JPS6150641B2 - - Google Patents

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JPS6150641B2
JPS6150641B2 JP54039881A JP3988179A JPS6150641B2 JP S6150641 B2 JPS6150641 B2 JP S6150641B2 JP 54039881 A JP54039881 A JP 54039881A JP 3988179 A JP3988179 A JP 3988179A JP S6150641 B2 JPS6150641 B2 JP S6150641B2
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JP
Japan
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compound
polyethyleneimine
porous support
membrane
composite membrane
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JP54039881A
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JPS55132602A (en
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Shuzo Fukuchi
Tetsuzo Hayashi
Hiroya Kobayashi
Ryoichi Oshiumi
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
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Priority to GB8011267A priority patent/GB2048718B/en
Priority to DE3013171A priority patent/DE3013171C2/de
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Publication of JPS6150641B2 publication Critical patent/JPS6150641B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/02Polyamines
    • C08G73/0206Polyalkylene(poly)amines
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D69/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by their form, structure or properties; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D69/12Composite membranes; Ultra-thin membranes
    • B01D69/125In situ manufacturing by polymerisation, polycondensation, cross-linking or chemical reaction
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/58Other polymers having nitrogen in the main chain, with or without oxygen or carbon only
    • B01D71/60Polyamines
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/58Other polymers having nitrogen in the main chain, with or without oxygen or carbon only
    • B01D71/60Polyamines
    • B01D71/601Polyethylenimine
