JPS6141863Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、カーテンウオールにおける方立連
結部の水密構造に関するもので、等圧原理を利用
したカーテンウオールを構成する方立連結部から
方立中空部内に侵入した雨水を横枠側に導いて安
全に外部に排出するようにしたことを特徴とする
ものである。

以下にこの考案の実施例を図面に基づいて説明
する。

図中、１は方立であつて、断面においてこの方
立の室内側に位置する連結用中空部１ａこ、この
連結用中空部１ａの室外側に連なる雨水受け中空
部１ｂと、連結用中空部１ａより狭幅に形成され
たこの雨水受け中空部１ｂの室外側両側から突出
しかつその先端から互いに相反する方向に折曲す
る外装部１ｃ，１ｃとで構成されており、この方
立１は後述する連通口１５を介して横枠２の取付
溝２ａ内と連通されている。また、この方立１の
連結用中空部１ａの室外側面１a′と雨水受け中空
部１ｂと外装部１ｃとで構成される取付溝３内に
窓部あるいは腰部を形成する表面材すなわちパネ
ル体４が押縁５あるいは方立補助部材６等の部材
を介して嵌装されている。なおこの場合、方立１
とパネル体４の室内側は方立１の連結用中空部室
外側面１a′に装着される水密パツキング７によつ
て水密保持されている。また、方立１の中空部１
ａ，１ｂ内は第１図に示すように、前記押縁５及
び方立補助部材６に設けられた外気導入口８，…
及び雨水受け中空部１ｂの側壁に設けられた外気
導入口９を介して外気と連通されて外気等圧空間
となつている。

一方、方立１同士の連結部は、第２図ないし第
４図に示すように、方立１の連結用中空部同士を
連結するジヨイント金具１０と、方立１の室外側
端部に跨設される気密ゴム製のジヨイント目板１
１とによつて気水密に連結されている。この場
合、ジヨイント金具１０は、第５図に示すよう
に、方立１の連結用中空部１ａと、雨水受け中空
部１ｂの一部内に嵌装されるスリーブ部１０ａ
と、このスリーブ部１０ａの下端から雨水受け中
空部１ｂの内面に当接し得るように延在するキヤ
ツチパン部１０ｂとで構成され、そして、下方に
位置する方立１の上端部に溶接等の固定手段１２
によつて工場等で予め固定され、現場において上
方の方立１を下方の方立１に近接することによつ
て両者を連結するようになつている。なお、１３
はジヨイント金具１０のスリーブ部１０ａの外面
に装着された防音材である。一方、前記ジヨイン
ト目板１１は、第４図に示すように、予め工場等
で下方の方立１の上端部に固着されており、その
形態は、方立１の雨水受け中空部１ｂの室外側面
及び外装部１ｃ，１ｃの上面に載置されるフラン
ジ部１１ａによつてこれら雨水受け中空部１ｂの
室外側面及び外装部１ｃ，１ｃ上に起立する部分
１１ｂと、雨水受け中空部１ｂの両側上端面上を
跨がる部分１１ｃと、前記ジヨイント金具１０の
スリーブ部１０ａの前面すなわち室外側面に添設
されるとともにスリーブ部１０ａの前面上端部に
載置されれる起立部分１１ｂとで構成され、方立
連結部における雨水の吹き込みを防止するように
してある。なお、上方に位置する方立１の下端部
における連結用中空部１ａ内には板曲げ加工され
たキヤツチパン部１４がねじ止めされて、ジヨイ
ント金具１０のスリーブ部１０ａの上方からの雨
水の落下を阻止するようになつている。また、こ
のキヤツチパン部１４はジヨイント目板１１の起
立部分１１ｄに圧接されて、雨水受け中空部１ｂ
内の外気等圧状態を保持するようになつている
（第７図参照）。

