JPS6163557A - 繊維補強セメント板の製造方法 - Google Patents

繊維補強セメント板の製造方法

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JPS6163557A
JPS6163557A JP18283084A JP18283084A JPS6163557A JP S6163557 A JPS6163557 A JP S6163557A JP 18283084 A JP18283084 A JP 18283084A JP 18283084 A JP18283084 A JP 18283084A JP S6163557 A JPS6163557 A JP S6163557A
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fibers
fiber
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健一 平尾
高田 貴
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は抄造性および曲げ強度に優れた有機繊維補強セ
メント板の製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は湿式抄造法によりセメント板を製造する際に繊維とセ
メントマトリックスとの界面接合力を著しく向上させ、
抄造性を高め、成型養生後の曲げ強度を大巾に増大させ
ることのできる繊維補強セメント板の製造方法に関する
ものである。従って、本発明は平板、波板などスレート
製品の製造に適し、建築、木工などの分野に有用な資材
を提供するものである。
〔従来の技術〕
従来石綿セメント平板、波板等に公知の製造方法として
丸網式および長網式の湿式抄造法があ◇。
中でもハチニック法と呼ばれる丸網式抄造法は過去数十
年間好ましい手法とされてきた。このセメント補強用石
綿MA維はセメントマトリックスとの親和性が非常に良
好であり、接合力も強く、長繊維と短1AIiNの適当
な混在は抄造効率を高め、補強効果を十分にする理想的
なセメント補強用繊維である。
しかし、石綿繊維はほとんど輸入に頼っているため価格
変動があることおよび世界的に取扱い上の有害性が問題
視されるといった事情から石綿を代替しうる材料の出現
が待望されているのが現状である。この石綿繊維の代替
物としてガラス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイ
ロン、ポリアクリル、ビニロン、炭素41i11t、ア
ラミド、アルミナ等の無機、有機繊維が利用されようと
している。
しかしながら、抄造法において補強効果に優れ、耐久性
に冨んだセメント板を得るには次の条件、すなわち ■ 細径の!l維がm維同志が絡まることなく、短mN
一本一本に分離し、セメント懸濁液(スラリー)中に均
一に分散すること。
■ 抄造性および補強効果に大ぎな影響をおよぼす繊維
とセメントとの親和性が良好であり、接着力が強いこと
■ 耐久性、特に耐アルカリ性に優れていること。
などが要求されるが、これまで利用されようとしている
有機および無i繊維はt記の要求をすべて満足するもの
でなかった。
例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系
繊維は疎水性であるため分散性が悪く、セメントスラリ
ツクスとの親和性に乏しく、接合力も極めて弱い。ガラ
ス繊維は耐アルカリ性に乏しく、接合力も十分でない。
アラミド繊維、炭素繊維は分散性が悪く、接合力も極め
て弱く、またコスト高のため採用されるに至ってない。
一方、ビニロンおよびアクリル繊維は耐アルカリ性に優
れ、セメントマトリックスとの接着性も良く、さらに近
年高強力、高弾性率を保持したものが出されアスベスト
代替inとして有望視されつつあるが、セメントスラリ
ー状態におけるセメント粒子と繊維との接合力が弱いた
めこれらl!雑のみで補強されたセメント板を抄造する
ことは極めて困難である。
一方、上記欠点を改良するため種々の方法が提   案
されてきている。例えば、特開昭55−62833号公
報には石綿繊維無配合のセメントスラリーに強アニオン
系、中力チオン系、弱カチオン系の凝集剤のいずれか1
