JPS6144831B2 - - Google Patents

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JPS6144831B2
JPS6144831B2 JP57092778A JP9277882A JPS6144831B2 JP S6144831 B2 JPS6144831 B2 JP S6144831B2 JP 57092778 A JP57092778 A JP 57092778A JP 9277882 A JP9277882 A JP 9277882A JP S6144831 B2 JPS6144831 B2 JP S6144831B2
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JP
Japan
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phenolic resin
carbitol
binder
refractory
parts
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Application number
JP57092778A
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JPS58213672A (ja
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Shigeru Fujiwara
Sadaichi Ando
Hiroshi Nakamura
Tsutomu Kurokawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Kanae Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Kanae Chemicals Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp, Kanae Chemicals Co Ltd filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP57092778A priority Critical patent/JPS58213672A/ja
Publication of JPS58213672A publication Critical patent/JPS58213672A/ja
Publication of JPS6144831B2 publication Critical patent/JPS6144831B2/ja
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、高炉や転炉の窯炉に使用される不定
形耐火物および不焼成耐火物用のバインダーに関
し、さらに詳しくは、ノボラツク型フエノール樹
脂とベンジリツクエーテル型熱硬化性フエノール
樹脂との組合せからなるフエノール樹脂に溶剤と
してカルビトール又はカルビトールとグリコール
と混合物を配合してなることを特徴とする耐火物
用バインダーに関するもので、その目的とすると
ころは、1)耐火材原料とのヌレ性が良く、混練
が容易におこなえ、2)混練後の混合物の可塑性
および湿潤性が室温および加温下(100℃以下)
の保存中にも失われず、3)加圧、振動、衝撃等
の外力によつて、容易に充填でき、耐火物の施工
性及び成形性に優れ、4)加熱及び乾燥時の強度
発現が速く(早強性)、5)高い熱間強度を発現
する耐火物をうることができる低粘性のフエノー
ル樹脂バインダーを提供することにある。 最近の製鉄工業においては、高炉、転炉等の窯
炉および溶鉄、溶鋼輸送設備に、出鉄口充填材、
樋材、目地材、熱間補修材等の不定形耐火物や不
焼成耐火レンガが使用されている。これらの耐火
物の主原料は、シヤモツト粉、炭化珪素粉、アル
ミナ粉、マグネシア粉、ドロマイト粉、石灰粉、
クロム粉、コークス粉、黒鉛粉、等の所謂骨材で
あるが、これらの骨材は単に混合するだけでは可
塑性および湿潤性がえられないのでバインダーを
添加し、適当な温度で混練される。この混合物は
