JPS6137936A - 分光反射率可変合金及び記録材料 - Google Patents

分光反射率可変合金及び記録材料

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JPS6137936A
JPS6137936A JP59155351A JP15535184A JPS6137936A JP S6137936 A JPS6137936 A JP S6137936A JP 59155351 A JP59155351 A JP 59155351A JP 15535184 A JP15535184 A JP 15535184A JP S6137936 A JPS6137936 A JP S6137936A
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temperature
spectral reflectance
crystal structure
different
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JP59155351A
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Tetsuo Minemura
哲郎 峯村
Isao Ikuta
生田 勲
Hisashi Ando
寿 安藤
Kiyohiko Tanno
丹野 清彦
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は新規な分光反射率可変合金及び記録材料に係り
、特に光・熱エネルギーが与えられることにより合金の
結晶構造の変化にともなう分光反射率変化を利用した情
報記録、表示、センサ等の媒体に使用可能な合金に関す
る。
〔発明の背景〕
近年、情報記録の高密度化、デジタル化が進むにつれて
種々の情報記録再生方式の開発が進められている。特に
レーザの光エネルギーを情報の記録、消去、再生に利用
した光ディスクは工業レアメタルA80,1983 (
光ディスクと材料)に記載されているように磁気ディス
クに比べ、高い記録密度が可能であり、今後の情報記録
の有力な方式でおる。このうち、レーザによる再生装置
はコンパクト−ディスク(CD)として実用化されてい
る。一方、記録可能な方式には追記型と書き換え可能型
の大きく2つに分けられる。前者は1回の書き込みのみ
が可能であり、消去はできない。
後者はくり返しの記録、消去が可能な方式である。
追記型の記録方法はレーザ光により記録部分の媒体を破
壊あるいは成形して凹凸をつけ、再生にはこの凹凸部分
でのレーザ光の干渉による光反射量の変化を利用する。
この記録媒体にはTeやその合金を利用して、その溶解
、昇華による凹凸の成形が一般的に知られている。この
種の媒体では毒性など若干の問題を含んでいる。書き換
え可能型の記録媒体としては光磁気材料が主、流である
。この方法は光エネルギーを利用してキュリ一点あるい
は補償点温度付近で媒体の局部的な磁気異方性を反転さ
せ記録し、その部分での偏光入射光の磁気ファラデー効
果及び磁気カー効果による偏光面の回転量にて再生する
。この方法は書き換え可能型の最も有望なものとして数
年後の実用化を目指し精力的な研究開発が進められてい
る。しかし、現在のところ偏光面の回転量の大きな材料
がなく多層膜化などの種々の工夫をしてもS/N、C/
Nなどの出力レベルが小さい七いう大きな問題がある。
その他の書き換え可能型方式として記録媒体の非晶質と
結晶質の可逆的相変化による反射率変化を利用したもの
がある。例えばNational’l’echnica
l Report vol 2945 (1983)に
記載TeOxに少量のGeおよびSnを添加した合金が
ある。
しかし、この方式は非晶質相の結晶化温が低く、常温に
おける相の不安定さがディスクの信頼性に結びつく大き
な問題点である。
一方、色調変化を利用した合金として、特開昭57−1
40845がある。この合金は(12〜15)wtlA
4−(1〜5 )wtlNi−残Cuよりなる合金でマ
ルテンサイト変態温度を境にして、赤から黄金色に可逆
的に変化することを利用したものである。マルテンサイ
ト変態は温度を低下にともなって必然的に生ずる変態の
ため、マルテンサイト変態温度以上に保持した状態で得
られる色調はマルテンサイト変調温度以下にもってくる
ことはできない。また逆にマルテンサイト変態温度以下
