JPS6137188B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は誘導継電器と誘導板などからなるエ
レベータの着床装置に関するものである。

まず、従来のエレベータの着床装置を第１〜第
３図によつて説明する。

図中、１は昇降路で、２はここに立設された案
内レール、３は案内レール３に固定された支持腕
で、４はこれの突出端に固定された誘導板からな
る固定子、５は案内レール２に係合して所定経路
を移動するかご、６はかご５に設けられた誘導継
電器からなる移動子で、かご５が移動したときに
固定子４と対向し、これが間隔を隔てて介在する
溝状の凹所６ａが設けてある。

７はエレベータの乗場である。

すなわち、かご５が乗場７に着床停止している
場合には固定子４に移動子６が第１図に示すよう
に空間を隔てて対向する。そして今、このような
ときに地震等により横振動が発生すると、固定子
４が移動子６の凹所６ａ内に衝突してこれらに変
形、破損が生じる恐れがあり、このためにエレベ
ータの他の装置に異常がなくても運転不能になる
ことが考えられる。

この発明は上記の欠点を解消するもので、地震
等による横振動がかごに発生しても、固定子と移
動子の両者の少なくとも一方を弾性支持装置を介
して装着することによつて互いに対向した上記両
者の衝突を緩衝して上記両者に異常を生じないエ
レベータの着床装置を提供することを目的とする
ものである。

以下、第４図によつてこの発明の一実施例を説
明する。

図中、第１〜第３図と同符号は同一部分を示
し、８は弾性支持装置で、９はこれのわく体でコ
字状に作られている。９ａはわく体９のコ字の３
辺にそれぞれ設けられコ字の辺の長手方向に長く
設けられた長穴からなる貫通孔で、１０はこれら
にそれぞれ配置され遊挿通されたねじ棒で、一端
は貫通孔９ａに対向した移動子６の局部に固着さ
れている。１１はねじ棒１０に挿通され両端が移
動子６の外面及びわく体９の内面にそれぞれ当接
された圧縮コイルばね、１２はねじ棒に挿通され
これのわく体９外側に配置された平座金、１３は
ねじ棒１１の突出端にねじ込まれたナツトであ
る。

すなわち、移動子６は圧縮コイルばね１１を介
して保持され、また、ナツト１３を回動すること
によつて固定子４に対して所定の位置に支持され
る。これによつて移動子６に対してかご５の移動
方向に直交する方向の外力が作用したときには圧
縮コイルばね１１の付勢力に抗して、ねじ棒１０
は貫通孔９ａ内を移動し、移動子６が変位する。
したがつて地震等によつて横振動が生じたときに
固定子４が移動子６の凹所６ａ内に衝突しても、
弾性支持装置８によつて緩衝されて固定子４など
の変形、破損を防止することができる。そして、
着床装置の異常によつてエレベータ運転不能にな
る事故の発生を未然に防止することができる。

第５図はこの発明の他の実施例を示すもので、
図中、第１〜第４図と同符号は相当部分を示し、
４は弾性支持装置８を介して支持腕３に支持され
た固定子である。

すなわち、この実施例は第４図における弾性支
持装置８によつて、移動子６に代わつて固定子４
を支持したものである。したがつて詳細な説明を
省略するがこの実施例においても第４図の実施例
と同様な作用が得られることは明白である。

第６，第７図はこの発明の他の実施例を示すも
ので、図中、第１〜第４図と同符号は相当部分を
示し、６ｂは移動子６の上下端部にそれぞれ設け
られて、凹所６ａ内から上下それぞれの端部に向
つて広がる案内面である。

すなわち、この実施例においても移動子６が弾
性支持装置８を介して支持されているので、第４
図の実施例と同様な作用が得られることは明白で
ある。

また、この実施例においては案内面６ｂが設け
てあるのでかご５の移動中に横振動が発生し、し
かもこの状態で固定子４に移動子６が接近して
も、案内面６ｂによつて固定子４が凹所６ａ内に
誘導される。したがつて、かご５の移動中におけ
る地震発生に対しても固定子４、移動子６の変
形、破損を防止することができる。

以上説明したとおりこの発明は、着床装置の固
定子、移動子の少なくとも一方を、かごの昇降方
向に直交した横方向に対して変位可能に弾性支持
したものである。これによつて、地震等によつて
横振動が発生したときに互いに対向した固定子、
移動子相互の衝突を緩和して変形、破損する事故
を防止でき、横振動発生時における着床装置の故
障を未然に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のエレベータの着床装置を示すエ
レベータの要部横断平面図、第２図は第１図の案
内レール側立面図、第３図は第１図のかご側立面
図、第４図はこの発明によるエレベータの着床装
置の一実施例を示す図で第１図の要部拡大図、第
５図はこの発明によるエレベータの着床装置の他
の実施例を示す第４図相当図、第６図もこの発明
の他の実施例を示す図で第４図相当図、第７図は
第６図に対応した第３図相当図である。 １……昇降路、４……固定子、５……かご、６
……移動子、８……弾性支持装置。なお、図中同
一部分または相当部分は同一符号により示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 昇降路に固定され、かつエレベータ乗場に対
   応して設けられた固定子と、上記昇降路を昇降す
   るかごに設けられ、かごが上記エレベータ乗場の
   近隣に位置すると、上記固定子に対し所定の空間
   を隔てて対向する移動子とを有し、上記固定子は
   移動子に設けられた凹部に突入して３方向から移
   動子により囲まれた状態で移動子に対向するエレ
   ベータの着床装置において、 上記移動子が上記固定子を囲む上記３方向に沿
   つて変位可能に構成されて上記昇降路及び上記か
   ごの一方に設けられ、上記昇降路に設けられたと
   きには上記固定子を支持し、上記かごに設けられ
   たときには上記移動子を支持する弾性支持装置を
   備え、上両者が対向したときの上記かごの上記３
   方向に沿う異常変位による上記両者の衝突を上記
   弾性支持装置により緩衝したことを特徴とするエ
   レベータの着床装置。