JPS6138478Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、車両用灰皿に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、車両用灰皿のアツシユトレイは、アツシ
ユトレイリテーナに差込み保持される構造をとつ
ているが、アツシユトレイの操作時、アツシユト
レイリテーナの変形によりアツシユトレイの操作
荷重にバラツキが発生したり、また、アツシユト
レイリテーナの位置決めが不十分なため、アツシ
ユトレイの建付けに苦心することがある。

そこで、アツシユトレイとアツシユトレイリテ
ーナの摺動面の摩擦力を小さくし、アツシユトレ
イの開閉力を一定に保持して、摺動異音の防止を
図つた第１の従来例に、例えば、第５図および第
６図に示すものがある。

これは、実開昭55−942号公開公報に開示され
た「車両用灰皿」であつて、灰皿本体（アツシユ
トレイ）２ａの受棚部８上を摺動するバネ鋼製の
ガイド部材７ａを、アウタケース（アツシユトレ
イリテーナ）１ａの側面にとりつけて、ガイド部
材７ａのガイド面７ｂに樹脂層９を設け、また、
灰皿本体２ａの受棚部８上にも樹脂層１４を設け
たものである。

つぎに、灰皿装置の剛性が高く変形の少ない第
２の従来例としては、第７図に示すものがある。

これは、実開昭56−101793号公開公報に開示さ
れた「車両用灰皿」であつて、インナケース（ア
ツシユトレイ）２ｂは箱状に形成されており、ま
た、アウタケース（アツシユトレイリテーナ）１
ｂは、インナケース２ｂの下側にまで延びた側壁
１１ａと、この側壁１１ａの下端部１１０ａから
内側に向かつて張出した支持レール１２ａとを有
していて、アウタケース１ｂの支持レール１２ａ
とインナケース２ｂとの底部との間に、案内ばね
７ｃを設けたものである。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、前記第１および第２の従来例にあつて
は、アツシユトレイ２ａ，２ｂとアツシユトレイ
リテーナ１ａ，１ｂとの間に、いずれもばね材
（バネ鋼製のガイド部材７ａ、案内ばね７ｃ）を
用いているため、アツシユトレイ２ａ，２ｂの操
作荷重にバラツキが出て、アツシユトレイ２ａ，
２ｂ操作時にガタツキが出る。

そこで、この考案が解決しようとする問題点
は、アツシユトレイの操作荷重のバラツキをなく
して、アツシユトレイ操作時のガタツキを防止す
ることにある。

〔問題点を解決するための手段〕

そのため、この考案は、上述の問題点を、アツ
シユトレイリテーナ１を位置決め固定するフイニ
ツシユパネル３に、ガイド部材７を介してアツシ
ユトレイ２を差込み保持させることにより解決し
ようとするものである。

さらに詳しくは、第１図から第３図までの図面
の符号を付して説明すると、アツシユトレイリテ
ーナ１は、天板１０から側壁１１，１１が垂設し
てあり、これら側壁１１，１１の下端部１１０，
１１０からそれぞれ内側に向かつて張出形成した
支持レール１２，１２間には開口部１３が形成し
てあつて、このアツシユトレイリテーナ１にアツ
シユトレイ２が差込み保持されるようになつてい
る。

また、このアツシユトレイ１が固定されるフイ
ニツシユパネル３には、アツシユトレイリテーナ
１の上下位置を規制する位置決めガイド４ａおよ
び４ｂ（第２図参照）が設けてある。

さらに、このフイニツシユパネル３と前記アツ
シユトレイリテーナ１のそれぞれには、ガイド部
材７が取付けられており、しかも、このガイド部
材７はアツシユトレイリテーナ１に差込まれるア
ツシユトレイ２の前後および左右位置を規制する
ように形成されている。

〔作用〕

上述の手段によれば、アツシユトレイリテーナ
１がフイニツシユパネル３に対して上下位置を規
制して位置決め固定され、また、フイニツシユパ
ネル３とアツシユトレイリテーナ１にそれぞれ取
付けられるガイド部材７により、アツシユトレイ
リテーナ１に差込まれるアツシユトレイ２の前後
および左右位置が規制される。

