした後、それを更に加熱してプレスで押出す方法等
にて製造されるため、コスト的な面から実用化が躊躇さ
れる上、耐摩耗性の点でも満足できるものではなかった
。
よる継目無管を素材とした通電ロールが良好な耐食性を
示すことが知られている。しかし、このような通電ロー
ルは、丸網を穿孔プレスまたはポーリングにより中空素
材とした後、それを更に加熱してプレスで押出す方法等
にて製造されるため、コスト的な面から実用化が躊躇さ
れる上、耐摩耗性の点でも満足できるものではなかった
。
前述のように、近年、電気めっき製品の需要が急速に伸
びているにも関わらず、通電ロールの短命さの故に作業
能率や生産価格面での不利を余儀なくされているのが現
状であった。
びているにも関わらず、通電ロールの短命さの故に作業
能率や生産価格面での不利を余儀なくされているのが現
状であった。
(発明が解決しようとする課題)
ここに、本発明の目的は、耐食性、耐摩耗が改善され一
段と耐久性に優れた電気めっき用通電ロールおよびその
製造方法を折伏することである。
段と耐久性に優れた電気めっき用通電ロールおよびその
製造方法を折伏することである。
さらに、本発明の別の目的は、電気めっき用通電ロール
に見られる上述のような問題点を踏まえた上で、耐食性
、耐摩耗性、硬度、強度等が共に優れた電気めっき用通
電ロール材を簡素で経済的な工程にて製造し得る技術を
提供することである。
に見られる上述のような問題点を踏まえた上で、耐食性
、耐摩耗性、硬度、強度等が共に優れた電気めっき用通
電ロール材を簡素で経済的な工程にて製造し得る技術を
提供することである。
かかる目的を達成するために、本件特許出願人は、先に
、特願昭62−280697号として、次のような提案
をした。
、特願昭62−280697号として、次のような提案
をした。
すなわち、[耐食合金製遠心鋳造素管に切削による内外
径加工を施した後、冷間縮径展伸加工によって所望寸法
の継目無管とし、次いで再結晶化熱処理を施すか、或い
は再結晶化熱処理の後に再度冷間加工を加えて硬化させ
ることにより製造する、耐食性および耐摩耗性に優れ、
使用寿命の長い電気めっき用通電ロール」である。
径加工を施した後、冷間縮径展伸加工によって所望寸法
の継目無管とし、次いで再結晶化熱処理を施すか、或い
は再結晶化熱処理の後に再度冷間加工を加えて硬化させ
ることにより製造する、耐食性および耐摩耗性に優れ、
使用寿命の長い電気めっき用通電ロール」である。
ここで、「耐食合金」とは、ステンレス鋼を始めとして
、50Cr −5ON+、20Cr −25Ni −M
o −Ti、25Cr−5ONi −Mo−Ti−Cu
、ハステロイ (商品名)合金、インコロイ (商品名
)合金、インコネル(商品名)合金等を言い、「冷間縮
径展伸加工」や「再結晶化熱処理後に行う硬化のための
冷間加工」としては“冷間引抜き”、“冷間圧延”、“
冷間鍛造”等が採用できる。
、50Cr −5ON+、20Cr −25Ni −M
o −Ti、25Cr−5ONi −Mo−Ti−Cu
、ハステロイ (商品名)合金、インコロイ (商品名
)合金、インコネル(商品名)合金等を言い、「冷間縮
径展伸加工」や「再結晶化熱処理後に行う硬化のための
冷間加工」としては“冷間引抜き”、“冷間圧延”、“
冷間鍛造”等が採用できる。
すなわち、上記発明は、遠心鋳造された耐食鋳造管を素
管として用い、これを切削加工により内外径加工した後
、冷間加工により所望の管寸法に縮径、展伸し、次いで
再結晶化熱処理を施してアズキャスト状態のものよりも
耐食性および耐摩耗性を改良したもので、さらに必要に
より再結晶化熱処理の後に更に冷間加工を施して一層硬
化させることで耐摩耗性を一層向上させ、寿命の長い電
気めっき用通電ロールを安定して提供しようとするもの
