JPS6137938A - 分光反射率可変合金及び記録材料 - Google Patents

分光反射率可変合金及び記録材料

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JPS6137938A
JPS6137938A JP59155348A JP15534884A JPS6137938A JP S6137938 A JPS6137938 A JP S6137938A JP 59155348 A JP59155348 A JP 59155348A JP 15534884 A JP15534884 A JP 15534884A JP S6137938 A JPS6137938 A JP S6137938A
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alloy
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spectral reflectance
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JP59155348A
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Tetsuo Minemura
哲郎 峯村
Hisashi Ando
寿 安藤
Isao Ikuta
生田 勲
Ryuji Watanabe
隆二 渡辺
Seiki Shimizu
清水 誠喜
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は新規な分光反射率可変合金及び記録材料に係り
、特に光・熱エネルギーが与えられることにより合金の
結晶構造の変化にともなう分光反射率変化を利用した情
報記録、表示、センサ等の媒体に使用可能な合金に関す
る。
〔発明の背景〕
近年、情報記録の高密度化、デジタル化が進むにつれて
種々の情報記録再生方式の開発が進められている。特に
レーザの光エネルギを情報の記録。
消去、再生に利用した光ディスクは工業レアメタルNα
80,1983(光ディスクと材料)に記載されている
ように磁気ディスクに比べ、高い記録密度が可能であり
、今後の情報記録の有力な方式である。このうち、レー
ザによる再生装置はコンパクト・ディスク(CD)とし
て実用化されている。
一方、記録可能な方式には追記型と書き換え可能型の大
きく2つに分けられる。前者は1回の書き込みのみが可
能であり、消去はできない。後者はくり返しの記録、消
去が可能な方式である。追記型の記録方法はレーザ光に
より記録部分の媒体を破壊あるいは成形して凹凸をつけ
、再生にはこの凹凸部分でのレーザ光の干渉による光反
射量の変化を利用する。この記録媒体にはTeやその合
金を利用して、その溶解、昇華による凹凸の成形が一般
的に知られている。この種の媒体では毒性など若干の問
題を含んでいる。書き換え可能型の記録媒体としては光
磁気材料が主流である。この方法は光エネルギを利用し
てキュリ一点あるいは補償点温度付近で媒体の局部的な
磁気異方性を反転させ記録し、その部分での偏光入射光
の磁気ファラデー効果及び磁気カー効果による偏光面の
回転量にて再生する。この方法は書き換え可能型の最も
有望なものとして数年後の実用化を目指し精力的な研究
開発が進められている。しかし、現在のところ偏光面の
回転量の大きな材料がなく多層膜化などの種々の工夫を
してもS/N、C/Nなどの出力レベルが小さいという
大きな問題がある。
その他の書き換え可能型方式として記録媒体の非晶質と
結晶質の可逆的相変化による反射率変化を利用したもの
がある。例えばNationsl Technical
Report Vo129 Nα5 (1983)に記
載T e OXに少量のGeおよびSnを添加した合金
がある。
しかし、この方式は非晶質相の結晶化源が低く、常温に
おける相の不安定さがディスクの信頼性に結びつく大き
な問題点である。
一方、色調変化を利用した合金として、特開昭57−1
40845がある。この合金は(12〜15)wt%A
 Q −(1〜5 ) w t%Ni−残Cuよりなる
合金でマルテンサイト変態温度を境にして、赤から黄金
色に可逆的に変化することを利用したものである。マル
テンサイト変態は温度を低下にともなって必然的に生ず
る変態のため、マルテンサイト変態温度以上に保持した
状態で得られる色調はマルテンサイト変調温度以下にも
ってくることはできない。また逆にマルテンサイト変態
