JPH0119921B2 - - Google Patents

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JPH0119921B2
JPH0119921B2 JP56026133A JP2613381A JPH0119921B2 JP H0119921 B2 JPH0119921 B2 JP H0119921B2 JP 56026133 A JP56026133 A JP 56026133A JP 2613381 A JP2613381 A JP 2613381A JP H0119921 B2 JPH0119921 B2 JP H0119921B2
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JP
Japan
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formula
membrane
aromatic
ring
water
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Application number
JP56026133A
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English (en)
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JPS57140607A (en
Inventor
Takeyuki Kawaguchi
Shigeyoshi Hara
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP2613381A priority Critical patent/JPS57140607A/ja
Publication of JPS57140607A publication Critical patent/JPS57140607A/ja
Publication of JPH0119921B2 publication Critical patent/JPH0119921B2/ja
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Polyamides (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な複合半透膜及びその製造方法に
関する。さらに詳しくは、すぐれた基本性能(特
に透水性)に加えて耐酸化性にもすぐれた逆浸透
用複合半透膜及びその製造方法に関するものであ
る。 当初、ロウブ(Loeb)およびスリラージヤン
(Sourirajan)らにより開発された酢酸セルロー
ス系逆浸透膜が、そのすぐれた基本性能と製造の
容易さの故に広く用いられてきたが、酸、アルカ
リ等による加水分解性、微生物による分解劣化
性、圧密性、乾燥保存不能性などの欠点が問題と
なり、これらの欠点を補うために合成高分子によ
る新しい逆浸透膜がいろいろ提案されてきた。デ
ユ・ポン社からは全芳香族ポリアミドによる逆浸
透膜が提案され、これは加水分解性、微生物分解
劣化性については大きな改善をなしえたが、基本
性能の面では酢酸セルロースを凌駕するものでは
なく、圧密性、乾燥保守不能性の欠点は依然とし
て残つていた。 これらの膜はいずれも相分離法といわれる方法
で調整される不均質膜と呼ばれるものであり、分
離に関与する均質層と膜の強度保持等に関係する
多孔質層とが同一素材からなつていた。 ところが、予め多孔質層を別素材で調製してお
き、その上で親水性反応性ポリマーと架橋剤とを
反応せしめ架橋化した薄膜状の分離層をその上に
形成せしめる方法が提案され、基本性能の向上に
加えて、加水分解性、微生物分離性、圧密性およ
び乾燥保存性等に大巾な改善を行い得ることが示
唆された。ノース・スター研究所では、かかる親
水性、反応性ポリマーとしてポリエチレンイミン
を、又架橋剤としてイソフタル酸クロライドやト
ルイレンジイソシアネートの如きポリ酸クロライ
ド又はポリイソシアネートを用いて上記改善が可
能なことを実証したが、かくして得られた膜は原
料のポリエチレンイミンのアミン含量が大きすぎ
る為に、形成される架橋層が非常に弱くなり、ス
パイラルモジユールの形態にするには大きな問題
