JPS6144117B2 - - Google Patents

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JPS6144117B2
JPS6144117B2 JP55041865A JP4186580A JPS6144117B2 JP S6144117 B2 JPS6144117 B2 JP S6144117B2 JP 55041865 A JP55041865 A JP 55041865A JP 4186580 A JP4186580 A JP 4186580A JP S6144117 B2 JPS6144117 B2 JP S6144117B2
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JP
Japan
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phosphor
phosphors
present
electron beam
excitation
Prior art date
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JP55041865A
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JPS56136873A (en
Inventor
Takashi Hase
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Kasei Optonix Ltd
Original Assignee
Kasei Optonix Ltd
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Publication date
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Publication of JPS56136873A publication Critical patent/JPS56136873A/ja
Publication of JPS6144117B2 publication Critical patent/JPS6144117B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は2価金属オルト燐酸塩螢光体に関す
る。 従来、燐酸塩系螢光体としてマンガン不活オル
ト燐酸亜鉛螢光体〔Zn3(PO42:Mn〕およびマ
ンガン付活オルト燐酸亜鉛マグネシウム螢光体
〔(Zn,Mg)3(PO42:Mn〕が知られている。す
なわち、その組成式が (Zn1-x,Mgx3(PO42:Mn (但しxは0≦x<1なる条件を満たす数であ
る) で表わされるマンガン付活2価金属オルト燐酸塩
螢光体が知られている。この螢光体は電子線励起
下で高輝度の赤色発光を示し、従つて陰極線管用
螢光体として有用なものである。また、この螢光
体は電子線励起で高輝度の赤色発光を示すのに加
えて10%残光時間(励起停止後発光輝度が10%ま
で低下する時間)が長いところから、陰極線管の
うちでも特にカラーテレビジヨン用陰極線管より
遅い走査速度が採用されるコンピユーターの末端
デイスプレー装置等に用いられるデイスプレー用
陰極線管に実用されている。この螢光体のうちで
もx値が0<x<1の範囲にある螢光体、すなわ
ち(Zn,Mg)3(PO42:Mn螢光体はx値が0で
ある螢光体、すなわちZn3(PO42:Mn螢光体よ
りも10%残光時間が長く、従つてデイスプレー用
陰極線管用螢光体としてより優れたものである
(特公昭53−18471号参照)。 上記マンガン付活2価金属オルト燐酸塩螢光体
を陰極線管に実用するにあたつては、より一層高
輝度の発光を示すものが望まれている。また、陰
極線管製造においては、一般に螢光膜作製後螢光
膜を365nmあるいは253.7nmの紫外線で励起して
発光せしめ、発光の状態を観察することによつて
螢光膜が検査されるが、上記マンガン付活2価金
