JPS6131257Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はリザーブタンク、とりわけフオークリ
フトのオイルリザーブタンクの給油口構造に関す
る。

フオークリフトのオイルリザーブタンクは、該
フオークリフトに搭載される各種油圧機器に作動
オイルを供給するため大容量のものが必要とされ
る。ところが、このような大容量のリザーブタン
クを別部材として組付けるには車体に設置スペー
スがなく、このため、一般には第１，２図に示す
ように車体１のサイドフレーム２のボツクス断面
部２ａを有効利用して該ボツクス断面部２ａにリ
ザーブタンク３を形成するようにしている。この
リザーブタンク３の給油口４には、通常、油圧機
器の作動にもとづく油面変動によるリザーブタン
ク内の変化を防ぐため、エアブリーザを備えたフ
イラーキヤツプ５を取付けてある。このフイラー
キヤツプ５は第３図に示すように、通孔１０，１
１，１２，１３を介してリザーブタンク３の内．
外に連通する複数個の隔室７，８，９を有し、こ
れら隔室の中、例えば隔室７，９にメツシユ部材
１４を充填してエアブリーザ６を構成しており、
このメツシユ部材１４によつて塵埃等の侵入防止
を図つている。第２，３図中１５はフイラーキヤ
ツプ５の底面に取付けられ、給油口４のキヤツプ
取付座４ａ縁に係、脱するロツク片、１６はフイ
ラーキヤツプ５底面に垂設された棒状の液面レベ
ルゲージ、１７はシール部材を示す。

ところで、このように車体１のサイドフレーム
２のボツクス断面部２ａを有効利用してリザーブ
タンク３を構成した場合、前述の給油口４の形成
位置がトツプパネル１８や図外のバツテリー．エ
アクリーナ等の機能部品との干渉を避けるため、
第２図に示すようにリザーブタンク３上壁の一側
寄りに制約を受けてしまうものであり、また給油
口４の高さｈも同様の理由により制約を受け、高
くすることはできないものである。従つて、この
ように給油口４がリザーブタンク３上壁の偏寄つ
た部分に設定され、しかも給油口高さが低く設定
されていると、走行時にリザーブタンク内の油面
変動は第２図鎖線の状態となることから、フイラ
ーキヤツプ５の底面の通孔１０がもろにオイルを
被り易く、この結果、フイラーキヤツプ５のエア
ブリーザ６にメツシユ部材１４が存在していて該
メツシユ部材１４によりオイル洩れをある程度防
ぐ効果が得られるとしても、メツシユ部材１４の
隙間を通つてオイルが外部に洩れ出てしまう欠点
があつた。

本考案はかかる従来の欠点を解消するためにな
されたもので、給油口がリザーブタンク上壁の偏
寄つた部分に設定され、しかも、給油口高さが低
く設定されていおて、走行時の油面変動によるオ
イルの漏洩を確実に防止でき、かつ、エアブリー
ザ機能を十分に発揮させることができるリザーブ
タンクの給油口構造を提供するものである。

以下、本考案の実施例を図面と共に前記従来の
構成と同一部分に同一符号を付して詳述する。

第４図において、リザーブタンク３の上壁の一
側寄りに形成した給油口４に着脱自在に取付けた
フイラーキヤツプ５には、通孔１０，１１，１
２，１３（第３図参照）を介してリザーブタンク
３の内、外に連通する複数個の隔室７，８，９を
形成して、例えば隔室７，９にメツシユ部材１４
を充填してエアブリーザ６を構成してある点、お
よび、フイラーキヤツプ５の底面に棒状の液面レ
ベルゲージ１６を垂設してある点等の基本的構造
は前記従来と同様である。ここで、前記給油口４
には、リザーブタンク３の内側に突出し、下端に
前記液面レベルゲージ１６が挿通する開口部１９
ａを形成した筒部材１９を設けてある一方、液面
レベルゲージ１６の中間部には、フイラーキヤツ
プ５を給油口４に装着した時に前記筒部材１９の
底部内に収容されて、前記開口部１９ａを閉塞す
るゴム等の弾性材からなるシール部材２０を一体
に設けてある。また、前記筒部材１９の上側に
は、該筒部材１９内とリザーブタンク３内の上部
空間とを連通するブリーザパイプ２１を突設して
ある。このブリーザパイプ２１の先端開口部２１
ａは前記上部空間の最も油面変動の少ない中央部
に位置し、好ましくは、該先端開口部２１ａが斜
め上方に向くように切截して形成すれば、油面変
動によるブリーザパイプ２１内へのオイル侵入を
回避できる利点がある。

