JPS6148718B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、自動的に発生されるリズム演奏音
のリズムテンポ速度を、効果的に数値化して表示
し得るように改良した自動リズムのテンポ表示装
置に関する。

自動リズムを発生するための装置は、リズムを
形成するための基準信号を発生するテンポ発振器
を備えるもので、このテンポ発振器からのテンポ
クロツク信号によつて例えば計数回路を駆動し
て、複数の順次周期の異なる順次パルス信号を発
生する。そして、この順次パルス信号は、論理回
路等で選択組み合わせで、リズムパターン信号を
形成し、このリズムパターン信号でリズム音源回
路を駆動して、自動リズム演奏音を発生するもの
である。

すなわち、このような自動リズム演奏音は、テ
ンポ発振器からのテンポクロツク信号でリズム発
生部を駆動することによつて得られるものである
が、同時にテンポ発振器の発振周波数を制御する
ことによつて得られる自動リズム演奏音のリズム
テンポをも指定することができるものである。こ
のため、通常テンポ発振器は、その発振周波数が
可変制御できるように構成されているので、パネ
ル面等に設けた操作子によつて、発振器の発振周
波数を設定し、リズムテンポを任意性をもつて可
変制御できるように構成されている。

すなわち、自動リズム演奏音のリズムテンポ
は、演奏者がそのリズム演奏音を聴きながら感覚
的にテンポ操作子を操作して決定するものである
が、例えば初心者がリズムテンポを設定しようと
する場合、これを楽譜上で指定される状態とする
ことが非常に困難である。

このような点を改善する手段として、例えば特
開昭53−110号に示されるような手段が考えられ
ている。すなわち、テンポ発振器からの発振クロ
ツク信号を、特定時間間隔を設定して計数し、そ
の計数値情報をテンポ速度に対応した数値として
表示し、テンポ速度を表示器上で数値的に確認す
るようにするものである。

しかし、このようなテンポ表示手段を用いた場
合、テンポ発振器からのクロツク信号周波数を、
リズムパターン形成のために必要なクロツク信号
周波数に比較して充分に大きなものとする必要が
ある。例えば、リズムパターンを形成するための
クロツク信号が、４分音符に相当する周期周波数
の16倍の周波数であり、且つリズムテンポの可変
範囲が４分音符長で１分間60〜300拍とした場
合、その最低の１分間60拍のリズムテンポを得る
ためには、入力テンポクロツク信号の周波数は
16Hzとなる。このような長い周期で発生するク
ロツクパルスを計数して、４分音符によるテンポ
拍数「60」を表示させるためには、60／16＝3.75
秒の非常に長い特定時間間隔とする必要のあるも
のであり、テンポ速度を応答性良好にして、しか
も正確に測定表示することが困難となる。したが
つて、このようなテンポ表示制御を行なう場合に
は、前述したようにテンポ発振器からの発振クロ
ツク信号周波数を、わざわざリズムパターン形成
のために必要な周波数よりも充分高い周波数に設
定し、この発振クロツク信号を分周回路で分周し
てリズムパターン発生部に供給するようにしなけ
ればならなかつた。すなわち、自動リズム演奏音
を発生する過程において、必然的に分周回路等の
装置を必要とするものであり、自動リズム発生過
程を、テンポ表示のために複雑化する必要が生じ
ていた。

この発明は、上記のような点に鑑みなされたも
ので、自動リズム演奏音発生において重要な部分
の構成を充分簡易化した状態にしながら、その時
のリズムテンポ速度を応答性良好に表示し得るよ
うにする自動リズムのテンポ表示装置を提供しよ
うとするもので、リズムパターン形成のために供
されるテンポクロツク信号によつてリセツト制御
され、このテンポクロツク信号周波数より充分高
い一定周波数信号を計数するカウンタを設け、こ
のカウンタの上記リセツト直前の計数値の逆数関
係にある数値情報を、テンポ速度情報として表示
するようにしたものである。

以下図面を参照してこの発明の一実施例を説明
する。第１図はその構成を示したもので、テンポ
発振器１１は、その発振クロツク信号周波数が直
接リズムパターン形成のために用いられるよう
に、低い周波数（前記の例で挙げた条件に合わせ
ると最もゆつくりしたテンポで例えば16Hz）の
もので構成され、図示しないテンポ調節つまみ等
で駆動される可変素子１２によつて、その発振ク
ロツク信号周波数が可変調節（前記の例で挙げた
条件で言うと80Hzまで）されるようになつてい
る。そして、このテンポ発振器１１からの発振ク
ロツク信号は、自動リズム発生部１３に供給して
リズム演奏楽音信号を発生し、、増幅器１４で適
宜増幅した後スピーカ１５に供給し、リズム演奏
音を発生するものである。

ここで、自動リズム発生部１３においては、供
給されるテンポクロツク信号を計数するカウンタ
を備え、このカウンタから得られるバイナリ計数
状報にもとづき、複数の順次周期の異なる順次パ
ルス信号を発生する。そして、この順次パルス信
号を論理回路等で選択組み合わせてワルツ、マー
チ、ルンバ等のリズム種類に応じたリズムパター
ン信号を形成し、リズム選択指令に応じてその１
つの種類のパターン信号を選択してバスドラム、
スネアドラム等のリズム音源を駆動してリズム音
源信号を発生するものである。

