JPS6144906Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はドアサツシユ構造に関するものであ
り、特に自動車の窓枠付きサイドドア用のドア構
造に関するものである。

窓枠付きサイドドアの場合には、雨水等が車室
内に滲入するのを阻止する対策として、レギユレ
ータの操作により上下に昇降するウインドガラス
と窓枠の内側とで遮断するウインドガラス用ウエ
ザストリツプと、窓枠の外周部を含むドア外周部
に取付けられていてドアを閉とする場合に自動車
ボデー本体部の相当する部分との衝撃を緩衝する
役目をも果たす戸当りウエザーストリツプとが設
けられている。

窓枠部へのこれらウエザーストリツプの取付け
に関し、従来のドアサツシユ構造によれば、各ウ
エザーストリツプはそれぞれ別体として構成され
たブラケツト即ちリテーナ内に収容されていた。
即ちウインドガラス用ウエザーストリツプはドア
アウターパネル部分とドアインナーパネル部分と
の間に取付けられたリテーナ内に装着され、又戸
当りウエザーストリツプはドアインナーパネル部
分に取付けられたリテーナ内に装着されていた。
従つて、従来のドアサツシユ構造によれば両ウエ
ザーストリツプ装着用のリテーナをそれぞれ別個
に製作し且つそれぞれ別途に取付けねばならない
ので製作及び取付け上で工程的に不利である。
尚、実開昭55−36021号公報にはリテーナとアウ
ターパネルとを組合せたものが開示されているけ
れども、その構造が複雑である。

従つて、本考案の主たる目的は、両ウエザース
トリツプ装着用のリテーナを一体構造のものとな
して工程数を節減し、延いてはコスト安となすド
アサツシユ構造を提供するものである。

本考案の他の目的は、ドアインナーパネルの一
部を利用して戸当りウエザーストリツプの端部を
弾発的に押え込んでその取付けを確実強固なもの
とすることにある。

本考案の更に他の目的並びに本考案により達成
される種々の利点は添附図面を参照してなされる
以下の説明を理解することにより自から明らかと
なろう。

第１図は本考案によるドアサツシユ構造が適用
され得る自動車用ドアの概略を示している。ドア
１０それ自体は慣用型式のものであり、ドアアウ
ターパネル１２とドアインナーパネル１４とで包
まれ、その窓枠部１６にはレギユレータ（図示せ
ず）の操作により昇降してウインドを開閉するウ
インドガラス１８が設けられ、又ドアアウターパ
ネル１２の一部にはドア１０の開閉操作用ハンド
ル２０が設けられている。

第２図は第１図中のＡ部分を自動車ボデーの１
部と共に示す断面図であつて公知のドアサツシユ
構造の一例を示すものである。この公知構造によ
れば、ドアアウターパネル１２の内面部とドアイ
ンナーパネル１４の外面部との間に溶接その他の
適宜手段で取付けられていてウインドガラス１８
用のウエザーストリツプ２２を収容している第１
リテーナａと、ドアインナーパネル１４の内面に
溶接その他の適宜手段で取付けられ戸当りウエザ
ーストリツプ２４を収容している第２リテーナｂ
とからドアサツシユは構成されている。尚、第２
図において右側の部分はボデー本体側の部材を示
すものであつて、３０はアウタールーフパネルで
あり、３２はインナールーフパネルであり、３４
は両ルーフパネルを合体すると共にアウタールー
フパネル３０上を流れる雨水等を集めて排出する
ドリツプレールであり、３６はルーフトリムであ
り、又３８はルーフトリム３６取付け用のガーニ
ツシである。

