JPS6135800A - 結晶性α−マルト−スの製造方法 - Google Patents

結晶性α−マルト−スの製造方法

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JPS6135800A
JPS6135800A JP15674484A JP15674484A JPS6135800A JP S6135800 A JPS6135800 A JP S6135800A JP 15674484 A JP15674484 A JP 15674484A JP 15674484 A JP15674484 A JP 15674484A JP S6135800 A JPS6135800 A JP S6135800A
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堺 修造
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、結晶性α−マルトースの製造方法に関し、更
に詳細には、光学異性体α−マルト〜ス含量55 w/
w%以上の結晶性α−マルトースの製造方法に関する。
従来の技術 従来、食品用甘味素材として砂iが大量に消費されてき
た。
しかしながら、砂糖は、甘味が強すぎて最近の嗜好に合
わず、また、虫歯の主な誘発物質であシ、更に、大量摂
取することによって血中コレステロールの増加をまねく
などの欠点を有している。
最近、砂糖におけるこれらの欠点を解消するため、他の
糖類を使用することが提案されている。
とシわけ、マルトースについては、近年、β−マルトー
ス含水氷結晶粉末林原株式会社製造、登録商標サンマル
ト)が大量に市販されるようになったことから、それが
砂糖と比較して甘味が低いこと、虫歯誘発の懸念の少い
こと、風味良好であることなどの長所を有していること
が明らかと々シ、新時代の甘味料として大量に利用され
るようになってきた。
しかしながら、本発明者等が先願(昭和59年特許願第
128282号)で開示したように、チョコレート、チ
ューインガムなどの水分10 w/w%未満の低水分加
工食品の場合には、その製造工程中、β−マルトース含
水氷結晶実質的に加水溶解させることなく原材料中へ均
一に微粒化、分散させる工程での作業性が悪く、良質な
製品が得にくいことより、その使用の困難なことが判明
した。
そこで、本発明者等は、マルトースのチョコレートなど
低水分加工食品への利用を目ざして鋭意研究を続けた結
果、光学異性体α−マルトースの含量が55w/wチ以
上である結晶性α−マル)−スの使用が好適であること
を見いだした。
しかしながら、結晶性α−マルトースは未だ、食品用な
どの大量供給は勿論のこと、試薬すらも市販されていな
い。
結晶性α−マルトースについては、J、 KHodge
等が、Cereal 5cience Today、 
Vol、 17. No、 7゜180〜188 (1
972)において、マルトースの光学異性体α−マルト
ース、β−マルトースの比カ3:1又は4:lの結晶性
α、βコンプレックスを報告しており、その調製方法に
ついては、(1)融点が121〜125℃のβ−マルト
ース含水氷結晶、大気圧下で120℃に1日加熱するこ
とにより、結晶性α−マルトースに変換させる方法。
(2)  マルトースの60w/w%水溶液を、80〜
100℃で水分を蒸発させ、粘着性シラップとした後、
種晶を加えて晶出させ、メタノールで洗浄沢過して結晶
性α−マルトースを収率70 w/w%で得る方法。
(3)非晶質マルトースビーズを、無水メタノールまた
はイングロパノールで1夜還流して結晶性α−マルトー
スを得る方法。
などの方法を報告している。
しかしながら、(1)の方法は、得られる結晶性α−マ
ルトースの着色度がいちじるしく、すなわち、30 w
/ v%水溶液における10crnセルでの420nm
及び、720nmの吸光度差CA4□O−7□。)で示
される着色度が35にもなり、この値は、原料β−マル
トース含水氷結晶それの約50倍以上に達することが判
明し、到底、甘味料としての商品価値が認められないこ
とより、工業的な製造方法上しては採用量のメタノール
を必要とすることから、製造コストが上昇すること、更
に、食品衛生上、防火対策上の点からも、結晶性α−マ
ルトースの工業的な製造方法として好ましくない。  
 ′また、(3)の方法は、有機溶媒を大量に使用する
ことから、製造コストが上昇すること、更に、食品衛生
上、防火対策上の点からも、結晶性α−マルトースの工
業的な製造方法として採用が困難である。
発明が解決しようとする問題点 本発明者等は、実質的に有機溶媒を使用することなく、
かつ1着色度の低い高品質の結晶性α−マルトース、と
シわけ、結晶性α−マルトース粉末甘味料を、高収率、
大量に製造する方法を確立することを目的に鋭意研究を
続けた。
その結果、マルトース含量が固形物当1) 85 w/
wチ以上の高純度マルトースを水分10w/w%未満の
高濃度シラップとし、このシラップを種晶共存下で50
℃乃至130℃の温度範囲に維持しつつ結晶性α−マル
トースを晶出させ、得られる光学異性体α−マルトース
含量55 w/w %以上の結晶性α−マルトースを採
取することにより、目的を達しうろことを見いだし本発
明を完成した。
本発明でいう光学異性体α−マルトース含量は。
マルトースに対する光学異性体α−マルトースの含量を
示す。