で得られる色調のものをマルテンサイト変態温度以上に
すると、変態をおこして別の色調に変化してしまう。し
たがって、マルテンサイト変態の上下でお、こる2つの
色調は同一温度で同時に得ることはできない。したがっ
てこの原理では記録材料として適用することはできない
〔発明の目的〕
本発明の目的は、同一温度で部分的に異なった分光反射
率を保持することのできる分光反射率可変合金及び記録
材料を提供するにある。
〔発明の概要〕
(発明の要旨) 本発明は、銀(Ag )を主成分とし、悪鉛(Zn)3
0〜50重量係を含む合金からなることを特徴とする分
光反射率可変合金にある。
即ち、本発明は、固体状態で室温より高い第1において
、該合金は前記高温からの急冷によって前記低温におけ
る非急冷による結晶構造と異なる結晶構造を有すること
を特徴とする分光反射率可変合金にある。
本発明合金は固相状態での加熱冷却処理により、同一温
度で少なくとも2種の分光反射率を有し、可逆的に分光
反射率を変えることのできるものである。すなわち、本
発明に係る合金は同相状態で少なくとも2つの温度領域
で結晶構造の異なった相を有し、それらの内、高温相を
急冷した状態と非急冷の標準状態の低温相状態とで分光
反射率が異なり、高温相温度領域での加熱急冷と低温相
温度領域での加熱冷却により分光反射率が可逆的に変化
するものである。
本発明合金の可−通約反射率の変化についてその原理を
第1図を用いて説明する。図中のα)組成の合金を例に
とる。この合金は平衡状態でζ相である。この相の色は
銀白色であり、分光反射率においてもそれに対応した曲
線が得られる。この合金を高温相であるβ相安定温度領
域(T4)まで加熱後急冷するとβ相が過冷し、しかも
規則化した結晶構造を持つβ′相となる。この過冷状態
の合金の色調はピンク色となり、分光反射率もζ相状態
とは大きく異なる。この合金なζ相安定温度領域(Te
以下)で加熱する(T2)はβ″はζ相に変態し、それ
に伴い合金の色調もピンク色から銀白色へ可逆的に変化
し分光反射率も元に戻る。以後、この過程を繰返すこと
ができる。以上の分光反射率変化を情報の記録、再生、
消去に適用できる。本発明は異種結晶相聞の相転移によ
る反射率や色調の変化を利用した記録材料として有効で
ある。
再生はT+湿温度あり一般に室温である。T1でζ相の
銀白色の材料に選択的にエネルギーを加えT4まで加熱
後急冷する。するとその部分はβ′相となりピンク色に
変色する。これが記録に相当する。この部分を他の部分
′と比較することによって記録部を再生することができ
る。このピンク色に変色した部分に先と異なった密度の
エネルギーを加え、T2まで加熱冷却することによりβ
′からζに相変態し銀白色にもどる。とれが記録の消去
に相当する。上記の記録、再生、消去過程は全く逆の色
調変化によっても可能である。すなわち、β′相のピン
ク色にβ′ζ変態を利用しく10) て銀白色で記録する。これをピンク色と区別して再生す
る。さらにζ相をβ′相にすることにより消去すること
ができる。
上記のエネルギーとしては一般的に電磁波などが適して
いる。具体的には、各種レーザ光、電子ビームなども良
好である。再生には分光反射率において差が見られる波
長のどの値の光でもよい1すなわち、紫外から赤外領域
までのレーザ、ランプなどが好適である。また、色の変
化として認識できるので表示素子としても使用できる。
(合金組成) 本発明合金は、前述の如く化学組成を有し、高温及び低
温状態で異なった結晶構造を有するもので、高温からの
急冷によってその急冷された結晶構造が形成されるもの
でなければならない。更に、この急冷されて形成された
相は所定の温度での加熱によって低温状態での結晶構造
に変化するものでなければならない。
本発明材は特にZn30〜46重量%が好ましい。
(ノンバルクとその製造法) 本発明合金は反射率の可変性を得るだめに材料の加熱急
冷によって過冷相を形成できるものが必要である。高速
で情報の製作及び記憶させるには材料の急熱急冷効果の
高い熱容量の小さいノンバルクが望ましい。即ち、所望
の微小面積に対して投入されたエネルギーによって実質
的に所望の面積部分だけが深さ全体にわたって基準とな
る結晶構造と異なる結晶構造に変り得る容積を持つノン
バルクであることが望ましい。従って、所望の微小面積
によって高密度の情報を製作するには、熱容量の小さい
ノンバルクである箔、膜、細線あるいは粉末等が望まし
い。記録密度として、20メガビ一ト/crI以上とな
