JPS6133872Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、左右一対の横回し式引起し装置間の
前方位置に、縦回し式強制掻上げ装置を取外し自
在に設けるとともに、この強制掻上げ装置下部前
方相当箇所に、先端尖鋭な固定分草部から後方上
方に左右一対の案内板を延出の分草具を位置固定
状態に設けてある刈取機に関する。

かかる刈取機においては、掻上げ装置を取外し
た状態での刈取作業において必要となる分草具の
案内板を、その間に掻上げ装置取付け用差込み空
間を形成させる左右一対の案内板に構成してある
から、案内板付分草具を常設して、掻上げ装置取
外し時、何等、特別な作業を要することなく、案
内板による案内形態を現出することができながら
も、掻上げ装置の取付けを、案内板を取外すとい
つた手間をかけることなく容易、簡便に行なえる
利点を有するが、これによるときは、左右案内板
対が掻上げ装置横巾に相当する間隔を隔てて位置
して、その両側に形成された引起し装置への植立
茎稈導入路巾を狭くする故に、掻上げ装置取外し
状態での刈取作業において、例えば、植立茎稈列
に対して直交する方向での横刈り作業において植
立茎稈導入路に植立茎稈が１株づつ移入するとこ
ろを２株が移入するといつた具合に、移入植立茎
稈ボリユームが増大したとき、その移入植立茎稈
の移動抵抗が著しく増大して、植立茎稈が詰まる
といつたトラブルを発生させ易い問題があつた。

本考案は、かかる問題を合理的に解消しようと
する点に目的を有する。

本考案による刈取機は、冒記のものにおいて、
前記分草具における左右の案内板対を、前記強制
掻上げ装置の取外し時において互いに近ずく方向
に弾性変位可能なものに構成してあることを特徴
とする。

即ち、掻上げ装置を取外した状態での刈取作業
において、植立茎稈導入路内に大ボリユームの植
立茎稈が移入した場合、左右案内板がこの植立茎
稈との接当により他方の案内板側に弾性変位する
ことによつて、植立茎稈導入路巾を広げることが
できるので、案内板を、掻上げ装置の取付けを容
易、簡便に行なわせる左右一対の常設タイプに構
成させて冒記の利点を発揮させながらも、例え
ば、左右案内板対をゴム板から構成するといつた
左右案内板対に対する極く簡単な構成改良を施す
だけで、掻上げ装置を取外した状態での刈取作業
における植立茎稈の引起し装置側への移動を詰り
等のトラブルを招来することなく円滑、確実に行
なえるに至つた。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
ると、第１図に示すように、クローラ走行装置
１、脱穀装置２を備えた本機の前部に、二条刈式
刈取前処理部３を駆動昇降可能に連設してあるコ
ンバイン（刈取機の一例）において、前記刈取前
処理部３を次のように構成する。

つまり、バリカン型刈装置３の前部に設けた左
右一対の横回し式引起し装置４，４間の前方位置
及び引起し装置４，４対左右両側の前方位置、つ
まり、引起し装置４，４への左右一対の植立茎稈
導入路５，５間及び左右両側部夫々に、縦回し式
強制掻上げ装置６，６Ａ，６Ａを設けるととも
に、これら掻上げ装置６，６Ａ，６Ａの下部前方
箇所夫々に、分草具７，７Ａ，７Ａを設け、か
つ、刈取穀稈を前記脱穀装置２に搬送供給する装
置８を設けて構成する。

前記引起し装置４，４は、左右一対の枠９，９
内夫々に、後傾斜面内で駆動回動自在なチエーン
１０，１０を張設するととに、これらチエーン１
０，１０の回動方向に適宜、間隔を隔つた複数箇
所夫々に、チエーン回動面に対して直交する軸芯
周りでの揺動により、ケース９，９外に突出した
起立姿勢とケース９，９内に引退した倒伏姿勢と
に切替自在で、下部での内方側への回込み移動時
及びこれに引続く後方上方への移動時に前記の起
立姿勢に切替わつて、植立穀稈を係止搬送する搬
送爪１１，１１…を付設して構成されている。

前記掻上げ装置６，６Ａ，６Ａは、左右方向に
間隔を隔てて並設したケース１２，１２Ａ…内に
機体進行方向に沿つた鉛直面内で駆動回動自在な
チエーン１３，１３Ａ…を張設するとともに、こ
れらチエーン１３，１３Ａ…の回動方向に適宜、
間隔を隔てた複数箇所夫々に、チエーン回動面に
対して直交する軸芯周りでの揺動により、ケース
１２，１２Ａ…外に突出した起立姿勢とケース１
２，１２Ａ…内に引退した降伏姿勢とに切替自在
で、下部での上方への回込み移動時及びこれに引
続く後方上方への移動時に前記の起立姿勢に切替
わつて植立穀稈を係止搬送する搬送爪１４，１４
Ａ…を付設して構成され、かつ、それらのうち、
引起し装置４，４間前方に位置する中央掻上げ装
置６は、取外し自在に構成されている。

前記分草具７，７Ａ…のうち、前記の取外し自
在な掻上げ装置６の下部前方に位置する中央分草
具７は、先端尖鋭な固定分草部７ａと、これから
後方上方にその後端が引起し装置４，４近くに位
置するように延出していて、その間に前記掻上げ
装置６の取付け用差込み空間９を形成する左右一
対の案内板７ｂ，７ｂとから構成され、かつ、位
置固定状態に設けられている。

而して、前記中央分草具７の左右一対の案内板
７ａ，７ａを、ゴム板をもつて、前記掻上げ装置
６取外し時において互いに近ずく方向に弾性変位
可能に構成してある。

図中１５，１５は、植立穀稈を、搬送爪１１，
１１…が起立姿勢で移動する引起し装置４，４の
搬送作用部１Ａ，４Ａ側に摺動案内するように、
両側の分草具７Ａ，７Ａ位置から引起し装置４，
４位置にまで亘る状態で設け案内板である。

上記構成によれば、植立穀稈が横倒れしている
悪条件刈取作業時に、中央掻上げ装置６を取付け
て、分草、引起し性能を向上するのであつて、中
央掻上げ装置６を取外しての刈取作業時に、例え
ば、植立穀稈導入路５内にて株の植立穀稈が移入
した場合には、案内板７ｂがその移入穀稈との接
当により他方の案内板７ｂ側に弾性変形する。

尚、案内板７ｂは、剛板製で、一定揺動姿勢に
弾性保持されたものであつても良い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る刈取機の実施例を示し、第
１図は要部の側面図、第２図は要部の正面図、第
３図は要部の拡大平面図である。 ４……横回し式引起し装置、６……縦回し式強
制掻上げ装置、７ａ……固定分草部、７ｂ……案
内板、７……分草具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 左右一対の横回し式引起し装置４，４間の前
   方位置に、縦回し式強制掻上げ装置６を取外し
   自在に設けるとともに、この強制掻上げ装置６
   下部前方相当箇所に、先端尖鋭な固定分草部７
   ａから後方上方に左右一対の案内板７ａ，７ｂ
   を延出の分草具７を位置固定状態に設けてある
   刈取機において、前記分草具７における左右の
   案内板７ｂ，７ｂ対を、前記強制掻上げ装置６
   の取外し時において互いに近ずく方向に弾性変
   位可能なものに構成してあることを特徴とする
   刈取機。 前記左右案内板７ａ，７ａ対がゴム板から構
   成されている実用新案登録請求の範囲第項に
   記載の刈取機。