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/02Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/26Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/265Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from polyamines and polycarboxylic acids from at least two different diamines or at least two different dicarboxylic acids

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新しい高性能半透性複合膜およびその
製法に関するものである。 近年、膜を用いる分離法が広く用いられるよう
になつてきたが、その内でも逆浸透法および限外
過法は着実にその用途を広げつつあり、将来性
のある分離法である。とりわけ逆浸透法は相変化
をともなわない分離法であるので、他の分離技術
と比較してエネルギーコストが低い分離法であ
り、そのうえ低分子量の溶質の分離が容易に行な
えることから、カン水あるいは海水の淡水化のよ
うな無機物の分離だけでなく、食品工業、都市下
水、メツキ工業あるいはパルプ工業等の広範な廃
水処理に広く用いられようとしている。 従来、逆浸透膜の代表的なものとしては、酢酸
セルロース膜および芳香族ポリアミド膜が知られ
ている。これらの逆浸透膜は、通常、半透性のあ
る重合体を溶剤に溶かしてつくつたいわゆる“キ
ヤスト液”より製膜してつくられる不均質膜であ
る。しかしながら、これらの不均質膜は多孔性の
支持体層と緻密層とを同一の重合体でつくるとこ
ろに無理があり、重合体の種類、重合体をとかす
溶剤の種類、製膜条件あるいは膜の後処理方法等
について、これまで広範な検討がなされているに
もかかわらず性能のよい膜を得ることは困難で、
逆浸透法の分離コストの低下に特に重要と考えら
れる透過水量の大きな向上は望めないという欠点
がある。 不均質膜の欠点を補うものとして、近年、複合
膜が注目されている。この複合膜というのは、あ
らかじめつくつておいた多孔性支持体の上に溶質
排除性のある緻密層をのせたものであり、多孔性
支持体と緻密層の素材は任意に選択して組合わせ
ることができる。複合膜の例として、例えばセル
ロースエステルのような多孔性支持体上につけた
ポリアミンを架橋剤をもちいて界面重縮合反応さ
せて複合膜をつくる方法(米国特許第3744642号
明細書)、ポリスルホンのような多孔性支持体上
に被覆したポリエチレンイミンフイルムをトリレ
ンジイソシアネートのような多官能性架橋剤と界
面重縮合反応させることによる逆浸透膜の製造法
(日本国特開昭49−133282号明細書)、アクリロニ
トリルまたはエピクロルヒドリンをグラフト化し
たポリエチレンイミンをイソフタロイルクロライ
ドのような架橋剤で界面重縮合反応させることに
よる逆浸透膜の製造法(日本国特開昭和52−
127481号明細書)等が知られている。 一般に逆浸透膜の性能は、単位時間に単位面積
を透過する水の量をあらわす透過水量と、溶質の
透過をいくら阻止できるかをあらわす排除率(溶
質排除率)との二つの値で表わされている。逆浸
透膜の膜本来の性能というものは膜の素材によつ
て決まつてしまうものであり、透過水量と排除率
とはバランスしているものである。即ち、一般に
膜の製膜条件を変化させて透過水量を大きくする
と排除率は低下し、逆に排除率を高くすると透過
水量は小さくなる。 今後、逆浸透法が分離技術として広範に用いら
れるためには、分離コストの一層の低下が望まれ
ており、そのための方法として透過水量が大きく
てしかも排除率の高い半透膜の開発が望まれてい
る。しかしながら、これまで知られている膜素材
では透過水量と排除率の両方を満足させる高い性
能の半透膜は得られていない。また、これまで知
られている多数の膜素材では、例えば微生物によ
る分解、塩素あるいは酸化剤による劣化、圧密化
による透過水量の低下等の種々の欠点をも有して
いる。 本発明者らは、従来の半透膜が有する欠点を克
服すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成さ
せるに至つたものである。従つて本発明の目的
は、大きな透過水量と高い排除率を有し、経時変
化が少く且つ耐塩素性に優れた高性能半透性複合
膜を提供するにある。又、本発明の他の目的は、
このような高性能半透性複合膜を工業的に再現性