温度以下で得られる色調のものをマルテンサイト変態温
度以上にすると、変態をおこして別の色調に変化してし
まう。したがって、マルテンサイト変態の上下でおこる
2つの色調は同一温度で同時に得ることはできない。し
たがってこの原理では記録材料として適用することはで
きない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、同一温度で部分的に異なった分光反射
率を保持することのできる分光反射率可変合金及び記録
材料を提供するにある。
〔発明の概要〕
(発明の要旨) 本発明は、重量で、インジウム(In)20〜40%及
びアルミニウム(AQ)0.01〜3.0%を含み、銅
を主成分とする合金からなることを特徴とする分光反射
率可変合金にある。
即ち、本発明は、固体状態で室温より高い第1の温度(
高温)及び第1の温度より低い温度(低温)状態で異な
った結晶構造を有する合金において、該合金は前記高温
からの急冷によって前記低温における非急冷による結晶
構造と異なる結晶構造を有することを特徴とする分光反
射率可変合金にある。
本発明合金は同相状態での加熱冷却処理により、同一温
度で少なくとも2種の分光反射率を有し、可逆的に分光
反射率を変えることのできるものである。すなわち、本
発明に係る合金は固相状態で少なくとも2つの温度領域
で結晶構造の異なった相を有し、それらの内、高温相を
急冷した状態と非急冷の標準状態の低温和状態とで分光
反射率が異なり、高温相温度領域での加熱急冷と低温和
温度領域での加熱冷却により分光反射率が可逆的に変化
するものである。
本発明合金の可逆的反射率の変化についてその原理を第
1図を用いて説明する。第1図はCu−In合金の相変
態に伴う結晶構造の変化を示したものであるが、この図
を利用して記録材料として必要な信号9文字9図形、記
号等の情報を記録及び消去する原理を説明する。図の〔
■〕組成の合金において、同相状態では つの相状態が
ある。
すなわち、β単相、β+δ相及びα+δ相がある。
結晶構造はβ、α、δのそれぞれの単相状態で異なり、
従ってこれらの単独では当然であるが、これらの混合相
によってもこれらの光学特性も変化する。結晶構造の違
いによる光学特性の違いとして分光反射率について説明
する。T1は記録されたものが読みとれる温度を意味し
、室温と考えてもさしつかえない。T1の平衡状態では
δ−richα+δ相であるので合金の分光反射率はδ
に近い。
これを  まで加熱し、急冷するとζ相がT1に保持さ
れる。T1におけるβ相の分光反射率はα+δ相とは異
なる。したがって両相を区別することができる。一般的
な色調の特徴を述べると保持後急冷した場合のT1での
β相は薄赤銅色であり、α+δ相は銀白色である。即ち
α+δ相状態の合金に例えば数μm径のレーザ光を照射
して局部的にT4まで加熱した後、レーザ照射を止める
。照射部は急冷され、T1ではレーザ照射部のみβ相と
なる。レーザ照射をしない部分はα+δ相のままである
ので、T1 において、レーザ照射部とそれ以外の部分
とで分光反射率が異なり両者を区別することができる。
この状態が記録の状態に相当する。一方T4に加熱後急
冷して、T1 に保持されたβ相状態のものをT1 よ
り高いT2 に加熱するとβ相がα+δ相に変化しT1
の温度に戻してもα+δ相のままである。したがって、
前記のようにレーザ照射で局部的にβ相にした部分にレ
ーザ光を照射し、T2 の温度に加熱すると、β相がα
+δ相に変化する。その後T工の温度に戻してもα+δ
相の状態が保持される。すなわち、これが消去に相当す
る。なおβ相をα+δ相に変化させるにはT、よりも高
い温度に加熱すればよいが、上限温度としては、高温に
保持した状態でβ相が析出しない温度、第1図でのTe
、すなわち共析温度である。以上の過程は繰返し行なう
ことが可能であり、いわゆる書き換え可能な記録媒体と
して適用可能である。
他の記録方法として温度T1でβ相状態の試料を用いる
。これに例えば数μm径のレーザ光を照射して、T2 
に加熱すると、レーザ照射部はα+δ相に変化する。冷
却してT1の温度でもレーザ照射部はα+δ相であり、
レーザ未照射部のβ相と分光反射率が異なり区別ができ
る。したがって記録できることになる。消去するには試
料全面をT2 に加熱後、冷却することで可能である。
このような処理をすると温度T1で全面がα+δ相に変
化するからである。
(合金組成) 本発明合金は、高温及び低温状態で異なった結晶構造を
有するもので、高温からの急冷によってその急冷された
