JPS6146026Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、燃料給油時におけるスライドドアの
開扉抑止装置の改良に関するものである。

車体の側部にドア開口部が設けられ、該車体の
側部に沿つてスライドし、前記ドア開口部を開閉
するスライドドアが、前記ドア開口部に設けられ
るとともに、車体の側部に燃料給油口用の凹部が
形成され、該凹部がスライドドアの移動範囲内に
位置する自動車においては、燃料の給油時に乗員
が誤つてスライドドアを開けると、該スライドド
アによつて、ヒユーエルリツドや給油ガン等を破
損させる虞れがあるだけではなく、給油ガンが燃
料給油口から外れて燃料が溢れてしまうという欠
点がある。そのため従来では、その対策として、
燃料の給油時にはスライドドアを開扉することが
できないようにしたドアロツク装置が数種提案さ
れている。例えば実公昭50−20428号では、第１
図に示すようにスライドドア１の内部に、一端に
ロツク装置本体（図示せず）にロツド２を介して
連結された揺動腕３を係止するフツク４ａを有
し、他端４ｂを前記スライドドア１の周面１ａよ
り突出させた揺動片４を回動自在に枢着し、一方
車体５内部に給油口６のヒユーエルリツド７の開
閉によりオープンストツパ８を介して連動する作
動レバー９を回動自在に枢着し、その一端９ａを
ドア受面５ａより前記揺動片４の他端４ｂに対応
させるようにして突出させ、前記ヒユーエルリツ
ド７の開放時に前記作動レバー９の一端９ａと前
記揺動片４の他端４ｂとを係合させ前記ヒユーエ
ルリツド７の開放時にはドアロツク装置が解除さ
れないように成したもの等がある。

しかしながら、これら従来の構造のものでは、
ヒユーエルリツドを開けているとき、車内に居る
乗員がスライドドアを開けようとすると、該力が
揺動片，作動レバー及びオープンストツパを介し
てヒユーエルリツドに加わり、そのため外板の一
部である該ヒユーエルリツドが変形して車体の外
観を損なうという不具合がある。又、構造が複雑
で部品点数も多く、組付工数も掛り、したがつ
て、重量が嵩むだけではなく、高価なものとなる
という問題が生じていた。

そこで本考案は上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであつて、その目的とするところは車体
のドア開口部後端をなす車体パネル内に、先端が
該ドア開口部に出入し、スライドドアの後端に突
設したストツパと係脱するストツパレバーをブラ
ケツトを介して枢着し、かつ、該ストツパレバー
の後端を車体の給油口取付凹部の内側近傍に枢着
し、先端を該給油口取付凹部内に突出する操作レ
バーの基部にリンケージを構成するロツドを介し
て連結して構成し、給油時において前記操作レバ
ーを操作してストツパレバーをドア開口部より突
出させ、スライドドアを開けると該スライドドア
に突設されたストツパが前記ストツパレバーに当
接し、該スライドドアの開扉を阻止するようにし
たスライドドアの開扉抑止装置を提供することに
ある。

以下、本考案を図示せる実施例に随つて説明す
る。

１１は自動車車体の側部に設けられたドア開口
部に設けられたスライドドアであつて、車体の側
部に沿つてスライドし、前記ドア開口部を開閉す
るようになされ、該スライドドア１１の後端には
略Ｌ字状をなすストツパ１２が突設されている。

ａは自動車車体の側部を構成するリヤフエンダ
であつて、アウタパネル１３とインナパネル１４
とから成り、該リヤフエンダａの前記スライドド
ア１１の移動範囲内の一部には燃料給油口１５を
取付ける取付凹部１６が形成され、該取付凹部１
６内に燃料給油口１５が開口している。１７は該
取付凹部１６を覆蓋可能なヒユーエルリツドであ
つて、該取付凹部１６側縁の前記アウタパネル１
３に回動自在に枢着され、車体の側部外面を構成
する車体外板の一部を兼ねるように形成されてい
る。