よく製造する方法を提供するにある。 即ち、第1の発明の高性能半透性複合膜は、多
孔性支持体上で下記化合物(A)および化合物(B)と化
合物(C)とを反応させることにより得られる架橋薄
膜を有することを特徴とするものである。 化合物(A):ポリエチレンイミンおよび/またはポ
リエチレンイミン誘導体 化合物(B):ピペラジンおよび/またはピペラジン
誘導体 化合物(C):アミノ基と反応することのできる官能
基を1分子中に2個以上有する多官能性架橋剤 また、第2の発明の製法は、多孔性支持体上に
下記化合物(A)および下記化合物(B)からなる組成の
薄膜を調製し、次いで下記化合物(C)の溶液で処理
したのち熱処理操作をほどこすことにより、化合
物(A)および化合物(B)と化合物(C)との反応物からな
る架橋薄膜を形成することを特徴とするものであ
る。 化合物(A):ポリエチレンイミンおよび/またはポ
リエチレンイミン誘導体 化合物(B):ピペラジンおよび/またはピペラジン
誘導体 化合物(C):アミノ基と反応することのできる官能
基を1分子中に2個以上有する多官能性架橋剤 従来、ポリエチレンイミンまたはポリエチレン
イミン誘導体を膜素材とする半透膜としては、日
本国特開昭和49年−133282号明細書、日本国特開
昭和52年−127481号明細書等が知られているが、
ポリエチレンイミン単独の架橋膜では小さい透過
水量の膜しか得られず、しかも耐塩素性を向上さ
せるためにグラフト化したポリエチレンイミン誘
導体を用いると、透過水量はさらに小さくなると
いう欠点があつた。 また、ピペラジン環を有する重合体を膜素材と
する半透膜としては、例えば、日本国特公昭和48
−22899号明細書、日本国特公昭和48年−35153号
明細書等の如く、広く検討されたけれども、極端
に小さい透過水量か、あるいは非常に低い排除率
をもつた膜しか得られていない。本発明者らは、
高い排除率を保持しながら、しかも大きな透過水
量を有し、さらに、耐塩素性の向上するような高
性能の膜素材について鋭意研究を重ねた結果、本
発明に到達したものである。 本発明によつて得た半透性複合膜が、なぜ高い
排除率を保持しながら、しかも大きな透過水量を
有するのか、その原因については現在までのとこ
ろ解明されていない。また、先行技術からは全く
予測されざることであつた。 本発明で用いられる多孔性支持体としては、当
業界で一般に知られている種類のものを用いる事
ができる。例えば、酢酸セルロースや硝酸セルロ
ースのようなセルロースエステル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリアク
リロニトリル、ポリエステル、ポリスチレン等の
重合体あるいはこれらの重合体の混合物等を挙げ
ることができる。多孔性支持体は、これらの重合
体の単独の形態でも用いられるが、不織布や織布
で補強した形態でも好適に用いられる。これら支
持体の具体的な製造法は当業者にとつては周知の
事である。支持体表面の孔径は特に限定されるも
のではなく、主として5000Å以下の孔径の微細孔
であればよい。しかし、特に高い排除率をもたせ
るためには1000Å以下の孔径であることが望まし
い。また、多孔性支持体の形状は、平膜ばかりで
なく管状あるいはホローフアイバーの形でも用い
ることができる。多孔性支持体の具体例として一
般に広く用いられているポリスルホン支持体の製
造法の一例をあげると、まずポリスルホン(例え
ば米国ユニオンカーバイド社製“P−3500”)
と、必要に応じて他の添加物、例えばポリスルホ
ンの貧溶媒もしくは無機塩類とを、ジメチルホル
ムアミドのような有機極性溶媒に溶解した溶液を
つくり、この溶液をガラス板上に一定の厚さに流
延したのち水中に浸漬することによる製造法があ
る。このとき、一般に空気に接していた面は小さ
な細孔を有しており、膜の表側とよばれ、ガラス
板に接していた面は大きな細孔を有しており膜の
裏側とよばれる。勿論本発明で用いられる多孔性
支持体はこれらの例に限定されるものではない。 本発明の高性能半透性複合膜は、多孔性支持体
上で化合物(A)および化合物(B)と化合物(C)とを反応
させることにより得られる架橋薄膜を有するもの
である。本発明で用いられる化合物(A)は、ポリエ
チレンイミンおよび/またはポリエチレンイミン
誘導体を指す。 ポリエチレンイミンは、現在工業的に大量に製
造されており、これらの市販品をただちに用いる
ことができる。ポリエチレンイミンの分子量は特
に限定されるものではなく、通常は600から100万