るような微小面積での情報の製作には0.01〜0.2
μmの膜厚とするのがよい。一般に金属間化合物は塑性
加工が難しい。従って、箔、膜、細線あるいは粉末にす
る手法として材料を気相あるいは液相から直接急冷固化
させて所定の形状にすることが有効である。これらの方
法にはPVD法(蒸着、スパッタリング法等)、CVD
法、溶湯を高速回転する高熱伝導性を有する部材からな
る。特に金属ロール円周面上に注湯して急冷凝固させる
溶湯急冷法、電気メッキ、化学メッキ法等がある。膜あ
るいは粉末状の材料を利用する場合、基板上に直接形成
するか、塗布して基板上に接着することが効果的である
。塗布する場合、粉末を加熱しても反応などを起こさな
いバインダーがよい。また、加熱による材料の酸化等を
防止するため、材料表面、基板上に形成した膜あるいは
塗布層表面をコーティングすることも有効である。
箔又は細線は溶湯急冷法によって形成するのが好ましく
、厚さ又は直径0.1 rtrrn以下が好ましい。
特に0.1μm以下の結晶粒径の箔又は細線を製造する
には0.05■以下の厚さ又は直径が好ましい。
粉末は、溶湯を気体又は液体の冷媒とともに噴霧させて
水中に投入させて急冷するガイアトマイズ法によって形
成させることが好ましい。その粒径は0.1W以下が好
ましく、特に粒径1μm以下の超微粉が好ましい。
膜は前述の如く蒸着、スパッタリング、cVD電気メッ
キ、化学メッキ等によって形成できる。
特に、0.1μm以下の膜厚を形成するにはスパッタリ
ングが好ましい。スパッタリングは目標の合金組成のコ
ントロールが容易にできる。
(組織) 本発明合金は、高温及び低温において異なる結晶構造を
有し、高温からの急冷によって高温における結晶構造を
低温で保持される過冷相の組成を有するものでなければ
ならない。高温では不規則格子の結晶構造を有するが、
過冷相は一例としてC5−Cl3又はD Os型の規則
格子を有する金属間化合物が好ましい。光学的性質を大
きく変化させることのできるものとして本発明合金はこ
の金属間化合物を主に形成する合金が好ましく、特に合
金全体が金属間化合物を形成する組成が好ましい。この
金属間化合物は電子化合物と呼ばれ、特に3/2電子化
合物(平均外殻電子濃度e / aが3/2)の合金組
成付近のものが良好である。
また、本発明合金は固相変態、特に共析変態又は包析変
態を有する合金組成が好壕しく、その合金は高温からの
急冷と非急冷によって分光反射率の差の大きいものが得
られる。
本発明合金は超微細結晶粒を有する合金が好ましく、特
に結晶粒径は0.1μm以下が好ましい。
即ち、結晶粒は可視光領域の波長の値より小さいのが好
ましいが、半導体レーザ光の波長の値より小さいもので
もより。
(特性) 本発明の分光反射率可変合金及び記録材料は、可視光領
域における分光反射率を同一温度で少なくとも2種類形
成させることができる。即ち、高温からの急冷によって
形成された結晶構造(組織)を有するものの分光反射率
が非急冷によって形成された結晶構造(組織)を有する
ものの分光反射率と異なっていることが必要である。
また、急冷と非急冷によって得られるものの分光反射率
の差は5チ以上が好ましく、特に10%以上有すること
が好ましい。分光反射率の差が大きければ、目視による
色の識別が容易であり、後で記載する各種用途において
顕著な効果がある。
分光反射させる光源として、電磁波であれば可視光以外
でも使用可能であり、赤外線、紫外線なども使用可能で
ある。
本発明合金のその他の特性として、電気抵抗率、光の屈
折率、光の偏光率、光の透過率なども分光反射率と同様
に可逆的に変えることができ、各種情報の記録9表示、
センサー等の再生、検出手段として利用することができ
る。
分光反射率は合金の表面あらさ状態に関係するので、前
述のように少なくとも可視光領域において10ヂ以上有
するように少なくとも目的とする部分において鏡面にな
っているのが好ましい。
(用途) 本発明合金は、加熱急冷によって部分的又は全体に結晶
構造の変化による電磁波の分光反射率、電気抵抗率、屈
折率、偏光率、透過率等の物理的又は電気的特性を変化
させ、これらの特性の変化を利用して記録、表示、セン
サー等の素子に使用することができる。
情報等の記録の手段として、電圧及び電流の形での電気
エネルギー、電磁波(可視光、輻射熱、赤外線、紫外線
、写真用閉光ランプの光、電子ビーム、陽子線、アルゴ
ンレーザ、半導体レーザ等のレーザ光線、熱等)を用い