属オルト燐酸塩螢光体は紫外線励起によつてはほ
とんど発光を示さず、従つてこの螢光体からなる
螢光膜を有する陰極線管を製造するに際しては、
上記紫外線を利用する簡便な検査方法によつて作
製した螢光膜を検査することができなかつた。こ
のような点から、上記マンガン付活2価金属オル
ト燐酸塩螢光体を発光スペクトル、残光特性等の
その他の発光特性を損うことなく(変化させるこ
となく)電子線励起下でより一層高輝度の発光を
示す螢光体とすることが望まれている。またそれ
と同時に、該螢光体を紫外線励起下においても発
光を示す螢光体とすることが望まれている。 従つて、本発明は上記従来のマンガン付活2価
金属オルト燐酸塩螢光体とほぼ同等の電子線励起
による発光スペクトルおよび残光特性を有する
が、電子線励起下において上記従来のマンガン付
活2価金属オルト燐酸塩螢光体よりも高輝度の発
光を示すマンガン付活2価金属オルト燐酸塩螢光
体を提供することを目的とするものである。 また、本発明は上記従来のマンガン付活2価金
属オルト燐酸塩螢光体とほぼ同等の電子線励起に
よる発光スペクトルおよび残光特性を有するが、
電子線励起下において上記従来のマンガン付活2
価金属オルト燐酸塩螢光体よりも高輝度の発光を
示し、かつ上記従来のマンガン付活2価金属オル
ト燐酸塩螢光体とは異なり、紫外線励起下におい
ても発光を示すマンガン付活2価金属オルト燐酸
塩螢光体を提供することを目的とするものであ
る。 本発明者等は上記目的を達成するために上記従
来のマンガン付活2価金属オルト燐酸塩螢光体の
付活剤であるマンガンの共付活剤について種々の
実験を行なつてきた。その結果、マンガンの共付
活剤として硼素、アルミニウム、スカンジウム、
ガリウム、インジウム、タリウム、イツトリウ
ム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジ
ム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、
テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エル
ビウム、ツリウム、イツテルビウム、ルテチウ
ム、アンチモンおよびビスマスのうちの少なくと
も1種である3価金属を適当量螢光体中に含有せ
しめれば、発光スペクトルおよび残光特性をほと
んど変化させることなく電子線励起下における発
光輝度を高めることができることを見出した。ま
た、マンガンの共付活剤として上記3価金属(以
下第1の共付活剤という)に加えて砒素および鉛
のうちの少なくとも1種(以下第2の共付活剤と
いう)を適当量螢光体中に含有せしめれば、発光
スペクトルおよび残光特性をほとんど変化させる
ことなく上記従来の2価金属オルト燐酸塩螢光体
の電子線励起下における発光輝度を高めることが
でき、かつ該螢光体を紫外線励起下でも発光を示
す螢光体とすることができることを見出し本発明
を完成するに至つた。 本発明の2価金属オルト燐酸塩螢光体は組成式
が (Zn1-x,Mgx)3(PO42: aMn,bM〓,cM (但しM〓は硼素、アルミニウム、スカンジウ
ム、ガリウム、インジウム、タリウム、イツトリ
ウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオ
ジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウ
ム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、
エルビウム、シリウム、イツテルビウム、ルテチ
ウム、アンチモンおよびビスマスのうちの少なく
とも1種、Mは砒素および鉛のうちの少なくとも
1種であり、a,b,cおよびxはそれぞれ5×
10-4≦a≦10-1,0<b≦10-1,0≦c≦10-1
ただしM〓がセリウムの場合はc≠0、および0
≦x<1なる条件を満たす数である) で表わされるものである。電子線励起および紫外
線励起による発光輝度の点から上記bおよびc値
のより好ましい範囲はそれぞれ10-4≦b≦7×
