JPS6160252A - 部分的にチル化した鋳鉄製軸の鋳造用鋳物型 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、内燃機関におけるカム軸又はバランス軸等の
ように、一部のみを部分的にチル化した鋳鉄製軸を鋳造
するための鋳物型に関するものである。

〔従来の技術とその問題点〕

一般に内燃機関におけるカム軸は、鋳鉄の鋳造によって
製作され、その鋳造に際してカムの外周部分のみをチル
化していることは周知の通りであり、その鋳造に際して
カムの外周部分のみを部分的にチル化するには、例えば
実開昭５４−１５００８号公報に記載されているように
、砂によって軸全体に対する鋳物型を成形するとき、そ
の鋳物型内の所定個所に冷し金を埋設して鋳物型を成形
し、この冷し金により、鋳物製の所定個所のみをチル化
することが従来の一般的な方法であった。

しかし、このように砂によって鋳物型を成形するとき、
同時に冷し金を所定個所に埋設しつつ鋳物型を成形する
には、多大の手数を必要とすることに加えて、鋳造後に
おける冷し金の鋳物砂からの分離・回収にも多大の手数
を要するので、生産性が極端に悪くて、著しくコスト高
になると共に１、　　加工精度が低く、且つ、砂型であ
るために軸表面の鋳肌も悪いのであった。

そこで最近では、鋳物型の全体を耐熱性の金属製にし、
この金属製鋳物型の温度制御を行うことにより、鋳造品
の全体がチル化するのを防止して鋳造するようにした技
術が一部の分野において行なわれている。

この方法は、前記砂製の鋳物型の場合に比べて生産性及
び加工精度が良く、且つ鋳肌も良い等の利点を有するが
、金属製の鋳物型の場合には、金属製鋳物型全体の温度
制御は容易であっても、金属製鋳物型における一部分の
みを温度制御することは不可能に近いから、この金属製
鋳物型を、前記内燃機関における鋳鉄製のカム軸の鋳造
に適用して、カム軸におけるカム部分のみをチル化した
状態で鋳造しようとしたときには、カム以外の部分もチ
ル化することになり、この不測にチル化した部分のため
に軸全体の機械的加工性が低下したり、軸が当該不測に
チル化した部分で折れたりする不具合が発生することが
ある。

本発明は、前記内燃機関における鋳鉄製のカム軸のよう
に一部のみを部分的にチル化した軸を、砂製の鋳物型を
使用することなく鋳造する場合において、チル化する部
分には冷し金を使用する一方、チル化しない部分には、
鋳物型の材料として高い耐熱性と断熱性とを有するセラ
ミックを使用することより、チル化する部分以外の部分
がチル化するのを確実に防止できるようにしたものであ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

このため本発明は、バックアップ型を、被鋳造軸の軸線
を挟んで複数個に縦分割し、該各分割バンクアップ型の
内部には、前記被鋳造軸のうちチル化する部分の位置に
当該チル化部分の形状に対応する鋳造用キャビティーを
凹み形成した冷し金を装着すると共に、前記被鋳造軸の
うち非チル化部分の位置に当該非チル化部分の形状に対
応する鋳造用キャビティーを凹み形成したセラミック製
鋳物型を装着した構成にしたものである。

〔実施例〕

以下本発明を第１図〜第３図に示すように２つのカム２
．２の外周面のみをチル化して鋳造した内燃機関用の鋳
鉄製カム軸１の鋳造に適用した場合の実施例について説
明すると、第４図〜第６図において符号３，４は、被鋳
造軸の一つの例である前記カム軸１の軸線を挟んで左右
２つに縦分割された分割バックアップ型であり、該両分
割バックアップ型３．４は例えば鋳鋼等の良熱伝達型の
材料で作られており、目、つ、両分割バックアップ型３
，４のうち一方の分割パンクアップ型３は固定され、他
方の分割バックアップ型４は前記固定の分割バックアッ
プ型３に対して図示しない機構により前後移動するよう
に構成されている。

前記両分割ハックアップ型３．４の対向内部には、前記
カム軸１のうちチル化するカム２．２の位置つまり第１
図に示すように（ａ）、　　（ｂ）の長さの部分に、冷
し金５，６．７．８を各々装着して、この冷し金対５，
６及び７，８の接合面に、前記カム２，２部分つまり長
さくａ）、　　（ｂ）の部分の外周形状に対応する鋳造
用キャビティー（Ａ）、（Ｂ）を凹み形成すると共に、
前記両分割バックアップ型３．４の対向内部には、前記
カム軸ｌのうちカム２．２以外の部分でチル化しない非
チル化部分の位置つまり第１図に示すように（ｃ）、　
　（ｄ）、　　（ｅ）の長さの部分に、セラミック製の
鋳造型９，１０．１１，１２．１３．１４を各々装着し
て、この鋳造型対９．１０及び１１゜１２並びに１３．
１４の接合面に、前記長さくＣ）、　　（ｄ）、　　（
ｅ）の部分の外周形状に対応する鋳造用キャビティー（
Ｃ）、　　（Ｄ）、　　（Ｅ）を凹み形成する。