である。
管として用い、これを切削加工により内外径加工した後
、冷間加工により所望の管寸法に縮径、展伸し、次いで
再結晶化熱処理を施してアズキャスト状態のものよりも
耐食性および耐摩耗性を改良したもので、さらに必要に
より再結晶化熱処理の後に更に冷間加工を施して一層硬
化させることで耐摩耗性を一層向上させ、寿命の長い電
気めっき用通電ロールを安定して提供しようとするもの
である。
このようにして製造された通電ロールは従来のものに比
較して優れた耐久性を示すものであったが、しかしなが
ら、上記製造方法ではしばしば冷間加工後の焼鈍熱処理
により、微細な割れ(以下「冷間加工後の焼鈍割れ」と
称する。)を発生し、製造歩留が著しく低下する問題が
新らたに生じた。
較して優れた耐久性を示すものであったが、しかしなが
ら、上記製造方法ではしばしば冷間加工後の焼鈍熱処理
により、微細な割れ(以下「冷間加工後の焼鈍割れ」と
称する。)を発生し、製造歩留が著しく低下する問題が
新らたに生じた。
そこで、本発明者らは、かかる問題解決の検討を続けた
ところ、上述のような[冷間加工後の焼鈍割れ」は、合
金組成を特定範囲に制限するとともに、S含有量を20
ppm以下に制限することにより、あるいはS含有量が
1100pp以下程度であってもB、 MgXCaXR
EMなどのS固定元素をともに配合することによって、
冷間加工後の焼鈍割れが効果的に防止できること、さら
に冷間加工後の焼鈍温度を1050〜1180℃の範囲
内に制限することによってそのような作用効果が一層促
進されることを見出し、本発明を完成した。
ところ、上述のような[冷間加工後の焼鈍割れ」は、合
金組成を特定範囲に制限するとともに、S含有量を20
ppm以下に制限することにより、あるいはS含有量が
1100pp以下程度であってもB、 MgXCaXR
EMなどのS固定元素をともに配合することによって、
冷間加工後の焼鈍割れが効果的に防止できること、さら
に冷間加工後の焼鈍温度を1050〜1180℃の範囲
内に制限することによってそのような作用効果が一層促
進されることを見出し、本発明を完成した。
よって、本発明の要旨とするところは、重量%で、
C: 0.10%以下、 Si: 1.0%以下、
Mn: 1.0%以下、 P : 0.04%以下
、Cr: 14.O〜25.0%、 Mo: 8
.0〜17.0%、s : o、0020%以下、 ならびに fllW : 4.5 %以下、V : 0.35%以
下、Fe: 7.0%以下、Co: 2.5%以下、A
Q: 0.7%以下、Ti: 0.7%以下、およびN
b: 7.0%以下の1種または2種以上、(2)ある
いは、S: 0.010%以下に制限するとともに、さ
らに Mg: 0.002〜0.02%、 Ca: 0.003〜0.02%、 REM:0.005〜0.03%、およびB : 0.
0002〜0.02% の1種または2種以上を、 式: 0.7 ×B +0.6 XMg +0.4
XCa+ 0.IXRI!M −3−10>0(ppm
) を満足する量だけ含有し 残部Niおよび不可避不純物から成る冷間加工後の耐焼
鈍割れ性と耐食性に優れた電気めっき用通電ロールであ
る。
Mn: 1.0%以下、 P : 0.04%以下
、Cr: 14.O〜25.0%、 Mo: 8
.0〜17.0%、s : o、0020%以下、 ならびに fllW : 4.5 %以下、V : 0.35%以
下、Fe: 7.0%以下、Co: 2.5%以下、A
Q: 0.7%以下、Ti: 0.7%以下、およびN
b: 7.0%以下の1種または2種以上、(2)ある
いは、S: 0.010%以下に制限するとともに、さ
らに Mg: 0.002〜0.02%、 Ca: 0.003〜0.02%、 REM:0.005〜0.03%、およびB : 0.