10-2および10-4≦c≦7×10-2である。また、電
子線励起による発光輝度の点から上記x値のより
好ましい範囲は0≦x≦0.5である。 上記組成式で表わされる本発明の螢光体は以下
に述べる製造方法によつて製造される。 まず螢光体原料としては 酸化亜鉛(ZnO)および硝酸塩、炭酸塩、硫
酸塩等の高温で分解してZnOに変わりうる亜鉛
化合物からなる化合物群より選ばれる化合物の
少なくとも1種、 酸化マグネシウム(MgO)および硝酸塩、
炭酸塩、硫酸塩等の高温で分解してMgOに変
わりうるマグネシウム化合物からなる化合物群
より選ばれる化合物の少なくとも1種 燐酸第2アンモニウム〔(NH42HPO4〕、 塩化物、炭酸塩、硝酸塩等のマンガン化合物
の少なくとも1種、 酸化物、塩化物、硝酸塩等の硼素化合物、ア
ルミニウム化合物、スカンジウム化合物、カリ
ウム化合物、インジウム化合物、タリウム化合
物、イツトリウム化合物、ランタン化合物、セ
リウム化合物、プラセオジム化合物、ネオジム
化合物、サマリウム化合物、ユーロピウム化合
物、ガドリニウム化合物、テルビウム化合物、
ジスプロシウム化合物、ホルミウム化合物、エ
ルビウム化合物、ツリウム化合物、イツテルビ
ウム化合物、ルテチウム化合物、アンチモン化
合物およびビスマス化合物からなる化合物群よ
り選ばれる化合物の少なくとも1種、および 酸化物、塩化物、硝酸塩等の砒素化合物およ
び鉛化合物からなる化合物群より選ばれる化合
物の少なくとも1種 が用いられる。上記各螢光体原料を化学量論的に (Zn1-x,Mgx)3(PO42
aMn,bM〓,cM (但しM〓は硼素、アルミニウム、スカンジウ
ム、ガリウム、インジウム、タリウム、イツトリ
ウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオ
ジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウ
ム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、
エルビウム、ツリウム、イツテルビウム、ルテチ
ウム、アンチモンおよびビスマスのうちの少なく
とも1種、Mは砒素および鉛のうちの少なくとも
1種であり、a,b,cおよびxはそれぞれ5×
10-4≦a≦10-1,0<b≦10-1,0≦c≦10-1
ただしM〓がセリウムの場合はc≠0、および0
≦x<1なる条件を満たす数である) なる混合組成式となるように秤取し、充分に混合
して螢光体原料混合物を得る。混合はボールミ
ル、ミキサーミル、乳鉢等を用いて乾式で行なつ
てもよいし、水、アルコール、弱酸等を媒体とし
ペースト状態として湿式で行なつてもよい。なお
螢光体製造においては、一般に得られる螢光体の
発光輝度、粉体特性等を向上させることを目的と
して、螢光体原料混合物にさらに融剤を添加混合
することが多いが、本発明の螢光体の製造におい
ても、特に塩化アンモニウム(NH4Cl)、炭酸ア
ンモニウム〔(NH42CO3〕等のアンモニウム塩を
融剤として螢光体原料混合物に適当量添加混合す
ることによつて、上記のような目的を達成するこ
とができる。得られる螢光体の電子線励起および
紫外線励起による発光輝度の点から、上記螢光体
原料)および)は上記混合組成式のbおよび
c値がそれぞれ10-4≦b≦7×10-2および10-4
c≦7×10-2となるのに必要な量使用するのが好
ましい。また、電子線励起による発光輝度の点か
ら、上記螢光体原料)および)は上記混合組
成式のx値が0≦x≦0.5となるのに必要な量使
用するのが好ましい。なお、上記混合組成式のc
値が0である場合、およびx値が0である場合に
はそれぞれ上記螢光体原料)および)は使用
する必要はないことは言うまでもない。また、上
述のように上記各螢光体原料を機械的に混合して
螢光体原料混合物を得る代わりに、母体構成金
属、付活剤金属および共付活剤金属をオルト燐酸
塩として共沈させ、得られる共沈物を螢光体原料
混合物として使用してもよい。 次に、上記螢光体原料混合物をアルミナルツ
ボ、石英ルツボ等の耐熱性容器に充填して焼成を