種を10〜8001)I)III添加してセメント板を
抄造する方法が開示されている。
しかしながら、この方法では凝集剤の添加によってセメ
ント粒子のフロックが形成されるため抄造時にワイヤシ
リンダからセメント粒子の流出が防止され抄造効率の向
上はある程度期待できるが、繊維とセメント粒子との接
合はほとんど望めず、抄造工程での剪断力で容易に繊維
とセメント粒子とが分離してスラリーの不均一性を招き
、結局成型養生後のセメント板の性能向上も期待できな
い。
また、特公昭43−2117号公報および特開昭55−
60049号公報にはtEMに微粉末の硅酸類を付着さ
せ、それに凝集剤のような高分子電解質を添加しセメン
ト粒子とIIMを接合する方法が開示されており、これ
らはいずれも高い膨潤性と吸水性を持ち凝集助剤として
知られているシリカ系物質と凝集剤の併用によって繊維
とセメント粒子からなるフロックを形成させるものであ
る。
前者はナイロンあるいはポリプロピレン等合成!11I
Iをシリカ系微粉状無機物質の水分散液で処理した後、
セメントを投入攪拌しつつポリアクリルアミドの如き凝
集剤を添加してセメント粒子を該合成繊維の表面に凝集
吸着させるものであるが、この方法ではだとえシリカ系
無機物質とセメント粒子との接合は期待できたとしても
、シリカ系無機物質と合成IINとの接合は必ずしも十
分なものではない。
一方、後者は表面積の大きい硅酸類、高分子電解質およ
びフィルム形成能を有する樹脂などからなる水懸濁液で
繊維を処理した後、セメント、硅酸微粉末および高分子
電解質などからなるセメントスラリーと混合するもので
、フィルム形成能を有する樹脂の併用によってIINと
珪酸類およびセメント粒子との接着性は期待できてもm
lに付与されるサイズ剤の母が1〜25%と多いことも
あってm維が集束し、単繊維一本一本に分離することは
困難であり均一な分散性は望めない。
さらに、特開昭56−134553号公報にはアニオン
性又は/及びノニオン性界1111i活性剤、ヵチオン
性油剤を0.01〜3重量%塗布したポリビニルアルコ
ール系合成繊維を用いるセメント材料の強化方法が、ま
た特開昭56−13455号には処理剤としてカチオン
性油剤と非イオン性または両性の界面活性剤を混用する
方法が開示されている。
しかしながら、これらの方法による場合、セメント製品
における繊維とセメント粒子との接着力の向上効果、即
ち曲げ強度の向上効果についてはある程度期待できるが
、抄造性、つまりスラリー状態における繊維とセメント
粒子との接合力が十分でないため良好に抄造することが
できず、得られるセメント板も性能が劣るという欠点が
ある。
前述のように、抄造法によってセメント板を製造する場
合、抄造工程でlJAM1表面にセメント粒子が多分に
、かつ強固に定着し、しかも均一に分散したスラリーが
得られるとともに該定着状態および分散状態を保持しな
がら丸網シリンダあるいは長網で抄き上げることにより
均一性のよいフェルト状物を形成できることが重要であ
るが、従来の方法ではスラリー状態における繊維とセメ
ント粒子との接合力やスラリーの分散性が十分でないた
め抄造性は必ずしも満足されるものでなく、結果として
セメント板の性能向上を阻害していた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明はかかる従来技術の諸欠点に鑑み創案されたもの
で、その目的はセメント補強用tillとして石綿以外
の繊維を使用しながら、極めて抄造性が優れ、良好な性
能を有するセメント板を得ることができるm維補強セメ
ント板の製造方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
かかる本発明の目的は、有機繊維で補強されたセメント
スラリーからセメント板の製造する方法において、ノニ
オン性高分子凝集剤あるいはカチオン性高分子凝集剤を
付着させた有機繊維とセメントとを水に均一分散させた
後、該スラリーにアニオン性高分子凝集剤を添加して、
該有機繊維の表面にセメント粒子を凝集吸着せしめ、続
いて得られたスラリーを抄造するようにした繊維補強セ
メント板の製造方法により達成される。
本発明において使用される有機繊維とはポリエチレン、
ポリプロピレン、ナイロン、ビニロン、レーヨン、ポリ
