JPS6139208B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、柱状の食品、特に洋菓子ケーキな
どの包装方法及び包装装置に関する。

〔従来の技術及びその問題点〕

洋菓子ケーキは柔らかく、また、クリームなど
で飾り付けされているため、形くずれし易く、傾
斜や転倒させることもできず、上からの接触（積
み重ね）もできない。さらに、ケーキの外側に包
装紙やフイルムを押し付けて折曲げることもでき
ないので、包装を機械化することは困難であると
されている。

また、包装の目的が側面の乾燥を防ぐことにあ
るので、ケーキにフイルムを密着させる必要があ
り、ケーキの商品性から硬いもので包装すること
は避ける必要があり、フイルムのごとくシートで
包むことが好ましい。

このため、従来では、この種の柱状の食品、例
えば第１図に示す長方体の洋菓子ケーキ（通称：
シヨートケーキ）はその側面全域にクリームが塗
布されているため、フイルム等から成る帯状のシ
ートを前記側面全長に亘つて前記クリームを介し
粘着させて包装している。

しかしながら、この作業は手作業で行なわれて
いるため、不衛生であるうえに、コスト的にも高
いものとなつている。

〔発明の目的〕

この発明は、以上の点に留意し、包装工程の一
部分でも自動化し得るとともに衛生的とした包装
方法及びその装置を提供することを目的とする。

〔目的を達成するための手段〕

上記目的を達成するために、まず、この発明に
使用するシートＡは、第１図に示すように柱状の
食品Ｂの載置面部１とその周縁に折目３を介して
形成された食品Ｂの側面被覆部２とから成るもの
とするとともに、食品Ｂの側面又はシートＡの被
覆部２の食品対応面には粘着層が形成されたもの
とし、この発明に係る包装方法にあつては、前記
シートＡの載置面部１に食品Ｂを載置したのち、
シート被覆部２裏面に空気を吹き付けて被覆部２
を食品Ｂ側面に当接させ、前記粘着層によりシー
ト被覆部２を食品側面に粘着させるようにしたの
である。

この様に構成される方法は、空気の吹き付けに
よつてシートＡを食品Ｂの側面に粘着するもので
その空気吹き付けを自動化し得る。

また、この発明に係る包装装置にあつては、ベ
ルトコンベア上を移動する際に前記食品Ｂにシー
トＡを包装するようにしたものであり、ベルトコ
ンベアの搬送面に沿つて、前記シートＡを前記搬
送面上に供給するシート供給手段、その搬送面上
に供給されたシートＡの前記載置面部１に前記食
品Ｂを載置する食品載置手段、その食品Ｂの載置
されたシートＡの前記被覆部２裏面に空気を吹き
付けて被覆部２を食品側面に当接させて前記粘着
層を介しシート被覆部２を食品Ｂ側面に粘着させ
る手段、とを搬送方向に向かつて順々に設けたの
である。

この様に構成される包装装置は、コンベアを駆
動させた状態で、搬送面上にシートＡが供給され
てその載置面部１に食品Ｂが載置されるとともに
空気の吹き付けにより被覆部２が起立して食品Ｂ
の側面に当接し、前記粘着層を介し被覆部２が食
品Ｂの側面に粘着される。以上の動作がコンベア
の搬送に従つて行なわれてシートＡにより食品Ｂ
が包装される。

なお、シートＡの材料は紙、合成樹脂等種々の
ものが考えられ、折目３は、ミシン目、尖状物等
による引掻き線で形成するとよい。要は空気吹き
付けの際、この折目２を境にして被覆部２が折れ
曲ればよい。また、被覆部２は予めある程度折れ
（起立し）ていてもよい。

食品Ｂは図示のような洋菓子に限定されるもの
ではなく、また、その形状も長方体に限定され
ず、例えば、三角柱の場合はシートＡを第６図の
ごとく、円柱の場合はシートＡを第７図のごとく
それぞれ構成すればよい。