原料の高純度マルトースは、マルトース含量が固形物機
185w/w%以上の高純度マルトースであればよく、
それが、例えば市販のβ−マルトース含水氷結晶あって
も、また、常法に従って、澱粉を糖化して調製したもの
であってもよい。
高純度マルトースを澱粉から調製する方法としては、例
えば、特公昭56−1)437号公報、特公昭56−1
7078号公報などに開示されている糊化又は液化澱粉
にβ−アミラーゼを作用させ、生成するマルトースを高
分子デキストリンから分離し、高純度マルトースを採取
する方法、または、例えば、特公昭47−13089号
公報、特公昭54−3938号公報などに開示されてい
る糊化又は液化澱粉にインアミラーゼ、プルラナーゼな
どの澱粉枝切酵素とβ−アミラーゼとを作用させて高純
度マルトースを採取する方法などがある。
更に、これら方法で得られる高純度マルトースに含まれ
るマルトトリオースなどの夾雑糖類に、例えば、特公昭
56−28153号公報、特公昭 57−3356号公
報、特公昭56−28154号公報などに開示されてい
る酵素を作用させてマルトースを生成するか、さらには
、例えば、特開昭58−23799号公報などに開示さ
れている塩型強酸性カチオン交換樹脂を用いるカラム分
画法によシ夾雑糖類を除去するなどの方法ににりマルト
ース純度を更に高めることも好都合である。また、この
分画法は、固定床方式、移動床方式、擬似移動床方式で
あってもよい。
このようにして得られる固形物当1)85w/w%以上
の高純度マルトースから結晶性α−マル)−スを製造す
るには、これら高純度マルトースを水分的10 w/ 
w%%未満望ましくは、2.Ow/wチ以上L5w/w
%未満の高濃度シラップとし、このシラップを種晶共存
下で50℃乃至130℃の温度範囲に維持しつつ結晶性
α−マルトースを晶出させればよい。
結晶性α−マルトースは、水分10 w/w%以上では
、実質的に晶出せず、特に水分12 w/w %以上2
5w/w%未満では、むしろ、種晶の結晶性α−マルト
ースが溶解消失しやすいだけでなく、β−マルトース含
水氷結晶方が晶出しゃすいことが判明した。また、水分
2.Ow/w %未満の高濃度シラップからの結晶性α
−マルトースの晶出は比較的遅いことが判明した。
また、晶出時の温度については、50℃乃至130℃の
範囲が望ましく、とりわけ60℃乃至120℃が好適で
ある。50℃未満の温度では結晶性α−マルトースの晶
出がきわめて遅く、工業的実施においては不適当である
ことが判明した。
また、130℃を越える温度では、晶出が遅いばかりで
なく、晶出中の着色がいちじるしく、結晶性α−マルト
ースの製法として不適当であることが判明した。
従って、本発明において結晶性α−マル) −スを晶出
させるには、高純度マルトースの水分10w/w %未
満の高濃度シラップを、種晶共存下で50℃乃至130
℃の温度範囲に維持しつつ晶出させることが肝要である
。この際、高純度マルトースを水分10 w/w %未
満の高濃度シラップにする方法は、例えば、マルトース
含量が固形物当、jl)85w/wチ以上の市販のβ−
マルトース含水氷結晶少量の水に加熱溶解して水分10
w/w%未満の高濃度シラップとしてもよいし、また、
澱粉を糖化して得られるマルトース含量が固形胸当1)
 85w/w%以上の高純度マルトース水溶液を、減圧
濃縮して水分10w/w%未満の高濃度シラップとして
もよいし、更に、これら高純度マルトースにおける水分
10w/w%以上35w/w%未満の水溶液を噴霧乾燥
法などにより水分10 w/w %未満の高濃度シラッ
プ滴としてもよい。
また、本発明において種晶共存下で結晶性α−マルトー
スを晶出せしめるということは、高純度マルトースの高
濃度シラップ固形物に対して、通常、O,0OIW/W
%以上100W/W%未満、望ましくは、0.1w/w
係以上20W/W%未満の結晶性α−マルトースの種晶
を共存せしめて続晶性α−マルトースが晶出できればよ
く、その方法としては、例えば、高純度マルトースの水
分10w/w%未満の高濃度シラップに種晶を混捏して
晶出させるか、又は、高純度マルトースの水分Low/
w%以上20w/w%未満のシラップに種晶を混合し、
この種晶が溶解、消失しない間に噴霧乾燥法などによシ
水分10 w/w%未満の高濃度シラップ滴にして晶出
させるか、更には高純度マルトースの水分Low/wチ
以上35 w/w %未満のシラップを噴霧乾燥法など
により水分1ow/w%未満のシラップ滴とし、これに
種晶を接触せしめて晶出させるなどの方法が適宜選択で
きる。
また、本発明においては、前記方法に加えて、加圧下で
晶出を促進させることも有利に実施できる。とりわけ、
結晶性α−マルトースの起晶時、助晶時に約5 Kg 
/ cm2以上加圧するのが好都合である。従って、加
圧、圧縮を必要とする例えば、押出し造粒機などによる
結晶性α−マルトース粉末  ・の製造方法は有利に実
施できる。
また、晶出中のマスキットを、乾燥させなから晶出を促
進させることも有利に実施できることが判明した。乾燥
方法としては、常圧下、減圧下又は加圧下で、また、静
彼状態、流動状態など適宜選択できる。
これらの結晶性α−マルトースの晶出を促進させる方法
は、本発明の光学異性体α−マルトース含量s 5w/
w 4以上に達するまでの時間を約415〜215にも
短縮することができ、結晶性α−マルトースの製造能率
を高めるだけでなく、結晶性α−マルトースの着色度を