行なう。焼成は空気中(酸化性雰囲気中)、窒素
ガス雰囲気、アルゴンガス雰囲気等の中性雰囲気
中あるいは少量の水素ガスを含有する窒素ガス雰
囲気、炭素雰囲気等の還元性雰囲気中で800乃至
1100℃の温度で1回もしくは2回以上行なう。な
お、最終焼成(焼成が1回しか行なわれない場合
にはその焼成)は必ず還元性雰囲気中で行なう。
焼成時間は耐熱性容器に充填される螢光体原料混
合物の量、採用される焼成温度等によつて異なる
が、一般に上記焼成温度範囲においては0.5乃至
5時間が適当である。焼成後、得られる焼成物を
粉砕、洗浄、乾燥、篩分け等螢光体製造において
一般に採用される各操作によつて処理して本発明
の螢光体を得る。 上記製造方法によつて得られる本発明の2価金
属オルト燐酸塩螢光体は、マグネシウム量(a
値)およびマンガン付活量(x値)が同じである
螢光体を比較した場合、電子線励起下において従
来のマンガン付活2価金属オルト燐酸塩螢光体よ
りも高い発光輝度およびほぼ同等の発光スペクト
ルおよび残光特性を示す。特に本発明の螢光体の
うち第2の共付活剤を含む螢光体(c≠0である
螢光体)は従来のマンガン付活2価金属オルト燐
酸塩螢光体が紫外線励起下においてほとんど発光
を示さないのに対して、紫外線励起下で赤色発光
を示す。そして第2の共付活剤の量(c値)を制
御することによつて紫外線励起による発光輝度を
著しく高めることができる。なお、第2の共付活
剤を含む本発明の螢光体の紫外線励起による発光
スペクトルは該螢光体の電子線励起による発光ス
ペクトルとほぼ同じである。 図面は本発明の螢光体における第1の共付活剤
量(b値)と電子線励起による発光輝度との関係
を例示するグラフであり、曲線aおよびbはそれ
ぞれ(Zn0.925,Mg0.0753(PO42:0.075Mn,
bTb螢光体および(Zn0.925,Mg0.0753(PO42
0.075Mn,bCe螢光体の場合である。図面から明
らかなように、b値が10-1以下においては
(Zn0.925,Mg0.0753(PO42:0.075Mn,bTb螢光
体および(Zn0.925,Mg0.0753(PO42
0.075Mn,bCe螢光体はいずれも従来の
(Zn0.925,Mg0.0753(PO42:0.075Mn螢光体より
も高輝度の発光を示す。しかしながら、
(Zn0.925,Mg0.0753(PO42:0.075Mn,bTb螢光
体および(Zn0.925,Mg0.0753(PO42
0.075Mn,bCe螢光体いずれにおいても、b値が
10-1よりも大きくなると発光輝度は従来の
(Zn0.925,Mg0.0753(PO42:0.075M螢光体より
も低くなる。このような点から、本発明の螢光体
におけるb値の上限は10-1とされる。電子線励起
による発光輝度の点から、b値は10-4≦b≦7×
10-2の範囲にあるのがより好ましい。なお、図面
は(Zn0.925,Mg0.0753(PO42:0.075Mn,bTb
螢光体および(Zn0.925,Mg0.0753(PO42
0.075Mn,bCe螢光体についてのb値と電子線励
起による発光輝度との関係を示すグラフである
が、マンガン付活量(a値)が変化した場合、母
体構成成分であるマグネシウムの量(x値)が変
化した場合、第1の共付活剤がテルビウムおよび
セリウム以外の上記の3価金属である場合および
螢光体が第2の共付活剤を含む場合もb値と電子
線励起による発光輝度との関係は図面とほぼ同様
の傾向にあることが確認された。本発明の
(Zn0.925,Mg0.0753(PO42:0.075Mn,bM〓螢
光体に含まれる、いくつかの螢光体の電子線励起
による発光輝度を、従来の(Zn0.925,Mg0.0753
(PO42:0.075Mn螢光体の発光輝度を100%とす
る相対値で下表に示す。なお、下表の螢光体にさ
らに第2の共付活剤を含ませた螢光体、すなわち
(Zn0.925,Mg0.0753(PO42:0.075Mn,bM〓,
cM螢光体の電子線励起による発光輝度も下表と
ほぼ同じ値であつた。
【表】
【表】 本発明の2価金属オルト燐酸塩螢光体において
第2の付活剤が用いられる場合には、その付活量