が存在することが判明した。一方、ユニバーサ
ル・オイル・プロダクツ社では、上記の如き欠点
を改善する為にアミン変性ポリエピクロルヒドリ
ンを親水性反応性ポリマーとして用いる事によ
り、上記の欠点を改善することに成功したが、原
料のアミン変性ポリエピクロルヒドリンの製造が
非常に難しい為に透水量の大なる膜が作りにくい
こと等の欠点を残した。 また最近、フイルムテツク社(J.E.Caddotte)
により、メタフエニンジアミン、パラフエニレン
ジアミン等の低分子芳香族ポリアミンを微多孔膜
上にてトリメシン酸クロライドの如き芳香族ポリ
酸ハライドで架橋せしめて成る複合膜が提案さ
れ、(特開昭55−147106号公報参照)極めて良好
な脱塩性能を有し、耐酸化性も従来のポリアミン
架橋複合膜に比べ良好であることが実証された。
しかるにこの膜は透水性が充分とは言えず、特に
塩濃度の低いカン水等の脱塩に於て低操作圧力下
で高透水性を発揮させる為には何らかの改善が望
まれている。 そこで本発明者らは上記の欠点を有さない低操
作圧高透水性複合膜を得るべく鋭意研究の結果、
本発明に到達したものである。 即ち本発明は 1 次式[I] (X1)−lAr1(−NH2n ……[I] 〔但し式中X1はカルボキシル基又はその塩を
表わし、Ar1はベンゼン環又は2核の非縮合型
芳香環を表わし、lは1又は2であり、mは
2、3又は4である。〕 で表わされる芳香族ポリアミン化合物と次式
[] (X2)−o1Ar2(−X3o2 ……[] 〔但し式中X2及びX3はカルボニルハライド基
を表わし、Ar2はベンゼン環又は2核の非縮合
型芳香環を表わし、n1及びn2はn1+n2=2〜4
を満足する正の整数である。〕 で表わされる芳香族多官能化合物とを、微多孔
膜上にて反応せしめて水不溶性膜を形成せしめ
ることにより得られた複合半透膜、及び 2 水及び水と自由に混和しうる沸点120℃以下
の溶媒よりなる群から選ばれた少くとも1種か
らなる溶媒に室温にて少くとも0.1重量%可溶
な次式[] (X1)−lAr1(−Z)n ……[] 〔但し、式中X1はカルボキシル基又はその塩
を表わし、Ar1はベンゼン環又は2核の非縮合
型芳香環を表わし、Zは−NH2又は−NH3Y1
を表わし、Yはハロゲンイオン、SO4 --
NO3 -、PO4 3-、CH3COO-又はHCOO-を表わ
し、lは1又は2であり、mは2、3又は4で
ある。〕 で表わされる芳香族ポリアミン化合物を溶液状
態で微多孔膜に塗布する工程; 該芳香族ポリアミン化合物がアミン塩の形で
ある場合、該微多孔膜に塗布した芳香族ポリア
ミン化合物を100〜150℃で加熱又は脱酸剤で処
理する工程; 上記芳香族ポリアミン化合物の溶液が塗布さ
れた微多孔膜を必要に応じて乾燥処理したのち
次式[] (X2)−o1Ar2(−X3o2 ……[] 〔但し式中X2及びX3はカルボニルハライド基
を表わし、Ar2はベンゼン環又は2核の非縮合
型芳香環を表わし、n1及びn2はn1+n2=2〜4
を満足する正の整数である。〕 で表わされる芳香族多官能化合物溶液と接触さ
せる工程;及び かく接触処理された複合膜を風乾し、必要に
応じて更に加熱処理する工程; からなる複合半透膜の製造方法である。 本発明に用いられる可溶性芳香族ポリアミン化
合物はベンゼン環又は2核の非縮合型芳香環を骨
核とし、該骨核に2〜4個のアミノ基及び1〜2
個のカルボキシル基、及び/又はそれらの塩を置
換基として有するものである。 この芳香族ポリアミン化合物は水及び水と自由
に混合しうる沸点120℃以下の有機溶媒に室温に
て少くとも0.1重量%、好ましくは0.5重量%溶解
するものであらねばならない。 またこれらの芳香族ポリアミン化合物は、上記
の置換基以外にも後述の芳香族酸ハライドとの反
応に関与しない置換基として例えば低級アルキル
基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、低級ア
ルキルエーテル基等の官能基を有することができ
る。 また、該芳香族ポリアミン化合物は、その溶解
性を改良するため有機又は無機酸と予め反応させ
てアミン塩となした後、本発明に使用することも
可能である。 その様な有機酸としては酢酸、ギ酸等の低級カ
ルボン酸が好適に用いられる。また無機酸として
は塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素等のハロゲン