極度に低減させ、高品質結晶性α−マルトースの大量製
造方法として好都合である。
また、これらの方法を二種以上組み合せた方法、例えば
、高純度マルトースの水分10w/w%未満の高濃度シ
ラップから前記方法などにより助晶して、光学異性体α
−マルトース含量が48 w/w %を越えるマスキッ
トとし、次いで、粉末、ストランド、ブロック等の各種
形状に成形し、更に、50℃乃至130℃の温度範囲に
維持しつつ晶出乾燥させながら熟成して光学異性体α−
マルトースを製造する方法もきわめて有利に実施するこ
とができる。
また、熟成条件としては、通常、50℃乃至100℃の
温度範囲では、約0.1乃至24時間、100℃を越え
130℃の温度範囲では約0.5乃至18時間が望まし
く、これ以上高温、長時間の苛酷な条件にすると、得ら
れる結晶性α−マルトースの着色度が増して商品価値が
損なわれることが判明した。熟成中に、加圧下でおよび
/又は乾燥させながら晶出させることは、結晶性α−マ
ルトースの晶出を促進し、熟成時間を大幅に短縮するこ
とができるので、結晶性α−マルトースの大量製造方法
として好都合である。
また、本発明の光学異性体α−マルトース含量55 w
/w%以上の結晶性α−マルトース粉末を製造する方法
としては、例えば、押出し造粒方法、ブロック粉砕方法
、噴霧乾燥方法、流動造粒方法などがある。
押出し造粒方法の場合には、例えば、高純度マルトース
の水分10w/w%未満の高濃度7ラツプを50℃乃至
130℃の温度範囲に維持しつつ、これに結晶性α−マ
ルトースの種晶を混捏し助晶して、光学異性体α−マル
トースの含量が48 w/w %を越えるマスキットと
し、これを押出し造粒機にかけ得られる顆粒状マスキッ
ト又は顆粒状粉末を、50℃乃至130℃の温度範囲に
維持しつつ乾燥させながら晶出熟成し、光学異性体α−
マルトース含量55w/w%以上の結晶性α−マルトー
ス粉末を採取する。
また、高純度マルトースの水分10w/w%未満の高濃
度シラップを、種晶を共存せしめることなく押出し造粒
機にかけ、得られる高濃度シラップ滴に結晶性α−マル
トースの種晶を接触せしめ、50℃乃至130℃の温度
範囲に維持しつつ、乾燥させなから晶出熟成し、光学異
性体α−マルトース含量55 w/ w%以上の結晶性
α−マルトース粉末を採取することもできる。
ブロック粉砕方法の場合には、例えば、高純度マルトー
スの水分10w/w%未満の高濃度シラップを助晶機に
とり、50℃乃至130℃の温度範囲に維持しつつ、こ
れに結晶性α−マルトースの種晶を混合し助晶して、光
学異性体α−マルトースの含量が48w/w%を越える
マスキットとし、これを、例えば、アルミ製バットにと
シ出し、50℃乃至130℃の温度範囲に維持しつつ晶
出固化させ、得られるブロックを、切削機、ハンマーミ
ルなどで粉砕し、乾燥、篩別して、光学異性体α−マル
トース含量s s w/ w %以上の結晶性α−マル
トース粉末を採取する。
噴霧乾燥方法の場合には、例えば、高純度マルトースの
水分約10 w/ w%以上20W/W%未満のシラッ
プに結晶性α−マルトースの種晶を混合し、この種晶が
溶解、消失しないようできるだけ迅速に、高圧ノズル法
又は回転円盤法などにより噴霧乾燥して、水分10W/
W%未満のシラップ滴とし、この滴を50℃乃至130
℃の温度範囲に維持しつつ乾燥させなから晶出熟成し、
光学異性体α−マルトース含量ssw/w%以上の結晶
性α−マル)−スを採取する。
また、流動造粒方法の場合には、例えば、高純度マルト
ースの水分15 w/w 1以上35 w/w%未満の
シラップを、予じめ流動させている結晶性α−マルトー
スの種晶に向けて、水分10w/w%未満の高濃度シラ
ップ滴になるように噴霧乾燥し、これを50℃乃至13
0℃の温度範囲に維持しつつ乾燥させなから晶出熟成し
、光学異性体α−マルトース含量55 w/w%以上の
結晶性α−マルトース粉末を採取する。
また、上述のようにして得られる結晶性α−マルトース
の一部を連続的に種晶に回して、結晶性α−マルトース
の製造を連続的に行なうことも有利に実施できる。
このようにして製造される本発明の光学異性体α−マル
ト→ス含量55w/w%以上の結晶性α−マルトース粉
末は、上品な低甘味を有する白色粉末で、その水分は低
く、通常SW/W%未満、望ましくは、3W/W%未満
で、また、その吸湿性、流動性は粉末粒子の形状、大き
さ、光学異性体α−マルトース含量の違いなどによって
多少異なるが、実質的に難吸湿性、流動性である。
また、その融点は、β−マルトース含水氷結晶121〜
125℃よりもはるかに高(,130℃以上、とシわけ
、光学異性体α−マルトース含量60w/wチ以上の結
晶性α−マルトース粉末の場合には、約140℃以上で
、粘着、固結の懸念もなく流動性充分な結晶性粉末であ
る。
本発明の結晶性α−マルトースは、水分10 w/wφ
未満の低水分加工食品の原料糖質として有利に利用され
るのみならず、その他の飲食物、化粧品、医薬品、化学
原料々どの原料糖質としても有利に利用できる。
以下、本発明の結晶性α−マルトースの用途について、
より詳細に説明する。
本発明の結晶性α−マルトースは、そのまませ味付のた
めの調味料として使用することができる。
必要ならば、例えば、粉飴、ブドウ糖、異性化糖、砂糖
、蜂蜜、メープルシュガー、ソルビトール、マルチトー
ル、ジヒドロカルコン、ステビオシト、α−グリコゾル
