JPS6137498Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来、高速回転するダイヤモンド砥石等を用い
てセラミツク材料を加工する場合、この砥石より
も軟いのではあるが摩耗が著しい。また、上記砥
石を用いて軟質材や複合材等を加工する場合、砥
石の研削面に目詰りが起き易い。

このため、砥石の加工精度が著しく低下した
り。研削加工表面が加熱され高温となる。よつて
砥石には研削焼けを生じたり、加熱面に割れを生
じたりすることがある。

これを防止するたへの、従来砥石はその形状、
構造の乱れを是正して正規の形状等にするツルー
イングや、砥石の研削面を目立てして本来の研削
能力を実現するドレツシングが再三にわたつて行
なわれている。

かかるツルーイングやドレツシング等の作業は
砥石自体が硬いため、長時間を要し、高度の研削
能力を容易に実現することは困難であつた。

本考案は従来の問題点を解消せんとするもの
で、研削盤等に供せられる砥石の研削面をツルー
イングならびにドレツシングする装置に関し、短
時間で簡便に高度な研削能力を得るようにした砥
石ドレツシング装置を提供することを目的とす
る。

本考案の砥石ドレツシング装置は回転する砥石
の研削面に砥粒を介して当接可能とし当接間に砥
粒を供給可能とした当接部と、 基台に載置され、かつ当接部を砥石に対して所
定位置に支持する把持部と、 前記当接部に設けられ砥石のツルーイング時に
は該当接部の砥石に対する接近方向及び離脱方向
への移行を阻止して砥石の形状の乱れを是正する
と共に、砥石のドレツシング時には前記当接部の
砥石に対する離脱方向のみに移行可能とし異物の
かみきみに対処して研削面の目立を実現する調整
部とから成る。

本考案装置によれば、砥石の摩耗、目詰りした
研削面を短時間で簡便に高度な研削能力をもつ正
規の研削面に形成することができる。

特に、本装置は、砥石のツルーイング時に当接
部の砥石に対する接近方向及び離脱方向への移行
を調整部により確実に阻止して砥石の形状乱れを
効率良く是正することができる。

さらに、本装置は砥石のドレツシング時には前
記調整部によつて前記当接部の砥石に対する離脱
方向のみに移行可能としその他への移行を拘束
し、異物等のかみこみに対処して研削面の目立を
実現することができるから砥石の異常加熱、損傷
等の発生は皆無であるという実用上多大な効果を
有する。

以下、本考案の実施例を説明する。

第１図ないし第３図は考案の第１実施例装置を
示すもので、平面研削盤に適用可能としたもので
ある。Ｌ字形状の当接部本体２は一側にアーム３
を有しこのアーム３には当接部４が係脱可能に設
けてある。この当接部４は回転する砥石Ｄの研削
面に砥粒を介して当接可能に、すなわちミクロン
オーダのクリアランスを保持して配設構成されて
いる。また砥石Ｄと当接部４の間には砥粒供給源
Ｐよりチユーブ２１を介して砥粒を供給可能とし
てある。前記当接部本体２の上部は、平面研削盤
のＸ，Ｙ，Ｚ方向に移動するテーブル５に一体的
に据え付けた基台としてスタンド６より植立する
把持部７に回動軸２２を介装して支持され前記当
接部４を砥石Ｄに対して所定位置に説定する。

また、当接部本体２は下部にベース８を有しこ
のベース８には第１及び第２の調整部８０，８１
が設けてある。すなわち、第１の調整部８０は相
対向するスタツドボルト８２，８２′をベース８
に一体連結された固定座８３，８３′とからな
る。スタツドボルト８２，８２′は把持部７に螺
糸をもつて植立されベース８の外壁凹所に固定座
８３，８３′を介して当接可能としてある。

第２の調整部８１はスプリング８４と押えボル
ト８５とからなる。このスプリング８４はベース
８の通孔８６に遊嵌されベース８を時計方向へ押
圧可能とし、このスプリング８４の圧縮方向をも
つて当接部４の砥石Ｄに対する離脱方向に移行で
きるようにしてある。

上記構成からなる第１実施例装置は、砥石Ｄの
ツルーイング時には該当接部４の砥石Ｄに対する
接近方向及び離脱方向への移行は第１の調整部８
０によつて阻止できる。すなわち、当接部本体２
は把持部７において回動軸２２を支点として当接
部４が砥石Ｄに接近もしくは離脱しようとしても
前記第１の調整部８０のスタツドボルト８２，８
２′がベース８の両外壁凹所に固定座８３，８
３′の両者をもつて当接するため移行が阻止され
る。このため当接部４は砥石Ｄに対して所定位置
に固定支持され砥粒の供給と砥石Ｄの回転が相俟
つて砥石Ｄの形状の乱れを確実に是正できる。

また、第１実施例装置は砥石Ｄのドレツシング
時には、当接部４の砥石Ｄに対する離脱方向のみ
の移行は第１及び第２の調整部８０，８１によつ
て達成することができる。すなわち、当接部本体
２は把持部７において回動軸２２を支点として当
接部４が砥石Ｄより離脱するには、前記第１の調
整部８０の一方のスタツドボルト８２がベース８
の一方の外壁凹所の固定座８３をもつて当接する
のを解放する。さらにこれに加えて前記第２の調
整部８１は、スプリング８４がベース８に当接可
能としこのベース８の反時計方向への移行に伴い
スプリング８４の圧縮方向に押圧される。このた
め、当接部４は砥石Ｄに対して離脱方向へ移行し
て両者間への異物のかみこみに対処する。これに
より、第１実施例装置は当接部４が砥石Ｄに対し
て所定位置に半固定的に支持され砥粒の供給と砥
石Ｄの回転が相俟つて砥石Ｄの研削面の目立を効
率良く高精度に実現することができる。