不定形耐火物では、スラリー状、ペースト状、ス
ライス状、マツド状、であり、また、不焼成耐火
レンガでは、湿潤性のある坏土であり、施工ある
いは成形までの保存の期間に、混合物の可塑性お
よび湿濡性を失うと、加圧、振動、衝撃等の外力
による施工性あるいは成形性が悪くなり、耐火物
の品質が低化する。このため、バインダーとして
は、混練物に可塑性および湿潤性を与え、これら
の混合物が、長期間の保存中にも、経時変化せ
ず、容易に施工あるいは成形でき、しかも、高温
下で高いカーボン残存率を有し、高い熱間強度が
耐食性を与えるものが望まれる。 従来、上記した如き耐火物用バインダーとして
は、コールタール系のものが広く使用されている
が、コールタールは低分子量の揮発性留分が多
く、加熱時発煙量が多くなり、人体に接触すると
皮膚への炎症等の弊害の恐れがあり、しかも、タ
ール中の揮発性留分の沸点が200〜500℃と広範囲
にわたつているため、100〜500℃の低温温度域の
強度発現が殆んど得られず、耐火物の組織は粗大
気孔の形成、亀裂の発生等により悪化し、実用上
好ましくない。例えば、出銑口充填材では、マツ
ドガン開放後の強度が充分でなく、(早強性がえ
られない)発煙などの問題を多発し易く、又、熱
間補修材では100〜500℃で鉄皮又はレンガ面への
接着強度が低く、補修効果が小さい。また、不焼
成耐火物では、圧縮成形後の素地強度、乾燥強度
が小さく、角カケやワレを生じる。 このため、コールタール系バインダーに代るも
のとして最近、フエノール樹脂の熱硬化性を利用
した種々のフエノール樹脂溶液が検討されている
が、不定形および不焼成耐火物用バインダーとし
て、充分に満足しうるフエノール樹脂溶液はえら
れていない。例えばこれらのフエノール樹脂溶液
は、フエノール樹脂、硬化剤、および溶剤からな
り、フエノール樹脂として熱可塑性のノボラツク
型フエノール樹脂および熱硬化性のレゾール型フ
エノール樹脂が用いられている。ノボラツク型フ
エノール樹脂は熱可塑性であるため、硬化剤とし
て適量のヘキサメチレンを加えて使用される。こ
のようなフエノール樹脂は、100℃から約250℃の
温度域で容易に熱硬化し、耐火物にタールでは得
られない低温乾燥強度(早強性)を付与し、しか
も高温下で高い残留炭素量を残し、高い熱間強度
を付与する利点があるが、室温〜100℃の温度で
に経時変化が大きい欠点がある。一方、溶剤とし
ては、水、メタノールなどの低級アルコール、エ
チレングリコールなどの多価アルコールが用いら
れている。水および低級アルコール系溶剤は、溶
剤の気化が容易におこり、施工あるいは成形まで
の保存期間中に、混合物の可塑性および湿潤性を
失う。この様な点からは、高沸点の多価アルコー
ルが適当であるが、水系および低級アルコール系
溶剤を用いた樹脂溶液にくらべて、多価アルコー
ル(グリコール類)系溶剤を用いた樹脂溶液は、
高粘性である(5000〜60000cps/30℃:50%グ
リコール溶液の場合)。 このため、低粘性化(タール位の粘性;500〜
1500cps/30℃)のためには、溶剤量を多く配合
せざるをえず、実用時に多量の溶剤が揮発し、ワ
レや気孔率の増加などによる耐火物の乾燥強度や
高温強度の低下が著しくなり、使用に耐えない。 また、マグネシア、マグネシア―ドロマイト、
マグネシア―カーボン系などの原料を使用した塩
基性耐火物は、その耐食性が優秀であるため、そ
の用途は拡大しているが、これらの塩基性耐火物
にフエノール樹脂溶液を用いる上で、最も困難な
点はフエノール樹脂(ノボラツク型およびレゾー
ル型フエノール樹脂)のフエノール骨格の水酸基
が弱酸性の性質を有しており、塩基性骨材と化学
反応を容易におこすことである。本発明者らは基
礎的研究では、例えばヘキサミンを用いない熱可
塑性のノボラツク型フエノール樹脂のエチレング
リコール溶液は、石灰およびドロマイトクリンカ
ーなどの塩基性耐火物原料との反応をみると、石
灰およびドロマイトクリンカーは、室温〜100℃
で容易に反応し、混練中、又は、混練後の混合物
の可塑性あるいは湿潤性を著しく失い、充填性や
施工性が悪くなり、又、マグネシアクリンカーに
ついては、石灰およびドロマイトクリンカー程で
はないが、長期間の保存中に変質することを確認