化水素、硝酸、硫酸、リン酸等の鉱酸等が好適に
用いられる。かかる芳香族ポリアミン化合物及び
その塩として本発明に好適に使用されるものとし
ては、 3,5−ジアミノ安息香酸
【式】 3,5−ジアミノ安息香酸塩
【式】 3,5−ジアミノ安息香酸のジアミン塩 などが例示される。これらのアミンは単独でも或
いは2種以上組合せて用いることも可能である。
さらに、これらのアミンと他のポリアミノ化合物
とを組合せて用いることにより、所望の塩排除特
性を有する複合膜を得ることも本発明の範囲内に
於て可能である。 その様なポリアミノ化合物としては次のものが
例示される。 (1) 芳香族ポリアミン: メタフエニレンジアミン
【式】 パラフエニレンジアミン
【式】 4,4′−ジアミノジフエニルアミン 4,4′−ジアミノジフエニルエーテル 3,4′−ジアミノジフエニルエーテル 3,3′−ジアミノジフエニルアミン (2) 脂肪族ポリアミン: エチレンジアミン(H2NCH2CH2NH2) ジエチレントリアミン
(H2NCH2CH2NHCH2CH2NH2) トリエチレンテトラミン〔H2N(−
CH2CH2NH)−3H〕 テトラエチレンペンタミン〔H2N(−
CH2CH2NH)−4H〕 ペンタエチレンヘキサミン〔H2N(−
CH2CH2NH)−5H〕 ヘキサメチレンジアミン〔H2N(−CH2)−
6NH2〕 N,N′−ジメチルエチレンジアミン
(CH3NHCH2CH2NHCH3) w,w′−ジアミノジエチルエーテル
(H2NCH2CH2OCH2CH2NH2) (3) 脂環式ポリアミン: 1,4−ジアミノシクロヘキサン
【式】 1,3−ジアミノシクロヘキサン
【式】 (4) 環状ポリアミン: ピペラジン
【式】 2,5−ジメチルピペラジン
【式】 ジピペリジルプロパン
【式】 これらのポリアミノ化合物の内、芳香族ポリア
ミン及び環状ポリアミンが特に好適に本発明に用
いることができる。これらのポリアミンを前記の
芳香族ポリアミン化合物と組合せて用いる場合、
その使用割合は、後者100重量部に対して前者を、
5〜200重量部、好ましくは10〜100重量部用いる
のが一般的に有利である。 前記のポリアミン化合物を用いて本発明の複合
膜を得る為には、これらのアミン化合物の溶液を
後述の微多孔膜上に塗布しなければならない。こ
の塗布方法としては浸漬法、ロールコーテイング
法、ウイツクコーテイング法、スプレーコーテイ
ング法等如何なる方法でも良いが塗布されたポリ
アミン層の厚みが0.01〜2μ、好ましくは0.02〜
1μ、さらに好ましくは0.05〜0.7μとなるように塗
布条件をコントロールすべきである。該ポリアミ
ン層の塗布厚が上記下限値(すなわち0.01μ)よ
りも小さいと最終的に得られる複合膜の活性層が
薄くなりすぎ機械的強度が低下する。また、該塗
布厚が2μよりも厚いと活性層の膜厚が厚くなり
すぎ、複合膜の透水性を損ねる傾向が大きくな
る。前記ポリアミノ化合物をアミン塩の形で微多
孔膜に塗布する場合には後述の酸ハライドとの反
応に先立つて或はこの反応と同時に、該アミン塩
をフリーアミンに変換させればならない。この変
換の為には100〜150℃での加熱処理又は脱酸剤に
よる処理が有効である。 かかるポリアミノ化合物は可溶性でなければな
らないが、特に水、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、メチルセロソルブ、ジオキサン
或いはテトラヒドロフラン又はこれら2種以上の
混合溶媒に0.5g/100ml以上、好ましくは1g/100
ml以上可溶であることが好ましい。特に水に対し
て0.5g/100ml以上更には1g/100ml以上の溶解性
を有するものが好ましい。これらの溶媒群より選
ばれた少くとも1種の溶媒(特に好ましくは水)
に少くとも0.1%溶解せしめた本発明のポリアミ
ン化合物溶液は、微多孔性を有する基材に塗布又
は含浸せしめられる。 かかる基材として、ガラス質多孔材、焼結金
属、セラミツクスとかセルロースエステル、ポリ
スチレン、ビニルブチラール、ポリスルホン、塩
化ビニル等の有機ポリマーが挙げられる。 ポリスルホン膜は本発明の基材として特にすぐ
れた性能を有するものであり、ポリビニルクロラ
イドも又有効である。ポリスルホン多孔質基材の
製造法は、米国塩水局レポート(OSW Report)