次に、第４図は第２実施例装置を示すもので、
円筒研削盤に適用可能としたものである。への字
形状の当接部本体１１は一側にアーム１２を有し
このアーム１２には当接部１０が係脱可能に設け
てある。この当接部１０は回転する砥石Ｄの研削
面に砥粒を介して当接可能にすなわち、ミクロン
オーダのクリアランスを保持して配設構成され、
また砥石Ｄと当接部１０の間に前述と同様に砥粒
を供給可能としてある。前記当接部本体１１の中
央部は、円筒研削盤のＸ，Ｙ方向にのみ移動する
テーブル１３に一体的に据え付けた基台としての
スタンド１４より植立する。把持部２０に回転軸
８８を介接して支持され前記当接部１０を砥石Ｄ
に対して所定位置に設定する。また当接部本体１
１は他側にベース１５を有しこのベース１５には
第１及び第２の調整部３０，３１が設けられてい
る。すなわち、第１の調整部３０は、スタツドボ
ルト３２とダブルナツト３３，３４とからなり砥
石Ｄのツルーイング時に前記当接部１０の砥石Ｄ
に対する接近方向及び離脱方向への移行を阻止し
て砥石の形状の乱れを是正するように、スタツド
ボルト３２はスタンド１４に植立しベース１５を
嵌通するとともにベース１５の上下よりダブルナ
ツト３３，３４で螺合し一体的に固着可能として
ある。第２の調整部３１はスプリング３５と押え
ボルト３６とからなり、砥石Ｄのドレツシング時
に前記当接部１０の砥石Ｄに対する離脱方向に移
行可能とし異物等のかみこみに対処して研削面の
目立を実現する。即ち、スプリング３５はベース
１５の通孔３７に遊嵌されベース１５をスタンド
１４方向へ押圧可能としスプリング３５の圧縮方
向をもつて、当接部１０の砥石Ｄに対する離脱方
向のみに移行できるようにしてある。

上記構成からなる第２実施例装置は、砥石Ｄの
ツルーイング時には、当接部１０の砥石Ｄに対す
る接近方向及び離脱方向への移行は第１の調整部
３０によつて阻止することができる。すなわち、
当接部本体１１は把持部２０において回動軸８８
を支点として当接部１０が砥石Ｄに接近もしくは
離脱しようとしても前記第１の調整部３０のスタ
ツドボルト３２に螺合したダブルナツト３３，３
４のベース１５に対する挟着支持をもつて当接す
るため移行が阻止される。このため、当接部１０
は砥石Ｄに対して所定位置に固定支持され砥粒の
供給と砥石Ｄの回転が相俟つて砥石Ｄの形状に乱
れを確実に是正できる。

また、第２実施例装置は、砥石Ｄのドレツシン
グ時には、当接部１０の砥石Ｄに対する離脱方向
のみの移行は、第１及び第２の調整部３０，３１
によつて達成することができる。すなわち、当接
部本体１１は把持部２０において回動軸８８を支
点として当接部１０が砥石Ｄより離脱するには、
前記第１の調整部３０の一方のナツト３３の螺着
を解放する。これに加えて前記第２の調整部３１
は、スプリング３５をベース１５に当接可能とし
このベース１５の反時計方向への移行に伴いスプ
リング３５の圧縮方向に押圧する。これによつて
当接部１０は砥石Ｄに対して離脱方向へ移行して
両者間への異物のかみこみに対処する。また当接
部１０は砥石Ｄに対する接近方向への移行が第１
の調整部３０のスタツドボルトにおける一方のナ
ツト３４がベース１５に当接するため移行が阻止
される。従つて、本第２実施例装置は、当接部１
０が砥石Ｄに対して所定位置に半固定的に支持さ
れ砥粒の供給と砥石Ｄの回転が相俟つて砥石Ｄの
研削面の目立を高精度に実現することができる。

このように第２実施例装置は、前記第１実施例
とほぼ同様の作用効果を奏して砥石Ｄのツルーイ
ングならびにドレツシングを短時間で行うことが
でき、しかも高度な研削能力を得ることができる
実用的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の第１実施例装置
を示す正面図、平面図ならびに側面図、第４図は
本考案の第２実施例装置を示す正面図である。 図中、Ｄ……砥石、２……当接部本体、４……
当接部、８０，８１……調整部、７……把持部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 回転する砥石の研削面に砥粒を介して当接可能
   とし当接間に砥粒を供給可能とした当接部と、 基台に載置され、かつ当接部を砥石に対して所
   定位置に支持する把持部と、 前記当接部に設けられ砥石のツルーイング時に
   は該当接部の砥石に対する接近方向及び離脱方向
   への移行を阻止して砥石の形状の乱れを是正する
   と共に、砥石のドレツシング時には前記当接部の
   砥石に対する離脱方向のみに移行可能とし異物の
   かみこみに対処して研削面の目立を実現する調整
   部とから成ることを特徴とする砥石ドレツシング
   装置。