JPS6197603A - 架橋ポリエステル樹脂層付偏光板及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔利用分野〕 本発明は、ポリイソシアネート化合物で架橋された飽和
ポリエステル樹脂からなるポリエステル樹脂層を有し、
耐久性、熱安定性にすぐ几る偏光板及びそのｍ進方法に
関するものである。

この偏光板は、計器類などの苛酷な条件下で用いられる
機ｋｇＫおける液晶表示装置などにも有利に適用される
。

〔従来の従術〕

従来、不溶性ポリエステル樹脂フィルムに付設された可
溶性ポリエステル樹脂層と偏光フィルムとを、ビニル単
量体及び／又はオリゴマを主成分とする液状接着剤を介
して接着してなる偏光板が提案されている（特開昭５８
−１７１００７号公報）。

これは、それまでの偏光フィルムの表面にアセテート類
、ポリアクＩＪ　ＩＶ系樹脂類などの透光性プラスチッ
クからなる表面保護層を設けた偏光板が有していた、自
動車用計器類などの苛酷な条件下で用いる場合の耐久性
や熱安定性などの雌点を改善し、他方、偏光フィルムの
表面にポリエステル樹脂フィルムからなる表面保護層゛
を飽和ポリエステル樹脂とポリイソシアネート化合物か
らなる接着剤で貼付けた偏光板が有していた、ポリイソ
シアネート化合物に起因する製造の煩雑性や偏光フィル
ムの偏光特性の低下などの問題を解消したものである〇 〔解決すべき問題点〕 しかしながら、と記の可溶性ポリエステル樹脂層を有す
る偏光板は、前記し九ようにそれまでの偏光板が有して
いた種々の問題点を解消したものの、その可溶性ポリエ
ステル樹脂層と不溶性ポリエステル樹脂フィルムとの接
着力がそれまでのポリイソシアネート化合物含有飽和ポ
リエステル樹脂系接着剤を用いたものよりも劣るという
問題を有していた。

〔問題点の解決手段〕

本発明者らは、上記の問題を克服し、接着力にすぐれ、
かつ、耐久性、熱安定性にもすぐれる偏光板を開発する
ために鋭意研究を重ねた結果、従来の可溶性ポリエステ
ル樹脂層の代わりに、ポリイソシアネート化合物で架橋
された飽和ポリエステル樹脂からなるポリエステル樹脂
層とすることにより、上記の目的を達成しうろことを見
出した。

本発明は、この−見に基づいてなしたものである。

ポリイソシアネート化合物を含有するので偏光フィルム
の劣化が懸念されたが、意外にも偏光特性の低下は認め
られなかった。

すなわち、本発明は、ポリイソシアネート化合物で架橋
された飽和ポリエステル樹脂からなるポリエステル樹脂
層と、偏光フィルム層と、これらｔｍｆｌｒするメタク
リル酸メチルモノマーポリエステルアクリレート系の液
状接着剤の重合体層とからなる偏光板、及び 飽和ポリエステル樹脂とポリイソシアネート化合物とを
反応させて得られたポリエステル樹脂層に、メタクリル
酸メチルモノマーポリエステルアクリレート系の液状接
着剤を塗布して該層の表層を膨潤させて粘着化させ、こ
れに偏光フィルムを重ね合せたのち加熱して、あらかじ
め前記のポリエステル樹脂層なりし液状接着剤に含有さ
せた重合開始剤ｉＣより液状接着剤を重合させ、前記の
偏光フィルムとポリエステル樹脂層とを接着させること
を特徴とする偏光板の製造方法を提供するものである。

本発明において用いられるポリエステル樹脂層は、例え
ばポリイソシアネート化合物が飽和ポリエステル樹脂固
形分に対して、０．５〜３０重量％、好ましくは５〜１
５重量％の範囲で配合された末端に官能基を有する飽和
ポリエステル樹脂を加熱下に反応させて得られる、ポリ
イソ７１ネート化合物で架橋された飽和ポリエステル樹
脂からなるものである。その層厚さは３〜５０μｍが適
当であり、またイソシアネート化合物の反応率が１０〜
９０％、望ましくは３０〜８０％のものが不溶性ポリエ
ステル樹脂フィルムとの接着強度、液状接着剤による粘
着化ないしその粘着性の点などで適当である。なお、ポ
リエステル樹脂層は、フィルム状のものからなっていて
もよいし、例えば不溶性ポリエステル樹脂フィルムを併
用する場合などでは、そのフィルムに該ポリイソシアネ
ート化合物含有飽和ポリエステル樹脂を塗布し、これを
加熱して重合させ、該樹脂層としたものなどであっても
よい◇ ホ、リエステル樹脂層の形成に用いられるポリイソ・シ
アネート化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソ
シアネート、トリレンジイソシアネート（３篭／Ｌ／）
と１　、１　、１−）リメチロールプロパン（１モ／Ｉ
／）との反応生成物などをその代表例としてあげること
ができる。