までの広い範囲のものが用いられるが、特に好ま
しいのは1000から10万の範囲のものである。 ポリエチレンイミン誘導体とは、ポリエチレン
イミンのアミノ基の一部をアミノ基と反応性のあ
る官能基を有する化合物と反応させ、しかも水ま
たは主として水からなる溶媒に可溶性とした、い
わゆる“変性ポリエチレンイミン”を意味する。
このようなポリエチレンイミン誘導体の具体例と
しては、アクリルアミドあるいはアクリロニトリ
ルのような活性二重結合を有する化合物を反応さ
せて得たポリエチレンイミン誘導体;エチレンオ
キシド、グリシドールあるいはエピクロルヒドリ
ンのようなエポキシド化合物を反応させて得たポ
リエチレンイミン誘導体;ホルムアルデヒドある
いはアセトアルデヒドのようなアルデヒドを反応
させて得たポリエチレンイミン誘導体;無水コハ
ク酸のような酸無水物を反応させて得たポリエチ
レンイミン誘導体等があげられるが、勿論これら
に限定されるものではない。ポリエチレンイミン
誘導体は一種類を単独で用いてもよく、あるいは
二種類以上を混合して用いてもよい。またポリエ
チレンイミンと併用して用いることもできる。 本発明でいう化合物(B)はピペラジンおよび/ま
たはピペラジン誘導体を指し、次の一般式で表わ
される。 (但し式中、R1〜R8はそれぞれ水素または炭素数
1〜4のアルキル基を表わす。) このような化合物(B)の具体例としては、ピペラ
ジン、2−メチルピペラジン、2・5−ジメチル
ピペラジンのようなジメチルピペラジン、2・
3・5−トリメチルピペラジンのようなトリメチ
ルピペラジン、2・3・5・6−テトラメチルピ
ペラジンのようなテトラメチルピペラジン、2−
エチルピペラジン、2・5−ジエチルピペラジン
のようなジエチルピペラジン、2・5−ジイソプ
ロピルピペラジンのようなジプロピルピペラジン
あるいは2・5−ジブチルピペラジンのようなジ
ブチルピペラジン等があげられる。また、これら
の化合物の2種以上の混合物も用いることができ
る。 本発明において、化合物(A)と化合物(B)とは通常
は共に水溶媒中に溶解して水溶液の形で用いられ
る。しかしながら、イソプロピルアルコールのよ
うなアルコール類やジオキサンのように水と混和
する溶媒を添加して併用することもできる。化合
物(A)と化合物(B)とから水溶液(以下、水溶液(イ)と
いう。)を調製する場合、化合物(A)と化合物(B)と
を溶解する順序は特に制限はない。水溶液(イ)の濃
度は、化合物(A)と化合物(B)とを合わせた濃度が約
0.1重量%から約10重量%の範囲内が好適であ
る。化合物(A)と化合物(B)との使用比率は重量比で
1:0.05から1:0.35の範囲内である。この使用
比率は特に重要であり、この範囲をはずれると本
発明の高性能半透性複合膜はえられない。 本発明では、多孔性支持体を水溶液(イ)で処理す
ることにより、多孔性支持体の少なくとも片面に
化合物(A)および化合物(B)からなる組成の薄膜を調
製する。化合物(A)および化合物(B)からなる組成の
薄膜の調製は、多孔性支持体の片面だけでもある
いは両面でもよく、特定されるものではない。し
かし、多孔性支持体の片面にだけ化合物(A)および
化合物(B)からなる組成の薄膜を調製する場合に
は、多孔性支持体の表側に調製するのが好まし
い。 水溶液(イ)を用いて化合物(A)および化合物(B)から
なる組成の薄膜を調製する方法としては、例えば
多孔性支持体を水溶液(イ)に浮かべる方法、多孔性
支持体上に水溶液(イ)を流延する方法、多孔性支持
体に水溶液(イ)をスプレーする方法あるいは多孔性
支持体を水溶液(イ)に一定時間浸漬する方法など、
いずれの方法も用いることができる。多孔性支持
体を水溶液(イ)に浮かべたりあるいは浸漬する方法
で処理する場合には、処理時間は5秒から24時間
あるいはそれ以上と非常に広範囲に変えることが
でき、特にこれらの処理時間には限定されない。
このような処理は通常は1回で充分であるが、2
回あるいはそれ以上行なうこともできる。 化合物(A)および化合物(B)からなる組成の薄膜を
調製した多孔性支持体はただちに、あるいは任意
の時間乾燥させたのち、化合物(C)の溶液で処理さ
れることにより多孔性支持体上に架橋薄膜が形成
される。 化合物(C)は、アミノ基と反応することのできる
官能基を1分子中に2個以上有する多官能性架橋
剤である。ここでアミノ基とは第1級アミノ基お
よび第2級アミノ基(イミノ基)を指す。このよ
うな化合物(C)としては、酸クロライド、イソシア