〔実施例〕

以下、添付図面に基づいて、この考案の実施例
を説明する。

第１図から第３図までの図面は、この考案の実
施例を示しており、第１図から分るように、アツ
シユトレイリテーナ１は天板１０から側壁１１，
１１が垂設してあり、これら側壁１１，１１の下
端部１１０，１１０から、それぞれ内側に向かつ
て張出形成した支持レール１２，１２間には、開
口部１３が形成してあつて、このアツシユトレイ
リテーナ１にアツシユトレイ２が差込み保持され
るようになつている。

また、このアツシユトレイリテーナ１が固定さ
れるフイニツシユパネル３には、壁３ａ，３ｂ，
３ｃおよび３ｄが設けられていて、剛性を高めた
構造としてある。

ついで、第２図および第４図図示のフイニツシ
ユパネル３の壁３ａ（図示してないが壁３ｂも同
じ）には、アツシユトレイリテーナ１の上下位置
を規制する位置決めガイド（突起部）４ａおよび
４ｂが設けてあつて、これらの位置決めガイド４
ａおよび４ｂにより、アツシユトレイリテーナ１
の上下位置を規制し、さらに、左右方向の位置決
めも行つて、アツシユトレイリテーナ１のガタツ
キを防止するのである。

そして、第２図から分るように、各位置決めガ
イド４ａおよび４ｂにテーパ面４０ａおよび４０
ｂを併設することによつて、フイニツシユパネル
３への矢印Ａ方向のアツシユトレイリテーナ１の
組付け性をよくさせるようにしてある。

さらに、第３図から分るように、フイニツシユ
パネル３には開口５を設け、また、アツシユトレ
イリテーナ１には開口６を設けて、これらの開口
５および６にガイド部材７の突起７０を嵌合させ
ることにより、ガイド部材７をフイニツシユパネ
ル３とアツシユトレイリテーナ１のそれぞれに取
付けるようになつている。

その結果、このガイド部材７がアツシユトレイ
リテーナ１に差込まれるアツシユトレイ２の前後
および左右位置を規制して、その位置決めを行
い、アツシユトレイリテーナ１の前後および左右
方向がガタツキを防止するよう形成されているの
である。

〔考案の効果〕

この考案は、上述のように、フイニツシユパネ
ルに位置決め固定されたアツシユトレイリテーナ
に、ガイド部材を介してアツシユトレイが差込ま
れるため、アツシユトレイの建付けが向上して、
アツシユトレイ操作時にガタツキが生じない。

【図面の簡単な説明】

第１図から第４図までの図面は、この考案の実
施例を示しており、第１図は分解斜視図、第２図
は、第１図の矢視部分の拡大斜視図、第３図
は、第１図の−線断面図、第４図は、第２図
の−線断面図、第５図および第６図は、第１
の従来例を示しており、第５図は斜視図、第６図
はガイド部材の側面図、第７図は、第２の従来例
を示す斜視図である。 １……アツシユトレイリテーナ、１０……天
板、１１……側壁、１１０……側壁の下端部、１
２……支持レール、１３……開口部、２……アツ
シユトレイ、３……フイニツシユパネル、４ａ，
４ｂ……位置決めガイド（突起部）、７……ガイ
ド部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 天板から側壁を垂設してこれらの側壁の下端部
   涙らそれぞれ内側に向け張出形成した支持レール
   を有し、これらの支持レール間に開口部が形成し
   てあるアツシユトレイリテーナと、 このアツシユトレイリテーナに差込み保持され
   るアツシユトレイ、 からなる灰皿装置において、 前記アツシユトレイリテーナの上下固定位置を
   規制する位置決めガイドが設けてあるフイニツシ
   ユパネルと、 このフイニツシユパネルとアツシユトレイリテ
   ーナにそれぞれ取付けられ、しかも、アツシユト
   レイリテーナに差込まれるアツシユトレイの前後
   および左右位置を規制するよう形成されているガ
   イド部材、 から成ることを特徴とする車両用灰皿。