JPS61295258A - 低融点ガラス組成物 - Google Patents
低融点ガラス組成物Info
- Publication number
- JPS61295258A JPS61295258A JP13837285A JP13837285A JPS61295258A JP S61295258 A JPS61295258 A JP S61295258A JP 13837285 A JP13837285 A JP 13837285A JP 13837285 A JP13837285 A JP 13837285A JP S61295258 A JPS61295258 A JP S61295258A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mol
- low melting
- glass
- molar ratio
- glass composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔技術分野〕
この発明は、低融点ガラス組成物、特にほうろう用フリ
ット等として用いられる透明でかつ耐酸性に秀れ、リボ
イルなどの欠陥の出にくいガラス組成物に関するもので
ある。
ット等として用いられる透明でかつ耐酸性に秀れ、リボ
イルなどの欠陥の出にくいガラス組成物に関するもので
ある。
従来のほうろう用フリットは、800〜850℃で基板
に焼付けられるものであり、表面性能(耐酸性、耐アル
カリ性、耐煮沸性、耐候性等)の優れたガラス質皮膜を
基板上に形成しうるちのである。しかしながら、焼成温
度がかなり高いため、薄物鉄板等に焼付けるような場合
には、薄物鉄板の熱変形量が大きくなり、得られるほう
ろう製品の寸法精度が悪くなっていた。これを解消する
ために、低融点のガラスフリフトをほうろう用フリット
として用いることが考えられたが、このようなフリット
は、Pb、 Cd、 Ag等の公害物質が多量に用いら
れているため有害であり、かつAg等が高価であるため
価格が高いという欠点を有していた。そのうえ、このよ
うなフリットにより形成されるガラス質皮膜は、前記の
ほうろう用フリットにより形成されるガラス質皮膜に比
べて表面性能が大幅に悪いため、殆ど実用に供しえなか
ったのである。
に焼付けられるものであり、表面性能(耐酸性、耐アル
カリ性、耐煮沸性、耐候性等)の優れたガラス質皮膜を
基板上に形成しうるちのである。しかしながら、焼成温
度がかなり高いため、薄物鉄板等に焼付けるような場合
には、薄物鉄板の熱変形量が大きくなり、得られるほう
ろう製品の寸法精度が悪くなっていた。これを解消する
ために、低融点のガラスフリフトをほうろう用フリット
として用いることが考えられたが、このようなフリット
は、Pb、 Cd、 Ag等の公害物質が多量に用いら
れているため有害であり、かつAg等が高価であるため
価格が高いという欠点を有していた。そのうえ、このよ
うなフリットにより形成されるガラス質皮膜は、前記の
ほうろう用フリットにより形成されるガラス質皮膜に比
べて表面性能が大幅に悪いため、殆ど実用に供しえなか
ったのである。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、
表面性能にすぐれたガラス質皮膜を作る低融点ガラス組
成物を提供することを目的とする〔発明の開示〕 この発明者らは、薄物鉄板のような熱変形量の大きい基
板に焼付けうるフリットを開発するためには、まず、そ
の熱変形上の特性を知ることが必要であると考え、つぎ
のようなことを行った。すなわち、厚み1nの一般冷延
鋼板およびほうろう用鋼板のような薄物鉄板を700℃
、800℃。
表面性能にすぐれたガラス質皮膜を作る低融点ガラス組
成物を提供することを目的とする〔発明の開示〕 この発明者らは、薄物鉄板のような熱変形量の大きい基
板に焼付けうるフリットを開発するためには、まず、そ
の熱変形上の特性を知ることが必要であると考え、つぎ
のようなことを行った。すなわち、厚み1nの一般冷延