なお、前記冷し金５．６．７．８及び鋳造型９゜１０．
１１，１２．１３．１４は、両分割バンクアップ型３．
４に対して、当該分割バックアップ型３．４にボルト１
５’、１６’、１７’、１Ｂ’にて着脱自在に取付く押
え板１５，１６，１７゜１８にて熱膨張のための若干の
融通性もった状態で移動不能に保持され、また、両分割
バックアップ型３，４内には、押し湯兼湯口（Ｆ）を形
成するためのセラミック製湯口型１９．２０と、同じく
セラミック製の底型２１，２２が装着されている。更に
また、前記各鋳造型９．１０．１３及び１４の各々は、
カム軸の直径が相違する個所毎に複数個に分割した分割
鋳造型９ａ、９ｂ、９ｃ。

９ｄ、９ｅ、ｌＯａ、１０ｂ、ｌｏｃ、１０ｄ。

１０ｅ、１３ａ、１３ｂ、１３ｃ及び１４ａ、１４ｂ、
１４ｃによって構成されている。

前記両分割ハックアップ型３，４を第４図に示すように
接合し、且つこの接合状態に保持したのちに、湯口（Ｆ
）から溶融鋳鉄を注入することにより、各鋳造用鋳造用
キャビティー（Ａ）、（Ｂ）、　　（Ｃ）、　　（Ｄ）
、　　（Ｅ）内における熔融鋳鉄のうちカム２，２用キ
ヤビテイー（Ａ）、　　（Ｂ）における熔融鋳鉄は、当
該キャビティー（Ａ）。

（Ｂ）を形成する冷し金５．６．７，８に接して急速に
冷却されてチル化する一方、他のキャビティー（Ｃ）、
　　（Ｄ＞、　　（Ｅ）内の溶融鋳鉄は、当該キャビテ
ィー（Ｃ）、　　（Ｄ）、　　（Ｅ）を形成するセラミ
ック製鋳造型９，１０．１１，１２．１３．１４の断熱
作用のために徐々に冷えることになるからチル化される
ことはないのである。

すなわち、カム軸１のカム２．２の外周面を冷し金５．
６．７．８によってチル化できる一方、カム２．２以外
の部分がチル化するのをセラミック製鋳造型９，１０．
１１，１２．１３．１４によって確実に回避するように
して、カム軸１を鋳造することができるのであり、鋳造
後において両分割バックアップ型３，４を開くことによ
り、鋳造カム軸１を取り出すことができるのである。

なお、鋳造の速度を高めるには、両分割バックアップ型
３，４に冷却水ジャケットを設ける等して両分割バンク
アップ型３，４の全体を強制的に冷却するようにすれば
良く、この強制冷却による場合には、各冷し金５．６．
７．８を図示のように両分割バンクアップ型３，４に接
触して、各冷し金から両分割バックアップ型３，４への
熱伝達を向上すれば、冷し金によるチル化の効果を確保
できるのであり、また、本発明は、前記実施例の内燃機
関用の鋳鉄製カム軸に限らず、内燃機関における鋳鉄製
バランス軸等の他の鋳鉄製軸の鋳造にも適用できること
は言うまでもない。

〔発明の作用・効果〕

以上の通り本発明によると、内燃機関におけるカム軸等
のように一部分のみをチル化した鋳鉄製の軸を、冷し金
とセラミック製鋳造型との組合せによって、チル化以外
の部分がチル化することなく鋳造できるから、チル化以
外の部分がチル化することに伴う加工性の低下及び軸が
折れることを確実に回避できる一方、チル化以外の部分
はセラミック製鋳造型によりチル化部分は冷し金による
から鋳肌が滑らかになると共に、鋳造に際しての寸法精
度を向上できるのであり、その上、ここに使用したセラ
ミック製鋳造型及び冷し金は何回も繰り返して使用でき
ると共に、従来の砂製の鋳物型のような砂込めの作業、
及び冷し金の分離・回収作業を必要しないから、軸の鋳
造に要するコストを著しく低減できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は内燃機関用カム軸の正面図、第２図は第１図の
ｎ−ｎ楔断面図、第３図は第１図の■−■視断面断面図
４図は本発明実施例鋳造型の縦断正面図、第５図は第４
図のＶ−Ｖ面断面図、第６図は第５図のｖ＋−ｖｒ視凹
断面図ある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）、バックアップ型を、被鋳造軸の軸線を挟んで複
   数個に縦分割し、該各分割バックアップ型の内部には、
   前記被鋳造軸のうちチル化する部分の位置に当該チル化
   部分の形状に対応する鋳造用キャビティーを凹み形成し
   た冷し金を装着すると共に、前記被鋳造軸のうち非チル
   化部分の位置に当該非チル化部分の形状に対応する鋳造
   用キャビティーを凹み形成したセラミック製鋳物型を装
   着したことを特徴とする部分的にチル化した鋳鉄製軸の
   鋳造用鋳物型。