No.359にも記載されている。 かかる基材は表面の孔の大きさが一般に約100
〜1000オングストロームの間にあるものが好まし
いが、これに限られるものではなく、最終の膜の
用途などに応じて、表面の孔の大きさは50Å〜
5000Åの間で変化しうる。これらの基材は対称構
造でも非対称構造でも使用できるが、望ましくは
非対称構造のものがよい。しかしながら、これら
の基材は膜定数が10-4g/cm2・sec・atm以下の場
合は透水量が低くなりすぎ、また1g/cm2・sec・
atm以上の場合は脱塩率が極めて低くなりやすく
好ましくない。従つて好ましい支持膜定数として
は1〜10-4g/cm2・sec・atm、特に好ましくは
10-1〜10-3g/cm2・sec・atmの範囲のものが最も
好ましい結果を与える。なお、ここでいら膜定数
とは、2Kg/cm2の圧力下での純水の透過量を表わ
す値で、単位はg/cm2・sec・atmである。 このような基材は、裏側を織布又は不織布など
で補強した形態で使用するのが好ましい。かかる
織布又は不織布としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ナイロ
ン又は塩化ビニル等によるものが好適な例として
挙げられる。 上述のポリアミノ化合物の薄層が形成せしめら
れた基材は、アミノ基を含有する所の前記ポリア
ミノ化合物中のアミノ基と反応して、カルボンア
ミド、又はスルホンアミド結合のいずれかを形成
しうる官能基を少くとも2個含有する化合物を用
いる界面重縮合反応に付され、基材上において、
前記のポリアミン化合物の薄い擬似膜が水不溶化
せしめられる。 この水不溶化は、通常該ポリアミン化合物の擬
似膜の表面と反応性を有する多官能性化合物との
界面重縮合反応によつて行なわれ、その結果、基
材の表面に選択透過性を有する薄い膜が形成せし
められる。 本発明に用いうる界面反応剤としての多官能性
化合物が有する官能基は酸ハライド基(−
COX)、スルホニルハライド基(−SO2X)、のい
ずれかが好適であり、1分子中にこれら官能基を
少くとも2個、好ましくは2又は3個含むことが
できる。特に好適な官能基は酸クロライド基及び
スルホニルクロライド基である。これら1分子中
に存在する複数個の官能基は同一種のものであつ
てもよく或いは互に異なるものであつてもかまわ
ない。また、多官能性化合物は一般に環状構造を
有し、すなわち芳香族、複素環族又は脂環族のい
ずれかの構造のものであることができるが、本発
明の目的に対しては中でも芳香族性を有する多官
能性化合物が特に有効であることが判明した。 而して、本発明において有利に使用し得る芳香
族多官能化合物としては、芳香核に結合した少く
とも2個、好ましくは2〜3個の官能基をもち、
そして炭素原子を6〜20個、好ましくは6〜15個
を含むものであれば、単核又は2核のいずれのも
のでも好適に使用できる。また芳香核上には前記
官能基以外に置換基を存在しないことが好ましい
が、例えば低級アルキル基、低級アルコキシ基、
ハロゲン原子等の架橋反応に実質的に影響を与え
ない基を1〜2個有していても支障はない。かか
る芳香族多官能化合物の特に望ましい群には、下
記式 〔式中、Ar1はベンゼン環、ナフタリン環又は式
【式】の環〔式中Yは−CH2−、
【式】−O−、−SO2−or−CO〕を表わし、 Z1、Z2、Z3及びZ4はそれぞれ独立に酸ハライド
基、又はスルホニルハライド基を表わし、その中
の1又は2は水素原子であつてもよい。〕 で示されるものが包含される。芳香族多官能化合
物の代表例には次のものが挙げられる。
【式】
【式】
【式】
【式】 【式】
【式】
(但し、R:
【式】−CH2−、−O−、SO2) 特に有利な芳香族多官能性化合物は、イソフタ
ル酸クロライド、テレフタル酸クロライド、トリ
メシン酸クロライド及び3−クロロスルホニルイ
ソフタル酸クロライドである。 上記した芳香族の多官能性化合物はそれぞれ単
独で用いることができ或いは2種又はそれ以上混
合して用いてもよい。 本発明によれば、多官能性化合物として、単独
で用いる場合には2官能性のものよりも3官能性
のものを使用することにより、そしてさらに有利
には、2種以上併用する場合には2官能性のもの
と3官能性のものとの組合せで使用することによ
り、最終的に得られる膜の塩排除率及び/又は透
水性が一層改善されることが判明した。かくし