鋼板およびほうろう用鋼板のような薄物鉄板を700℃
、800℃。
890℃でそれぞれ10分間加熱してそれぞれの場合の
熱変形量を求めたのである。その結果は図面のとおりで
ある。図において、曲vAAは厚み1鶴の一般冷延鋼板
の熱変形曲線であり、曲線Bはほうろう用鋼板の熱変形
曲線である。曲線A、 Bから明らかなように、一般
冷延鋼板でもほうろう用鋼板でも加熱温度が700℃で
は殆ど熱変形せず、鉄の変態点(720℃)を超えると
熱変形量が増加することがわかる。他方、表面性能の観
点からみて、近時、耐酸性の一段と秀れたほうろうの要
求される事例が多くなってきた。強酸に常時接触する貯
蔵用タンク、耐酸容器あるいはほうろうIC基板などの
ようなものがその例である。はうろうIC基板は種々の
機器に組み込まれるものであるため、鋼板を特に薄くか
つ軽量化してやることが大切であり、焼成による熱変形
もできる限り除いてやることが望まれる。さらに、この
ものは、回路形成の際に基板の酸処理を行うことが多い
ため、ことに耐酸性の強いものであることが要求される
と言える。そこで、この発明者らは、以上の知見に基づ
き、つぎに、有害物質を含まず、安価でかつ表面性能こ
とに耐酸性の一段とよいガラス質皮膜を、700℃以下
の温度で焼成することにより形成しうるガラス組成物の
開発研究を行うことが必要であると考え、種々実験、研
究を重ねた。その結果、下記のような組成のガラス組成
物であれば、そのような目的を達成しうろことを見出し
、ここにこの発明を完成した。
熱変形量を求めたのである。その結果は図面のとおりで
ある。図において、曲vAAは厚み1鶴の一般冷延鋼板
の熱変形曲線であり、曲線Bはほうろう用鋼板の熱変形
曲線である。曲線A、 Bから明らかなように、一般
冷延鋼板でもほうろう用鋼板でも加熱温度が700℃で
は殆ど熱変形せず、鉄の変態点(720℃)を超えると
熱変形量が増加することがわかる。他方、表面性能の観
点からみて、近時、耐酸性の一段と秀れたほうろうの要
求される事例が多くなってきた。強酸に常時接触する貯
蔵用タンク、耐酸容器あるいはほうろうIC基板などの
ようなものがその例である。はうろうIC基板は種々の
機器に組み込まれるものであるため、鋼板を特に薄くか
つ軽量化してやることが大切であり、焼成による熱変形
もできる限り除いてやることが望まれる。さらに、この
ものは、回路形成の際に基板の酸処理を行うことが多い
ため、ことに耐酸性の強いものであることが要求される
と言える。そこで、この発明者らは、以上の知見に基づ
き、つぎに、有害物質を含まず、安価でかつ表面性能こ
とに耐酸性の一段とよいガラス質皮膜を、700℃以下
の温度で焼成することにより形成しうるガラス組成物の
開発研究を行うことが必要であると考え、種々実験、研
究を重ねた。その結果、下記のような組成のガラス組成
物であれば、そのような目的を達成しうろことを見出し
、ここにこの発明を完成した。
すなわち、第1の発明は、
Sin、 ; 56〜63モ
ル%BZO:l ; 6〜1
0モル%Ti0z+Zr0z ;
5〜10モル%Na2O+Li2O+K2O; 23
〜26モル%フッ化物(F2に換算して); 3〜7モ
ル%からなるガラス組成物を母ガラスとし、この母ガラ
スに対してH2O2および/またはWO3が0.5〜5
゜0モル%添加されてなる低融点ガラス組成物を要旨と
する。
ル%BZO:l ; 6〜1
0モル%Ti0z+Zr0z ;
5〜10モル%Na2O+Li2O+K2O; 23
〜26モル%フッ化物(F2に換算して); 3〜7モ
ル%からなるガラス組成物を母ガラスとし、この母ガラ
スに対してH2O2および/またはWO3が0.5〜5
゜0モル%添加されてなる低融点ガラス組成物を要旨と
する。
第2の発明は、
SiO□ ;56〜63モル%
1h03 ; 6〜10モ
ル%Ti0z+Zr0z ; 5〜
10モル%NazO+LizO; 23〜26モル%フ
ッ化物(F2に換算して); 3〜7モル%からなる母
ガラスに対し、MgO、CaO、SrO、BaO、Zn
OおよびAl2O2からなる群から選ばれた少なくとも