ステピオシド、ラカンカせ味物、グリチルリチン、ノウ
マチン、L−アス/くラチルフェニル し−アラニンメ
チルエステルリン、グリシン、アラニンなどのような他
の甘味料と、また、デキストリン、澱粉、乳糖などのよ
うな増量剤と混合して使用することもできる。また、本
発明の結晶性α−マルトースのうち、粉末品は、そのま
まで、または必要に応じて増量剤、賦形剤、結合剤、な
どと混合して、錠剤、棒、板、立方体などの各種形状に
成形して利用することも自由である。
本発明の結晶性α−マルトースは、水のみならず、有機
酸水溶液、塩類水溶液など各種水溶液においても瞬時に
高濃度に溶解しうろことが判明した。更に、結晶性α−
マルトースは、マルトース本来の虫歯誘発、血中コレス
テロール増加などの懸念もなく、更に、上品な甘味、ボ
ディの付与、照シの付与、粘性、保水性などの性質をも
有しているので、飲食物、化粧品、医薬品などの製造に
有利に利用できる。
特に、水又は各種水溶液に瞬時に高濃度に溶解しうる性
質は、例えば、ジュース、蜂蜜、ジャム、生卵、牛乳、
ヨーグルト、糊化澱粉ペースト、ナツツペースト、バタ
ー、マーガリン、魚肉すシ身、生あん、味噌、製菓製パ
ン用ドウなどの水系のゾル、半ゲル又はゲルなどの食品
材料から水分10w/w%以上の高水分加工食品を製造
するに際し、これら材料に結晶性α−マルトースを直接
捏り込み、きわめて容易に溶解させることができるので
、その製造工程を短縮又は簡略化することができる。
このようにして製造される水分10w/w%以上の高水
分加工食品は、水分活性を有意に低下させることができ
、また、それが澱粉質加工食品の場合には糊化澱粉の老
化速度を大幅に遅らせる効果をも発揮するので、これら
加工食品の商品寿命を大幅に延長させることが判明した
また、本発明の結晶性α−マルトースは、例えば、特公
昭52−48198号公報に開示されているマルトース
シラップ粉末などとは違って、40V/Vチエタノール
水溶液においても瞬時に高濃度に溶解することが判明し
た。この特徴は、上品な甘味質、ボディーの付与、適度
な粘性などの性質とともに酒類用調味糖質として好適で
ある。
従って、本発明の結晶性α−マルトースは、リキュール
、合成酒、増醸酒などの酒類製造にきわめて有利に利用
できる。
また、結晶性α−マルトースは、親水性糖質であシなが
ら、意外に大きな親油性をも有していることが判明した
従って、加工食品として、油溶性物質、例えば、大豆油
、ナタネ油、辛油、ゴマ油、サフラワー油、パーム油、
カカオバター、牛脂、豚脂、鶏脂、魚油、硬化油などの
油脂、柑橘類精油、花精油、スパイス油、ペパーミント
油、スペアミント油、コーラナツツエクストラクト、コ
ーヒーエキストラクトなどの油溶性香辛料、β−カロチ
ン、パプリカ色素、アナトー色素、クロロフィルなどの
油溶性着色料、肝油、ビタミンA1 ビタミンBJ酸エ
ステル、ビタミンE1 ビタミンに1 ビタミンDなど
の油溶性ビタミン、エストロゲン、プロゲステロン、ア
ンドロゲンなどの油溶性ホルモン、リノール酸、リルン
酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキ
サエン酸などの高度不飽和脂肪酸などを含有せしめた例
えば、チューインガム、チョコレー)、サンドクリ−−
ム、ペースト状クリーム、スプレッド、粉末状の油脂、
油溶性香辛料、顆粒状の油溶性着色料、即席スープ、油
溶性ビタミン、油溶性ホルモン錠剤、高度不飽和脂肪酸
錠剤などの製造を行うこともきわめて有利に実施できる
本発明の結晶性α−マルトースの上品な甘味は、酸味、
塩から味、渋味、旨味、苦味などの他の呈味を有する各
種の物質とよく調和し、耐酸性、耐熱性も大きいので今
まで述べた特殊な場合だけでなく、普通一般の飲食物の
せ味付に、また呈味改良に自由に利用できる。    
  ′例えば、醤油、粉末醤油、味噌、粉末味噌、もろ
み、ひしお、フリカケ、マヨネーズ、ドレッシング、食
酢、三杯酢、粉末すし酢、中華の素、天つゆ、麺つゆ、
ソース、ケチャツプ、焼肉のタレ、カレールウ、シチュ
ーの素、スープの素、ダシの素、複合調味料、みりん、
新みりん、テーブルシュガー、コーヒーノユガー、など
各種調味料として自由にイ吏用できる。
また、例えば、せんべい、あられ、おこし、求肥、餅類
、まんじゅう、ついろう、あん類、羊樟、水羊腕、錦玉
、ゼリー、カステラ、飴玉などの各種和菓子、パン、ビ
スケット、クラッカー、クッキー、パイ、プリン、バタ
ークリーム、カスタードクリーム、シュークリーム、ワ
ツフル、スポンジケーキ、ドーナツ、チョコレート、チ
ューインガム、キャラメル、キャンデーなどの各種洋菓
子、アイスクリーム、シャーベットなどの氷菓、果実の
シロップ漬、水蜜などのシロップ類、フラワーペースト
、ビーナツツペースト、フルーツペーストナトノヘース
ト類、ジャム、マーマレード、シロップ漬、糖果などの
果実、野菜の加工食品類、福神漬、べったら漬、千枚漬
、らっきょう漬などの漬物類、たくあん漬の素、白菜漬
の素などの漬物の索類、ハム、ソーセージなどの畜肉製
品類、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、カマボコ、チクヮ、
天ぷらなどの魚肉製品、ウニ、イカの塩辛、酢コンブ、
さきするめ、ふぐのみシん干しなどの各種珍味類、のり
、山菜、するめ、小魚、貝などで製造されるつくだ魚類
、煮豆、ポテトサラダ、コンブ巻などのそう菜食品、乳