て、本発明において特に好適な多官能性化合物
は、3官能芳香族化合物又は2官能芳香族化合物
と3官能芳香族化合物との混合物である。2官能
性化合物と3官能性化合物との混合物を用いる場
合における両者の混合比率は臨界的ではないが、
一般には2−/3−官能性化合物の重量比で10:
1乃至1:3、好ましくは5:1乃至1:1の範
囲内で混合することが有利である。 本発明のポリアミン化合物の界面重縮合反応
は、通常該ポリアミン化合物を塗布した膜を上記
した多官能性化合物の溶液と接触させることによ
り行うことができる。多官能性化合物の溶解に使
用する溶媒は、該ポリアミン化合物及び基材物質
を実質的に溶解しないものであり、例えば、n−
ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロ
ヘキサン、n−ノナン、n−デカン等の炭化水素
系溶媒などが挙げられる。溶媒中の好適な多官能
性化合物濃度は該化合物の種類、溶媒、基材、そ
の他の条件によつて変化しうるが、実験により最
適値を決定することができる。しかし、一般的に
約0.5〜5.0、好ましくは1.0〜3.0重量%で十分効
果を発揮しうる。 多官能性化合物によるポリアミン化合物の界面
重縮合反応は好適には該ポリアミン化合物を塗布
した膜を多官能性化合物の溶液に浸漬することに
より、膜と溶液との界面において達成される。そ
の際、この界面重縮合反応を促進させるために前
述のポリアミン化合物中に或は上記多官能性化合
物溶液中に界面反応促進剤を予め含ませることも
可能である。その様な促進剤としては、カ性アル
カリ、リン酸ソーダ、ピリジン、界面活性剤、酢
酸ソーダなどが好適に用いられる。 膜表面と多官能性化合物とのかかる界面重縮合
反応は室温乃至約100℃、好ましくは20〜50℃の
温度において10秒−10分、好ましくは30秒〜5分
間行うことができる。この界面反応は膜の表面に
主として集中されるように行うことができ、膜の
内部の対水活性を減退する必要はない。 次いで、基材に支持された膜は必要に応じて余
分の多官能性化合物溶液を10秒〜2分間ドレンし
た後、室温にて或は必要に応じて40〜130℃、好
ましくは50〜80℃の温度において、約1〜30分
間、好ましくは約5〜20分間の間加熱処理する。
これにより、該界面重縮合反応を完結せしめるこ
とができ且つ前記ポリアミノ化合物の水不溶性化
が達成される。 かくして微多孔性基材面上に、選択透過性を有
する水不溶化された重縮合体の薄い膜を有する複
合膜が得られる。 かくの如くして得られる本発明の複合膜活性層
を形成しうるポリアミドの例を以下に示す。 前述の如くして得られる本発明の複合膜は、そ
の優れた塩排除性、耐薬品性、耐PH性及び耐熱性
等に加えて低圧操作においても極めて高い透水性
ならびに耐塩素性を有しており、特にこの2点に
於て従来提案されてきた複合膜とは全く異なつた
有利性、及び特長を有するものと言える。 以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明
する。 逆浸透試験法 通常の連続式ポンプ型逆浸透装置を用い、PH
6.0〜6.5、25℃にて、1500ppmのNaCl水溶液を原
液とし、操作圧力は各々42.5Kg/cm3G及び40Kg/
cm3Gにて行なつた。 なお、実施例中の塩排除率とは次式により求め
られる値である。 塩排除率(%) =(1−透過水中のNaCl濃度/原液中のNaCl濃度)×
100 参考例 1 ポリスルホン多孔質支持膜の製造 密に織つたダクロン(Dacron)製不織布(目
付量180g/m2)をガラス板上に固定した。次い
で、該不織布上にポリスルホン12.5wt%、メチル
セロソルブ125wt%、および残部ジメチルホルム
アミドを含む溶液を厚さ約0.2μの層状にキヤスト
し、直ちにポリスルホン層を室温の水浴中にてゲ
ル化させることにより、不織布補強多孔性ポリス
ルホン膜をえた。 この様にして得られた多孔性ポリスルホン層は
厚みが約40〜70μであり、非対称構造を有してお
り、かつ表面には約50〜600Åの微孔が多数存在
することが電子顕微鏡写真により観察された。ま
たこれらの多孔性基材は2Kg/cm3Gにおける純水
の透過量(膜定数)が約3.0〜7.0×10-2g/cm2
sec・atmであつた。 実施例 1 3,5−ジアミノ安息香酸2g、カセイソーダ
