JPS6142502A - ビニル系重合体製造装置の洗浄方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はビニル系重合体製造装置の洗浄方法に関する。

さらにＷしくは、ビニル系不飽和単量体の少なくとも１
種を用いてビニル系重合体を製造する装置の内部を洗浄
処理して、重合体を安定して製造し得る洗浄方法に関す
る。

（従来の技術） 従来、ビニル系不飽和単量体、たとえばアクリロニトリ
ル（以下、ＡＮという）、塩化ビニル。

酢酸ビニル等の単独重合またはこれらの共重合において
、副反応として高分子最重合体、架Ｉ！重合体あるいは
熱変性物など、いわゆる重合体ゲル化物（以下、ゲル化
物という）といわれるものが、該重合体の製造装置、す
なわち反応槽やパイプラインなどを含む反応系に生成、
付着し、重合体製造装置の伝熱能力の低下、ライン詰り
、あるいは剥離したゲル化物が製品の重合体中に混入し
て製品価値を低下せしめるなどのトラブルが生じるため
、このゲル化物を予め除去する必要がある。

かかるゲル化物除去方法としてアルカリ性洗浄剤を用い
て製造装置内に生成、付着したゲル化物を剥離または溶
解し、系外に除去する方法は公知である。（たとえば特
公昭４８−４２２２２号公報や特公昭５５−８０８７号
公報ン。

しかしながら、これらの提案はゲル化物を除去するとい
う点では有効な方法といえるが、反面、使用したアルカ
リ性洗浄剤を装置から完全に除くことがむつかしく、ｍ
合装置のデッドスパースやパイプラインなどにアルカリ
性洗）ｐ剤が残存する。

このようなアルカリ性洗浄剤が残存すると、同じ装置を
用いて重合を再開したとき重合度の調整が不十分となっ
たり、重合体が着色するという問題を引きおこすために
そのまま使用できないという問題がある。そこで、この
アルカリ性洗浄剤を除外するために、従来は大向の純粋
な溶剤または水などで装置を洗浄するとともに、一部装
置を解体して残存する該洗浄剤を完全に除去しなければ
ならないという欠点が指摘されている。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明の目的は、上記アルカリ性洗浄剤に起因する問題
点を解消する。すなわち重合体装置内に生成、付着する
ゲル化物をアルカリ性洗浄剤で洗浄除去すると同時に装
置内に残存するアルカリ性洗浄剤に起因する重合度の調
整不良３重合体着色等のトラブルを防止するために、該
アルカリ性洗浄剤を反応系から有効かつ簡単に除外する
方法を提案するにある。

（問題点を解決づ°るための手段） 本発明はビニル系不飽和単量体の少なくとも１秤を用い
てビニル系手合体を製造する装置の内部を洗浄するにあ
たり、アルカリ性洗浄剤で洗浄し、次いでスルファミン
酸および／またはトルエンスルホン酸の水溶液で洗浄す
るビニル系重合体製造装置の洗浄方法である。

本発明において、ビニル系不飽和単量体からなる重合体
としてはＡＮ、メタクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸
ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、
アクリルアミド、ブタジェンなどの単独重合またはこれ
らの２種以上を共重合したものが例示され、好ましくは
分子内にシアン基を有するＡＮ、メタクリロニトリルな
どのビニル系不飽和単量体を少なくとも１種含むビニル
系不飽和単量体の重合装置に対して有効である。

そして重合体製造時、たとえば乳化重合、懸潤重合、溶
液重合、スラリー重合、塊状重合などにおける■合槽壁
、コイル面、配管内壁などからなる製造装ばに生成する
ゲル化物をアルカリ性洗浄剤で洗浄して該ゲル化物を系
外に除去した後、重合体装置に残存するアルカリ性洗浄
剤を除外する手段として、スルファミン酸および／また
はトルエンスルホン酸の水溶液を用いて洗浄処理が施さ
れる。

アルカリ性洗浄剤による洗浄は、アルカリ性溶液を用い
重合体装置の器壁に生成、付着したゲル化物を剥離また
は溶解し、そして該ゲル化物を系外に除去するものであ
るが、アルカリ性溶液としては通常、水もしくはビニル
系不飽和単量体の重合反応に使用する溶剤を溶媒として
使用され、これらは公知の方法に準じて行なうことがで
きる。

たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無１
幾アルカリ性水溶液を用いる方法、または無別アルカリ
性水溶液（Δ）とビニル系不飽和単量体の重合反応に使
用する溶剤（Ｂ）とからなり。

（Ｂ）にたいする（Ａ）の重量比率が０．３〜１゜０％
の範囲であるアルカリ性溶液を用いる方法などが挙げら
れる。

また上記無機アルカリ性水溶液の水溶液ｆｆ１ｌＵとし
ては通常０．５重ｆｉｔ％以上、好ましくは１〜２０重
量％がよい。

ゲル化物を剥−１または溶解する温度としては通常、少
なくとも１０℃、好ましくは５０〜１００℃の範囲がよ
く、そして剥離または溶解にあたっては従来公知の方法
、たとえば浸漬、散布、循環等の方法を用いることがで
きる。

アルカリ性溶液で重合体装置を洗浄してゲル化物を剥離
または溶解除去し、アルカリ洗浄を完了′した後、該装
置は装置内のアルカリを除去するために、本発明におい
ては洗浄液としてスルファミン酸および／またはトルエ
ンスルホン酸の水溶液を用いる必要があり、これらの酸
は取扱いの容易さ、装置に対する腐蝕性および有機溶剤
をアルカリ性洗浄剤として用いる場合の残存アルカリ性
溶液と酸性溶液の中和反応で生成する塩の該有線溶剤へ
の溶解性が大きい点などから、好ましい性能を有してい
る。