(c値)範囲は0<c≦10-1である。この付活量
範囲において螢光体は紫外線励起下においても発
光を示す。c値が10-1よりも大きい場合には、螢
光体は従来の螢光体と同様に紫外励起下でほとん
ど発光を示さないか、あるいは発光を示したとし
ても電子線励起による発光輝度が従来の螢光体よ
りも低くなる。このような点から、本発明の螢光
体におけるc値の上限は10-1とされる。紫外線励
起による発光輝度の点からc値は10-4≦c≦7×
10-2の範囲にあるのがより好ましい。なお、第2
の共付活剤による上述のような効果は、第1の共
付活剤が用いられない場合にも得ることができ
る。すなわち、従来のマンガン付活2価金属オル
ト燐酸塩螢光体にさらに第2の共付活剤のみを適
当量含有せしめれば、電子線励起による発光特性
(発光スペクトル、残光特性、発光輝度等)をほ
とんど変化させることなく従来のマンガン付活2
価金属オルト燐酸塩螢光体を紫外線励起下でも発
光を示す螢光体とすることができる。この従来の
マンガン付活2価金属オルト燐酸塩螢光体に第2
の共付活剤を含有せしめた螢光体について本出願
人は先に特許出願した(特願昭55−24765号すな
わち特開昭56−121258号)。本発明の螢光体およ
び特開昭56−121258号の螢光体いずれにおいても
第2の共付活剤は螢光体を紫外線励起下でも発光
を示す螢光体にするという同様な効果を有する。
従つて、第2の共付活剤のより詳細については特
開昭56−121258号を参照されたい。 本発明の2価金属オルト燐酸塩螢光体における
マンガン付活量(a値)範囲は5×10-4≦a≦
10-1である。a値がこの範囲外である場合には電
子線励起による発光輝度が著しく低下する。 本発明の2価金属オルト燐酸塩螢光体は電子線
励起下で高輝度の赤色発光を示すのに加えて10%
残光時間が長いところから、陰極線管のうちでも
特にコンピユーターの末端デイスプレー装置等に
用いられるデイスプレー用陰極線管に実用するこ
とができる。本発明の螢光体のうちでもx値が0
<x<1の範囲にある螢光体はx値が0である螢
光体、すなわち(Zn3(PO42:aMn,bM〓,cM
螢光体よりも10%残光時間が長く、従つてデイス
プレー用陰極線管用螢光体としてより優れたもの
である。電子線励起による発光輝度の点も考えあ
わせると、x値が0<x≦0.5の範囲にある螢光
体がデイスプレー用陰極線管用螢光体として特に
優れている。 上述の本発明の2価金属オルト燐酸塩螢光体か
らなる螢光膜を有する陰極線管は単色管であつて
もよいし、あるいはカラー管であつてもよい。単
色管の場合には、その螢光膜は本発明の螢光体の
みからなるものであつてもよいし、あるいは本発
明の螢光体とその他の赤色発光螢光体とを混合し
た混合螢光体からなるものであつてもよく、さら
に本発明の螢光体とその他の赤色以外の発光を示
す螢光体とを混合した混合螢光体からなるもので
あつてもよい。カラー管の場合には、その螢光膜
は本発明の螢光体のみからなるか、あるいは本発
明の螢光体とその他の赤色発光螢光体とを混合し
た混合螢光体からなる赤色成分螢光体と、緑色成
分螢光体および青色成分螢光体とによつて構成さ
れる。 先に述べたように、本発明の螢光体は電子線励
起による10%残光時間が長いところから特にデイ
スプレー用陰極線管用螢光体として有用なもので
ある。本発明の螢光体からなる螢光膜を有するデ
イスプレー用単色管においては、螢光膜は本発明
の螢光体のみからなるものであつてもよいし、あ
るいは本発明の螢光体とその他の螢光体とを混合
した混合螢光体からなるものであつてもよい。こ
の場合、本発明の螢光体と混合される螢光体は本
発明の螢光体と同じく赤色発光螢光体であつても
よいし、あるいは赤色以外の発光を示す螢光体で
あつてもよいが、一般には長残光性の螢光体が用
いられる。しかしながら、得られる混合螢光体の
残光特性がデイスプレー用陰極線管に望まれる残
光特性に適したものとなるならば非長残光性の螢
光体を用いてもよい。本発明の螢光体と混合され
る長残光性螢光体の例としては、マンガン付活珪
酸マグネシウム赤色発光螢光体(MgSiO3