結晶構造が形成されるものでなければならない。更に、
この急冷されて形成された相は所定の温度での加熱によ
って低温状態での結晶構造に変化するものでなければな
らない。
AQの再割は耐酸化性を向上させることにある。
すなわち、Afiが含有していないCu−In合金では
耐酸化性が悪いため後述する熱処理によって酸化してし
まい色調変化の色別が困難である。しかしAQを0.0
1〜3.0重量%含むと耐酸化性が顕著に向上し色調変
化が明確になる効果がでてくる。
(ノンバルクとその製造法) 本発明合金は反射率の可変性を得るために材料の加熱急
冷によって過冷相を形成できるものが必要である。高速
で情報の製作及び記憶させるには材料の急勢急冷効果の
高い熱容量の小さいノンバルクが望ましい。即ち、所望
の微小面積に対して投入されたエネルギーによって実質
的に所望の面積部分だけが深さ全体にわたって基準とな
る結晶構造と異なる結晶構造に変り得る容積を持つノン
バルクであることが望ましい。従って、所望の微小面積
によって高密度の情報を製作するには、熱容量の小さい
ノンバルクである箔、膜、細線あるいは粉末等が望まし
い。記録密度として、20メガビット/d以上となるよ
うな微小面積での情報の製作には0.01〜0.2μm
の膜厚とするのがよい。一般に金属間化合物は塑性加工
が難しい。
従って、箔、膜、細線あるいは粉末にする手法として材
料を気相あるいは液相から直接急冷固化させて所定の形
状にすることが有効である。これらの方法にはPVD法
(蒸着、スパッタリング法等)、CVD法、溶湯を高速
回転する高熱伝導性を有する部材からなる。特に金属ロ
ール円周面上に注湯して急冷凝縮させる溶湯急冷法、電
気メッキ、化学メッキ法等がある。膜あるいは粉末状の
材料を利用する場合、基板上に直接形成するか、塗布し
て基板上に接着することが効果的である。塗布する場合
、粉末を加熱しても反応などを起こさないバインダーが
よい。また、加熱による材料の酸化等を防止するため、
材料表面、基板上に形成した膜あるいは塗布層表面をコ
ーティングすることも有効である。
箔又は細線は溶湯急冷法によって形成するのが好ましく
、厚さ又は直径0.1mm以下が好ましい。
特に0.1μm以下の結晶粒径の箔又は細線を製造する
には0.05mn以下の厚さ又は直径が好ましい。
粉末は、溶湯を気体又は液体の冷媒とともに噴霧させて
水中に投入させて急冷するガイアトマイズ法によって形
成させることが好ましい。その粒径は0.1mm以下が
好ましく、特に粒径17zm以下の超微粉が好ましい。
膜は前述の如く蒸着、スパッタリング、CVD電気メッ
キ、化学メッキ等によって形成できる。
特に、0.1μm以下の膜厚を形成するにはスパッタリ
ングが好ましい。スパッタリングは目標の合金組成のコ
ントロールが容易にできる。
(組織) 本発明合金は、高温及び低温において異なる結晶構造を
有し、高温からの急冷によって高温における結晶構造を
低温で保持される過冷相の組成を有するものでなければ
ならない。高温では不規則格子の結晶構造を有するが、
過冷相は一例としてCs −CQ型又はDo3型の規則
格子を有する金属間化合物が好ましい6光学的性質を大
きく変化させることのできるものとして本発明合金はこ
の金属間化合物を主に形成する合金が好ましく、特に合
金全体が金属間化合物を形成する組成が好ましい。この
金属間化合物は電子化合物と呼ばれ、特に3/2電子化
合物(平均外殻電子濃度e/aが3/2)の合金組成付
近のものが良好である。
また1本発明合金は同相変態、特に共析変態又は包析変
態を有する合金組成が好ましく、その合金は高温からの
急冷と非急冷にによって分光反射率の差の大きいものが
得られる。
本発明合金は超微細結晶粒を有する合金が好ましく、特
に結晶粒径は0.1μm以下が好ましい。
即ち、結晶粒は可視光領域の波長の値より小さいのが好
ましいが、半導体レーザ光の波長の値より小さいもので
もよい。
(特性) 本発明の分光反射率可変合金及び記録材料は、可視光領
域における分光反射率を同一温度で少なくとも2種類形
成させることができる。即ち、高温からの急冷によって
形成された結晶構造(組織)を有するものの分光反射率
が非急冷によって形成された結晶構造(組織)を有する
ものの分光反射率と異なっていることが必要である。
また、急冷と非急冷によって得られるものの分光反射率
の差は5%以上が好ましく、特に10%以上有すること
が好ましい。分光反射率の差が大きければ、目視による
色の識別が容易であり、後で記載する各種用途において