アクリロニトリル、アラミド、耐炎化mM’8が挙げら
れるが、特にアクリル系合成!l帷が望ましい。
また使用される繊維としては、デニールが0゜5〜10
d1強度が5CJ/d以上、望ましくは6g/d以上、
弾性率が12C1/d以上、繊維長が0.5〜15nw
nの繊維が好適に使用される。セメントに対するl1m
の混入量は0.5〜5重量%が適当であり、0.5%未
満では十分な補強効果が発現されず、またこの範囲を上
田ると分散性が悪くなり補強効果の増大が期待できない
。上記繊維にバルブ、アクリル系フィブリル化II I
lt、芳香族ポリアミド系フィブリル化繊維、石綿繊維
等の微細II Iltを補助的に併用することができる
ことは言うまでもない。
本発明において使用されるセメントとは水和によって硬
化するものをいい、例えばポルトランドセメント、アル
ミナセメント、スラグセメント、シリカセメント、石膏
、珪酸カルシウム等が挙げられる。そして、これらセメ
ントに多孔性構造あるいは軽量構造を付与するため、パ
ーライト、シラスバルーン、ガラスバルーン等を混合す
ることもできる。
次に、本発明において有機繊維に付着させる高分子凝集
剤としては次のものが挙げられる。即ち、ノニオン性高
分子凝集剤としてはポリアクリルアミド、ポリエチレン
オキサイドなどが、またカチオン性高分子凝集剤として
はポリアルキルアミノアクリレートあるいはメタアクリ
レート、アミノアルキルアクリレートあるいはメタアク
リレートとアクリルアミドとの共重合物、ポリアクリル
アミドマンニッヒ変性物−、ポリエチレンイミン、ポリ
アミン、ジアリルアンモニウムハロゲン化物の環化重合
物および二酸化イオウとの共重合物、ポリビニルイミダ
シリン、水溶性アニリン樹脂塩酸塩、ヘキサメヂレンジ
アミン・エピクロルヒドリン重縮合物などが挙げられる
。これら高分子凝集剤のうち耐アルカリ性および凝集性
の点からポリアクリル7ミド系、ポリアクリレート系お
よびポリメタアクリレート系のものが特に望ましい。
また、これら高分子凝集剤の分子量は後述するようにセ
メント粒子との架橋吸着の点から100万〜1500万
、望ましくは300万〜1000万の範囲が好適である
さらに、mMに対するこれら高分子凝集剤の付着量は0
.01〜1重量%、望ましくは0.05〜0.6重量%
とするのが好ましい。この範囲より付着量が少ないとセ
メントマトリックスとII雑との接合力が弱く、またこ
の範囲より付着量が多いと1331ffl同志の接着が
生じセメントスラリー内への繊維の分散性が著しく低下
する。
次に繊維に高分子凝集剤を付着させるには約0゜1%高
分子凝集剤水溶液に繊維を浸漬し、絞りローラ、遠心分
離などにより適度に脱水することにより行なわれる。こ
の時脱水された繊維は乾燥することなく湿潤状態に保つ
のが水への分散性を良くする上で望ましい。特に高分子
凝集剤が固体である場合、4g雑に高分子凝集剤の水溶
液を付着した後乾燥すると集束性が増し水への再溶解に
時間がかかるため水への分散性は著しく低下することと
なる。
本発明における繊維とセメント粒子との接合方法は、高
分子凝集剤の凝集効果を応用するもので、電荷の中和に
よる吸着と高分子鎖による架橋によって行なうものであ
る。即ちセメント粒子は通常水中でカチオンに帯電して
おり、これをアニオン性高分子凝集剤で凝集させてフロ
ックを形成させるとともに該フロックと繊維表面のノニ
オン性あるいはカチオン性高分子凝集剤とを吸着・架橋
させることによりIl¥11とセメント粒子との接合を
はかるものである。従って、繊維に付着させる高分子凝
集剤のイオン性はカチオン性の方が望ましいが、高分子
鎖の架橋効果も働くためノニオン性の凝集剤も使用でき
る。しかし、反対イオンのアニオン性高分子凝集剤を繊
維に付着させると電気的反発を生じ!l維とセメント粒
子との接合は達成されない。この意味から、本発明の接
合方法においては高分子凝集剤の分子鎖はともに充分大
きいことが重要である。
また本発明において、!ll衣表面セメント粒子を吸着
・架橋させるためのアニオン性高分子凝集剤としては、
ポリアクリルアミド部分加水分解物、ポリアクリル酸ソ
ーダまたはアクリルアミドとアクリル酸ソーダとの共重
合物などがある。これらアニオン性高分子凝集剤のうち
凝集性、接合性の点から特にアクリルアミド系のものが