Mn)、Zn3(PO42:Mn赤色発光螢光体、(Zn,
Mg)3(PO42:Mn赤色発光螢光体、マンガンお
よび砒素付活珪酸亜鉛緑色発光螢光体
(Zn2SiO4:Mn,As)、銀付活硫化亜鉛青色発光
螢光体(ZnS:Ag)、銀および金付活硫化亜鉛青
色発光螢光体(ZnS:Ag,Au)等が挙げられ
る。また、本発明の螢光体と混合される非長残光
性螢光体の例としては、特公昭52−46915号に開
示されているユーロピウム付活酸硫化イツトリウ
ム赤色発光螢光体(Y2O2S:Eu)、ユーロピウム
付活酸化イツトリウム赤色発光螢光体(Y2O3
Eu)およびユーロピウム付活バナジン酸イツト
リウム赤色発光螢光体(YVO4:Eu)が挙げられ
る。これら希土類赤色発光螢光体のうちの少なく
とも1種を混合することによつて本発明の螢光体
の発光輝度および発光色を改良することができる
が、得られる混合螢光体の残光特性の点からその
混合量は20重量%以下とするのが好ましい。 また、本発明の螢光体からなる螢光膜を有する
デイスプレー用カラー管においては、本発明の螢
光体のみからなるか、あるいは本発明の螢光体と
その他の赤色発光螢光体とを混合した混合螢光体
からなる赤色成分螢光体と、緑色成分螢光体およ
び青色成分螢光体とによつて螢光膜が構成され
る。本発明の螢光体と混合され赤色成分螢光体と
される赤色発光螢光体の例としては、上記
MgSiO3:Mn螢光体、Zn3(PO42:Mn螢光体、
(Zn,Mg)3(PO42:Mn螢光体等の長残光性螢光
体および上記Y2O2S:Eu螢光体、Y2O3:Eu螢光
体、YVO4:Eu螢光体等の非長残光性螢光体が挙
げられる。また緑色成分螢光体の例としては上記
Zn2SiO4:Mn,As螢光体等が挙げられ、青色成
分螢光体の例としては上記ZnS:Ag螢光体、
ZnS:Ag,Au螢光体等が挙げられる。 先に述べたように、本発明の2価金属オルト燐
酸塩螢光体のうち第2の共付活剤を含む螢光体
(c≠0)は紫外線励起によつても高輝度の赤色
発光を示す。従つて、この螢光体からなる螢光膜
を有する陰極線管はその製造において通常の簡便
な紫外線検査法によつて螢光膜検査を行なうこと
が可能である。 以上説明したように、本発明の螢光体は従来の
マンガン付活2価金属オルト燐酸塩螢光体の電子
線励起による発光スペクトルおよび残光特性を変
化させることなく該螢光体の電子線励起による発
光輝度を向上させたものである。本発明の螢光体
のうち特に砒素および鉛のうちの少なくとも1種
である第2の共付活剤を含む螢光体は、従来のマ
ンガン付活2価金属オルト燐酸塩螢光体がほとん
ど発光を示さなかつた紫外線励起下においても発
光を示す。本発明の螢光体は陰極線管用螢光体と
して有用なものであり、とりわけデイスプレー用
陰極線管用螢光体として有用である。第2の共付
活剤を含む本発明の螢光体からなる螢光膜を有す
る陰極線管を製造するに際しては、通常の簡便な
紫外線検査法によつて螢光膜検査を行なうことが
できる。なお、上述のように本発明の螢光体は主
として陰極線管、特にデイスプレー用陰極線管に
用いられるものであるが、その用途は陰極線管の
みに限られるものではなく、電子線を励起源とす
る陰極線管以外の装置あるいは素子にも用いるこ
とができ、また本発明の螢光体のうちでも第2の
共付活剤を含む螢光体は紫外線を励起源とする装
置あるいは素子等にも用いることができる。 次に実施例によつて本発明を説明する。 実施例 1
【表】 上記各螢光体原料および融剤をボールミルで充
分混合した後アルミナルツボに充填して電気炉に
入れ、空気中で930℃の温度で1.5時間焼成した。
焼成後ルツボを電気炉から取り出して放冷し、得
られた焼成物を粉砕後再びアルミナルツボに充填
して電気炉に入れ、炭素雰囲気中で930℃の温度
で2時間焼成した。焼成後ルツボを電気炉から取
り出して放冷し、得られた焼成物を粉砕し、洗浄
し、乾燥した後篩にかけた。このようにして
(Zn0.925,Mg0.0753(PO42:0.075Mn,0.001Tb
螢光体を得た。 この(Zn0.925,Mg0.0753(PO42:0.075Mn,