上記のように構成される方立連結部において、
ジヨイント金具１０のキヤツチパン部１０ｂの上
方に位置する下方の方立１の雨水受け中空部１ｂ
の上端部には方立１と横枠２との中空部同士を連
通する外気導入兼排水口１５が設けられており、
この外気導入兼排水口１５に連なるキヤツチパン
１６が横枠側に配設されている。この場合、キヤ
ツチパン１６は、第８図ないし第１０図に示すよ
うに、方立１の取付溝３に設けられた係止部３′
…にそれぞれ係合する係合部１６′…を有して取
付溝３内に合致され、かつ、室外側が低くなる段
状に形成されている。このように形成されるキヤ
ツチパン１６を介して方立１の中空部１ｂ内に侵
入してジヨイント金具１０のキヤツチパン部１ｂ
で受け止められた雨水を外気導入兼排水口１５を
介して横枠２のパネル体取付溝２ａ内に導びき、
横枠２に設けた外気導入兼排水口２ｂから外部へ
排出するのである（第１１図参照）。なお方立１
には２つの外気導入口及び連通口９、外気導入兼
排水口１５を設けているが、これを１つの外気外
気導入兼排水口１５にしても同様の効果をうるこ
とができる。

以上に説明したように、この考案の水密構造に
よれば、互いに連通する方立と横枠の中空部を外
気と連通する外気等圧空間としたカーテンウオー
ル構造において、方立同士を連結するジヨイント
金具を、方立に形成されて連結用中空部及びこの
中空部に連なる雨水受け中空部内に嵌装されるス
リーブ部と、このスリーブ部の下端から雨水受け
中空部内面に当接し得るように延在するキヤツチ
パン部とで構成し、方立中空部を外気と連通して
成るので、方立連結部から方立中空部内に侵入し
た雨水を連通口を介して無目側に導いて安全に外
部に排出することができ、しかも、構造が簡単で
あつて少ない部材で構成することができるので、
現場の施工が容易となり、工期の短縮化を図れる
などの優れた効果を有し、その利用価値は顕著で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の水密構造を有するカーテン
ウオールの方立部の横断面図、第２図は方立連結
部の斜視図、第３図は第２図の−線に沿う断
面図、第４図は方立連結部における下方の方立の
斜視図、第５図はこの考案におけるジヨイント金
具の斜視図、第６図はジヨイント金具の取り付け
状態を示す斜視図、第７図はこの考案におけるジ
ヨイント金具とジヨイント目板との係合部を示す
要部断面図、第８図はこの考案における方立と無
目との連通部のキヤツチパンを示す斜視図、第９
図及び第１０図はそれぞれの取り付け状態を示す
横断面図及びその側面図、第１１図はこの考案に
おける横枠の取り付け状態を示す縦断面図であ
る。 図において、１……方立、１ａ……連結用中空
部、１ｂ……雨水受け中空部、１ｃ……外装部、
２……横枠、２ａ……取付溝、２ｂ……外気導入
兼排水口、３……取付溝、４……パネル体、７…
…水密パツキング、８，９……外気導入口、１０
……ジヨイント金具、１０ａ……スリーブ部、１
０ｂ……キヤツチパン部、１１……ジヨイント目
板、１４，１６……キヤツチパン、１５……外気
導入兼排水口、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断面において方立の両側にパネル等の表面材が
   取り付けられる取付溝が形成され、方立間に配置
   される横枠はその端部が方立の取付溝内に挿入さ
   れることにより、方立の取付溝と横枠の表面材取
   付溝を互いに連通されると共に、これら取付溝は
   外気に連通され、更に前記方立の取付溝間に外気
   に面した中空部が形成されるカーテンウオールに
   あつて、この中空部は室内側に位置する連結用中
   空部と、室外側に位置する雨水受け中空部とから
   なり上下に連なる前記方立同士を連結するジヨイ
   ント金具を、前記連結用中空部内に嵌装されるス
   リーブ部と、このスリーブ部の下端から前記雨水
   受け中空部内面に当接すべく延在するキヤツチパ
   ン部とで構成し、前記方立の取付溝に連通する部
   分には前記キヤツチパン部の上面に開口する外気
   導入兼排水口を開口させて成るカーテンウオール
   における方立連結部の水密構造。