また、飽和ポリエステル樹脂としては、有機溶剤に可溶
で、かつ、不溶性ポリエステ〃樹脂フィルムに対して接
着性の良好なものが好ましく用いられ、例えば「バイロ
ンＪ（商品名；東洋紡績社製）、「ニスベル」（商品名
；日立化成工業社製）などをその代表例としてあげるこ
とができる。

一方、前記した不溶性ポリエステル樹脂フィルムは、偏
光フィルムの片面又は両面に表面保護層として設けられ
るものであり、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど
からなる厚さ約１０〜５００μｍのフィルムが用いられ
る。偏光板としての光学特性などの点からは、縦軸もし
くは横軸方向のみに延伸した一軸延伸不溶性ポリエステ
ル樹脂フィルム、又は縦軸及び横軸方向に延伸してなる
二輪延伸不溶性ポリエステル樹脂フィルムが好ましく用
いられ、さらに偏光板として表裏の区別なく使用しうる
という点からは一軸延伸フィルムが好ましく用いられる
。特に好ましい一軸延伸不溶性ポリエステル樹脂フィル
ムは、縦軸又は横軸方向のみに少なくとも５％、実用的
には５０〜ＳＯＯ％延伸し、１００℃で６０分間〜２３
０℃で５分間ヒートセットしてなるものである。なお、
無延伸のものも本発明において用いられる。

他方、本発明において用いられる偏光フィルムとしては
、例えばポリビニルアルコール系フイＭム、部分ホルマ
ール化ホリビニルアルコール系フィルム、エチレン−酢
酸ビニル共重合体系ケン化フィルムの如き親水性高分子
系フィルムにヨウ素及び／又は二色性染料を吸着配向せ
しめたヨウ素及び／又は二色性染料系偏光フィルム、ポ
リビニルアルコール系フィルムを脱水処理してホリエン
を配向せしめたポリエン系偏光フィルム、ポリ塩化ビニ
ルフィルムを脱塩酸処理してポリエンを配向せしめたポ
リエン系偏光フィルムなどｔ−あげることができ、その
厚みは、通常１０〜８０μｍが適当である。

本発明において用いられる液状接着剤は、メタクリル酸
メチμモノマ２０〜９５重量部、好ましくは５０〜８０
重量部と、分子量が数百〜約１００００のポリエステル
樹脂とアクリル酸、メタクリル酸との反応生成物である
多官能性ポリエステルアクリレート例えば、ポリエステ
ルジアクリレート、ポリエステルジメタクリレートのよ
うなポリエステルアクリレ−１５〜５０重量部、好まし
くは１５〜３５重量部とからなる混合物、あるいはこの
混合物に例えばエチμ化、ｎ−ブチル化、イソブチル化
、シクロヘキシル化、２−エチルヘキシル化、デシル化
、ラウリル化、２−ヒドロキシエチル化、２−ヒドロキ
シプロピル化のようなアルキル化、シクロアルキＭ化も
しくはヒドロキシエステル化されたアクリレート、メタ
クリレート又はアクリル酸、メタクリル酸、その（ｌ　
１　、４−ブチレングリコールモノアクリレート、酢酸
ビニ〜、プロピオン酸ビニ／Ｌ’、アクリロニトリル、
メタクリレートリル、スチレン、ビニ〃ト〃エン、アク
リル酸、メタクリル酸などのビニル単量体を１０〜６０
重量部加えたものなどからなるメタクリル酸メチルモノ
マーポリエステルアクリレート系のものである。

これらの液状接着剤は、得られる偏光板の光学特性を損
なわず、かつ、充分な接着強度を有している。

また、上記の液状接着剤を重合させるために液状接着剤
又はポリエステ〃樹脂層に添加する重合開始剤としては
、熱分解型のものが好ましく用いられる。その具体例と
しては、ベンゾイルパーオキサイド、メチμエチルケト
ンパーオキサイド、フウロイ〃パーオキサイド、クメン
ヒドロパーオキサイドのような有機過酸化物、２１２′
−アゾビスイソブチロニトリル、２．２′−アゾビス−
（２，４−ジメチ〜パレロニトリ／１／）、２．２′−
アゾビス−（４−メトキＶ−２，４−ジメチルパレロニ
トリ／Ｌ／）４１．１′−アゾビス（シクロヘキサン−
１−カルボニトリ／Ｌ／）などをあげることができるが
これらに限定されず、前記液状接着剤を重合せしめうる
加熱型のものであればよい０反応開始部度が２０〜１０
０’Ｃのアゾ系化合物が好ましく用いられる。重合開始
剤の配合割合は、０．０１〜１０重量％、好ましくは０
．１〜４重量％である。なお、液状接着剤側に配合する
ことが好ましい。その配合割合が０．０１重量％未満で
あると液状接着剤を充分に重合させることができずに満
足できる接着強度を得られないし、他方１０重量％を超
えると重合過多となって接着強度が低下するので好まし
くない。