一つの金属酸化物が0.5〜5.0モル%含まれ、さら
に、MoO3および/または一〇、が0.5〜5.0モ
ル%含まれてなる低融点ガラス組成物を要旨とする以下
に、これら二つの発明について詳しく説明する。
1h03 ; 6〜10モ
ル%Ti0z+Zr0z ; 5〜
10モル%NazO+LizO; 23〜26モル%フ
ッ化物(F2に換算して); 3〜7モル%からなる母
ガラスに対し、MgO、CaO、SrO、BaO、Zn
OおよびAl2O2からなる群から選ばれた少なくとも
一つの金属酸化物が0.5〜5.0モル%含まれ、さら
に、MoO3および/または一〇、が0.5〜5.0モ
ル%含まれてなる低融点ガラス組成物を要旨とする以下
に、これら二つの発明について詳しく説明する。
この発明において、組成が前記のように限定された理由
について説明すれば、以下のとおりである。
について説明すれば、以下のとおりである。
すなわち、Sin、は、63モル%を超えるとガラス組
成物の軟化温度が高くなり、700℃での焼成ができな
くなる。逆に、56モル%未満になると生成ガラス質皮
膜の耐酸性、耐熱水性が著しく低下するようになるので
ある。
成物の軟化温度が高くなり、700℃での焼成ができな
くなる。逆に、56モル%未満になると生成ガラス質皮
膜の耐酸性、耐熱水性が著しく低下するようになるので
ある。
B20.は、10モル%を超えると生成ガラス質皮膜の
耐酸性、耐熱水性が低下し、6モル%未満になるとガラ
ス組成物の軟化温度が高くなるのである。
耐酸性、耐熱水性が低下し、6モル%未満になるとガラ
ス組成物の軟化温度が高くなるのである。
TtOzとZrO□の合計量は、10モル%を超えると
ガラス組成物の軟化温度が高くなり結晶化し乳白化する
ようになって透明性が損なわれるようになる。逆に、5
モル%未満になるとガラス質皮膜の耐熱水性および耐酸
性が低下するともに半乳濁化するようになるのである。
ガラス組成物の軟化温度が高くなり結晶化し乳白化する
ようになって透明性が損なわれるようになる。逆に、5
モル%未満になるとガラス質皮膜の耐熱水性および耐酸
性が低下するともに半乳濁化するようになるのである。
そして、Ti1tとZrO2の相互の割合は、(Tiα
z) / (ZrOz)モル比が、1/3未満になると
耐酸性が低下するようになり。
z) / (ZrOz)モル比が、1/3未満になると
耐酸性が低下するようになり。
3/1をこえると結晶化するようになるのであるNaz
OとLi2Oとに、0の合計量は、26モル%を超える
と耐酸性、耐熱水性が著しく低下するようになり、また
熱膨張率も11. OX 10−h/’Cをこえるよう
になって鉄板への焼付けが困難になり、逆に、23モル
%未満になると軟化温度が高くなるのである。そして、
NatOとLi、Oの相互の割合は、(NazO) /
(LizO)モル比が2/3未満になると結晶化が起
こると同時に軟化温度も高くなり、焼成による光沢が表
われなくなる。逆に、(NazO)/ (Litu)モ
ル比が4/1を超えると軟化温度が高くなり、生成ガラ
ス質皮膜の耐酸性、耐熱水性が悪くなるのである。また
、(KzO) / (NazO)モル比が4/1を超え
ると熱膨張率が11.0X10−”/’Cを超えるよう
になり、また耐酸性も悪くなる。
OとLi2Oとに、0の合計量は、26モル%を超える
と耐酸性、耐熱水性が著しく低下するようになり、また
熱膨張率も11. OX 10−h/’Cをこえるよう
になって鉄板への焼付けが困難になり、逆に、23モル
%未満になると軟化温度が高くなるのである。そして、
NatOとLi、Oの相互の割合は、(NazO) /
(LizO)モル比が2/3未満になると結晶化が起
こると同時に軟化温度も高くなり、焼成による光沢が表
われなくなる。逆に、(NazO)/ (Litu)モ
ル比が4/1を超えると軟化温度が高くなり、生成ガラ
ス質皮膜の耐酸性、耐熱水性が悪くなるのである。また
、(KzO) / (NazO)モル比が4/1を超え
ると熱膨張率が11.0X10−”/’Cを超えるよう
になり、また耐酸性も悪くなる。