0002〜0.02% の1種または2種以上を、 式: 0.7 ×B +0.6 XMg +0.4
XCa+ 0.IXRI!M −3−10>0(ppm
) を満足する量だけ含有し 残部Niおよび不可避不純物から成る冷間加工後の耐焼
鈍割れ性と耐食性に優れた電気めっき用通電ロールであ
る。
また、別の面からは、本発明は、上述の合金組成を有す
るとともに、その合金組成を存する遠心鋳造管に、所定
寸法に仕上げてから、冷間加工を行い、次いで焼鈍処理
を行うことから成り、前記冷間加工後の焼鈍温度を10
50〜1180′Cとする電気めっき用通電ロールの製
造方法である。
るとともに、その合金組成を存する遠心鋳造管に、所定
寸法に仕上げてから、冷間加工を行い、次いで焼鈍処理
を行うことから成り、前記冷間加工後の焼鈍温度を10
50〜1180′Cとする電気めっき用通電ロールの製
造方法である。
上記の遠心鋳造管としては、遠心鋳造後に鍛造加工を施
した、いわゆる鍛造材も包含される。
した、いわゆる鍛造材も包含される。
かくして、本発明によれば、前述の冷間加工後の焼鈍熱
処理割れが解消され、製造歩留まりは著しく改善される
のであらて、その効果は著しい。
処理割れが解消され、製造歩留まりは著しく改善される
のであらて、その効果は著しい。
(作用)
次に、本発明において、合金組成を上述のように限定し
た理由を詳述する。
た理由を詳述する。
C:材料強度を得るためにはある程度必要であるが、高
すぎると炭化物生成により耐食性を劣化させるため、上
限を0.10%とする。また、溶接熱影響部では炭化物
を生成し、有害な元素となるので下限は必要ない。
すぎると炭化物生成により耐食性を劣化させるため、上
限を0.10%とする。また、溶接熱影響部では炭化物
を生成し、有害な元素となるので下限は必要ない。
Si:脱酸のために有効な元素であるが、1.0%超で
は有害な金属間化合物を生成するので、上限を1.0%
とする。また、溶接熱影響部では金属間化合物を生成し
、有害な元素となるので下限は必要ない。
は有害な金属間化合物を生成するので、上限を1.0%
とする。また、溶接熱影響部では金属間化合物を生成し
、有害な元素となるので下限は必要ない。
Mn=脱酸のために有効な元素であるが、耐食性を低下
させるため1.0%以下とした。
させるため1.0%以下とした。
P:′不可避的に混入するが、多すぎると耐食性が低下
するので0.04%以下とした。
するので0.04%以下とした。
Cr:耐食性および耐酸化性を得るために14.0%以
上は必要であるが、25.0%超ではコストアンプとな
るので14.0〜25.0%とした。
上は必要であるが、25.0%超ではコストアンプとな
るので14.0〜25.0%とした。
Mo:耐食性のため下限を8.0%とし、コストの点か
ら上限を17.0%とした。
ら上限を17.0%とした。
以下に説明するW、V、Fe、 CO,、AQ−、Ti
およびNbは少なくとも1種添加されればよい。
およびNbは少なくとも1種添加されればよい。
W:耐食性のために有効な元素であるが、コストの点か
ら4.5%以下とした。
ら4.5%以下とした。
V: C,Nの固溶度を上げて、炭化物や窒化物の析出
を抑制する効果が期待されるが、多すぎると、反対に、
炭化物や窒化物を生成し、耐食性を低下させるので0.
35%以下とした。
を抑制する効果が期待されるが、多すぎると、反対に、
炭化物や窒化物を生成し、耐食性を低下させるので0.