顕著な効果がある。
分光反射させる光源として、電磁波であれば可視光以外
でも使用可能であり、赤外線、紫外線なども使用可能で
ある。
本発明合金のその他の特性として、電気抵抗率、光の屈
折率、光の偏光率、光の透過率なども分光反射率と同様
に可逆的に変えることができ、各種情報の記録9表示、
センサー等の再生、検出手段として利用することができ
る。
分光反射率は合金の表面あらさ状態に関係するので、前
述のように少なくとも可視光領域において10%以上有
するように少なくとも目的とする部分において鏡面にな
っているのが好ましい。
(用途) 本発明合金は、加熱急冷によって部分的又は全体に結晶
構造の変化による電磁波の分光反射率、電圧抵抗率、屈
折率、偏光率、透過率等の物理的又は電気的特性を変化
させ、これらの特性の変化に利用して記録1表示、セン
サー等の素子に使用することができる。
情報等の記録の手段として、電圧及び電流の形での電気
エネルギー、電磁波(可視光、輻射熱、赤外線、紫外線
、写真用閃光ランプの光、電子ビーム、陽子線、アルゴ
ンレーザ、半導体レーザ等のレーザ光線、熱等)を用い
ることができ、特にその照射による分光反射率の変化を
利用して光ディスクの記録媒体に利用するのが好ましい
。光ディスクには、ダイジタルオーディオディスク(D
AD又はコンパクトディスク)、ビデオディスク、メモ
リーディスクなどがあり、これらに使用可能である。本
発明合金を光ディスクの記録媒体に使用することにより
再生専用型、追加記録型、書換型ディスク装置にそれぞ
れ使用でき、特に書換型ディスク装置においてきわめて
有効である。
本発明合金を光ディスクの記録媒体に使用した場合の記
録及び再生の原理の例は次の通りである。
先ず、記録媒体を局部的に加熱し該加熱後の急冷によっ
て高温度領域での結晶構造を低温度領域で保持させて所
定の情報を記録し、又は高温相をベースとして、局部的
に加熱して高温和中に局部的に低温相によって記録し、
記録部分に光を照射して加熱部分と非加熱部分の光学的
特性の差を検出して情報を再生することができる。更し
こ情報として記録された部分を記録時の加熱温度より低
し)温度又は高い温度で加熱し記録された情報を消去す
ることができる。光はレーザ光線が好ましく、特に短波
長レーザが好ましい。本発明の加熱部分と非加熱部分と
の反射率が500nm又は800nm付近の波長におい
て最も大きいので、このような波長を有するレーザ光を
再生に用いるのが好ましい。記録、再生には同じレーザ
源が用いられ、消去に記録のものよりエネルギー密度を
小さくした他のレーザ光を照射するのが好ましい。
また1本発明合金を記録媒体に用いたディスクは情報が
記録されているか否かが目視で判別できる大きなメリッ
トがある。
表示として、特に可視光での分光反射率を部分的に変え
ることができるので塗料を使用せずに文字、図形、記号
等を記録することができ、それらの表示は目視によって
識別することができる。また、これらの情報は消去する
ことができ、記録と消去のくり返し使用のほか、永久保
存も可能である。その応用例として時計の文字盤、アク
セサリ−などがある。
センサーとして、特に可視光での分光反射率の変化を利
用する温度センサーがある。予め高温相に変る温度が分
っている本発明の合金を使用したセンサーを測定しよう
とする温度領域に保持し、その適冷によって適冷相を保
持させることによっておおよその温度検出ができる。
(製造法) 本発明は、固体状態で室温より高い第1の温度と該第1
の温度より低い第2の温度とで異なった結晶構造を有す
る前述した化学組成の合金表面の一部に、前記第1の温
度より急冷して前記第2の温度における結晶構造と異な
る結晶構造を有する領域を形成し、前記急冷されて形成
された結晶構造を有する領域と前記第2の温度での結晶
構造を有する領域とで異なった分光反射率を形成させる
ことを特徴とする分光反射率可変合金の製造法にある。
更に、本発明は固体状態で室温より高い第1の温度と該
第1の温度より低い第2の温度で異なった結晶構造を有
する前述した化学組成の合金表面の全部に、前記第1の
温度から急冷して前記第2の温度における結晶構造と異
なる結晶構造を形成させ、次いで前記合金表面の一部を
前記第2の温度に加熱して前記第2の温度における結晶
構造を有する領域を形成し、前記急冷されて形成された
結晶構造を有する領域と前記第2の温度における結晶構
造を有する領域とで異なった分光反射率を形成させるこ
とを特徴とする分光反射率可変合金の製造法にある。