フッ化物は、Ftに換算して7モル%を超えると半乳濁
化するようになり、3モル%未満になると軟化温度が高
くなるとともに、焼成による光沢が表れなくなるのであ
る。
化するようになり、3モル%未満になると軟化温度が高
くなるとともに、焼成による光沢が表れなくなるのであ
る。
以上の成分からなるガラス組成のものでも、一応の目的
は達せられるが、さらに耐薬品性を向上させるために、
MgO、C,aO、SrO、BaO、ZnOおよびAl
2O,からなる群から選ばれる少なくとも1つの金属酸
化物を加えることが出来る。その添加量は、添加前のガ
ラス(母ガラス)100モル%に対して0.5〜5モル
%が適当である。0.5モル%以下では効果が認められ
ず、5モル%を超えるとガラスの軟化温度が上がったり
、失透し易いガラスになったりし、耐薬品性の効果も、
添加量を増やした程には期待出来ない。
は達せられるが、さらに耐薬品性を向上させるために、
MgO、C,aO、SrO、BaO、ZnOおよびAl
2O,からなる群から選ばれる少なくとも1つの金属酸
化物を加えることが出来る。その添加量は、添加前のガ
ラス(母ガラス)100モル%に対して0.5〜5モル
%が適当である。0.5モル%以下では効果が認められ
ず、5モル%を超えるとガラスの軟化温度が上がったり
、失透し易いガラスになったりし、耐薬品性の効果も、
添加量を増やした程には期待出来ない。
この発明にかかる低融点ガラス組成物において、その母
ガラスは、水を除く組成の98モル%以上の組成が上記
のように構成され、この母ガラスに対してMob、およ
び/またはWO+が0.5〜5.0モル%、すなわち、
母ガラス100モルに対し0.5〜5.0モル添加され
るようになっている。その理由はつぎのとおりである。
ガラスは、水を除く組成の98モル%以上の組成が上記
のように構成され、この母ガラスに対してMob、およ
び/またはWO+が0.5〜5.0モル%、すなわち、
母ガラス100モルに対し0.5〜5.0モル添加され
るようになっている。その理由はつぎのとおりである。
すなわち、MoO3とWO3とは同様の性質を示すもの
であり、特に耐酸性を著しく向上させる効果がある。こ
れらの1種もしくは2種の添加が0.5モル%未満であ
ると殆ど効果がなく、逆に、5モル%を超えると軟化温
度が著しく高くなるため、この発明の目的より外れる。
であり、特に耐酸性を著しく向上させる効果がある。こ
れらの1種もしくは2種の添加が0.5モル%未満であ
ると殆ど効果がなく、逆に、5モル%を超えると軟化温
度が著しく高くなるため、この発明の目的より外れる。
0.5〜5.0モル%の添加で、焼成温度を殆ど上げる
ことなく、耐酸性を一段と向上させることができるので
ある。
ことなく、耐酸性を一段と向上させることができるので
ある。
なお、この発明において、母ガラスに対してMoO3お
よび/またはWO3が0.5〜5.0モル%添加されて
なるとは、単に組成比をあられすためだけの表現である
にすぎず、まず、母ガラスをつくりつぎにこれにMo0
=、 WO,を加えるというような製造工程的意味内容
を有するものではない。したがって、前述したフッ化物
なるものも、これを構成する元素の全部もしくは一部が
MOおよび/またはWであることもありうる。そのため
、この発明にかかる組成物において、フッ化物を構成す
る元素は、その全部もしくは一部が、母ガラスの構成成
分として挙げられている前記各酸化物を構成する元素に
由来するほか、Mo0=、 WO3を構成する元素すな
わちMo、 Wに由来し、さらには両者併せたものに由
来するのが、普通である。
よび/またはWO3が0.5〜5.0モル%添加されて
なるとは、単に組成比をあられすためだけの表現である
にすぎず、まず、母ガラスをつくりつぎにこれにMo0
=、 WO,を加えるというような製造工程的意味内容
を有するものではない。したがって、前述したフッ化物
なるものも、これを構成する元素の全部もしくは一部が
MOおよび/またはWであることもありうる。そのため
、この発明にかかる組成物において、フッ化物を構成す