かかる本発明のスルファミン酸および／またはトルエン
スルホン酸の水溶液の使用量としては、重合体装置内に
残存するアルカリ性溶液を十分中和するに足る聞および
Ｉｆ！度は約０．３重量％以上。

好ましくは０．７〜３１聞％、温度は２０〜５０℃、好
ましくは２０〜３０℃の範囲内のものがよい。スルファ
ミン酸とトルエンスルホン酸の配合比は特に限定される
ものではない。

また、スルファミン酸および／またはトルエンスルホン
酸の水溶液は重合体装置内に散布してもよいが、好まし
くは該装置内を循環させ、そして系外に除去すればよい
。

本発明においては、スルファミン酸やトルエンスルホン
酸含有水溶液が重合体装置内に微ｍ残存したとしても、
アルカリ性洗浄剤の残存に起因する重合度の調整不良や
重合体の着色といった問題をひきおこさないという特徴
を示ずものである。

なお、本発明においては、酸洗浄後にざらに本発明のビ
ニル系不飽和単量体の重合反応に使用する溶剤で洗浄処
理することもできる。

（発明の効果） 本発明によれば、ビニル系重合体製Ｔ１装置の洗浄にお
けるアルカリ洗浄の問題、すなわち該洗浄後に大量の純
粋な溶剤または水で装置を洗・浄するとともに、一部装
置を解体して洗浄処理するなどの煩雑な操作、Ｊ５よび
同じ装置を用いて再開後の重合において生ずる重合度の
調整不良や着色惹起などを有効かつ簡便に解消するもの
であり、しかも高品質のビニル系重合体を安定して容易
に生産し得るというメリットを有する。

（実施例） 以下、実施例により本発明を具体的に説明する。

なお、実施例中、部は重量部を示す。

実施例１ 内容積が１０１１１　　の重合ＰＪ３基、１５１１１（
７）ｆａ合槽２基および脱泡槽１基（いずれもステンレ
ス製）が連結された連続重合装置を用い、ＡＮ２５部、
硫酸０．０２部、ラウリルメルカプタン０゜０５部、ア
ゾビスイソブチロニトリル０．１５部およびジメチルス
ルホキシド（ＤＭＳＯ）７５部を仕込み重合反応を行な
う。

この重合反応を５力月間１！統したところ、重合体製造
装置内の各箇所にゲル化合物の発生が認められたので、
操業を中止して重合第１槽にＤ　Ｍ　Ｓ０１０ｍ　と４
％水酸化ナトリウム水溶液５０Ｋｇを投入し、循環ポン
プを使用して重合第１槽から逐次脱泡槽まで循環させな
がら３日間でゲル化物を溶解させた後、系外に抜き出し
た。

次いで、重合第１槽に１０ｍの水と１００Ｋｇのスルフ
ァミン酸を投入し、循環ポンプを使用して重合第１槽か
ら逐次脱泡槽まで循環させた。

４時間循環後、スルファミン酸含有洗浄液を扱き出しｐ
Ｈを測定したところ、ｐＨ５，８であった。

重合反応を再開したところ、該反応開始当初から反応は
正常であり重合度調整不良や着色の問題も全くなかった
。

実施例２ 実施例１と同様にしてＷ続ｆ口合反応を５ケ月間継続し
たところ、重合体製造装置内の各箇所にゲル化物の発生
が認められたので、実施例１と同様にしてゲル化物を溶
解した（支、系外に抜き出した。

次に、ｍ舎弟１１Ｑに１０１１１　　の水と１００Ｋ。

のｐ−トルエンスルホン酸を投入し、循環ポンプを使用
してｍ合ｆｔ５１　Ｉｆｆから逐次脱泡槽まで循環させ
た。、　４時間循環後、ｐ　−トルエンスルホン酸含有
洗浄液を抜き出しｐＨを測定したところ、ｐＨ６，２で
あった。

重合反応を再開したところ、該反応開始当初から反応は
正常であり、重合度調整不良や着色の問題も全くなかっ
た。

比較例１ 実施例１と同様にして連続手合反応を５ケ月間実施した
ところ、重合体製造装置の各箇所にゲル化物の発生が認
められたので、実施例１と同様にしてゲル化物を溶解し
た後、系外に扱き出した。

次いで、重合第１槽に１０ｍ　　の水を入れ、循環ポン
プを使用して重合第１槽から逐次ＢＳ２泡栖まで循環さ
せた。８時間循環させた後、この水を抜ぎ出しＩ）Ｈを
測定したところ、１ｌＮ１０．２でありた。

残存アルカリ性溶液の除去が不完全であることがわかっ
たので、前記循環水を扱き出し、再び１〕 ＯｒＡ　　の水を用いて同様に循環処理した。この水を
抜出しＩＩＨを測定したところ、ｐ　ｆ−１９，０であ
り、残存アルカリ性溶液の除去が不十分であった。

重合反応を再開したところ、重合開始後３日間は重合度
の調整が困デ１であり、溶液粘度が大幅に上界するとと
もにｍ合体の着色が目立ち、低品質のｍ合体が１けられ
た。その後、重合反応は正常に回復した。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ビニル系重合体の製造装置を洗浄するにあたり、該製造
   装置をアルカリ性洗浄剤で洗浄した後スルファミン酸お
   よび／またはトルエンスルホン酸を必須成分として含有
   する水溶液で洗浄し、装置内のアルカリ性洗浄剤を除外
   することを特徴とするビニル系重合体製造装置の洗浄方
   法。