また上記テンポ発振器１１からの発振クロツク
信号は、さらにカウンタ１６に対してリセツト信
号として供給される。このカウンタ１６は、パル
ス発振器１７からのパルス信号φ_Lを計数するも
のであり、この場合パルス信号φ_Lの周波数は、
テンポクロツク信号よりも充分速い一定の周波数
（例えば800Hz）に設定される。ここでテンポ発
振器１１の周波数を16Hzに設定したとすればカ
ウンタ１６の計数値情報は、「50」となるもの
で、この計数値情報はラツチ記憶回路１８に供給
され、このラツチ記憶回路１８にはテンポ発振器
１１からのテンポクロツク信号がラツチ指令信号
として供給されるものである。すなわち、カウン
タ１６はパルス発振器１７からの一定周波数（例
えば800Hz）の信号を常時計数する状態にあり、
テンポクロツク信号の発生毎にリセツトされるも
のであり、またラツチ記憶回路１８は上記テンポ
クロツク信号でラツチ指令が与えられ、カウンタ
１６のリセツトされる直前の計数値情報を続み取
り、ラツチ記憶するようになるものである。した
がつて、ラツチ記憶回路１８では、テンポクロツ
ク信号の発生する周期の間に発生するパルス発振
器１７からの発振パルス信号の計数値を記憶する
状態となるもので、この記憶計数値情報は、テン
ポ発振器からの発振クロツク信号周期に比例し、
発振クロツク信号周波数、すなわち発生されるリ
ズム演奏音のテンポ速度に反比例する状態とな
る。

そしてこのラツチ記憶回路１８で記憶された数
値情報は、ROM等でなる演算変換回路１９で逆
数に変換し、適宜デイジタル的な表示器２０で、
テンポ速度情報として表示するものである。例え
ば、テンポ発振器１１の周波数を80Hzとし、パ
ルス発振器１７の周波数を800Hzとした場合に
は、ラツチ記憶出力は「10」となり、これを演算
回路１９で「300」に変換し、表示するようにな
るものである。

第２図は、さらに詳細にした他の実施例を示し
たもので、特に演算変換回路１９部を詳細に示し
ている。すなわち、変換回路１９には前記パルス
発振器１７の発振器パルスφ_Lより充分速い周波
数のクロツク信号φ_Hを計数するカウンタ２１を
設け、このカウンタ２１の計数値情報は比較回路
２２に供給して、ラツチ記憶回路１８に記憶され
た数値情報と比較する。そして、比較回路２２に
おいては、ラツチ記憶回路１８からの数値情報お
よびカウンタ２１の計数値情報を対比し、この両
者が一致した時にイコール信号EQを発生するも
ので、このイコール信号EQをカウンタ２３に計
数歩進信号として供給すると共にカウンタ２１に
リセツト信号として供給する。

すなわち、比較回路２２からのイコール信号
は、ラツチ記憶回路１８の記憶数値情報に比例し
た周期間隔で発生するものであり、これはテンポ
発振器１１からのテンポクロツク信号の発生周期
に比例する状態となるもので、カウンタ２３はテ
ンポクロツク信号の発生周期に比例した速度で計
数歩進される。そして、このカウンタ２３は、基
準時間信号発生回路２４からの特定される基準時
間毎に発生する基準時間信号でリセツトされるも
ので、そのリセツト時には自動演奏されるリズム
テンポ速度に比例した数値を計数するようにな
る。このカウンタ２３の計数値情報は、ラツチ記
憶回路２５に供給され、上記基準時間信号毎に上
記カウンタ２３のリセツト直前のテンポ速度に対
応した数値情報を続み取りラツチ記憶するもの
で、このテンポ速度をあらわす記憶数値情報は、
表示器２０で表示するようになる。

すなわち、ラツチ記憶回路１８で、リズムテン
ポの周期に対応した値で記憶された数値情報は、
ラツチ記憶回路２５ではテンポ速度に対応する逆
数の関係となる数値情報を記憶するようになるも
ので、リズムパターン形成のために使用される低
周波のテンポクロツク信号にもとづいて、テンポ
速度に対応した数値表示が行なえるようになるも
のである。

以上のようにこの発明によれば、リズムパター
ン形成のための例えば16Hz程度の非常に低い周
波数のテンポクロツク信号を用いて、自動リズム
演奏音のリズムテンポ速度に対応する数値情報を
発生し、表示器で表示制御できるようになるもの
であり、したがつて従来のようにテンポ速度の表
示のために、充分高い周波数の基準的テンポクロ
ツク信号を作る必要はない。このため、リズムパ
ターン形成のための回路装置部において、分周回
路等の不必要な要素を省略することができ、自動
リズム演奏装置の基本構成の簡易化に大きな効果
を発揮することができる。また、テンポ速度情報
を得るために使用されるパルス信号等は、他の電
子回路部制御用等のクロツクパルスをそのまま使
用できるものであり、回路構成をテンポ表示のた
めに特に複雑化する必要はない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例に係るリズムテン
ポ表示装置を説明する構成図、第２図はこの発明
の他の実施例を説明する構成図である。 １１…テンポ発振器、１３…自動リズム発生部、
１６，２１，２３，カウンタ、１７…パルス発振
器、１８，２５…ラツチ記憶回路、１９…演算変
換回路、２０…表示器、２２…比較回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ リズムパターンを形成するテンポクロツク信
   号を発生するテンポ発振器と、この発振器からの
   テンポクロツク信号でリセツト制御されこのテン
   ポクロツク信号より充分大きい一定周波数のパル
   ス信号を計算するカウンタと、このカウンタの上
   記テンポクロツク信号によるリセツト直前の計数
   値を記憶する手段と、この記憶された数値を逆数
   関係の数値情報に変換する変換回路と、この変換
   回路で得られた数値情報をテンポ速度として表示
   する表示器とを具備したことを特微とする自動リ
   ズムのテンポ表示装置。