第1の温度からの冷却速度は102℃/秒以上、より好
ましくは103℃/秒以上が好ましい。
〔発明の実施例〕
(実施例1) Cu −25重量%In−1,0重量%An。
Cu −25重量%In−0,25重量%AQ及び ′
Cu −31重量%In−0,25重量%AQ合金を溶
融状態にして、その溶湯を高速回転するロール外周上に
注湯急冷する手法、いわゆる液体急冷法によって約40
μm厚さのリボン状箔を作製した。このリボンは室温で
薄赤銅色であった。このリボンを550℃2 min加
熱後空冷すると銀白色に変化した。さらにこのリボンを
650℃2 min加熱水冷するとその色調は薄赤銅色
に変化した。
これらの色調変化を加熱時間と温度の関係で整理すると
第2図のようになる。すなわち、370〜450℃では
、銀白色と薄赤銅色の中間色であり、500〜640℃
では銀白色、650℃以上では薄赤銅色となる。これは
加熱時間によってほとんど変化しない。このようにして
銀白色になった箔を650℃以上に加熱すると薄赤銅色
となり、薄赤銅色になった箔を600℃以下で加熱する
と銀白色にもどる。このようにこの2色の間に可逆的な
色調記憶効果が生じる6以上の色調変化は上記した合金
以外の本発明の組成範囲のいずれの場合にも同様な傾向
であった。第3図〜第5図はこれらの両者の分光反射率
を測定した結果である。個々に特有な反射率変化を示し
420及び530nm付近を除いた波長領域で識別する
ことが可能であった。以後、この2つの加熱急冷を繰り
返してもこの相違はほとんど変化せず可逆的な変化の再
現性が確認できた。
(実施例2) スパッタ蒸着によりガラス基板上に50nm厚さの実施
例1の1%AΩを含む合金と同組成の合金薄膜を作製し
、その上に保護膜としてAQ、O。
もしくはSiO□を50nm厚さスパッタ蒸着により被
覆した。作製した膜は薄赤銅色を呈した。
ついで、この膜を550℃2 min加熱空冷した結果
色調は銀白色に変化した。この分光反射率は第3図に示
した結果とほぼ同等であった。膜の全面を銀白色化した
試料にスポット径約2μmの半導体レーザを出力30m
W以下で走査させた。室温でレーザ照射部を観察した結
果銀白色の基地に幅約2μmの薄赤銅色の線を描けてい
ることが分つた。すなわち、レーザ光による局部加熱に
よって色を変化させ、レーザ照射を色変化によって記録
することができることを確認した。次に、レーザ出力を
低くするか、レーザ光の焦点を膜面かられずかにずらし
た状態で変色部にレーザ光を照射すると前記の薄赤銅色
に変化した線部分は基地の銀白色に可逆的に変化した。
すなわち、薄赤銅色に記録したものを消去することがで
きることを確認した。この可逆的変化は以後繰返しても
可能であることも確認された。
以上の結果はArレーザによっても得られることを確認
した。
(実施例3) 実施例2と同一方法で作製した試料、すなわち、室温で
全面が薄赤銅色の試料に半導体レーザ(出力20mW)
を走査させた。レーザ走査部は室温において銀白色に変
化し、基地の色と識別できた。
すなわち、レーザによる記録ができた。その後、全体を
550℃に2 win加熱すると全体は銀白色に変化し
、記録した部分を消去することができた。
以上の結果はArレーザによっても実現できた。
〔発明の効果〕
本発明によれば光等の熱エネルギーにより結晶−結晶量
相変化に基づく分光反射率の可変な合金が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はCu−In合金の相変態に伴う結晶構造の変化
を示す模式的二元系合金状態図、第2図はCu −25
%In−1%AQ合金の色調変化を温度との関係によっ
て表わした線図、第3図〜第5図は本発明合金の合金箔
の分光反射率を示す線図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、重量で、インジウム20〜40%及びアルミニウム
    0.01〜3.0%を含み、銅を主成分とする合金から
    なることを特徴とする分光反射率可変合金。 2、固体状態で室温より高い第1の温度と該第1の温度
    より低い第2の温度で異なつた結晶構造を有する合金表
    面の一部が、前記第1の温度からの急冷によつて前記第
    2の温度における結晶構造と異なつた結晶構造を有し、
    他は前記第2の温度における結晶構造を有し前記急冷さ
    れた結晶構造とは異なつた分光反射率を有する特許請求
    の範囲第1項に記載の分光反射率可変合金。 3、前記合金は金属間化合物を有する特許請求の範囲第