35%以下とした。
Fe:不可避的に混入するが多すぎると耐食性を低下さ
せるので7.0%以下とした。
せるので7.0%以下とした。
co:不可避的に混入するが多すぎると耐食性の低下を
まねくので、2.5%以下とした。
まねくので、2.5%以下とした。
へQ:脱酸剤として重要な元素であるが、多すぎると耐
食性低下を招くので、0.7%以下とした。
食性低下を招くので、0.7%以下とした。
Ti:脱酸剤として有効であり、更に、C,Nを固定し
て耐食性の向上に寄与するが、多すぎると溶解時のN、
0の吸収を招くので0.7%以下とした。
て耐食性の向上に寄与するが、多すぎると溶解時のN、
0の吸収を招くので0.7%以下とした。
Nb: N、 Cの固定により、耐食性の向上に寄与す
るが多ずぎるとコストアンプとなるので7%以下とした
。
るが多ずぎるとコストアンプとなるので7%以下とした
。
S:Sは本発明で最も重要な元素であり、これが多いと
、著しく冷間加工後の焼鈍割れを生ずるため、ある値以
下にする必要がある。
、著しく冷間加工後の焼鈍割れを生ずるため、ある値以
下にする必要がある。
ただし、このSを固定するために、Mg、 Ca。
REFIを添加し、かつ、粒界へのSの拡散を防止する
ためにBをある程度添加することがこの冷間加工後の焼
鈍割れを防止するうえで極めて有効である。
ためにBをある程度添加することがこの冷間加工後の焼
鈍割れを防止するうえで極めて有効である。
すなわち、Sは単独では、0.0020%以下に低減さ
せることが冷間加工後の焼鈍割れを防止するためには必
要である。
せることが冷間加工後の焼鈍割れを防止するためには必
要である。
一方、Sを固定し、その粒界への拡散を抑制するために
、Bとともに、Mg、 Ca、 RUMの一種または二
種以上を式: %式% の範囲で組み合わせて添加することにより、特別な極低
S化を必要とせず、上述よりも高S範囲のS :0.0
10%以下でも、十分に冷間加工後の焼鈍割れが防止で
きることを見い出したのである。その場合のB 、 M
g、 Ca、 REMの添加範囲は次の通りである。
、Bとともに、Mg、 Ca、 RUMの一種または二
種以上を式: %式% の範囲で組み合わせて添加することにより、特別な極低
S化を必要とせず、上述よりも高S範囲のS :0.0
10%以下でも、十分に冷間加工後の焼鈍割れが防止で
きることを見い出したのである。その場合のB 、 M
g、 Ca、 REMの添加範囲は次の通りである。
B:Sの粒界への拡散を防止するために有効な元素であ
るが、多すぎると耐食性を低下させるため、0.000
2〜0.02%とした。
るが、多すぎると耐食性を低下させるため、0.000
2〜0.02%とした。
Mg: 0.002%以上でSと結合して安定な硫化物
を作ることにより、冷間加工後の焼鈍割れを防止する働
きをもつが、多すぎると金属間化合物を作り耐食性を劣
化させるので0.02%以下とした。
を作ることにより、冷間加工後の焼鈍割れを防止する働
きをもつが、多すぎると金属間化合物を作り耐食性を劣
化させるので0.02%以下とした。
Ca:Mgと同様、0.003%以上でSと結合して安
定な硫化物を作り、冷間加工後の焼鈍割れを防止する働
きをもつが、多すぎると金属間化合物を作り耐食性を劣
化させるので0.02%以下とした。
定な硫化物を作り、冷間加工後の焼鈍割れを防止する働
きをもつが、多すぎると金属間化合物を作り耐食性を劣
化させるので0.02%以下とした。
REM: Mg、 Caと同様、合計量で0.005%
以上でSと結合して安定な硫化物を作り、冷間加工後の
焼鈍割れを防止する働きをもつが多すぎると金属間化合
物を作り耐食性を劣化させると共に、溶接性も低下させ
るので0.03%以下とした。
以上でSと結合して安定な硫化物を作り、冷間加工後の
焼鈍割れを防止する働きをもつが多すぎると金属間化合
物を作り耐食性を劣化させると共に、溶接性も低下させ
るので0.03%以下とした。
好ましくは、Mg、 Ca、 REにの少なくとも1種
