JPS6132571Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、圧力鍋等の圧力調理器に通常具備す
る制圧弁及び安全弁に共用して取付け可能の目づ
まり防止キヤツプに関する。

従来、上記制圧弁及び安全弁を調理器の蓋に取
付けるに当つては、第１図に示す目づまり防止を
兼ねたナツト１が使用されている場合が多い。

すなわち、第２図Ａ，Ｂに示す如く、制圧弁２
の通気筒２ａの下端の取付け螺子部２ａ１或いは
安全弁３の保持筒３ａの下端外周に形成した螺子
部３ａ１に夫々螺合するナツト部１ａと、該ナツ
ト部１ａの下面に一体に設けられたナツト１ａの
螺孔１ｂより大径の筒状の目づまり防止部１ｃ
と、該目づまり防止部１ｃの周壁に設けた複数の
透孔１ｄとから成るものである。

ところで、上記ナツト１のナツト部１ａ、目づ
まり防止部１ｃの外形及び螺孔１ｂは旋盤加工で
容易に製作するこができるが、複数の透孔１ｄは
同時に作り得ないので、手間がかかりコストアツ
プの要因となつていた。

また、上記ナツト１は制圧弁２に取付ける場合
には、該弁２を蓋４に取付け固定する固定具とな
るので自由に取外すことができず、目づまり防止
の透孔１ｄの洗滌が面倒であるという欠点があつ
た。

一方、ナツト１を安全弁３に取付ける場合に
は、上記保持筒３ａは蓋４を挾んで案内筒３ｂと
螺合締着されているので、該保持筒３ａに着脱自
由ではあるが、保持筒３ａの螺子３ａ１の径は制
圧弁２の通気筒２ａの取付け螺子部２ａ１の径よ
り大である。（構造上の相違による）ので、安全
弁３に取付けるナツト１は制圧弁２に対して取付
け不可能であり、また逆に制圧弁２に取付けるナ
ツト１は安全弁３に対して取付け不可能である。

したがつて、各弁専用のナツトを必要とし、部
品点数が多くなりコストアツプを招来していた。

本考案は、上記の点に鑑み、製作が容易で着脱
自由であり、しかも制圧弁と安全弁とに共通に使
用することができる目づまり防止キヤツプを提供
することを目的とするものであり、以下図示の実
施例により説明する。

第３図Ａの斜視図、同図Ｂの縦断面図に示すよ
うに、目づまり防止キヤツプ５は合成樹脂より成
る円柱体にして、軸心の上端より内方に向い制圧
弁２の通気筒２ａの下端の取付け螺子部２ａ１に
螺合する小径の螺孔５ａが成形され、また下端よ
り内方に向い安全弁３の保持筒３ａの下端外周に
形成した螺子部３ａ１に螺合する大径の螺孔５ｂ
が成形され、両螺孔５ａ，５ｂの対向連通部より
半径方向に外部に開口する複数の目づまり防止用
の透孔５ｃが成形されている。

なお、上記螺孔５ａ，５ｂは上下逆に成形して
もよいことは勿論である。

上記目づまり防止キヤツプ５の装着状態を示す
第４図Ａは制圧弁２に取付けたもので、蓋４を貫
通し蓋４の裏面においてナツト６で固定された通
気筒２ａの下端取付け螺子部２ａ１にキヤツプ５
の小径螺孔５ａを螺合して取付ける。

また第４図Ｂは安全弁３に取付けたもので、蓋
４を挾んで案内筒３ｂに螺合締着した保持筒３ａ
の下端螺子部３ａ１にキヤツプ５を逆にしてその
大径螺孔５ｂを螺合して取付ける。

以上のように、本考案の目づまり防止キヤツプ
は、合成樹脂より成るので、大小の異径螺孔及び
目づまり防止の透孔をキヤツプの成形と同時に成
形することができて製作が極めて容易であり、ま
た単一のキヤツプを上下逆にして制圧弁と安全弁
とに共用することができるので、部品点数も少な
く、コストダウンに寄与するものである。

さらに、キヤツプは手動によつて着脱自由であ
るので、目づまり防止の透孔は勿論キヤツプの洗
滌が容易である等の効果を有し、使い勝手のよい
圧力調理器を提供しうるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の目づまり防止兼用のナツトの斜
視図、第２図は従来のナツトの装着状態を示す一
部断面図にして、同図Ａは制圧弁、同図Ｂは安全
弁の場合を示す。第３図は本考案に係る目づまり
防止キヤツプの一実施例を示し、同図Ａは斜視
図、同図Ｂは縦断面図、第４図は本考案のキヤツ
プの装着状態を示す一部断面図にして、同図Ａは
制圧弁、同図Ｂは安全弁の場合を示す。 ５……目づまり防止キヤツプ、５ａ……小径螺
孔、５ｂ……大径螺孔、５ｃ……目づまり防止用
透孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂より成る円柱体の軸心の上下端より内
   方に向い制圧弁と安全弁の下端螺子部に択一的に
   螺合する異径の螺孔を対向成形すると共に、該各
   螺孔の対向連通部より半径方向に外部に開口する
   複数の透孔を成形したことを特徴とする圧力調理
   器の制圧弁及び安全弁共用の目づまり防止キヤツ
   プ。