JPS6133186Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両のトランクリツドオープナーに関
し、さらに詳しくは車両内から手動操作によりト
ランクリツドのロツクを解除するようにしたトラ
ンクリツドオープナーにおいて、トランク内にキ
ヤンセルレバーを設け、このレバーの状態により
車両内からはトランクリツドのロツク解除が行な
えなくなるように構成した車両のトランクリツド
オープナーに関す。

従来、車両のトランクはキー操作で開けるよう
になつていたが、トランクを開ける毎にエンジン
を切らねばならず不便であるので近年、トランク
リツドのロツク解除機構をワイヤで車両内に延長
したトランクリツドオープナーが実用化され、車
両内からの手動操作によりトランクを開けること
ができる車両がある。

しかしながらこのような車両では、運転者が車
両を停め、キーを抜いてもドアのロツクを怠つて
車両から離れると、第三者が車両内のトランクリ
ツドオープナーを操作することによつてトランク
を簡単に開けることができるので、トランク内の
物品の盗難が発生するという問題がある。

そこで本考案の目的は前述のような問題を解消
し、簡単な操作で車両内からはトランクが開けら
れないようにすることができる優れた車両のトラ
ンクリツドオープナーを提供することである。

前記目的を達成する本考案の車両のトランクリ
ツドオープナーは、ロツクピンをフツクでロツク
し、該フツクは軸支された解除レバーとその一端
に接続するワイヤを介して車両内から手動操作さ
れてロツクを解除するように構成されたトランク
リツドオープナーにおいて、前記解除レバーの軸
を長穴内にフツク側端に押圧して貫装し、これと
は別にキヤンセルレバーを設けて、これにより前
記解除レバーの軸を従来通りの動作をさせるよう
に回転自在に固定したり、車両内のトランクリツ
ドオープナーを操作しても前記解除レバーの軸が
前記長穴内を摺動するだけでフツクのロツクは解
除されないように前記軸と固定を解除できるよう
にしたことを特徴としている。

以下図面を用いて本考案の実施例を説明する。

第１図は本考案の車両のトランクリツドオープ
ナーの取付位置を示す斜視図で、この例ではロツ
クピン１がトランク２側に取付けられ、トランク
リツドオープナー本体３がトランクリツド側に取
付けられている。５はコントロールケーブルであ
る。

第２図は本考案の実施例を示すトランクリツド
オープナー本体３の正面図で、第３図はそのＡ−
Ａ線における断面図である。本考案ではトランク
リツドオープナー本体３のベースプレート６上に
軸支され、ロツクピン１をロツクするフツク７の
上端部７ａを矢印Ｃ方向に回転させればロツクピ
ン１が解放され、フツク７はリターンスプリング
８によつて再び元の位置に戻るという従来の機構
に変更はないが、前記フツク７の上端部７ａを回
転させる解除レバー９の支持方法およびキヤンセ
ルレバー１０を新たに設けた点が従来と異なる点
である。以下これを詳述する。

車両内のトランクリツドオープナーのレバー
（図示せず）を引くと、これに接続するワイヤ５
ａに引張られて回転し、前記フツク７の上端部７
ａを回転させる解除レバー９の回転軸９ａを、本
考案ではベースプレート６に設けた長穴１１内に
摺動自在に貫装し、これを鋏形ばね１２でフツク
側端に押圧させておく。そしてこれとは別にベー
スプレート６上に軸支されるブーメラン型のキヤ
ンセルレバー１０を、その端部１０ａを前記解除
レバー９の回転軸９ａを回転自在に固定するよう
に設け、端部１０ｂは直角に折り曲げてベースプ
レート６に設けた円弧状の長穴１３端から突出さ
せ、突出側からこの突出端１０ｃを前記長穴１３
の反対側端部に移動させれば、この解除レバー９
の端部１０ａが前記回転軸９ａの固定を解除する
ように構成する。この時キヤンセルレバー１０の
突出端１０ｃを長穴１３の両端のどちらかにデツ
ドポイントを越えて常時押しつけておくようなば
ねを設けて、キヤンセルレバー１０の位置が振動
等で簡単に動かないようにする必要がある。

以上のように構成された本考案の車両のトラン
クリツドオープナーの動作を第４図および第５図
を用いて説明する。

まず、キヤンセルレバー１０の端部１０ａが解
除レバー９の回転軸９ａを回転自在に固定してい
る第４図の状態で車両内のトランクリツドオープ
ナーのレバーを引くと、ワイヤ５ａが矢印Ｂ方向
に引張られ、解除レバー９が回転軸９ａを中心に
矢印Ｃのように回転して先端部９ｂがフツク７の
上端部７ａを押す。するとフツク７はその回転軸
７ｂを中心に係止部７ｃが矢印Ｄのように回転す
るので、ロツクピン１のロツクが解除されてトラ
ンクリツドが開くのである。この後車両内のトラ
ンクリツドオープナーのレバーを戻せば、フツク
７はリターンスプリング８の働きで第２図に示す
元の位置に復帰する。