している。 本発明者らは、斯かる現状に鑑み、フエノール
樹脂のもつ、加熱および乾燥時の早強性および高
い熱間強度を発現する特性を失うことなく、低粘
性で耐火物原料とのヌレ性もよく、混練が容易に
おこなえ、混練後の混合物の可塑性および湿潤性
が、室温および加温下(100℃以下)の保存中に
も失われず、耐火物の施工性及び成形性に優れた
フエノール樹脂バインダーをえるべく、フエノー
ル樹脂、硬化剤、溶剤の3面から鋭意研究を重ね
てきた。 この結果、融点45〜75℃のノボラツク型フエノ
ール樹脂とベンジリツクエーテル型熱硬化性フエ
ノール樹脂との割合(wt%)が95:5〜60:40
であるフエノール樹脂に、溶剤として、カルビト
ール、又は、カルビトールとグリコールとの混合
物を、20〜70(wt%)配合してなることを特徴
とする耐火物用バインダーを使用した場合に前記
1〜5)の諸条件を兼ね備えた不定形および不焼
成の耐火物がえられることを見い出した。 本発明は斯かる知見に基づき完成されたもので
ある。 本発明の不定形および不焼成耐火物(以下本耐
火物という)用のバインダー(以下本発明組成物
という)は、タールと同程度の低粘性(100〜
2000cps/30℃)であり、かつその表面張力は33
〜42(dyn/cm)であり、通常のフエノール樹脂
グリコール溶液の48〜52(dyn/cm)やフエノー
ル樹脂水溶液の55〜65(dyn/cm)に比べて、か
なり小さな値を示しており、アルミナ、マグネシ
ア、ドロマイト、黒鉛、炭化ケイ素、コークス、
ピツチなどの耐火物原料とのヌレに優れている。
従つて、本発明組成物を用いれば、耐火材原料と
の混合を室温および加温下で容易に行ない得る。 また、本発明組成物を配合すれば得られる本耐
火物に適度の可塑性及び湿潤性を賦与し、耐火材
原料を均一に分散し得る。しかも本耐火物は、
100℃以下の温度でも硬化せず、保存期間中、可
塑性および湿潤性が失われず、バイブレーシヨ
ン、インパクトプレス、ラミング、加圧などによ
る外力による、施工性及び成形性が良い。 さらに、本耐火物は、乾燥及び加熱時の早強性
に富み、硬化させてえられる硬化物の熱間強度も
大きく、優れた耐食性(耐溶銑性及び耐スラグ
性)を硬化物に賦与することができる。このよう
に本発明組成物をバインダーとして配合してえら
れる本耐火物は、上記諸条件を具備し、安定した
品質の耐火物を製造することができる。 本発明組成物のノボラツク型フエノール樹脂は
塩酸、硫酸、蓚酸などの酸性触媒下で、ホルムア
ルデヒド/フエノール類のモル比が1以下で、フ
エノール類とホルムアルデヒドを反応してえられ
る融点45〜75℃の固形の熱可塑性樹脂であ。融点
が75℃を超えるノボラツク型フエノール樹脂を用
いる場合には本発明組成物の粘性が非常に高くな
り、骨材との混練作業が困難になり、このため、
バインダー液液量を増して配合せざるをえず、気
孔率の増大により高温強度が低下する。融点が45
℃より小さいものは、未反応のフエノール類が多
量に存在し、このようなノボラツク型フエノール
樹脂を使用しても、前記4,5の条件を満足しえ
ない。 また、本発明組成物において、硬化剤の働きを
するベンジリツクエーテル型熱硬化性フエノール
樹脂は、フエノール類とホルムアルデヒドを、亜
鉛、マグネシウム、カルシウム、鉛などの2価金
属の酸化物、水酸化物、または酢酸塩の触媒下で
反応させてえられるものである。詳しくは上記ベ
ンジリツクエーテル型熱硬化性フエノール樹脂は
ホルムアルデヒド/フエノール類のモル比が1〜
3.0好ましくは1.2〜2.0で、フエノール類とホルム
アルデヒドを還流下で3〜6時間縮合させ、130
℃以下の温度で減圧脱水してえられる粘稠状ない
し半固形状樹脂で50℃の粘度が5000〜50000ops
であり、その赤格吸収スペクトルは、1060cm-1
ベンジリツクエーテル結合に基づく強い特性吸収
を示すものであり、130℃以下では熱硬化しない
樹脂である。 なお上記ノボラツク型フエノール樹脂及び上記
ベンジリツクエーテル型熱硬化性フエノール樹脂
の製造時に原料として使用しうるフエノール類
は、フエノール、パラタレゾール、メタクレゾー
ル、3,4―キシレノール、3,5―キシレノー
ル、あるいはこれらの混合物であるがフエノール