ネート、チオイソシアネート、スルホニルクロラ
イドあるいはクロロホーメイトなどが特に有効で
あるが、酸無水物、塩化物、活性化オレフインあ
るいはエポキサイドなども用いることができる。
このような化合物(C)の具体例としては、オキサリ
ルクロライド、マロニルクロライド、サクシニル
クロライド、グリタリルクロライド、アジピルク
ロライド、フマリルクロライド、イソフタロイル
クロライド、テレフタロイルクロライド、2・6
−ピリジンジカルボン酸クロライド、トリメシン
酸クロライド、テトラヒドロイソフタロイルクロ
ライドあるいはテトラヒドロテレフタロイルクロ
ライドのような酸クロライド類;エチレンジイソ
シアネート、プロピレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、フエニレンジイソ
シアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタ
レンジイソシアネート、メチレンビス(4−フエ
ニルイソシアネート)、メタキシリレンジイソシ
アネートあるいはイソフオロンジイソシアネート
のようなイソシアネート類;エチレンジチオイソ
シアネート、プロピレンジチオイソシアネート、
フエニレンジチオイソシアネート、トリレンジチ
オイソシアネートあるいはナフタレンジチオイソ
シアネートのようなチオイソシアネート類;メタ
ベンゼンジスルホニルクロライド、パラベンゼン
ジスルホニルクロライド、1・3−ナフタレンジ
スルホニルクロライド、1・4−ナフタレンジス
ルホニルクロライドあるいはジフエニルエーテル
ジスルホニルクロライドのようなスルホニルクロ
ライド類;エチレンビスクロロホーメイト、プロ
ピレンビスクロロホーメイトあるいはジエチレン
グリコールビスクロロホーメイトのようなクロロ
ホーメイト類;無水ピロメリツト酸のような酸無
水物類;シアヌルクロライドのような塩化物類;
ジビニルスルホンのような活性化オレフイン類;
あるいはエポキシ樹脂(例えばシエル社製“エピ
コート812”)のようなエポキサイドなどがあ
る。そしてこれら化合物(C)の一種または二種以上
を用いることができる。 化合物(C)は通常は有機溶媒の溶液の状態で用い
られる。このような有機溶媒としては、水と混和
せず且つ多孔性支持体を溶解しないものが用いら
れ、好適な具体例としてはn−ヘキサン、n−ヘ
プタン、シクロヘキサンあるいは石油エーテル類
などの炭化水素系溶媒をあげることができる。化
合物(C)溶液の濃度は通常0.05重量%から10重量%
の範囲で用いられる。 化合物(C)の反応性を高めるために水溶液(イ)中
に、あるいは場合によつては化合物(C)の溶液中
に、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジプロ
ピルアミン、トリプロピルアミン、ピリジン、水
酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリ
ウム、酢酸ナトリウムあるいは界面活性剤などの
ような反応促進剤を共存させることができる。 化合物(A)および化合物(B)からなる組成の薄膜を
調製した多孔性支持体を化合物(C)の溶液で処理す
る際の処理時間は、特に限定されることなく任意
の時間を選ぶことができるが、通常は10秒から30
分の時間で充分である。 化合物(A)および化合物(B)からなる組成の薄膜を
調製した多孔性支持体を化合物(C)の溶液で処理す
ることにより架橋薄膜を形成した多孔性支持体は
ただちに、あるいは任意の時間経過後に高められ
た温度で一定時間保持する熱処理操作をほどこす
ことにより本発明の高性能半透性複合膜を完成さ
せる。この熱処理操作の温度は約50℃から130℃
の範囲が適当である。また時間は約1分から10時
間、好ましいのは約5分から60分間である。熱処
理操作の手段は、乾燥器、恒温槽、赤外線ランプ
等任意に選ぶことができる。 このようにして本発明に基づいて得られた半透
性複合膜は、そのままで優れた半透性を有してお
り、直ちに逆浸透膜あるいは限外過膜として用
いることができる。本発明による半透性複合膜は
特に水中に保存する必要はなく、乾燥状態でも長
期間保存することができる。しかしながら場合に
よつては水中あるいはアルカリやアミンや酸等の
水溶液中に保存することもできる。 さらに、その後の膜の取扱い中における膜表面
を損傷から保護するために、膜表面を水溶性の有
機重合体の水溶液でコーテイングすることもでき
る。このような水溶性重合体としては、例えばポ
リエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリルアミド、ポリアクリル酸等およびこれらの
重合体の誘導体ならびにこれらを主成分とする共
重合体、あるいはこれらの混合物がある。このよ
うな水溶性重合体の水溶液で処理した膜はそのあ
と乾燥処理をほどこすのが好ましい。乾燥処理は
約30℃から100℃の範囲の温度で約5分ないし20
分間が適当である。 本発明による半透性複合膜は、高い排除率を保
持しながらしかも大きな透過水量を有し、さらに
経時変化が少く耐塩素性にも優れている。そして
カン水あるいは海水の淡水化ばかりでなく無機物
あるいは有機物を含んだ廃水の処理等にも広く用
いることができる。 以下の実施例により本発明をさらに詳しく説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。実施例および比較例中の%濃度は、
特に断りのない限り重量%を表わすものとする。
なお、実施例中での複合膜の性能は、連続式逆浸
透試験装置を用いて次に示す様な条件および方法
で測定した。 (試験条件) 原水:塩化ナトリウム5000ppm含有水溶液 操作温度:25℃ 操作圧力:40Kg/cm2 (透過水量) 運転開始24時間後の透過水量を重量法で測定し
た。単位はm3/m2・日で表わした。 (排除率) 塩化ナトリウムの排除率を透過水の電導度測定
により求めた。なお排除率は次式で表わされるも
のである。 排除率(%)=(原水濃度−透過水濃度/原水濃度)×
100 実施例 1 多孔性支持体は、米国ユニオンカーバイド社製
ポリスルホン“P−3500”の15%ジメチルホルム
アミド溶液を室温でガラス板上に150μmの厚み
に流延したのち水中に投入してゲル化することに
よりつくつた。これを以下支持体()という。 つぎに化合物(A)としてポリエチレンイミン(日
本触媒化学工業(株)製、“エポミンP−1000”、平均
分子量約7万)2.5%および化合物(B)として−
trans−2・5−ジメチルピペラジン0.25%を含
む水溶液を調製した。この水溶液上にさきにつく
つておいた支持体()の表面を下にして1分間
浮かべた。ついでこの支持体をとりだし、1分間
風乾したのち化合物(C)としてのイソフタロイルク
ロライドの1%n−ヘキサン溶液中に1分間浸漬
した。ついでこの支持体をとりだし、室温に5分
間保つたのち110℃の恒温器中で10分間熱処理操
作をほどこすことにより半透性複合膜を得た。得
られた半透性複合膜の性能測定結果は、透過水量
は2.86m3/m2・日、排除率は99.4%であり、更に
ひきつゞき24時間の連続運転中に性能の低下は認
められなかつた。 比較例 1〜4 実施例1の操作と同じであるが、化合物(A)およ
び化合物(B)として、それぞれ表1に示した化合物
の水溶液を用いた。得られたそれぞれの複合膜の
性能は表1のようであつた。この表1に記載され
た結果から、本発明による半透性複合膜は高い排
除率を保持しながら、しかも大きな透過水量を有
することがわかる。
【表】 実施例 2 複合膜の耐塩素性をしらべるために、実施例1
並びに比較例1および比較例2で調製した各複合
膜を、活性塩素として50ppmを含有する次亜塩
素酸ナトリウムの水溶液中に室温で48時間浸漬し
た。浸漬から取り出したのちそれぞれの複合膜は
純水で十分に洗浄し、膜性能試験に供した。結果
は表2に記した。この結果から、本発明の半透性
複合膜は耐塩素性が優れていることがわかる。
【表】 実施例 3 ガラス板上に敷いた厚さ約100μmの目の細か
いテトロン織布の上にポリスルホンの12%ジメチ
ルホルムアミド溶液を500μmの厚さで流延した
のち、水浴中でゲル化することにより補強多孔性
支持体(以下、支持体()という。)をつくつ
た。 つぎに化合物(A)としてポリエチレンイミン2.5
%および化合物(B)としてピペラジン0.50%を含む
水溶液に、さきにつくつた支持体()を1分間
浸漬した。ついでこの支持体を10秒間乾燥したの
ち、化合物(C)として0.75%のイソフタロイルクロ
ライドと0.25%のテレフタロイルクロライドを含
有するn−ヘキサン溶液に1分間浸漬した。約5
分間室温に放置したのち取り出し、110℃の恒温
器中で10分間熱処理操作をほどこすことにより半
透性複合膜を得た。得られた半透性複合膜の性能
を測定したところ、透過水量は2.58m3/m2・日、
排除率は99.1%であつた。 実施例 4 多孔性支持体は、ポリエーテルスルホン(I.C.