本発明の偏光板は、例えば第１図のようにポリエステル
樹脂層１と偏光フィルム層３を液状接着剤の重合体層２
で接着した構造のもの、あるいは偏光フィルム層の両側
に該重合体層を介してポリエステル樹脂層を接着した構
造のもの、さらには第２図のように不溶性ポリエステル
樹脂フィルム層４に塗布−加熱反応方式で設けたポリエ
ステル樹脂層１と偏光フィルム３を該重合体層２で接着
した構造のものなどである◇ 第１図に示した仕様の偏光板の製造は、例えば下記の方
法により行うことができる。　　　□すなわち、飽和ポ
リエステル樹脂とポリイソシアネート化合物を加熱下に
反応させて得られるポリエステル樹脂フィルムに、該液
状接着剤を塗布して前記フィルムの表層を膨潤させるこ
とにより粘着化させ、これに偏光フィルムを重ね合せた
のち、２５〜１００°Ｃで５分〜２４時間加熱してあら
かじめ添加した重合開始剤により液状接着剤を重合させ
、前記の偏光フィルムとポリエステル樹脂フィルム全接
着させることにより行うことができる。

また、第２図に示した仕様の偏光板の製造は、例えば不
溶性ポリエステル樹脂フィルムに該ポリイソシアネート
化合物含有飽和ポリエステル樹脂の液状物を塗布し、こ
れを加熱下にポジイソシアネート化合物と飽和ポリエス
テル樹脂を反応させてポリエステル樹脂層とし、得られ
たポリエステル樹脂層を有する不溶性ポリエステル樹脂
フィルムを上記のポリエステル樹脂フィルムに代えて用
いるほかは上記と同様にして行うことができる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、ポジイソシアネート化合物で架橋され
たポリエステル樹脂層を設けたので、不溶性ポリエステ
ル樹脂フィルムを強固に接着する偏光板とすることがで
きて、耐久性、熱安定性、偏光特性にすぐれた偏光板と
することができる。

また、本発明の方法によればメタクリル酸メチ〃モノマ
ーポリエステ〃アクリレート系の液状接着剤を用いて膨
潤粘着化方式により接着するようにしたので、大きな接
着面積全創設することができてポリエステル樹脂層と偏
光フィルム層を強固に接着することができるうえに、膨
潤化されたポリエステル樹脂層と液状接着剤の重合体層
との界面部分に微視的に不均一な海鳥構造が形成され、
これに基づいて強固な接着強度が発現し、これらの結果
、強固に接着した表面保護層付偏光板を得ることができ
る。

〔実施例〕

冥施例１ 縦軸方向のみに延伸してなる不溶性ポリエチレンテレフ
タレートフィルム（厚さ７５μｍ）の片面に、トμエン
ー酢酸ブチ／Ｉ／混合溶媒で溶解した４０重量％ベース
の可溶性飽和ポリエステＶ樹脂（日立化成工業社製；商
品名：エスベＡ／１３１１）にトリレンジイソシアネー
ト３モルと１，１．１−）ラメチロールプロ３フ１ ％を添加したものを乾燥後の厚みが１５μｍになるよう
に塗布したのち、１３　０　’Ｃで１０分間乾燥させた
。

次に、上記の乾燥工程で形成されたポリイソシアネート
化合物で架橋された飽和ポリエステル樹脂からなるポリ
エステル樹脂層の面に下記の組成からなる液状接着剤を
塗布してその表層を膨潤させて粘着化させたのち、下記
の方法で作製したヨウ素系偏光フィルムを貼り合せ、同
様の貼り合せ処理をヨウ素系偏光フィルムの残る面にも
行ったのち、これを８０゛Ｃで１２時間加熱処理し、偏
光板を得た。

メタクリル酸メチル　　　　　　５０重量部ポリエステ
ルジアクリレート　　２０重量部（分子量　数百〜数千
） ２−ヒドロキシプロピルアクリレート　　　３０重量部
ペンシイ〜パーオギサイド　　　１．５重量部ヨウ素系
偏光フィルム ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素濃度１重量％
、ヨウ化カリウム濃度２重量％及びホウ酸４重量％に調
製した水溶液中に浸ｎ１シ、５０°Ｃで３〜４倍に延伸
して透光率４１％、偏光度９２％の偏光フィルム（厚さ
３０μｍ）を得た。