次にトランクリツドオープナーが車両内からの
手動操作では作動しないようにするには、第１図
のようにトランク２を開け、トランクリツド４に
装着されているトランクリツドオープナー本体３
のベースプレート６上に突出するキヤンセルレバ
ーの突出端１０ｃを、第５図の矢印Ｅのように回
転させ、長穴１３の反対側の端部に移動させてキ
ヤンセルレバー１０の端部１０ａによる解除レバ
ー９の回転軸９ａの固定を解除する。この状態で
は車両内でトランクリツドオープナーのレバーを
引き、ワイヤ５ａが矢印Ｂ方向に移動して解除レ
バー９の下端部９ｃを引張つても、解除レバー９
は今度は回転せずにその回転軸９ａが長穴１１内
を反対側端部に向つて矢印Ｆのように摺動して移
動するだけで、その先端部９ｂはフツク７の上端
部７ａに力を作用させない。従つてフツク７はロ
ツクピン１をロツクしたままであるのでトランク
リツドは開かず、この後車両内のトランクリツド
オープナーのレバーを戻せば解除レバー９は鋏形
ばね１２の復元力で元の位置に復帰する。この状
態ではトランクリツドはキーを用いない限り開か
ない。

なお、長穴１１の長さは車両内のトランクリツ
ドオープナーのレバーのストロークに一致させて
おくと良い。

以上説明したように本考案は、ロツクピンをフ
ツクでロツクし、該フツクは車両内からの手動操
作で回転する解除レバーにより前記ロツクピンの
ロツクを解除するように構成されたトランクリツ
ドオープナーにおいて、前記解除レバーの回転軸
を簡単な操作で可動できるようにし、車両内手動
操作ではトランクが開かないように構成したこと
により、トランク内の物品の盗難防止ができると
いう効果がある。

また、本考案の車両内からの手動操作ではトラ
ンクを開けることができなくなる機構の付いた車
両のトランクリツドオープナーは構造が簡単で安
価で実現ができ、その動作も確実であるという利
点がある。

なお、以上説明した本考案の車両のトランクリ
ツドオープナーはケーブルの引張り方向からもわ
かるように、右ハンドル車用であるが、これを左
ハンドル車にも適応するにはトランクリツドオー
プナー本体を車体側に、ロツクピンをトランクリ
ツド側に設けて本実施例とは取付位置を逆にすれ
ば良く、また、取付位置はのまままにして、前述
したキヤンセルレバーのフツク押圧側端部を延長
してこちらにワイヤを接続することも可能であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の車両のトランクリツドオープ
ナーの取付位置を示す車両のトランク部分の斜視
図、第２図は本考案の実施例を示す車両のトラン
クリツドオープナー本体の正面図で第３図は第２
図中のＡ−Ａ線の断面図、第４図は解除レバーの
回転軸が固定されている時の本考案のトランクリ
ツドオープナー本体の動作を示す正面図、第５図
は解除レバーの回転軸が固定されていない時の本
考案のトランクリツドオープナー本体の動作を示
す正面図である。 １……ロツクピン、２……トランク、３……ト
ランクリツドオープナー本体、４……トランクリ
ツド、５ａ……ワイヤ、６……ベースプレート、
７……フツク、８……リターンスプリング、９…
…解除レバー、１０……キヤンセルレバー、１
１，１３……長穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロツクピンをフツクでロツクし、該フツクは軸
   支された解除レバーとその一端に接続するワイヤ
   を介して車両内から手動操作されてロツクを解除
   するように構成された車両のトランクリツドオー
   プナーにおいて、前記解除レバーの軸を前記ワイ
   ヤの引張り方向に長軸を有する長穴内にフツク側
   端に押圧して貫装し、これを別に設けたキヤンセ
   ルレバーによつて前記長穴のフツク側端に回転自
   在に固定して車両内からトランクリツドのロツク
   解除が行なえるようにすると共に前記キヤンセル
   レバーによる前記解除レバーの軸の支持を外せば
   前記軸は車両内からの操作では前記長穴内を摺動
   してトランクリツドのロツクが解除できないよう
   に構成した車両のトランクリツドオープナー。