0.001Tb螢光体は電子線励起下においてTb4O7
使用しないこと以外は上述と同じ方法で製造した
(Zn0.925,Mg0.0753(PO42:0.075Mn螢光体の
109%の発光輝度を有する赤色発光を示した。ま
た、この(Zn0.925,Mg0.0753(PO42
0.075Mn,0.001Tb螢光体の電子線励起による発
光スペクトルおよび10%残光時間は(Zn0.925
Mg0.0753(PO42:0.075Mn螢光体の発光スペク
トルおよび10%残光時間とほぼ同じであつた。 次に、上記各螢光体原料および融剤にさらに五
酸化二砒素(AS2O5)1.1gを添加すること以外は
上述と同様にして(Zn0.925,Mg0.0753(PO42
0.075Mn,0.001Tb,0.01As螢光体を得た。この
螢光体は紫外線励起下で高輝度の赤色発光を示し
た。また、この螢光体の電子線励起による発光特
性(発光輝度、発光スペクトルおよび10%残光時
間)は上記(Zn0.925,Mg0.0753(PO42
0.075Mn,0.001Tb螢光体とほぼ同じであつた。 実施例 2 Tb4O70.19gの代わりに硝酸セリウム〔Ce
(NO33・6H2O〕3.01gを用い、1回目の焼成を
空気中で950℃の温度で1.5時間行ない、2回目の
焼成を2%の水素ガスを含有する窒素雰囲気中で
930℃の温度で2時間行なうこと以外は実施例1
と同様にして(Zn0.925,Mg0.0753(PO42
0.075Mn,0.001Ce螢光体を得た。 この(Zn0.925,Mg0.0753(PO42:0.075Mn,
0.001Ce螢光体は電子線励起下でCe(NO33
6H2Oを使用しないこと以外は上記と同じ方法で
製造した(Zn0.925,Mg0.0753(PO42:0.075Mn
螢光体の106%の発光輝度を有する赤色発光を示
した。また、この(Zn0.925,Mg0.0753(PO42
0.075Mn,0.001Ce螢光体の電子線励起による発
光スペクトルおよび10%残光時間は(Zn0.925
Mg0.0753(PO42:0.075Mn螢光体の発光スペク
トルおよび10%残光時間とほぼ同じであつた。 次に、上記各螢光体原料および融剤にさらに硝
酸塩〔Pb(NO32〕3.3gを添加すること以外は上
述と同様にして(Zn0.925,Mg0.0753(PO42
0.075Mn,0.001Ce,0.01Pb螢光体を得た。この
螢光体は紫外線励起下で高輝度の赤色発光を示し
た。また、この螢光体の電子線励起による発光特
性(発光輝度、発光スペクトルおよび10%残光時
間)は上記(Zn0.925,Mg0.0753(PO42
0.075Mn,0.001Ce螢光体とほぼ同じであつた。 実施例 3
【表】 上記各螢光体原料および融剤を用い、1回目お
よび2回目の焼成をいずれも炭素雰囲気中で930
℃の温度で2時間行なうこと以外は実施例1と同
様にしてZn3(PO42:0.075Mn,0.001Eu螢光体
を得た。 このZn3(PO42:0.075Mn,0.001Eu螢光体は
電子線励起下でEu2O3を使用しないこと以外は上
記と同じ方法で製造したZn3(PO42:0.075Mn螢
光体の104%の発光輝度を有する赤色発光を示し
た。また、Zn3(PO42:0.075Mn,0.001Eu螢光
体の電子線励起による発光スペクトルおよよび10
%残光時間はZn3(PO42:0.075Mn螢光体の発光
スペクトルおよび10%残光時間とほぼ同じであつ
た。 次に、上記各螢光体原料および融剤にさらに
As2O51.1gを添加すること以外は上述と同様にし
てZn3(PO42:0.075Mn,0.001Eu,0.01As螢光
体を得た。この螢光体は紫外線励起下で高輝度の
発光を示した。また、この螢光体の電子線励起に
よる発光特性(発光輝度、発光スペクトルおよび
10%残光時間)は上記Zn3(PO42:0.075Mn,
0.001Eu螢光体とほぼ同じであつた。 実施例 4 Eu2O30.18gの代わりに硝酸ランタン〔La
(NO33・6H2O〕0.43gを用いること以外は実施
例3と同様にしてZn3(PO42:0.075Mn,