が特に好ましい。 本発明では、ノボラツク型フエノール樹脂とベ
ンジリツクエーテル型熱硬化性フエノール樹脂と
を併用するものであるが、前記の如くノボラツク
型フエノール樹脂は熱可塑性であり、ベンジリツ
クエーテル型熱硬化性フエノール樹脂は130℃以
下では熱硬化しないものであるから、本耐火物
は、熱的に安定で室温での長期保存性にも優れ混
練中のまさつ熱による昇温や加温混練という条件
下でも、熱硬化しない。 ノボラツク型フエノール樹脂とベンジリツクエ
ーテル型熱硬化性フエノール樹脂との割合(wt
%)は95:5〜60:40とする。硬化剤としてのベ
ンジリツクエーテル型熱硬化性フエノール樹脂量
が5wt%以下では、早強性、熱間強度も小さく、
40%以上では、早強性に変化がなく、熱間強度は
塑に低下する。 また、本発明では、ノボラツク型とベンジリツ
クエーテル型熱硬化性フエノール樹脂との割合
(wt%)が95:5〜60:40であるフエノール樹脂
を溶解し、かつその樹脂溶液の粘性が低く、かつ
本耐火物に可塑性および湿潤性を付与する溶剤を
配合する。 本発明では溶剤として、カルビトールおよびカ
ルビトール誘導体を単独又は混合して用いること
を必須とする。カルビトール誘導体として、メチ
ルカルビトール、ブチルカルビトール、ジエチル
カルビトール、ジブチルカルビトール、カルビト
ールアセテート、ブチルカルビトールアセテー
ト、メチルエチルカルビトール、ジブチルカルビ
トールが例記できるが、カルビトールとメチルカ
ルビトールが本発明で特に好ましい。また、本発
明では溶剤としてカルビトールとエチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ールのグリコールとの混合物を用いるものであ
る。この場合、グリコールの配合量を増加すれば
する程、溶剤コストが低下するが、カルビトール
の粘性低下効果が減少する。 従つて、本発明の混合溶剤としてのグリコール
の配合量は、本発明バインダーの用途によつて決
め、その必要特性に応じて決定すれば良い。しか
し、エチレングリコール、プロピレングリコール
を用いたフエノール樹脂溶液は、塩基性耐火物と
化学反応をおこし、保存中の経時変化があり、塩
基性耐火物のバインダーとして、使用できない
が、ジエチレングリコールは、塩基性耐火物と化
学反応をおこさず、経時変化を制御する効果があ
り、特にジエチレングリコールをカルビトールと
の混合溶媒で用いることが好ましい。 また、セルソルプの合成時の残査物である粗製
カルビトール(カルビトールとエチルトリエチレ
ングリコールの混合物)、やメトキシポリエチレ
ングリコール(化学構造:CH3―O―
(CH2CH2O)―oH=3〜8)をカルビトールと併
用した混合溶媒で用いることができる。 フエノール樹脂とカルビトールとの割合(wt
%)は30:70〜80:20である。フエノール樹脂量
が80%以上では、本発明組成物の粘度が高くな
り、混練が不均一になり、充填性が悪く施工性、
成型性に欠ける。また、30%以下では、本耐火物
を硬化させてえられる硬化物の熱間強度が低下す
る。 本発明組成物を調整するに際しては特に限定が
ないが、その好ましい一例として次に示す方法を
挙げることができる。即ち上記ノボラツク型フエ
ノール樹脂とベンジリツクエーテル型熱硬化性フ
エノール樹脂を130℃以下の温度でカルビトール
に溶解させることにより本発明組成物が調整され
る。本発明組成物の使用に際しては、特に制限が
ないが、耐火材原料に対して、5〜20wt%程度
添加し、従来公知の不定形および不焼成の耐火物
と同様の方法にて使用すればよい。 以上のような本発明組成物をバインダーとして
使用した本耐火物が前記1)〜3)の諸条件を満
足するのは、本発明組成物が融点45〜75℃の熱可
塑性のノボラツク型フエノール樹脂と、130℃以
下では熱硬化しないベンジリツクエーテル型熱硬
化性フエノール樹脂とからなるフエノール樹脂で
あり、かつ沸点が160〜295℃のカルビトール又は
カルビトール誘導体を溶剤とするフエノール樹脂
溶液であるから、熱的に安定で、しかも、低粘性
であり、かつ、表面張力が低いため耐火材原料と
ヌレ易く、バインダー液量の低減化においても、
容易に混合でき、加圧や振動などの外力によつ