0.5g及び蒸留水100mlを混ぜ合せ均一水溶液とな
した。この水溶液中へ、参考例2により得たポリ
スルホン微多孔膜を5分間浸漬したのち、膜を水
溶液より取出し、垂直に立てて7分間室温にてド
レインした。かくドレイン処理された膜は次でト
リメシン酸クロライド及びイソフタル酸クロライ
ドの1:3(重量比)混合物の0.5wt%n−ヘキサ
ン溶液中に2分間浸漬したのち、溶液よりとり出
室温にて約30分間乾燥を行なつた。 この様にして得られた複合膜を参考例1の条件
下(0.2wt%NaCl水、18Kg/cm2、25℃)にて逆浸
透試験した処、脱塩率91.3%、透水量34.1/
m2.hrという初期性能を示した。この膜の耐塩素
性を調べる為に原液をPH6.0〜6.5で活性塩素濃度
3〜5ppmになる様に原液中に塩酸及び次亜塩素
酸ソーダを加えて逆浸透試験を250時間継続させ
た処、脱塩率93.6%及び透水量30.9/m2.hrと
安定した性能を示した。 実施例 2〜5 実施例1に於て架橋剤としてトリメシン酸クロ
ライドとイソフタル酸クロライドの混合物を用い
る代りに表−1に示す如くトリメシン酸クロライ
ド単独(実施例2)、イソフタル酸クロライド単
独(実施例3)、テレフタル酸クロライド単独
(実施例4)及びテレフタル酸クロライドとトリ
メシン酸クロライドの1:1(重量比)混合物を
用いる他は全く同様にして複合膜をえた。これら
の複合膜を実施例1と同様の方法で逆浸透テスト
した処、表−1に示すような結果がえられた。
【表】 実施例 6 実施例1に於て3,5−ジアミノ安息香酸のみ
を用いる代りにメタフエニレンジアミンと3,5
−ジアミノ安息香酸を組合せて(1:1重量比)
用いることにより複合膜をえた。 このものの逆浸透性能は、初期透水量31.8/
m2.hr、脱塩率97.7%、200時間後には29.5/
m2.hr、98.8%であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次式[I] (X1)−lAr1(−NH2n ……[I] 〔但し式中X1はカルボキシル基又はその塩を表
    わし、Ar1はベンゼン環又は2核の非縮合型芳香
    環を表わし、lは1又は2であり、mは2、3又
    は4である。〕 で表わされる芳香族ポリアミン化合物と次式
    [] (X2)−o1Ar2(−X3o2 ……[] 但し式中X2及びX3はカルボニルハライド基を
    表わし、Ar2はベンゼン環又は2核の非縮合型
    芳香環を表わし、n1及びn2はn1+n2=2〜4を
    満足する正の整数である。 で表わされる芳香族多官能化合物とを、微多孔膜
    上にて反応せしめて水不溶性膜を形成せしめるこ
    とにより得られた複合半透膜。 2 水及び水と自由に混和しうる沸点120℃以下
    の溶媒よりなる群から選ばれた少くとも1種から
    なる溶媒に室温にて少くとも0.1重量%可溶な次
    式[] (X1)−lAr1(−Z)n ……[] 〔但し、式中X1はカルボキシル基又はその塩を
    表わし、Ar1はベンゼン環又は2核の非縮合型芳
    香環を表わし、Zは−NH2又は−NH3Y1を表わ
    し、Yはハロゲンイオン、SO4 --、NO3 -
    PO4 3-、CH3COO-又はHCOO-を表わし、lは1
    又は2であり、mは2、3又は4である。〕 で表わされる芳香族ポリアミン化合物を溶液状態
    で微多孔膜に塗布する工程; 該芳香族ポリアミン化合物がアミン塩の形であ
    る場合は、該微多孔膜に塗布した芳香族ポリリア
    ミン化合物を100〜150℃で加熱又は脱酸剤で処理
    する工程; 上記芳香族ポリアミン化合物の溶液が塗布され
    た微多孔膜を必要に応じて乾燥処理したのち次式
    [] (X2)−o1Ar2(−X3o2 ……[] 〔但し式中X2及びX3はカルボニルハライド基を
    表わし、Ar2はベンゼン環又は2核の非縮合型芳
    香環を表わし、n1及びn2はn1+n2=2〜4を満足
    する正の整数である。〕 で表わされる芳香族多官能化合物溶液と接触させ
    る工程;及び かく接触処理された複合膜を風乾し、必要に応
    じて更に加熱処理する工程; からなる複合半透膜の製造方法。
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