以上の実施例構造によれば、給油口４は下端の
開口部１９ａがシール部材２０で閉塞された筒部
材１９で覆われているため、走行時に油面変動が
あつてもこの筒部材１９によつて給油口４および
フイラーキヤツプ５の底面がオイルを被るのを遮
ぎることができる。しかも、この筒部材１９に突
設したブリーザパイプ２１の先端開口部２１ａは
リザーブタンク３内の上部空間の最も油面変動が
少ない中央部に位置しているため、該ブリーザパ
イプ２１を通して筒部材１９内に流入するオイル
の量は極く僅かに抑制することができ、以つて、
フイラーキヤツプ５から外部へのオイルの漏洩を
確実に防止することができる。

一方、筒部材１９内および給油口４はブリーザ
パイプ２１によつて前述のようにリザーブタンク
３の上部空間に連通しているため、エアブリーザ
機能を十分に確保することができる。なお、リザ
ーブタンク３内の液面測定については、フイラー
キヤツプ５を給油口４から取外せば、シール部材
２０が液面レベルゲージ１６と一体に筒部材１９
から抜け出るので液面測定に些かも支障を来すこ
とはない。

以上のように本考案によれば、給油口はリザー
ブタンクの内側で筒部材により覆つてあるで、リ
ザーブタンク内のオイルが油面変動しても、この
筒部材によつて給油口を通してフイラーキヤツプ
の底面がオイルを被るのを阻止することができ、
フイラーキヤツプからオイルが外部に漏洩するの
を確実に防止することができる。また、筒部材に
はリザーブタンク内の上部空間に連通するブリー
ザパイプを突設してあるので、このブリーザパイ
プによつてフイラーキヤツプのエアブリーザ機能
を十分に確保することができ、しかも、このブリ
ーザパイプはリザーブタンク内の上部空間の最も
油面変動の少ない中央部に開口しているので、該
ブリーザパイプを通してのオイルの漏洩を回避す
ることができる。更に、筒部材下端の開口部を閉
塞するシール部材は、フイラーキヤツプを取外す
ことによつて液面レベルゲージと一体に筒部材か
ら抜け出るので、液面測定に何等支障を来すこと
もない等の数々の実用上の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はフオークリフトの側面図、第２図は従
来のリザーブタンクの給油口構造を示す第１図
−線に沿う断面図、第３図は第２図の範囲部
の拡大図、第４図は本考案の構造を示す断面図で
ある。 ３……リザーブタンク、４……給油口、５……
フイラーキヤツプ、６……エアブリーザ、７，
８，９……隔室、１０，１１，１２，１３……通
孔、１４……メツシユ部材、１６……液面レベル
ゲージ、１９……筒部材、１９ａ……開口部、２
０……シール部材、２１……ブリーザパイプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リザーブタンク上壁の一側寄りに形成した給油
   口に着脱自在に取付けたフイラーキヤツプに、通
   孔を介してリザーブタンク内、外に連通する複数
   個の隔室を形成すると共に、該隔室にメツシユ部
   材を充填してエアブリーザを構成し、かつ、該フ
   イラーキヤツプの底面に棒状の液面レベルゲージ
   を垂設した構造において、前記給油口にリザーブ
   タンクの内側に突出し、下端に前記液面レベルゲ
   ージが挿通する開口部を形成した筒部材を設ける
   一方、液面レベルゲージに前記開口部を閉塞する
   シール部材を一体に設け、かつ、該筒部材の上側
   にリザーブタンク内の上部空間の中央部に開口す
   るブリーザバイプを突設したことを特徴とするリ
   ザーブタンクの給油口構造。