て、流動しやすく、施工性や成形性に優れる。特
に、本発明組成物を用いた塩基性耐火物は、塩基
性耐火材原料特有の水和反応を防ぎ、フエノール
樹脂と塩基性耐火材原料との化学反応もおこさ
ず、長期に保存しても、混合物の可塑性および湿
潤性を失わず、施工性および成形性に優れるもの
である。 本発明組成物がどのような機構により、本発明
組成物をバインダーとして使用した不定形および
不焼成の耐火物において、この耐火物が前記
4),5)の諸条件を満足する優れた性能を有す
るかその詳細は未だ推測の域をでないが、硬化剤
としてのベンジリツクエーテル型熱硬化性フエノ
ール樹脂は130℃以上で始めてベンジリツクエー
テル結合が分解して、ホルマリンを発生しメチレ
ン架橋を形成する以外に、耐火材原料(例えばア
ルミナ、マグネシア粉末)とベンジリツクエーテ
ル結合がキレート結合を形成して架橋し、従来の
ヘキサメチレンテトラミンあるいはレゾール型フ
エノール樹脂とことなる硬化機構で、硬化が進行
し、高温で安定な優れた物性を付与するものと思
われる。 なお、本発明組成物と通常のフエノール樹脂溶
液とのCaOとの反応性の比較した結果を表1に示
す。
【表】 表1から明らかに、通常のフエノール樹脂溶液
は、CaOと容易に反応し、塩基性耐火原料と混合
することが不能であり、本発明組成物は、新規な
バインダーであり、広範囲の耐火物に利用できる
ことを確認した。 以下に実施例を示して本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 フエノール1モルとホルムアルデヒド1.9モル
に酢酸亜鉛0.90wt%(フエノールに対する百分
率)を加えて加熱して、260分間還流反応させた
後、減圧下に130℃以下の温度で脱水して、ベン
ジリツクエーテル型熱硬化性フエノール樹脂(粘
度22000ops/50℃)をえた。この樹脂19部、融
点60℃のノボラツク型フエノール樹脂31部、カル
ビトール50部を100℃で加熱溶解し、粘度が
750ops/30℃のフエノール樹脂をえた。 電解アルミナ40部、耐火粘土20部、コークス20
部、炭化珪素20部に上記バインダーを15部を加え
て混練して、溶鉱炉の出銑口充填材(マツド)を
得る。該マツドは適度な可塑性、粘着性を有し、
これを使用した場合には、マツドガンの充填性も
優れ、5分間以内という極めて短時間で硬化する
と共に、マツドガン内の焼付きも殆んどなく、出
銑状況は良好であつた。 表2に、本発明組成物と従来品の特性を比較し
て示した。 実施例 2 コークス炉タールより抽出分離してえられる粗
製タール製(組成:フエノール31.3%、o―メチ
ルフエノール10.6%、m―およびp―メチルフエ
ノール33.7%、2,4および2,5ジメチルフエ
ノール10.1%、2,3および3,5―ジメチルフ
エノール11.8%、3,4―ジメチルフエノール
2.5%)53%とフエノール47%のフエノール類1
モルにホルムアルデヒド0.71モル、蓚酸0.6%
(フエノール類に対する百分率)を加熱して、230
分還流し、縮合後、100mm/Hgの減圧下に脱水し
て、暗褐色の融点73℃のノボラツク型メチルフエ
ノール共縮合樹脂をえた。この樹脂31部、実施例
1でえたベンジリツクエーテル型熱硬化性フエノ
ール樹脂19部、カルビトール30部、ジエチルカル
ビトール20部を100℃で加熱溶解し、粘度が
1200cps/30℃のバインダーをえた。実施例1の
耐火骨材100部に、上記バインダーを15部を加え
て混練してマツドをえた。このマツドの特性を表
2に示した。 実施例 3 実施例2の溶剤組成をカルビトール30部、ジエ
チレングリコール20部に置換し、粘度が
1800cps/30℃のバインダーをえた。上記バイン
ダーを15部を実施例1の耐火骨材100部に加えて
混練し、マツドを得た。このマツドの特性を表2
に示した。
【表】 実施例 4 フエノール1モルとホルムアルデヒド1.25モル
に酢酸亜鉛0.5wt%(フエノールに対する百分
率)を加えて加熱し、210分間還流反応させた
後、減圧下に130℃以下の温度で脱水して、ベン
ジリツクエーテル型熱硬化性フエノール樹脂(粘
度6500cps/50℃)をえた。この樹脂5.3部、融点
49℃のノボラツク型フエノール樹脂29.7部、カル