0.001La螢光体を得た。 このZn3(PO42:0.075Mn,0.001La螢光体は
電子線励起下でLa(NO33・6H2Oを使用しない
こと以外は上記と同じ方法で製造したZn3
(PO42:0.075Mn螢光体の104%の発光輝度を有
する赤色発光を示した。また、このZn3
(PO42:0.075Mn,0.001La螢光体の電子線励起
による発光スペクトルおよび10%残光時間はZn3
(PO42:0.075Mn螢光体の発光スペクトルおよび
10%残光時間とほぼ同じであつた。 次に、上記各螢光体原料および融剤にさらに
Pb(NO323.3gを添加すること以外は上述と同様
にしてZn3(PO42:0.075Mn,0.001La,0.01Pb
螢光体を得た。この螢光体は紫外線励起下で高輝
度の赤色発光を示した。また、この螢光体の電子
線励起による発光特性(発光輝度、発光スペクト
ルおよび10%残光時間)は上記Zn3(PO42
0.075Mn,0.001La螢光体とほぼ同じであつた。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の螢光体における第1の共付活剤
量(b値)と電子線励起による発光輝度との関係
を例示するグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 組成式が (Zn1-x,Mgx)3(PO42: aMn,bM〓,cM (但しM〓は硼素、アルミニウム、スカンジウ
    ム、ガリウム、インジウム、タリウム、イツトリ
    ウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオ
    ジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウ
    ム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、
    エルビウム、シリウム、イツテルビウム、ルテチ
    ウム、アンチモンおよびビスマスのうちの少なく
    とも1種、Mは砒素および鉛のうちの少なくとも
    1種であり、a,b,cおよびxはそれぞれ5×
    10-4≦a≦10-1,0<b≦10-1,0≦c≦10-1
    ただしM〓がセリウムの場合はc≠0、および0
    ≦x<1なる条件を満たす数である) で表わされる2価金属オルト燐酸塩螢光体。 2 上記bおよびcがそれぞれ10-4≦b≦7×
    10-2および10-4≦c≦7×10-2なる条件を満たす
    数であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の螢光体。 3 上記xが0≦x≦0.5なる条件を満たす数で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項また
    は第2項記載の螢光体。 4 上記xが0<x≦0.5なる条件を満たす数で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第3項記載
    の螢光体。
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CN102690652B (zh) * 2012-05-08 2014-06-11 华南理工大学 一种铋掺杂磷酸钡黄色荧光材料及其制备方法
CN108865135A (zh) * 2018-08-01 2018-11-23 苏州大学张家港工业技术研究院 Eu3+离子激活的磷酸盐基荧光材料及其制备和应用

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5571785A (en) * 1978-11-21 1980-05-30 Mitsubishi Electric Corp Afterglowing fluorescent body emitting red light

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