前記リヤフエンダａのドア開口部のドア受面１
８の内側には、先端１９ａがドア開口部に出入
し、前記ストツパ１２と係脱するようになされた
ストツパレバー１９がブラケツト２０を介して回
動自在に枢着されている。前記ストツパレバー１
９とブラケツト２０との間にはクリツクスプリン
グ２１が介装され、通常はストツパレバー１９の
先端１９ａをリヤフエンダａ内に格納するように
付勢し、燃料の給油時にはストツパレバー１９の
先端１９ａをドア開口部に突出するように付勢す
るようになされている。２０ａは前記ブラケツト
２０に突設されたストツパレバー係止部である。
又、前記ストツパレバー１９の後端は、前記取付
凹部１６の内側近傍のアウタパネル１３の内面に
ヒンジ２２を介して回動自在に取付けられた操作
レバー２３の略円弧状をなすアーム部２３ａの基
部近傍にリンケージを構成するロツド２４を介し
て連結されている。前記操作レバー２３の操作部
２３ｂは、前記取付凹部１６に突出して延在され
たアーム部２３ａの先端に固着されている。そし
て、ヒユーエルリツド１７を閉じると、該ヒユー
エルリツド１７に該操作部２３ｂが当接押動され
て該操作部２３ｂ又は前記アーム部２３ａが前記
燃料給油口１５を遮るようになされている。

尚、燃料給油口１５には該燃料給油口１５用の
フイラーキヤツプ（図示せず）が脱着可能に取付
けられている。

今、燃料の給油時において、ヒユーエルリツド
１７を開き、操作レバー２３を引くと、該操作レ
バー２３にロツド２４を介して連結されたストツ
パレバー１９がＸ方向に回動し、該ストツパレバ
ー１９の先端１９ａがドア開口部に突出する。し
たがつてこのとき、スライドドア１１を不用意に
開扉しようとしても、該スライドドア１１に突設
したストツパ１２が前記ストツパレバー１９の先
端１９ａに当接して、該スライドドア１１の開扉
を阻止することができる。そして、燃料の給油が
完了し、操作レバー２３を元に戻すとストツパレ
バー１９は前記とは逆方向に回動し、その先端１
９ａはリヤフエンダａ内に格納される。したがつ
てヒユーエルリツド１７を閉めることによつてス
ライドドア１１の開扉が可能となる。

以上述べたように本考案によれば、ストツパレ
バーを操作する操作レバーをヒユーエルリツドに
取付けて連動させることなく、独立して設けたの
で、ヒユーエルリツドにストツパレバーに掛るモ
ーメントが伝わることがない。したがつて、それ
による車体外板の一部であるヒユーエルリツドの
変形を防ぐことができるので、車体の外観を損う
ことがない。しかも、それぞれ独立して車体に組
付けられているため、簡単に交換、調整すること
ができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスライドドアの開扉抑止装置の
一例を示す平面図、第２図は本考案によるスライ
ドドアの開扉抑止装置を示す該略平面図、第３図
は同上のスライドドアの開扉抑止時の状態を示す
該略平面図、第４図はストツパレバーとブラケツ
トとの関係を示す斜視図、第５図は操作レバーの
斜視図である。 １１はスライドドア、１２はストツパ、ａはリ
ヤフエンダ、１５は燃料給油口、１６は取付凹
部、１７はヒユーエルリツド、１９はストツパレ
バー、２０はブラケツト、２３は操作レバー、２
４はロツド。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 車体の側部にドア開口部が設けられ、該ドア開
   口部には車体の側部に沿つてスライドし、該ドア
   開口部を開閉するスライドドアが設けられている
   と共に、該車体の側部には前記スライドドアの移
   動範囲内に燃料給油口を取付ける取付凹部が形成
   され、該取付凹部内に燃料給油口が開口し、か
   つ、該取付凹部側縁には該取付凹部を覆蓋可能に
   設けられて車体の側部外面を兼ねるヒユーエルリ
   ツドが枢着されている自動車において、 前記スライドドアの後端にはストツパが突設さ
   れ、前記ドア開口部の後端をなす車体パネル内に
   は、先端が該ドア開口部に出入し前記ストツパと
   係合し得るストツパレバーが枢着され、かつ、車
   体の側部には、先端が前記取付凹部内に突出しヒ
   ユーエルリツドを閉じると該ヒユーエルリツドに
   当接押動されて前記燃料給油口を遮る位置に回動
   する操作レバーが枢着されていると共に、該操作
   レバーの基部と前記ストツパレバーの後端とは、
   該操作レバーが前記燃料給油口を遮つているとき
   スライドドア開扉時前記ストツパレバーが前記ス
   トツパと係合せず、該操作レバーが前記燃料給油
   口を遮つていないときスライドドア開扉時前記ス
   トツパレバーが前記ストツパと係合し、スライド
   ドアの開扉を阻止するようにリンケージを介して
   連結されていることを特徴とする燃料給油時にお
   けるスライドドアの開扉抑止装置。