    1項又は第2項に記載の分光反射率可変合金。 4、前記第1の温度は固相変態点より高い温度である特
    許請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の分光反
    射率可変合金。 5、前記急冷によつて形成された結晶構造を有するもの
    の分光反射率と非急冷によつて形成された前記低温にお
    ける結晶構造を有するものの分光反射率との差が5%以
    上である特許請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記
    載の分光反射率可変合金。 6、前記合金の分光反射率は波長400〜100nmで
    10%以上である特許請求の範囲第1項〜第5項のいず
    れかに記載の分光反射率可変合金。 7、前記合金はノンバルク材である特許請求の範囲第1
    項〜第6項のいずれかに記載の分光反射率可変合金。 8、前記合金は結晶粒径が0.1μm以下である特許請
    求の範囲第1項〜第7項のいずれかに記載の分光反射率
    可変合金。 9、前記合金は薄膜、箔、ストリップ、粉末及び細線の
    いずれかである特許請求の範囲第1項〜第9項のいずれ
    かに記載の分光反射率可変合金。 10、重量で、インジウム20〜40%及びアルミニウ
    ム0.01〜3.0%を含み、銅を主成分とする合金か
    らなり、固体状態で室温より高い第1の温度と該第1の
    温度より低い第2の温度とで異なつた結晶構造を有する
    合金表面の一部に、前記第1の温度より急冷して前記第
    2の温度における結晶構造と異なる結晶構造を有する領
    域を形成し、前記急冷されて形成された結晶構造を有す
    る領域と前記第2の温度での結晶構造を有する領域とで
    異なつた分光反射率を形成させることを特徴とする分光
    反射率可変合金の製造法。 11、重量で、インジウム20〜40%及びアルミニウ
    ム0.01〜3.0%を含み、銅を主成分とする合金か
    らなり、固体状態で室温より高い第1の温度と該第1の
    温度より低い第2の温度で異なつた結晶構造を有する合
    金表面の全部に、前記第1の温度から急冷して前記第2
    の温度における結晶構造と異なる結晶構造を形成させ、
    次いで前記合金表面の一部を前記第2の温度に加熱して
    前記第2の温度における結晶構造を有する領域を形成し
    、前記急冷されて形成された結晶構造を有する領域と前
    記第2の温度における結晶構造を有する領域とで異なつ
    た分光反射率を形成させることを特徴とする分光反射率
    可変合金の製造法。 12、重量で、インジウム20〜40%及びアルミニウ
    ム0.01〜3.0%を含み、銅を主成分とする合金か
    らなることを特徴とする記録材料。 13、固体状態で室温より高い第1の温度と該第1の温
    度より低い第2の温度とで異なつた結晶構造を有する合
    金であつて、該合金表面の少なくとも一部が前記第1の
    温度からの急冷によつて前記第2の温度における結晶構
    造と異なつた結晶構造を形成する合金組成を有する特許
    請求の範囲第12項に記載の記録材料。 14、前記合金の溶湯を回転する高熱伝導性部材からな
    るロール円周面上に注湯してなる箔又は細線である特許
    請求の範囲第12項又は第13項に記載の記録材料。 15、前記合金を蒸着又はスパッタリングによつて堆積
    してなる薄膜である特許請求の範囲第12項又は第13
    項に記載の記録材料。 16、前記合金の溶湯を液体又は気体の冷却媒体を用い
    て噴霧してなる粉末である特許請求の範囲第12項又は
    第13項に記載の記録材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7871371B2 (en) 2005-11-02 2011-01-18 Olympus Medical Systems Corporation Endoscope system equipped with manipulating unit for commanding medical therapy to endoscope and medical instrument attached thereto

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