製品、魚護、畜肉、果実、野菜のビン詰、缶詰類、合成
酒、増醸酒、果実酒、洋酒などの酒類、コーヒー、ココ
ア、ジュース、炭酸飲料、乳酸飲料、乳酸菌飲料などの
清涼飲料水、プリンミックス、ホットケーキミックス、
即席ジュース、即席コーヒー、即席しるこ、即席スープ
など即席飲食品などの各種飲食物への甘味料として、呈
味改良剤として自由に利用できる。
また、家畜、家禽、その他蜜蜂、蚕、魚などの飼育動物
のために飼料、餌料などの嗜好性を向上させる目的で使
用することもできる。その他、タバコ、練肉みがき、口
紅、リップクリーム、内服薬、トローチ、肝油ドロップ
、口中清涼剤、口中香錠、うがい薬など、各種固形状、
ペースト状、液状などで嗜好物、化粧品、医薬品などへ
の甘味剤として、または呈味改良剤として、さらには矯
味剤として自由に利用できる。
以下、本発明を実験を用いて詳細に説明する。
実験1 原料マルトースの比較 原料マルトースは、第1表に示した林原株式会社製造の
各種澱粉糖商品を使用した。
商品名 マルスター s HM  75々どのシラップ
品の場合には、そのまま蒸発釜にとシ、減圧下で煮つめ
て水分4.5W/W%とした。
商品名サンマルト、マルトースH,マルトースHH,マ
ルトースHHHなどのβ−マルトース含水結晶などの粉
末品の場合には、少量の水で、加熱溶解し、次いで蒸発
釜にとシ、減圧下で煮つめて水分4.5w/w%とした
このようにして得られた水分約4.5w/w%の高濃度
シラップを助晶機に移し、これに予じめ、高純度β−マ
ルトース含水結晶(マルトースHHH)を約50 w/
 v %熱メタノール溶液から晶出採取した結晶性α−
マルトースを、種晶として2 w/ wチ加え、120
℃で20分間攪拌助晶し、次いでアルミ製バットに取シ
出し、90℃で16時間熟成させブロックを調製した。
次いで、室温まで冷却し粉砕して粉末品を得た。これら
粉末品を用いて、 C,C。
Sweeley et al、、 J、 Am+Che
m、 soc、、 Vol、 85゜2497−250
7 (1963年)に記載されている方法に準じてガス
クロマトグラフィーを行ない、マルトース中の光学異性
体α−マルトースの含量を求め、また、F、 H,5t
odola et al、、 J、 Am、 Chem
Soc、、 Vol、 78..2514−2518 
(1956年)に記載されている方法に準じてX線回折
を行ない結晶の有無を調べた。結果は第1表に示す。そ
のX線回折図形を第1〜5図に示す。第1図はα−マル
トース含量48 w/ w%である非晶質粉末の、第2
図はα−マルトース含量55.6 W/W%である結晶
性粉末の、第3図はα−マルトース含量61.4W/W
%である結晶性粉末の、第4図はα−マルトース含量6
8.7w/w%である結晶性粉末の、第5図はα−マル
トース含量74.2w/w%である結晶性粉末のX線回
折図形である。なお、対照実験として、β−マルトース
含水結晶(マルトースHHH)を水に加熱溶解し、減圧
乾燥粉末化した非晶質粉末のX線回折を行ったところ、
第1図と同じX線回折図形が得られ、また、原料のβ−
マルトース含水結晶(マルトースHHH)粉末のX線回
折では、第6図のX線回折図形が得られた。
第1表の結果から明らかなように、X線回折により新た
な結晶の析出が認められたものは、光学異性体α−マル
トースの含量が55 w/ w%以上を示し、その原料
マルトースとしては、マルトース含量が固形物当り85
 w/ w%以上が必要であることが判明した。
実験2 親油性の比較 2−1 保油力の比較 実験1の方法で調製したテス) Ai、 1〜8の標品
及び砂糖(テストA9)、乳糖(テス)AIO)を粒径
約45〜150μの粉末として保油力を比較した。
保油力の測定は、特開昭59−31650号公報に開示
されている方法に準じて、ナタネ油10rをビーカーに
秤取し、攪拌しながら粉末糖類を加えていく。
この混合物は、粉末糖類の添加量が少ない内は流動性を
持っているが、その量が増すにつれて粘稠度が増し、や
がて一つの塊になる。更にその添加量を増すと、固さが
増し、やがて一つにまとまらなくなシはぐれはじめる。
この点を終点として、次の式によシ保油力を求めた。
結果は第2表に示す。
2−2 乳濁力の比較 実験2−1の方法で調製した粒径約45〜150μの各
種糖類の粉末を用いて乳濁力を比較した。
乳濁力の測定は、大豆油21をビーカーにとり、これに
各種糖類粉末2tを加え、ガラス棒にて攪拌混合する。
得られた混合物を共栓付試験管に入れ、これに水30t
nlを加え、手で軽く数回振って混合し、室温で1夜静
置した。これの水相を肉眼観察し、その白濁の強さを求
めた。
なお、乳濁している水相を顕微鏡観察したところ、糖類
結晶粉末の存在は認められず、直径約2〜5μの多数の
油滴が観察されるだけであシ、乳濁力の強いもの程、そ
の油滴数は多かった。
結果は第2表に示す。
第  2  表 (注)テストA9は砂糖を、テストA10は乳糖を使用
した。
第2表の結果から明らかなように、結晶性α−マルトー
スは保油力、乳濁力とも優シ、著しい親油性を有してい
ることが判明した。
実験3 低水分加工食品の製造比較 低水分加工食品の例としてチョコレートの製造を、実験
2で使用した各種糖類を用いて行ない、その製造時の作
業性、得られたチョコレートの官能検査および保存安定
性について比較した。
チョコレートの製造は常法に従って行ない、カカオペー