食品Ｂの側面又はシートＡの被覆部２の食品対
応面に形成する粘着層は、例えば洋菓子の場合、
通常、洋菓子側面のクリームが塗布されており、
そのクリーム層で成せばよく、又、食品衛生上問
題がなく、かつ粘着性を有する素材を、シートＡ
の被覆部２に前もつて塗布しておく等により適宜
に成す。

〔実施例〕

以下、この発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

まず、この実施例は第１図及び第２図に示した
シートＡにより食品（洋菓子ケーキ）Ｂを包装す
るものであり、第３図に示すように、ベルトコン
ベア１０の両端がプーリ１６により支持され、モ
ータ１７によりこのコンベア１０が矢印方向に駆
動し、その搬送面（上側）に沿つて、前記シート
Ａを前記搬送面上に供給するシート供給手段Ｃ、
その搬送面上に供給されたシートＡの前記載置面
部１に前記食品Ｂを載置する食品載置手段Ｄ、そ
の食品Ｂの載置されたシートＡの前記被覆部裏面
に空気を吹き付けて被覆部２の食品側面に当接さ
せて前記粘着層を介しシート被覆部２を食品側面
に粘着させる手段Ｅ、とが搬送方向に向かつて
順々に設けられている。

コンベア１０にはその全面に亘つて空気孔１１
が形成され、シート供給手段Ｃ、食品載置手段Ｄ
及び粘着手段Ｅの設けられた個所におけるコンベ
ア１０の裏面には仕切壁１２により区画した気密
箱１３が設けられ、シート供給手段Ｃ及び食品載
置手段Ｄ側が吸気ゾーンＦとなつているとともに
粘着手段Ｅに対応する部分が吐気ゾーンＧとなつ
ている。

両ゾーンＦ，Ｇの形成は、第３図のごとく１つ
のブロア１４により行なつてもよいし、別々のブ
ロア、コンプレツサー等によつて行なつてもよ
い。ゾーンＧ内にはコンベア１０の孔１１から円
滑に空気が吐出するように図示のごとく案内板１
５を設けるとよく、この案内板１５、孔１１を介
して空気吹き上げにより粘着手段Ｅが構成され
る。

シート供給手段Ｃは上述のシートＡが積層され
て間欠的にシートＡをコンベア１０上に供給する
装置１５で構成される。この装置１５は第３図の
ごとく最下位のものをシヤツター等の開閉により
一枚づつ落下する機構としてもよいし、吸着手段
を使用する周知の構造でもよい。また、人によつ
てシートＡをコンベア１０に供給するようにして
もよい。

食品載置手段Ｄは、人によつて食品Ｂをシート
Ａ上に載置するようにして構成してもよいし、機
械的な腕機構により、別のコンベアにて搬送され
てくる食品Ｂを挾んでコンベア１０上に載置する
ようにしてもよい。

なお、図中、１８はエアーフイルター、１９は
風量調節用ダンパー、２０は吸気口、２１は吐出
口である。

実施例は以上のように構成されており、つぎ
に、その作用について説明する。

いま、ブロア１４が駆動して吸気ゾーンＦ及び
吐気ゾーンＧが形成されコンベア１０が連続的又
は間欠的に駆動している状態において、シート供
給手段ＣにてシートＡがコンベア１０上に載置さ
れると、吸気力によりシートＡはコンベア１０に
張付された状態で搬送され、食品載置手段Ｄにて
食品ＢがゾーンＡの載置面部１上に載置され、つ
ぎに、ゾーンＧに至ると、孔１１から吐出空気に
より被覆部２の裏面が吹き上げられて食品Ｂの側
面に当接し、第２図に示すように、粘着層により
被覆部２が食品Ｂの側面に粘着してシートＡによ
り食品Ｂが包装される。