I.社製、“100P”)の15%ジメチルホルムアミド溶
液を室温でガラス板上に200μmの厚みに流延し
たのち水中に投入してゲル化することによりつく
つた。これを以下支持体()という。 つぎに化合物(A)としてアクリルアミド付加ポリ
エチレンイミン(0.3モル付加物)3%および化
合物Bとして2・5−ジメチルピペラジン(cis
−およびtrans−混合物)0.3%を含む水溶液に、
さきにつくつておいた支持体()を5分間浸漬
した。ついでこの支持体()をとりだし、つぎ
に化合物(C)としてのメタベンゼンスルホニルクロ
ライドの0.3%n−ヘキサン溶液に30秒間浸漬し
た。ついでこれを取り出し、室温で5分間風乾し
たのち90℃の恒温器中で15分間熱処理操作をほど
こすことにより半透性複合膜を得た。この半透性
複合膜の表面を1%のポリエチレンイミン水溶液
でコーテイングしたのち、80℃の恒温器中に10分
間保つた。この表面をコーテイングされた半透性
複合膜の性能を測定した結果、透過水量は2.27
m3/m2・日、排除率は98.8%であつた。 比較例 5 実施例4と同じであるが、化合物(A)としてのア
クリルアミド付加ポリエチレンイミンおよび化合
物(B)としての2・5−ジメチルピペラジンの代わ
りに、化合物(A)としてのアクリルアミド付加ポリ
エチレンイミンのみを用いて複合膜を調製した。
得られた複合膜の性能を測定した結果、透過水量
は1.52m3/m2・日、排除率は97.6%であつた。 実施例 5〜7 実施例1と同一の手順で得た多孔性支持体(支
持体())を用い、化合物(A)、化合物(B)および
化合物(C)として下記表3に示すような各化合物を
用いて、実施例1と同様の操作で半透性複合膜を
つくり、その膜性能を測定した。それぞれの膜性
能は表3に示す通りであり、この結果から本発明
の半透性複合膜は高い排除率を保持しながらしか
も大きな透過水量を有することがわかる。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 多孔性支持体上で下記化合物(A)および化合物
    (B)と化合物(C)とを反応させることにより得られる
    架橋薄膜を有することを特徴とする高性能半透性
    複合膜。 化合物(A):ポリエチレンイミンおよび/またはポ
    リエチレンイミン誘導体 化合物(B):ピペラジンおよび/またはピペラジン
    誘導体 化合物(C):アミノ基と反応することのできる官能
    基を1分子中に2個以上有する多官能性架橋剤 2 化合物(A)と化合物(B)の使用比率が重量比で
    1:0.05から1:0.35の範囲内である特許請求の
    範囲第1項記載の高性能半透性複合膜。 3 多孔性支持体上に下記化合物(A)および下記化
    合物(B)からなる組成の薄膜を調製し、次いで下記
    化合物(C)の溶液で処理したのち熱処理操作をほど
    こすことにより、化合物(A)および化合物(B)と化合
    物(C)との反応物からなる架橋薄膜を形成すること
    を特徴とする高性能半透性複合膜の製法。 化合物(A):ポリエチレンイミンおよび/またはポ
    リエチレンイミン誘導体 化合物(B):ピペラジンおよび/またはピペラジン
    誘導体 化合物(C):アミノ基と反応することのできる官能
    基を1分子中に2個以上有する多官能性架橋剤 4 化合物(A)と化合物(B)の使用比率が重量比で
    1:0.05から1:0.35の範囲内である特許請求の
    範囲第3項記載の高性能半透性複合膜の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6150641A (ja) * 1984-06-29 1986-03-12 エクソン リサ−チ アンド エンヂニアリング コムパニ− フイツシヤ−・トロプシユ触媒としてのva族酸化物改質チタニア表面上担持炭化鉄

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JPS6150641A (ja) * 1984-06-29 1986-03-12 エクソン リサ−チ アンド エンヂニアリング コムパニ− フイツシヤ−・トロプシユ触媒としてのva族酸化物改質チタニア表面上担持炭化鉄

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