スト40重量部、カカオバター10重量部各種糖類粉末
50重量部を混合し、レファイナーに掛は均一に微粒化
し、次いで、レシチン0.5重量部を加えてコンチェに
入れ、60℃で一夜練シ上げて均一に分散させた。次い
で、温度調節機で31℃に調節しバターの固まる直前に
型に流し込み、震動機でアワ抜きを行ない、更に10℃
の冷却トンネルを20分間で通過させて固化させ、これ
を型抜きし、包装して製品とした。作業性は、特に、レ
ファイナーでの微粒化工程の難易によシ良、やや不良、
不良の3段階に分けて判定した。
官能検査は、パネラ−15名(成人男子10名、女性5
名)を使用し、チョコレートを食べた際の日当タシ(肌
面の細かさ)、溶は具合、風味の3点について、よい(
+1)、普通(0)、悪い(−1)の3段階評価法で行
ない、その評価の合計点で判定した。
安定性は、相対湿度70%、25℃で4ケ月放置したも
のを肉眼観察した。
以上の実験の結果は、第3表に示す。
第3表の結果から明らかなように、結晶性α−マルトー
スがチョコレートの製造にとって、作業性、官能検査、
安定性のいずれの点からも優れていることが判明した。
また、結晶性α−マルトースは、特開昭59−3165
0号公報に開示されているβ−マルトース含水氷結晶場
合とは違って、その保油力の値に関係なく、高品質のチ
ョコレートが自由に製造できることも判明した。
また、結晶性α−マルトースを含有せしめたチョコレー
トをX線回折によシ分析したところ、含有せしめた結晶
性α−マルトース特有のX線回折図形が得られたことか
ら、含有せしめた結晶性α−マルトースは、チョコレー
ト中で実質的に溶解、融解などの変化を受けることなく
、そのまま保持されていることが判明した。
実験4 高純度マルトースシラ・ノブ水分の結晶性α−
マルトースの晶出に与える影響 原料マルトースは、林原株式会社製造のβ−マルトース
含水氷結晶粉末商品名 マルトースHHH(マルトース
含量99 、7 w/w%)を用いて、高濃度シラップ
の水分が結晶性α−マルトースの晶出に与える影響を調
べた。
β−マルトース含水氷結晶粉末少量の水に加熱溶解し、
次いで蒸発釜にとり、減圧下で煮つめ、各種水分のシラ
ップを調製し、これに結晶性α−マルトースの種晶をシ
ランプ固形物に対して2 W / W %加え、100
℃で5分間攪拌助晶し、次し・で、アルミ製バットに取
り出し、70℃で6時間熟成しブロックを調製した。こ
れを室温まで冷却し、た後、光学異性体α−マルトース
含量を測定した。
結果は第4表に示す。
第  4  表 第4表の結果から明らかなように、結晶性α−マルトー
スの晶出は、高純度マルトースのシラップ水分10 W
/W%未満が望ましく、とりわけ、2、Ow/w 4以
上9.5 w/w %未満のシラップが好適であること
が判明した。
実験5 結晶性α−マルトースの晶出に与える温度の影
響 原料マルトースは、林原株式会社製造のβ−マルトース
含水氷結晶商品名 マルトースH(マルトース含量91
.5 w/w%)を用いて結晶性α−マルトースの晶出
に与える温度の影響を調べた。
β−マルトース含水氷結晶粉末少量の水に加熱溶解し、
次いで蒸発釜にとシ、減圧下で煮つめて水分4.5W/
W%のシラップを調製し、これに結晶性α−マルトース
の種晶をシラップ固形物に対して2 w/ w%加え、
100℃で5分間攪拌助晶し、次いで、アルミ製バット
に取シ出し、20℃乃至140℃の各温度に16時間晶
出熟成してブロックを調製し、次いで、光学異性体α−
マルトース含量を測定した。
更に、これらブロックの着色度を測定した。着色度は、
30 w/ v %水溶液における10 cmセルでの
420℃m及び720℃mの吸光度差(A4□。−7□
。)で示した。
結果は第5表に示す。
第  5  表 第5表の結果から明らかなように、結晶性α−マルトー
スの晶出は、50℃乃至130℃の温度範囲が望ましく
、とりわけ、す℃乃至100 ℃の範囲が好適であるこ
とが判明した。また、結晶性α−マルトースの着色度は
、晶出温度にょシ異なシ、130℃を越えるといちじる
しく増大することが判明した。すなわち、140℃で晶
出させたものの着色度は、100℃以下の場合の約14
乃至20倍、120℃の場合の約7倍、130℃の場合
の約3倍も着色することが判明した。
実験6 結晶性α−マルトースの晶出に与える加圧の影
響 原料マルトースはβ−マルトース含水氷結晶商品名  
マルトースHHH(マルトース含量gg、7W/V%)
を用いて、結晶性α−マルトースの晶出に与える加圧の
影響を調べた。
β−マルトース含水氷結晶粉末少量の水に加熱溶解し、
次いで蒸発釜にとシ、減圧下で煮つめて水分s 、OV
//W%のシラップとし、このシラップを攪拌機付き圧
力容器にと9、これに結晶性α−マルトースの種晶をシ
ラップ固形物に対して2w/wチ加え、70℃で0乃至
20に9/cm2に圧縮空気で加圧して攪拌しながら1
時間晶出させ、次いで、これをサンプリングし、光学異
性体α−マルトース含量を測定した。
結果は、第6表に示す。
第  6  表 第6表の結果から明らかなように、結晶性α−マルトー
スの晶出は、加圧下で促進され、とシわけ、約5胸/σ
2以上の加圧が好適であることが判明した。
以下、本発明の実施例、及び優れた効果について述べる
実施例 1 馬鈴薯澱粉1重量部と水10重量部との懸濁液に市販の
細菌液化型α−アミラーゼを加え90℃に加熱糊化し、
直ちに130℃に加熱して酵素反応を止め、DE約0.