ることができ、特にその照射による分光反射率の変化を
利用して情報としての信号、文字、図形等を記録又は消
去が可能であり、光ディスクの記録媒体に利用するのが
好ましい。光ディスクには、ディジタルオーディオディ
スク(DAD又はコンパクトディスク)、ビデオディス
ク、メモリーディスクなどがあり、これらに使用可能で
ある。本発明合金を光ディスクの記録媒体に使用するこ
とによシ再生専用型、追加記録型、書換型ディスク装置
にそれぞれ使用でき、特に書換型ディスク装置において
きわめて有効である。
本発明合金を光ディスクの記録媒体に使用した場合の記
録及び再生の原理の例は次の通りである。
先ず、記録媒体を局部的に加熱し該加熱後の急冷によっ
て高温度領域での結晶構造を低温度領域で保持させて所
定の情報を記録し、又は高温相をペースとして、局部的
に加熱して高温和中に局部的に低温相によって記録し、
記録部分に光を照射して加熱部分と非加熱部分の光学的
特性の差を検出して情報を再生することができる。更に
情報として記録された部分を記録時の加熱温度より低い
温度又は高い温度で加熱し記録された情報を消去するこ
とができる。光はレーザ光線が好ましく、特に短波長レ
ーザが好ましい。本発明の加熱部分と非加熱部分との反
射率が50Qnm又は800nm付近の波長において最
も大きいので、このような波長を有するレーザ光を再生
に用いるのが好ましい。記録、再生には同じレーザ源が
用いられ、消去に記録のものよりエネルギー密度を小さ
くした他のレーザ光を照射するのが好ましい。
また、本発明合金を記録媒体に用いたディスクは情報が
記録されているか否かが目視で判別できる大きなメリッ
トがある。加熱による熱歪による膜剥離、酸化などを防
止するためにBlo2゜A403等の保護膜を積層させ
ることが好ましい。
表示として、特に可視光での分光反射率を部分的に変え
ることができるので塗料を使用せずに文字、図形、記号
等を記録することができ、それらの表示は目視によって
識別することができる。また、これらの情報は消去する
ことができ、記録と消去のくり返し使用のほか、永久保
存も可能である。その応用例として時計の文字盤、アク
セサリ−などがある。
センサーとして、特に可視光での分光反射率の変化を利
用する温度センサーがある。予め高温相に変る温度が分
っている本発明の合金を使用したセンサーを測定しよう
とする温度領域に保持し、その過冷によって過冷相を保
持させることによっておおよその温度検出ができる。
(製造法) 本発明は、固体状態で室温より高い第1の温度と該第1
の温度より低く、室温より高い第2の温度とで異なった
結晶構造を有する前述した化学組成の合金表面の一部に
、前記第1の温度より急冷して前記第2の温度における
結晶構造と異なる結晶構造を有する領域を形成し、前記
急冷されて形成された結晶構造を有する領域と前記第2
の温度での結晶構造を有する領域とで異なった分光反射
率を形成させることを特徴とする分光反射率可変合金の
製造法にある。
更に、本発明は固体状態で室温より高い第1の温度と該
第1の温度より低く、室温より高い第2の温度で異なっ
た結晶構造を有する前述した化学組成の合金表面の全部
に、前記第1の温度から急冷して前記第2の温度におけ
る結晶構造と異なる結晶構造を形成させ、次いで前記合
金表面の一部を前記第2の温度に加熱して前記第2の温
度における結晶構造を有する領域を形成し、前記急冷さ
れて形成された結晶構造を有する領域と前記第2の温度
における結晶構造を有する領域とで異なった分光反射率
を形成させることを特徴とする分光反射率可変合金の製
造法にある。
第1の温度からの冷却速度は10”t:/秒以上、より
好ましくは103C/秒以上が好ましい。
〔発明の実施例〕
(実施例1) Ag−Zn合金を溶湯急冷法により箔状に成形してその
色調変化、分光反射率などを調べた。
AgにZnを25〜50重量−合金化した各種合金をア
ルゴン雰囲気中で溶解し、直径約4咽の棒状に凝固させ
た。これを5〜10g程度の重さに切断し溶湯急冷用母
合金とした。
溶湯急冷法には、一般に知られる単ロール型装置を用い
た。石英製のノズルに母合金を装入し再溶解し、高速で
回転する金属製ロール(300wnφ)外周上に注湯し
、厚さ約50μm1幅5咽のAg−Zn合金箔を作製し
た。この箔を電気炉により各温度2分加熱後水冷して箔
の色変化及び分光反射率を測定した。第2図は加熱急冷
した箔の色の変化を示す図である。O印はピンク色であ