を添加してSを固定するとともにBをさらに加え、Sの
粒界拡散を阻止する。この場合には、したがって、Mg
、、CaおよびREMの少なくとも1種とBが添加され
る。
を添加してSを固定するとともにBをさらに加え、Sの
粒界拡散を阻止する。この場合には、したがって、Mg
、、CaおよびREMの少なくとも1種とBが添加され
る。
次に、本発明にかかる電気めっき用通電ロールの製造方
法によれば、以上の範囲の添加元素を加え、残部Niと
した合金組成の遠心鋳造管に冷間加工を加え、その後に
焼鈍することにより、鋳造組織を破壊し、耐食性と機械
的性質を向上させるのであるが、この際の焼鈍温度が高
すぎた場合には粒界へのSの拡散が著しく加速されると
共に、上述のB、 Mg、 Ca、 REMによるSの
粒界への拡散抑制およびSの固定の効果が消滅あるいは
低減するために、再び焼鈍によって割れが生ずるように
なる。また、焼鈍温度が低くすぎると、冷間加工後の再
結晶化が不十分でかつ、炭化物や金属間化合物の固溶が
不十分となり耐食性が低下するため、本発明にかかる製
造方法にあっては焼鈍温度範囲を1050〜1180°
Cと限定する。
法によれば、以上の範囲の添加元素を加え、残部Niと
した合金組成の遠心鋳造管に冷間加工を加え、その後に
焼鈍することにより、鋳造組織を破壊し、耐食性と機械
的性質を向上させるのであるが、この際の焼鈍温度が高
すぎた場合には粒界へのSの拡散が著しく加速されると
共に、上述のB、 Mg、 Ca、 REMによるSの
粒界への拡散抑制およびSの固定の効果が消滅あるいは
低減するために、再び焼鈍によって割れが生ずるように
なる。また、焼鈍温度が低くすぎると、冷間加工後の再
結晶化が不十分でかつ、炭化物や金属間化合物の固溶が
不十分となり耐食性が低下するため、本発明にかかる製
造方法にあっては焼鈍温度範囲を1050〜1180°
Cと限定する。
(実施例)
第1表に示す成分の遠心鋳造管を鋳造後、内外径を切削
加工し外径280mm 、肉厚20.0mmの継目無し
管とした。これに波面率10%の冷間加工を加えた後、
第1表に示す熱処理条件で焼鈍を行った。
加工し外径280mm 、肉厚20.0mmの継目無し
管とした。これに波面率10%の冷間加工を加えた後、
第1表に示す熱処理条件で焼鈍を行った。
その結果を第1表に示した。またA“−0,7×B十0
.4XCa+0.6XMg→−0.1 xRIiM−3
−10;(ppm)によって計算したへ9値も併記した
。
.4XCa+0.6XMg→−0.1 xRIiM−3
−10;(ppm)によって計算したへ9値も併記した
。
これより明らかなように、Ni基合金遠心鋳造管に生ず
る冷間加工後の焼鈍割れについては、Sを20 ppm
以下あるいは、B、 Ca、 Mg、 RUMの一種ま
たは二種以上を複合添加して、式 %式% を満足するように添加剤を添加するかのいずれかの成分
を用いた遠心鋳造管を鋳造すると共に、冷間加工後の熱
処理温度範囲を1050〜1180℃間に限定すること
により、冷間加工後の焼鈍割れを生ずることなく、健全
な通電用ロール材を製造することができるのである。
る冷間加工後の焼鈍割れについては、Sを20 ppm
以下あるいは、B、 Ca、 Mg、 RUMの一種ま
たは二種以上を複合添加して、式 %式% を満足するように添加剤を添加するかのいずれかの成分
を用いた遠心鋳造管を鋳造すると共に、冷間加工後の熱
処理温度範囲を1050〜1180℃間に限定すること
により、冷間加工後の焼鈍割れを生ずることなく、健全
な通電用ロール材を製造することができるのである。
なお、熱間加工関係では、熱間加工性改善のため従来、
Mg、 Ca、 YおよびB等の添加が検討され、その
効果が公表されている。
Mg、 Ca、 YおよびB等の添加が検討され、その
効果が公表されている。
Claims (4)
- (1)重量%で、 C:0.10%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.