実施例２ 下記の液状接着剤？用い、８０″Ｃで１時間の加熱処理
としたほかは実施例１と同様にして偏光板を得た。

メタクリル酸メチＡ／　　　　　　　８０重量部ポリエ
ステルジメタクリレート　　　２０重量部（分子量　数
百〜数千） ２．２−アゾビス−（４−メトキシ　　１．５重量部−
２，４−ジメチルバレロ二トリＩｖ）実施例３ 下記の液状接着剤を用いたｆｔかは実施例１と同様にし
て偏光板ｆ、得た。

メタクリ／ｌ／酸メチル　　　　　　８０重量部ポリエ
ステルジメタクリレート　　　２０重量部（分子量　数
百〜数千） ２−ヒドロギシエチルアクリレート　　　　４０ｉｆｉ
ｆＪＳ２．２′−アゾビス−（２，４−ジメ　　　１．
５重量部チルパレロニトリＡ／） 実施例４ 下記の液状接着剤を用いたほかは実施例１と同様にして
偏光板を得た口 液状接着剤の組成 メタクリル酸メチル　　　　　　８０重量部ポリエステ
ルジアクリレート　　　　３０重量部（分子量　数百〜
数千） ２−ヒドロキシブチルメタクリ　　　　２０重量部レー
ト メチルエチルケトンバーオキサ　　　　２ｉ量ｆ３イド 実施例５ 下記の液状接着剤を用いたほかは実施例１と同様にして
偏光板を得た。

液状接着剤の組成 メタクリル酸メチ／Ｌ／８０重量部 ポリエステルジメタクリレート　　　２０Ｊ］ｉ量ＩＳ
（分子量　数百〜数千） １．４−ブチレングリコ−Ａ／　　　　　２０重量部モ
ノアクリレート ２、ｚ−アゾビス−４−メトキシ−１，２重量部２．４
−ジメチルパレロニトリ／Ｌ／）比較例１ ポリイソシアネート化合物を含有しない飽和ポリエステ
ル樹脂からなるポリエステル樹脂層としたほかは実施例
１と同様にして偏光板を得た。

比較例２ ポリイソシアネート化合物を含有しない飽和ポリエステ
ル樹脂からなるポリエステル樹脂層としたほかは実施例
２と同様にして偏光板を得た。

〔評価試験〕

偏光板における不溶性ポリエステル樹脂フィｌレムの９
０度剥離試験を行い、その剥離強度を調べた。但し、引
張速度は５０　ｍｍ　７分とした。結果を表に示した。

なお、表中で剥離強度を１．０ｋｇ１０１以上と表示し
たものは、不溶性ポリエステル樹脂フィルムが剥離せず
に破断したことを意味する。

表より、本発明の偏光板は、その接着強度にすぐれるこ
とがわかる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本発明の偏光板の構造例を表わした断
面図である。 １：ポリエステル樹脂層、２：液状接着剤の重合体層、
３：偏光フィルム層、４：不溶性ポリエステル樹脂フィ
ルム層。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ポリイソシアネート化合物で架橋された飽和ポリエ
   ステル樹脂からなるポリエステル樹脂層と、偏光フィル
   ム層と、これらを接着するメタクリル酸メチルモノマー
   ポリエステルアクリレート系の液状接着剤の重合体層と
   からなることを特徴とする偏光板。 ２、ポリエステル樹脂層が不溶性ポリエステル樹脂フィ
   ルム層に付設された状態で形成されてなる特許請求の範
   囲第１項記載の偏光板。 ３、不溶性ポリエステル樹脂フィルムが一軸延伸ポリエ
   ステル樹脂フィルムである特許請求の範囲第２項記載の
   偏光板。 ４、飽和ポリエステル樹脂とポリイソシアネート化合物
   とを反応させて得られたポリエステル樹脂層に、メタク
   リル酸メチルモノマーポリエステルアクリレート系の液
   状接着剤を塗布して該層の表層を膨潤させて粘着化させ
   、これに偏光フィルムを重ね合せたのち加熱して、あら
   かじめ前記のポリエステル樹脂層ないし液状接着剤に含
   有させた重合開始剤により液状接着剤を重合させ、前記
   の偏光フィルムとポリエステル樹脂層とを接着させるこ
   とを特徴とする偏光板の製造方法。 ５、ポリエステル樹脂層を不溶性ポリエステル樹脂フィ
   ルムに付設した状態で用いる特許請求の範囲第４項記載
   の方法。