望ましい。
また、その分子量は100万〜1500万の範囲が好適
であって、この範囲をはずれると凝集能力が著しく低下
したり、逆にフロックが粗大になりスラリーの不均一性
を招いたりして抄造効率を低下する原因となる。
一方、上記アニオン性高分子凝集剤の分子量が特に40
0万〜900万の範囲では繊維表面に吸着・架橋するセ
メント粒子のフロックが細かく適度な大きさになり、繊
維およびスラリーの分散性が向上し、得られるセメン、
ト板の曲げ強度は著しく増大する。
ざらに、これらアニオン性高分子凝集剤の添加量は凝集
性能および抄造効率からスラリー中の固形分に対し30
〜600 ppmが好適で、ある。また、この時上記ア
ニオン性高分子凝集剤と併用して無機系凝集剤を用いる
と繊維とセメント粒子が接合した時形成されるフロック
が緻密になり、しかも強固になってスレート抄造工程に
おける剪断力に対し強い抵抗力を持ち、一段と抄造性が
向上する。
ここで用いられる無機系凝集剤とは硫酸アルミニウム、
アルミン酸ソーダ、1iiI!酸第−鉄、硫酸第二鉄、
塩化第二鉄、ポリ塩化アルミニウム等通常のものが挙げ
られる。これらの無機系凝集剤のうちカチオン系のコロ
イドイオンを形成するものが望ましく、特に硫酸アルミ
ニウムは好適である。
さらに、上記高分子凝集剤および無機凝集剤の性能を発
揮させたり、凝集剤の効果を高める目的で消石灰、ソー
ダ灰、ケイ酸ソーダ、ベントナイト、フライアッシュ等
の凝集助剤を用いることができることは言うまでもない
〔実施例〕
以下、本発明を実施例で具体的に説明する。
実施例1〜3 表1の実i例1〜3に示すような高分子凝集剤をそれぞ
れ用いて有効成分0.1%の水溶液を調整し、それにア
クリル系合成1ift(デニール1゜Od、強度6.9
a/d、伸度9.1%、弾性率154Q/d)を至)台
で5分間浸漬し、遠心分離機を用いて過剰の水分を除去
した。この時凝集剤の付着Pは約O1″1重量%であっ
た。次いで、この高分子凝集剤を付着させたアクリル系
合成繊維を乾燥することなく5面の長さにカットした。
得られた繊維とセメント粒子との接合力をみるため次の
方法で測定した。即ち、上記で1qられたカット繊維0
.2q(但し実施例1のみAα2(SO4)3.0a 
 (Of−1)2各0.20添加)を水0.2ひに入れ
攪拌した後、ポルトランドセメント9.2gを加え再び
攪拌した。ついで低速a ff下でアニオン性セメント
凝集剤(ポリアクリルアミド部分加水分解物、三洋化成
製強アニオン゛サンフロック” A H−330P )
をそれぞれ固形分に対し200 ppm添加して繊維表
面にセメント粒子を定着させた。このようにして調整し
たスラリーを40 Orpmの撹拌機で0〜15分攪拌
し・た後、4oメツシユの金網で)濾過した。金網上の
固形分を105℃で乾燥し重帛を測定してセメント保持
率を求め、表1に示した。
次いで次の方法でセメント板を成型し、曲げ試験を行な
い、結果を表1に示した。即ち上記で得られたカットi
8[1cl、クラフトバルブ10Cl、Aα2 (80
4)310QおよびCa (○H)210CIを水10
αに入れ攪拌した後、ポルトランドセメント460Qを
加え再び攪拌した。次いで低速攪拌下で7ニオン性セメ
ント凝集剤(強アニオンAs−3)を固形分に対し20
01)l)m添加して繊維表面にセメント粒子を定着さ
せてスラリーを調整した。次に、このスラリーを50メ
ツシユの金網を敷いた20Cra×25CI11の金型
内に移して濾過しだ後、約100kq/cnfの圧力で
1分間プレスして厚さ約6mlのセメント板を成型した
。次いで、20’C1100%Rl−1r−1日間、2
0℃水中で6日間養生を行なった後、J Is−に−6
911に準じて曲げ強度を測定した。
比較例1〜3 表1に示すような高分子凝集剤(比較例1)と界面活性
剤あるいは油剤(比較例2.3)を用いた以外は実施例
1と全く同様にしてスラリーを調整し、接合力の測定、
セメント板の成型およびその曲げ試験を行なった。
表1の実施例1〜3および比較例1〜3の測定結果か明
らかなごとく、本発明のごとくノニオン性またはカチオ
ン性高分子凝集剤を付着した繊維を用いたものはセメン
トの保持率が太きく、tllft表面にセメント粒子が
強固にしかも多桁に定着しているため抄造性に優れてい