ビトール42部、メチルカルビトール13部、ジエチ
レングリコール10部を100℃で加熱溶解し、粘度
が240cps/30℃のバインダーをえた。表3に示
す耐火骨材100部に、上記バインダー17部を加え
て、混合し、スラリー状の熱間補修材をえた。
【表】 このスラリーを150℃、300℃、600℃に保持し
た鉄板の型枠に流し込んで2時間保持し、常温に
冷却し付着強度を測定し、比較例とともに表4に
示した。 実施例 5 実施例4のバインダー中の溶剤組成をカルビト
ール30部、ジブチルカルビトール7部、エチレン
グリコール28部として、粘度が330cps/30℃の
バインダーをえ、表3の骨材配合100部にこのバ
インダー18部を加えて、熱間補修材をえ、表4に
付着強度を示した。この補修材はスクイズポンプ
等の圧入機械によるポンプ圧入に際し、パイプの
閉塞もなく、100℃付近の硬化が進行しないた
め、補修が従来品よりもより容易におこなえ、
150℃以上の付着強度は、ヘキサミン添加ノボラ
ツク樹脂溶液のものより、より高い値を示した。 実施例 6 実施例4のバインダー中の溶剤組成をカルビト
ール65部として、粘度が150cpsのバインダーを
得、表3の骨材配合100部に、このバインダー18
部を加えて熱間補修をえた。この補修材の付着強
度を表4に示した。
【表】 実施例 7 実施例2でえたバインダーを用いて、表4に示
す耐火骨材と40分間加熱混練(70〜90℃)し、湿
潤性のある坏土をえた。この坏土を油圧プレス
(500Kg/cm2)で、60×120×240mm形状に成形し、
成形後150℃で12時間加熱乾燥し、350℃で12時間
ベーキングして、不焼成耐火レンガをえた。この
ものの特性を、比較品とともに、表5に示した。
表5から明らかに、本発明組成物は従来品に比べ
て表面張力が低いため、バインダー添加量が少く
てすみ、坏土の経時変化が殆んどなく、成形後の
生角強度およびベーキング後の圧縮強度が共に高
く、かつ嵩比重が大きく充填性に優れている。
【表】 実施例 8 実施例3で得たバインダーを用いて、表5に示
す耐火骨材と加温混練し、湿潤性のある坏土を得
た。この坏土を実施例7と同様の成形およびベー
キングをして、不焼成耐火レンガをえた。この特
性を表5に示す。 実施例 9 表6に示す耐火骨材に、実施例1のバインダー
を添加し、100℃で加熱混合し、700Kg/cm2の成形
圧で成形し、350℃の温度でベーキング処理して
ドロマイトマグネシア不焼成レンガをえた。この
ものの特性を、従来のタールと比較して表6に示
した。製造面において、タール同等の加熱混合が
おこなえ、耐圧強度は、タールに比べ、2倍の値
を示し、フエノール樹脂のもつ特性が発揮されて
いる。さらに、室温保存における耐消化性では、
従来のタール品は、5〜7日間でレンガに亀裂が
生じたが、実施例9のレンガは、21日後も異状は
みとめられなかつた。 実施例 10 実施例3のバインダーを用いて、表6に示す耐
火骨材と100℃で加熱混合して、実施例9と同様
と同様の成形およびベーキングをして、ドロマイ
ト―マグネシア焼成レンガを得た。その特性を表
6に示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 融点45〜75℃のノボラツク型フエノール樹脂
    とベンジリツクエーテル型熱硬化性フエノール樹
    脂との割合(wt%)が95:5〜60:40であるフ
    エノール樹脂に、溶剤としてカルビトール誘導体
    を単独または混合して20〜70(wt%)配合して
    なることを特徴とする耐火物用バインダー。 2 溶剤が、カルビトールとグリコールとの混合
    物である特許請求の範囲第1項記載の耐火物用バ
    インダー。
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WO2014069124A1 (ja) * 2012-11-02 2014-05-08 旭有機材工業株式会社 樹脂組成物及びそれを用いて得られる、炭素繊維強化複合材料の前駆体、炭素繊維強化複合材料並びに炭素繊維強化炭素材料

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