り、○印は銀白色である。図はこれらの色変化が明確に
見られた組成についてのみ示しである。色変化が明確に
見られた組成は約30〜46重量係の範囲であった。ま
た、ピンクと銀白色の色変化の境界はおよそ300tZ
’付近であり、Zn量の増加に伴いやや高くなる傾向が
見られた。第3図はピンク色になった箔を300C以下
の各温度で2分熱処理後空冷した時の箔の色を示す。ピ
ンク色はいずれも約150C以下で銀白色に変化する。
以上の色調変化は高温からの急冷によるピンク色がβ′
相によるもの、ピンク色から銀白色の変化はβ′→ζ変
態によるものであると考えられる。
上記合金の内特に色変化が顕著に認められた代表例とし
てAg−35ZnとAg−40Znの分光反射率を第4
図及び第5図に示す。両者は570〜609nm波長領
域を除いて顕著な反射率差が認められる。第6図及び第
7図は色変化の小さいAg−31Zn、Ag−45Zn
の分光反射率を示す線図である。先の2つに比べると両
色の反射率の差は小さい。
以上のようなピンク色と銀白色との色変化300C及び
200Cの加熱急冷を繰返すことにより可逆的に変化し
、それに伴い分光反射率もほぼ可逆的に変化した。
また、銀白色にした箔を局部的に加熱急冷してやると、
その部分のみがピンク色となり、その色の境界は非常に
明瞭であった。さらに逆にピンク色の箔を局部加熱して
やること一部は銀白色になった。
(実施例2) Ag−40重量%Zn合金をアルゴン雰囲気中で溶解し
、約120mmφの円筒状に凝固させた。
これから厚さ5關、直径100■の円板を切り出し、ス
パッタ蒸着用のターゲットとした。
スパッタ蒸着法としてはDC−マグネトロン型を使用し
、基板には約26rrmφ、厚さ1.2簡の硬質ガラス
を用い、基板温度200 C,スパッタパワー150m
Wの条件で上記合金を約8Qnm厚さにスパッタ蒸待し
た。ガスには20mTorrのArを使用した。膜面に
はさらにRF−スパッタによりAt20sまたはSiO
を約20nm厚さに保護膜として蒸着させた。
スパッタ蒸着状態では膜は銀白色であった。これを基板
ごと3500で2分熱処理後水冷するとピンク色になっ
た。これをさらに200Cで同条件で熱処理すると銀白
色に戻った。このようにスパッタ膜においても箔同様の
色変化を示した。
(実施例3) 実施例2と同様な方法で作製したAg−40重量%Zn
スパッタ膜にレーザ光による記録、再生、消去を実施し
た。レーザ光としては半導体レーザ(波長830 n 
m )もしくはArv−f(波長488nm)を用いた
。レーザ光のパワーヲ膜面でio〜somWs  ビー
ム径を約1μmから10μm程度まで変え、銀白色の膜
面上を走査させた結果、ピンク色に変色した線を描くこ
とができた。
この線幅はレーザ出力により、約1μmから20μm″
!で変化できた。このような線を何本か書き、半導体レ
ーザを線を横切るように走査させると反射率変化により
、約20優の直流電圧レベルの変化として色変化を電気
信号に変えることができた。
このように描いた線は膜全体を200C近くまで加熱す
るか、ハワー密度の低いレーザ光で走査することに千″
/:Iり元の銀白色に容易に戻すことができた。
〔発明の効果〕
本発明によれば、結晶−結晶相間転移による色もしくは
反射率の可逆的変化を利用した新規な分光反射率可変合
金及び記録材料が得られるっ
【図面の簡単な説明】
第1図(a)はAg−Zn二元系平衡状態図及び第1図
(b)は温度に対応した合金の記録、消去の加熱急冷過
程を示した模式図、第2図及び第3図は溶湯急冷Ag−
Zn合金箔の熱処理による色変化を示す図、第4図〜第
6図はピンク色(350tZ’X2分間加熱後水冷)及
び銀白色(350CX2分間加熱後水冷→200cX2
分間加熱後空冷)化策 2 ロ ア1n (wt%) 第3 z Zy(Wtゾ〕 (/、)Φ拷百 (−/、)専拷η (乞)煙橋百 (乞)キ祷ご

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、銀を主成分とし、亜鉛30〜50重量%を含有する
    合金からなることを特徴とする分光反射率可変合金。 2、固体状態で室温より高い第1の温度と該第1の温度
    より低く、室温より高い第2の温度で異なつた結晶構造
    を有する合金表面の一部が、前記第1の温度からの急冷
    によって前記第2の温度における結晶構造と異なった結
    晶構造を有し、他は前記第2の温度における結晶構造を