る。その上得られたセメント板は繊維の素扱けがなく、
曲げ強度も大ぎい。一方、アニオン性高分子凝集剤を側
管させた比較IIII 1はセメントの保持率が小さく
、セメン1〜板の性能も悪かった。また、通常の水分散
性界面活性剤あるいは油剤を付着させた比較例2,3は
イオン性に関係なくセメントの保持率が小さく、セメン
ト板の性能も悪いものであった。
実施例4〜8、比較例4〜5 アクリル系合成m維に付着させるカチオン性高分子凝集
剤として分子m300万のポリジメチルアミノエチルメ
タアクリレート(強カチオン品)をそれぞれ用い、また
繊維表面にセメント粒子を吸着・架橋させるセメント凝
集剤として表2に示すようなアニオン系、ノニオン性お
よびカチオン性高分子凝集剤を用いた以外は実施例1と
全く同様にしてスラリーを調整し、接合力の測定および
セメント板の成型とその曲げ試験を行なった。各々の測
定結果ね表2に示す。本発明のごとくアニオン性高分子
凝集剤を用いて繊維表面にセメント粒子を定着させたも
のは、セメントの保持率が大きい上にセメント板の曲げ
強度が高い。ここで、このアニオン性高分子凝集剤の分
子量が500万および750万のものは特に曲げ強度が
高く、性能の良いセメント板が得られた。一方、セメン
ト凝集剤としてノニオン性あるいはカチオン性高分子凝
集剤を用いるとセメントの保持率が小さく、セメント板
の性能も劣っていた。
実施例9、比較例6 ポリビニルアルコール繊N(デニール1.Od。
強度6.7g/cj、伸度9.4%、弾性率133a/
d)およびE−ガラス繊維(日東紡製、ECG)を用い
て、実施例1と同様にして(但し、繊維の混入役は実施
例1と同じ体積分率になるようにそれぞれ調節した)分
子1300万のカチオン性高分子凝集剤ポリジメチルア
ミノエチルメタアクリレートを付着させ、またセメント
凝集剤として分子量500万のアニオン性高分子凝集剤
ポリアクリルアミド部分加水分解物(強アニオン品)を
用いて繊維表面にセメント粒子を吸着・架橋させスラリ
ーを調整し、接合力の測定およびセメント板の成型とそ
の曲げ試験を行った。表3にその測定結果を示す。ビニ
ロン繊維にも本発明は有効である。一方、無機磁雑であ
るガラス繊維においては効果が少なく、セメント保持率
およびセメント板の曲げ強度はともに低いものであった
〔発明の効果〕
本発明は上述のごとくノニオン性あるいはカチオン性高
分子凝集剤を付着させた有機繊維とセメントから懸濁水
溶液を作り、これにアニオン性高分子凝集剤を添加する
ことによりセメント粒子が繊維表面に多く定着し、しか
も接合力が極めて強く分散性の良いスラリーが得られる
。このスラリーは抄造工程での剪断力に十分耐え得るも
のであり、抄造時に金網を通過するセメントのロスが少
なく、抄き上げられる固形分が多く抄造効率を大幅に向
上させることができる。さらに、繊維の分散性およびセ
メントとの接着性が良いため抄造されたセメント板の曲
げ強度が大きく高い補強効果が達成される。従って、本
発明のIff補強セメント板の製造方法は建設あるいは
土木分野の各種スレート製品、成形品等を製造する場合
極めて有用である。
特許出願人  東 し 株 式 会 社手続ネ「n正置 59.9.7 昭和  年  月  日

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)有機繊維で補強されたセメント板の製造方法にお
    いて、ノニオン性高分子凝集剤あるいはカチオン性高分
    子凝集剤を付着させた有機繊維とセメントとを水に均一
    分散させた後、該スリラーにアニオン性高分子凝集剤を
    添加して、有機繊維の表面にセメント粒子を凝集吸着せ
    しめ、続いて得られたスラリーを抄造することを特徴と
    する繊維補強セメント板の製造方法。
  2. (2)有機繊維の表面にセメント粒子を凝集吸着せしめ
    るアニオン性高分子凝集剤の分子量が400万〜900
    万である特許請求の範囲第(1)項記載の繊維補強セメ
    ント板の製造方法。
  3. (3)有機繊維がアクリル系合成繊維である特許請求の
    範囲第(1)項又は第(2)項記載の繊維補強セメント
    板の製造方法。
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