0%以下、P:0.04%以下、Cr:14.0〜25
.0%、Mo:8.0〜17.0%、S:0.0020
%以下、 ならびに W:4.5%以下、V:0.35%以下、 Fe:7.0%以下、Co:2.5%以下、Al:0.
7%以下、Ti:0.7%以下、およびNb:7.0%
以下の1種または2種以上、残部Niおよび不可避不純
物から成る冷間加工後の耐焼鈍割れ性と耐食性に優れた
電気めっき用通電ロール。 - (2)重量%で、 S:0.010%以下に制限するとともに、Mg:0.
002〜0.02%、 Ca:0.003〜0.02%、 REM:0.005〜0.03%、および B:0.0002〜0.02% の1種または2種以上を、 式:0.7×B+0.6×Mg+0.4×Ca+0.1
×REM−S−10>0(ppm) を満足する量だけさらに含有することを特徴とする、請
求項1記載の電気めっき用通電ロール。 - (3)請求項1または2記載の合金組成を有する遠心鋳
造管に、所定寸法に仕上げてから、冷間加工を行い、次
いで焼鈍処理を行うことから成る電気めっき用通電ロー
ルの製造方法であって、前記冷間加工後の焼鈍温度を1
050〜1180℃とする方法。 - (4)遠心鋳造後に鍛造加工を施す請求項3記載の方法
。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15615188A JPH028337A (ja) | 1988-06-24 | 1988-06-24 | 電気めっき用通電ロールおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15615188A JPH028337A (ja) | 1988-06-24 | 1988-06-24 | 電気めっき用通電ロールおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH028337A true JPH028337A (ja) | 1990-01-11 |
Family
ID=15621459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15615188A Pending JPH028337A (ja) | 1988-06-24 | 1988-06-24 | 電気めっき用通電ロールおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH028337A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0499240A (ja) * | 1990-08-08 | 1992-03-31 | Kubota Corp | 銅箔表面処理用給電ロール合金 |
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JP2000158184A (ja) * | 1998-12-01 | 2000-06-13 | Ugine Savoie Imphy | ニッケル基合金で作られた溶接電極およびその合金 |
JP2002302726A (ja) * | 2001-04-05 | 2002-10-18 | Daido Steel Co Ltd | 高硬度高耐食性Ni基合金 |
CN109127731A (zh) * | 2018-08-13 | 2019-01-04 | 林州凤宝管业有限公司 | 一种提升轧机导板使用寿命的方法 |
CN109680184A (zh) * | 2017-10-19 | 2019-04-26 | 丹阳宏图激光科技有限公司 | 一种镍基合金粉末材料及该材料的3d打印成型方法 |
JP2020530064A (ja) * | 2017-08-01 | 2020-10-15 | ストック カンパニー“チェペトスキー メカニカル プラント” | 耐食性合金 |
CN111910104A (zh) * | 2020-07-14 | 2020-11-10 | 上海康晟航材科技股份有限公司 | 氢燃料电池空压机经济型镍铬基高温合金及其箔片 |
Citations (4)
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JPS5760044A (en) * | 1980-09-29 | 1982-04-10 | Mitsubishi Steel Mfg Co Ltd | Electrically conductive roll for electroplating |
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-
1988
- 1988-06-24 JP JP15615188A patent/JPH028337A/ja active Pending
Patent Citations (4)
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