5の液化液を得た。この澱粉液化液を55℃まで急冷し
てシュードモナスーアミロデラサ(Pseudomon
as amyloderamosa) A T CC2
1262の培養液から調製したインアミラゼ(E C3
,2,1゜68)を澱粉頁当9100単位と、大豆由来
のβ−アミラーゼ(EC3,2゜1.2)(長潮産業■
製、商品名≠1500)を同じ<50単位とを加えPH
5,0に保って40時間糖化し、マルトース含量が固形
胸当992.5w/w%の高純度マルトース液を得、こ
れを活性炭で脱色し、イオン交換樹脂で脱塩精製し、た
。本マルトース溶液を濃度75%に濃縮した後、助晶缶
にトシ、β−マルトース・モノハイドレイト結晶の粉末
種晶1ヂを加え40℃とし、ゆっくシ攪拌しつつ徐冷し
て、2日間を要して30℃まで下げ、バスケット型遠心
機で分蜜し、結晶を少量の水でスプレーし洗浄して純度
99.0%の高純度β−マル)−ス含氷結晶を得た。
このようにして得られた高純度マルトースを少量の水で
加熱溶解し、次いで蒸発釜にと9、減圧下で煮つめ、水
分5.5w/w%のシラップとした。
次いで、助晶様に移し、これに実験1、テス)A6の方
法で得た結晶性α−マルトースをシラップ固形物当り1
w/w%加え、100℃で5分間攪拌助晶し、次いで、
プラスチック製バットに取9出し、70℃で6時間晶出
熟成させてブロックを調製した。
次いで、本ブロックを切削機にて粉砕し、流動乾燥して
、光学異性体α−マルトース含量73゜3w/wチの結
晶性α−マルトース粉末を、原料の高純度β−マルトー
ス含水氷結晶対して約92w/w%の収率で得た。
本品は上品な甘味を有する白色粉末甘味料で、チョコレ
ートなどの低水分加工食品のみならず、油溶性物質含有
食品、酒類など各種飲食物の製造に有利に利用できる。
また、化粧品、医薬品原料、化学原料などとしても有利
に利用できる。
実施例 2 実施例1の方法で調製したマルトース含量が固形胸当’
) 92 、5 w/’w%の高純度マルトース水溶液
を、水分20w/w%に減圧濃縮し、次いで噴霧乾燥塔
の上部よシ高圧ポンプにてノズルから噴霧し、100℃
の熱風にて乾燥しつつ、乾燥塔底部の移動金網コンベア
上で、予じめ、流動させている結晶性α−マルトース粉
末上に落下せしめ、コンベアの下より70℃の温風を送
りつつ、乾燥塔外に徐々に移動させ、60分を要して取
り出した粉末を熟成基に充填して70℃の温風を通気し
つつ4時間晶出熟成させて、光学異性体α−マルトース
含量66.2w/w%の結晶性α−マルトース粉末を原
料の高純度マルトースに対して約94係の収率で得た。
本品は、上品な甘味を有する白色粉末甘味料で、チョコ
レート、チューインガム、サンドクリームなどの低水分
加工食品のみならず、バタークリーム、あん、求肥、水
産練製品、酒類なと各種飲食物に有利に利用できる。
実施例 3 コンスターチ2重量部と水10重量部との懸濁液に、市
販の細菌液化型α−アミラーゼを加え、90℃に加熱糊
化した後、130℃に加熱して酵素反応を止め、DE約
2の液化液とし、この澱粉液化液を55℃に急冷してシ
ュードモナス・アミロデラモサ(pseudomona
s amylo、deramosa ) A T CC
21262の培養液から調製したイソアミラーゼ(EC
3,2゜1、68 )を澱粉見当9120単位と、大豆
由来のβ−アミラーゼを同じ<30単位とを加え、pH
5,0に保って36時間糖化し、実施例1と同様に精製
して、マルトース含量88.6w/wq6の高純度マル
トース溶液を得、次いで、減圧濃縮して水分3.5w/
w%のシラップとした。
次いで、助晶機に移し、これに実施例2の方法で得た結
晶性α−マルトースを、シラップ固形物当#) 2.5
w/w%加え、120℃で10分間攪拌助晶し、次いで
、アルミ製バットに取シ出し、70℃で18時間晶出熟
成させ、以後、実施例1と同様に粉砕、乾燥し、光学異
性体α−マルトース含量63.9 w/wチの結晶性α
−マルトース粉末を、原料の高純度マルトースに対して
約94チの収率で得た。
本品は、上品な甘味を有する白色粉末甘味料で、チョコ
レート、チューインガム、サンドクリームなどの低水分
加工食品のみならず、ジャム、カスタードクリーム、バ
タークリーム、あん、パン、求肥、水産燻製品、酒類な
ど各種飲食物に有利に利用できる。
実施例4 マルトース含有量79.6%の澱粉糖液(林原株式会社
製造、商品名HM−75)を濃度45w/w%水溶液に
して原糖液とした。分画用樹脂は、アルカリ金属型強酸
性力チオ/交換樹脂(東京有機化学工業社製造、商品名
XT −1022E、 Na”2J ) Kl” 使用
し、内径5.4鋸のジャケット付ステ/レン製カラムに
水懸濁液状で充填した。この際、樹脂層長5mのカラム
4本に充填し、その液が直列に流れるようにカラム4本
を連結して樹脂層全長を20mとした。
カシム内温度を55℃に維持しつつ、原糖液を樹脂に対
して5 v / v %加え、これに55℃の温水をS
V O,13の流速で流して分画し、マルトース高含有
画分を採取し、マルトース含量固形胸当994.4w/
w %の高純度マルトース溶液を得た。
上述の分画処理を20回行って集めた高純度マルトース
溶液を減圧濃縮して水分4.OW/W%のシラップとし
、助晶機に移し、実施例2の方法で得た結晶性α−マル
トースをシラップ固形物当り2.Ow/w%加え、1)
0℃で20分間攪拌助晶し、次いで、スクリュー型押出