第３図は第２図と同様の、但し本考案によるド
アサツシユ構造を示す図面である。本考案のドア
サツシユ構造によれば、ドアアウターパネル１２
の内面部とドアインナーパネル１４の外面部との
間にリテーナとしてのサツシユ部材２６が溶接そ
の他の適宜手段で取付けられているのは第２図に
示される公知ドアサツシユ構造における第１リテ
ーナａと略々同様であるがこのサツシユ部材は断
面略々〓状を呈するようになされている。このサ
ツシユ部材２６は内側に屈曲されたドアアウター
パネルの遊縁部１２１と共働してウインドガラス
１８用のウエザーストリツプ２２を収容し且つ内
側に屈曲されたドアインナーパネルの遊縁部１４
１と共働して戸当りウエザーストリツプ２４を収
容すると共にこのウエザーストリツプを弾発的に
押圧している。第３図において右側部分に示され
ている諸部材は第２図に関連して説明したものと
同様であるので説明を省略するが、本考案による
ドアサツシユ構造に採用されるサツシユ部材２６
に装着される戸当りウエザーストリツプ２４は第
３図に示されるように、断面において２叉状のも
のであることができ、この場合両突出部２４１，
２４２は、ドアと閉とする際にその一方２４１が
ドリツプレール３４の下面と密接し且つ他方の突
出部２４２がドリツプレール３４に形成された開
口乃至スリツト（図示せず）内に嵌入突出するよ
うになされていることができ、これによりドア閉
鎖時の衝撃をより充分に緩衝すると共に雨水等の
窓枠回りの滲入を完全に防止することが可能とな
る。

第４図は第１図中のＢ部分の断面斜視図であつ
て、本考案によるドアサツシユ構造の端部分を示
している。本図と第３図とを参照することによ
り、サツシユ部材２６の戸当りウエザーストリツ
プ収容部がドアインナーパネル１４の１部と共働
して形成されていること、即ちドアインナーパネ
ル１４の１部を切欠き、更に切込み１４２をつ
け、この切込み１４２によつて遊縁部１４１附近
のドアインナーパネル部分をタツプ状フランジ１
４３となし、これによつて戸当りウエザーストリ
ツプ２４がサツシユ部材２６の１部分に収容され
る場合に強固に取付けられること、換言すればフ
ランジ部１４３が云わば発条部材として作用する
ために取付けられた戸当りウエザーストリツプ２
４は所定の位置に安定に配置されることが理解さ
れよう。

尚、ドアインナーパネル１４の上記切欠きによ
り形成される他の遊縁部１４４は戸当りウエザー
ストリツプ２４の端縁面と衝合するストツパとし
て役立つ。

窓肩部２８（第１図参照）には、その少なくと
も外側において、ウインドガラス１８の外面と密
接してドア内部への雨水等の滲入を阻止する窓肩
ウエザーストリツプが設けられるが、これは公知
のものと同態様であり、本考案の要旨を構成する
ものではないので図示及び説明を省略する。

又、窓枠部以外の戸当りウエザーストリツプに
ついても従来例と同様にして配置することができ
る。

【図面の簡単な説明】

添附図面中、第１図は本考案によるドアサツシ
ユ構造を適用可能な自動車ドアの略示的斜視図、
第２図は第１図中のＡ部分を関連ボデー部分の一
部と共に示した断面図であつて、公知のドアサツ
シユ構造を例示する図面、第３図は第２図と同様
の、但し本考案によるドアサツシユ構造の一例を
示す図面、第４図は第１図中のＢ部分の断面斜視
図であつて、本考案によるドアサツシユ構造の端
部分を示す図面である。 １６……窓枠部、１２……ドアアウターパネ
ル、１２１……ドアアウターパネル遊縁部、１４
……ドアインナーパネル、１４３……タツプ状フ
ランジ、２６……サツシユ部材、１８……ウイン
ドガラス、２２……ウインドガラス用ウエザース
トリツプ、２４……戸当りウエザーストリツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドアアウターパネル１２と一体に窓枠部を伸設
   し、該窓枠部のドアアウターパネル遊縁部１２１
   を内側に屈曲し、窓枠部のドアインナーパネル１
   ４の一部を切欠いてタツプ状フランジ１４３を形
   成し、上記ドアアウターパネル部分と上記ドアイ
   ンナーパネル部分との間に端縁部を鉤状に折曲し
   た別体のサツシユ部材２６を取付け、該サツシユ
   部材と上記ドアアウターパネル遊縁部１２１との
   間にウインドガラス用ウエザーストリツプ２２を
   取付け、且つ上記サツシユ部材折曲部を上記イン
   ナーパネルの切欠部との間に戸当りウエザースト
   リツプ２４を嵌着支持したことを特徴とするドア
   サツシユ構造。