なお、上記実施例においては、粘着手段Ｅを、
コンベア１０の裏面からの吐出によつて構成した
が、第４図及び第５図に示すように噴出ノズル２
２によりコンベア１０の斜め上方から空気を吹き
付けて行なうようにして構成してもよい。この場
合、吹き上げ力を強く必要とするので、ブロアで
なくエアーコンブレツサーを使用する方が望まし
く、さらに、常時、噴射ノズル２２から空気を噴
出していたのでは、包装したシートＡをはがして
しまう危惧があるため、粘着手段Ｅに食品Ｂが臨
んだ時、そのことを光電管等で検出して瞬間的に
空気を噴出するようにするとよい。

また、シート供給手段Ｃ及び載置手段Ｄの対応
個所の吸気はかならずしも行なう必要はないが、
吸気すればシートＡがずれない効果がある。滑べ
り防止手段は吸着によらず、コンベア１０の上側
からシートＡの両側縁をローラで押圧したり、コ
ンベア１０の搬送面に突起を設けたり粘着性等を
持たせて摩擦抵抗を大きくして構成してもよい。

〔効果〕

この発明は、以上の説明から明らかなように空
気の吹き付け（吹き上げ）によつてシートＡを食
品の側面に粘着するようにしたので、その作用を
自動化することができ、食品の包装が極めて能率
よく行なわれ得るとともに、衛生的である効果が
ある。

また、ベルトコンベアの搬送方向に沿つて、シ
ート及び食品を供給して包装するように構成した
ので、極めて簡単な手段により食品の包装が行な
え、複雑な機構が不要となり、単純な機構の装置
で実施できる。従つて、包装能率が向上し、装置
も小型化できるなどの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の方法に用いるシートと食品
の斜視図、第２図はこの発明の方法で包装した食
品の斜視図、第３図はこの発明の包装装置の一実
施例を示す要部切断正面図、第４図及び第５図は
それぞれ他の実施例の切断要部側面図及び要部正
面図、第６図及び第７図はそれぞれシートの他の
実施例の平面図である。 Ａ……シート、Ｂ……食品、Ｃ……シート供給
手段、Ｄ……食品載置手段、Ｅ……粘着手段、１
……載置面部、２……被覆部、３……折目、１０
……コンベア、１１……空気孔、２２……噴射ノ
ズル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シートが、柱状の食品の載置面部とその周縁
   に折目を介して形成された食品の側面被覆部とか
   ら成るものであるとともに、前記食品の側面又は
   シートの被覆部の食品対応面には粘着層が形成さ
   れており、前記シートにより前記食品の側面及び
   底面を被う包装方法において、前記シートの載置
   面部に食品を載置したのち、シート被覆部裏面に
   空気を吹き付けて被覆部を食品側面に当接させ、
   前記粘着層によりシート被覆部を食品側面に粘着
   させるようにしたことを特徴とする食品の包装方
   法。 ２ シートが、柱状の食品の載置面部とその周縁
   に折目を介して形成された食品の側面被覆部とか
   ら成るものであるとともに、前記食品の側面又は
   シートの被覆部の食品対応面には粘着層が形成さ
   れており、前記シートにより前記食品の側面及び
   底面を被う包装装置において、ベルトコンベヤの
   搬送面に沿つて、前記シートを前記搬送面上に供
   給するシート供給手段、その搬送面上に供給され
   たシートの前記載置面部に前記食品を載置する食
   品載置手段、その食品の載置されたシートの前記
   被覆部裏面に空気を吹き付けて被覆部を食品側面
   に当接させて前記粘着層を介してシート被覆部を
   食品側面に粘着させる手段、とを搬送方向に向か
   つて順々に設けたことを特徴とする食品の包装装
   置。 ３ 上記コンベアをその全周に亘つて空気孔を形
   成したものとし、上記食品側面への粘着手段が、
   コンベア裏面から表面に向けて空気を吐出するも
   のであることを特徴とする特許請求の範囲第２項
   に記載の食品の包装装置。 ４ 上記食品側面への粘着手段が、コンベア表面
   に空気噴出ノズルを臨ませ、このノズルからシー
   ト被覆部裏面に空気を吹きつけるものであること
   を特徴とする特徴請求の範囲第２項に記載の食品
   の包装装置。