し造粒様にかけて顆粒状粉末とし、乾燥室に移し80℃
の熱風で2時間乾燥させなから晶出熟成させ、光学異性
体α−マルトース含量69.2w/w%の結晶性α−マ
ルトース粉末を、原料の高純度マルトースに対して約9
3 ワーSの収率で得た。本品は、上品な甘味を有する
白色粉末甘味料で、実施例1の方法で得られた結晶性α
−マルトース粉末と同様に飲食物、化粧品、医薬品、化
学原料などとして有利に利用できる。
発明の効果 上記したことから明らかなように、本発明は従来全く市
販されていない結晶性α−マルトースの工業的製造方法
に関し、詳細には、光学異性体α−マルトース含量55
 w/w%以上の結晶性α−マルトースを、マルトース
含量固形胸当!+ 85W/W以上の 高純度マルトースを水分10 w/w 4未満の高濃度
シラップとし、これを種晶共存下で50℃乃至130℃
の温度範囲に維持しつつ晶出させることにより、結晶性
α−マルトースの晶出を大幅に促進し、製造能率を高め
るだけでなく、得られる結晶性α−マルトースの着色度
を低め、高品質結晶性α−マルトースの工業的製造を容
易にするものである。
その上、加圧下で、および/又は乾燥させなから品出さ
せることによシ、その晶出時間を約4A〜215、又は
それ以下にも短縮しうる。しかも、得られる結晶性α−
マルトースは、上品な甘味を有しており、粉末甘味料と
して各種飲食物、−好物、医薬品などの製造に好適であ
る。とシわけ、チョコレート、チューインガムなど低水
分加工食品のみならず、リキュール、増醸酒などの酒類
、バタークリーム、ドレッシングなどの油溶性物質含有
食品、求肥、餅類、カスタードクリームなどの糊化澱粉
含有食品などの高水分加工食品などの製造にきわめて有
利に使用しうる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、α−マルトース含量48.Ow/W%である
非晶質粉末のX線回折図形を示す。 第2図は、α−マルトース含量55.6w/w %であ
る結晶性粉末のX線回折図形を示す。 第3図は、α−マルトース含量61.4w/w%である
結晶性粉末のX線回折図形を示す。 第4図は、α−マルトース含量68゜7 w/w %で
ある結晶性粉末のX線回折図形を示す。 第5図は、α−マルトース含量74.2w/w%である
結晶性粉末のX線回折図形を示す。 第6図は、β−マルトース含水氷結晶マルトースHHH
)粉末のX線回折図形を示す。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)マルトース含量が固形物当り85w/w%以上の
    高純度マルトースを水分10w/w%未満の高濃度シラ
    ップとし、このシラップを種晶共存下で50℃乃至13
    0℃の温度範囲に維持しつつ結晶性α−マルトースを晶
    出させ、得られる光学異性体α−マルトース含量55w
    /w%以上の結晶性α−マルトースを採取することを特
    徴とする結晶性α−マルトースの製造方法。
  2. (2)シラップの水分が2.0w/w%以上9.5w/
    w%未満であることを特徴とする特許請求の範囲第(1
    )項記載の結晶性α−マルトースの製造方法。
  3. (3)晶出を加圧下で行うことを特徴とする特許請求の
    範囲第(1)項又は第(2)項記載の結晶性α−マルト
    ースの製造方法。
  4. (4)晶出を乾燥させながら行なうことを特徴とする特
    許請求の範囲第(1)項、第(2)項又は第(3)項記
    載の結晶性α−マルトースの製造方法。
  5. (5)晶出を、助晶工程と、その後の熟成工程とに分け
    て行なうことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項、
    第(2)項、第(3)項又は第(4)項記載の結晶性α
    −マルトースの製造方法。
  6. (6)結晶性α−マルトースが粉末であることを特徴と
    する特許請求の範囲第(1)項、第(2)項、第(3)
    項、第(4)項又は第(5)項記載の結晶性マルトース
    製造方法。
  7. (7)結晶性α−マルトースの着色度が1.0未満であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項、第(2
    )項、第(3)項、第(4)項、第(5)項又は第(6
    )項記載の結晶性マルトースの製造方法。
  8. (8)結晶性α−マルトースが甘味料であることを特徴
    とする特許請求の範囲第(1)項、第(2)項、第(3
    )項、第(4)項、第(5)項、第(6)項又は第(7
    )項記載の結晶性マルトースの製造方法。
  9. (9)高純度マルトースが、糊化又は液化澱粉をβ−ア
    ミラーゼ若しくはβ−アミラーゼと澱粉枝切酵素とを用
    いて糖化し精製したものであるか、又は、マルトース含
    有糖液から塩型強酸性カチオン交換樹脂を用いて分画し
    採取したものであることを特徴とする特許請求の範囲第
    (1)項、第(2)項、第(3)項、第(4)項、第(
    5)項、第(6)項、第(7)項又は第(8)項記載の
    結晶性マルトースの製造方法。
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