JPS602337Y2 - ばね付ボルト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はばね付ボルトに関するもので、特に上方向に向
って孔へボルトを挿入してナツトを螺合するときにおい
て、作業性のよいボルトを提供しようとするもである。

従来、ボルトにナツトを螺合せしめるとき、上方向に向
って孔へボルトを挿入して、ナツトを締付けるまで、ボ
ルト落下防止のため、ボルトを手で保持しておかなけれ
ばならず、作業性が悪いという欠点があった。

本考案はボルトにばねを取付け、このばねの弾性力によ
りボルトを仮止めして、作業性を良くするようにしたも
のである。

以下その一実施例を添付図面を用いて説明する。

本考案ではボルト１のねじ部２の端部に連続して、ねじ
部２の山径および谷径より径の小さな、かつ表面が平滑
な支持棒部３を一体に設け、かつこの支持棒部３の端部
に支持棒部３の径より大きくストッパーとなるつば部４
を一体に設ける。

一方、前記ボルト１と別個に、一端開口部の径が前記支
持棒部３の径より小さくなるように、他端開口部の径が
ねじ部２の山径より大きくなるように加工され、かつ一
部が軸方向にそって切欠かれた略らつは状のばね５を設
ける。

このばね５の厚みは支持棒部３の径を加えた値がねじ部
２の谷径と等しいか、それ以下になるように設定する。

このばね５を第３図に示すように、径の小さい開口部が
支持棒部３とつば部４との接合部近辺を囲むように、他
端の径の大きい開口部がねじ部２に近接するようにボル
ト１に取付ける。

このとき、ばね５は径の小さい開口部分の弾性力により
支持棒部３に保持される。

このようにばね５を取付けたボルト１を、板体６の開孔
に下から上に向かってつば部４を有する端部から挿入す
る。

ばね５の径の大きい開口端部は、上記板体６の開孔の径
より大きく設定されているため、ばね５は開孔を通過中
においてはその弾性力に抗して収縮するが、開孔を通過
し終えると弾性力により復帰して径の大きい開口端部が
板体６の上面に当接する。

したがって、この状態においては、ボルト１より手を離
してもボルト１が落下することはない。

そして、ボルト１のねじ部２にナツト７を螺合させるわ
けであるが、このときばね５は収縮してつば部４からね
じ部２へのナツト７の移動を許す。

以上説明したように本考案によれば、ボルトを上方向に
向って挿入してナツトを締付ける場合、ボルトを孔に挿
入すれば、ばね体によりボルトの仮取付けが行なわれる
ため、この状態ではボルトから手を離してもボルトが落
下することはなく、よって作業性がよくなる。

また、ばねをボルトに取付けた状態では、ばねの弾性力
によりばねがボルトより容易に外れることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例におけるばね付ボルトの使用
状態を示す一部断面斜視図、第２図は同ばね付ボルトの
分解斜視図、第３図は同ばね付ボルトの斜視図である。 １・・・・・・ボルト、２・・・・・・ねじ部、３・・
・・・・支持棒部、４・・・・・・つば部、５・・・・
・・ばね、７・・・・・・ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ねじ部の一端に連続してこのねじ部の谷径より径の小さ
   い支持棒部を一体に形威し、この支持棒部の他端につば
   部を一体に設けるとともに、一端開口部に比して他端開
   口部の径が大きく、かつこの径大開口部の径がねじ部の
   山径より大きく、かつ径方向に弾性を有する略らつは状
   のばね体を設け、このばね体をその弾性力を利用して前
   記支持棒部に、径大な開口部が前記ねじ部側に位置する
   ように装着してなるばね付ボルト。