    有し前記急冷された結晶構造とは異なつた分光反射率を
    有する特許請求の範囲第1項に記載の分光反射率可変合
    金。 3、前記合金は金属間化合物を有する特許請求の範囲第
    1項又は第2項に記載の分光反射率可変合金。 4、前記第1の温度は固相変態点より高い温度である特
    許請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の分光反
    射率可変合金。 5、前記急冷によって形成された結晶構造を有するもの
    の分光反射率と非急冷によって形成された前記低温にお
    ける結晶構造を有するものの分光反射率との差が5%以
    上である特許請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記
    載の分光反射率可変合金。 6、前記合金の分光反射率は波長400〜1000nm
    で10%以上である特許請求の範囲第1項〜第5項のい
    ずれかに記載の分光反射率可変合金。 7、前記合金はノンバルク材である特許請求の範囲第1
    項〜第6項のいずれかに記載の分光反射率可変合金。 8、前記合金は結晶粒径が0.1μm以下である特許請
    求の範囲第1項〜第7項のいずれかに記載の分光反射率
    可変合金。 9、前記合金は薄膜、箔、ストリップ、粉末及び細線の
    いずれかである特許請求の範囲第1項〜第9項のいずれ
    かに記載の分光反射率可変合金。 10、銀を主成分とし、亜鉛30〜50重量%を含む合
    金からなり、固体状態で室温より高い第1の温度と該第
    1の温度より低く、室温より高い第2の温度とで異なっ
    た結晶構造を有する合金表面の一部に、前記第1の温度
    より急冷して前記第2の温度における結晶構造と異なる
    結晶構造を有する領域を形成し、前記急冷されて形成さ
    れた結晶構造を有する領域と前記第2の温度での結晶構
    造を有する領域とで異なつた分光反射率を形成させるこ
    とを特徴とする分光反射率可変合金の製造法。 11、銀を主成分とし、亜鉛30〜50重量%を含む合
    金からなり、固体状態で室温より高い第1の温度と該第
    1の温度より低く、室温より高い第2の温度で異なった
    結晶構造を有する合金表面の全部に、前記第1の温度か
    ら急冷して前記第2の温度における結晶構造と異なる結
    晶構造を形成させ、次いで前記合金表面の一部を前記第
    2の温度に加熱して前記第2の温度における結晶構造を
    有する領域を形成し、前記急冷されて形成された結晶構
    造を有する領域と前記第2の温度における結晶構造を有
    する領域とで異なった分光反射率を形成させることを特
    徴とする分光反射率可変合金の製造法。 12、銀を主成分とし、亜鉛30〜50重量%を含む合
    金からなることを特徴とする記録材料。 13、固体状態で室温より高い第1の温度と該第の温度
    より低い第2の温度とで異なつた結晶構造を有する合金
    であって、該合金表面の少なくとも一部が前記第1の温
    度からの急冷によつて前記第2の温度における結晶構造
    と異なった結晶構造を形成する合金組成を有する特許請
    求の範囲第12項に記載の記録材料。 14、前記合金の溶湯を回転する高熱伝導性部材からな
    るロール円周面上に注湯してなる箔又は細線である特許
    請求の範囲第12項又は第13項に記載の記録材料。 15、前記合金を蒸着又はスパッタリングによつて堆積
    してなる薄膜である特許請求の範囲第12項又は第13
    項に記載の記録材料。 16、前記合金の溶湯を液体又は気体の冷却媒体を用い
    て噴霧してなる粉末である特許請求の範囲第12項又は
    第13項に記載の記録材料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61133349A (ja) * 1984-12-03 1986-06-20 Hitachi Ltd 分光反射率可変合金及び記録材料
CN109778013A (zh) * 2019-01-28 2019-05-21 依波精品(深圳)有限公司 变色性能可逆的耐腐蚀银锌合金及其变色工艺和应用

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