る元素は、その全部もしくは一部が、母ガラスの構成成
分として挙げられている前記各酸化物を構成する元素に
由来するほか、Mo0=、 WO3を構成する元素すな
わちMo、 Wに由来し、さらには両者併せたものに由
来するのが、普通である。
つぎに、この発明の低融点ガラス組成物の原材料につい
て説明する。
て説明する。
この発明の低融点ガラス組成物を構成する成分の原料と
しては、焼成により前記成分の酸化物もしくはそれらの
酸化物の混合物を生ずる原料、または焼成により、前記
成分の酸化物の一部をフッ化物にするためのフッ素を生
ずる原料であればどんなものでもよい。そのようなもの
としては、例えば、無水ケイ酸、炭素ナトリウム、硫酸
ナトリウム、塩化ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ホウ
酸、ホウ酸ナトリウム、炭酸リチウム、酸化ジルコニウ
ム、酸化チタン、ケイ酸ジルコニウム、フッ化ナトリウ
ム、フッ化リチウム、ケイフッ化ナトリウト、酸化モリ
ブデン、酸化タングステン。
しては、焼成により前記成分の酸化物もしくはそれらの
酸化物の混合物を生ずる原料、または焼成により、前記
成分の酸化物の一部をフッ化物にするためのフッ素を生
ずる原料であればどんなものでもよい。そのようなもの
としては、例えば、無水ケイ酸、炭素ナトリウム、硫酸
ナトリウム、塩化ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ホウ
酸、ホウ酸ナトリウム、炭酸リチウム、酸化ジルコニウ
ム、酸化チタン、ケイ酸ジルコニウム、フッ化ナトリウ
ム、フッ化リチウム、ケイフッ化ナトリウト、酸化モリ
ブデン、酸化タングステン。
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ。
酸化亜鉛、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム等が用い
られる。
られる。
つぎに、この発明にかかる透明な低融点ガラス組成物の
製造方法について説明する。すなわち、この発明の低融
点ガラス組成物はつぎのようにして製造される。
製造方法について説明する。すなわち、この発明の低融
点ガラス組成物はつぎのようにして製造される。
(1) 前述の原材料のなかから適宜の原材料を選び
、それらを常温で、要すれば加熱して充分粉砕混合する
。もちろん粉砕混合せずにガラス熔融を行わせてもよい
。
、それらを常温で、要すれば加熱して充分粉砕混合する
。もちろん粉砕混合せずにガラス熔融を行わせてもよい
。
(2)上記混合物を炉中で加熱焼成して熔融ガラス化さ
せる。
せる。
(3)ガラス熔融の最終段階では800〜1300℃で
1〜4時間熔融させる。必要があれば途中で攪拌する。
1〜4時間熔融させる。必要があれば途中で攪拌する。
(4)なお、ガラス熔融に際して、要すれば前焼成を行
ってもよい。例えば、炭酸ナトリウム、ホウ酸を用いた
場合、まず常温で原材料を充分に混合反応させる。この
際、要すれば加熱する。つぎに、150〜500℃で1
〜3時間反応させつつ脱水する。このようにして固形物
を得る。つぎに、粉砕する。つぎに、上記(3)のガラ
ス熔融を行うのである。このようにすれば、ガラス熔融
時に脱水、脱炭酸ガスがほとんど起こらないために、る
つぼ中よりふきこぼれなどが起こらず、安全かつ好都合
である。
ってもよい。例えば、炭酸ナトリウム、ホウ酸を用いた
場合、まず常温で原材料を充分に混合反応させる。この
際、要すれば加熱する。つぎに、150〜500℃で1
〜3時間反応させつつ脱水する。このようにして固形物
を得る。つぎに、粉砕する。つぎに、上記(3)のガラ
ス熔融を行うのである。このようにすれば、ガラス熔融
時に脱水、脱炭酸ガスがほとんど起こらないために、る
つぼ中よりふきこぼれなどが起こらず、安全かつ好都合
である。
(5)以上の他、原材料として水を含むものや、炭酸塩
、アンモニウム塩を用いた場合は、熔融する前に上記(
4)の前焼成を行うのが好ましい。
、アンモニウム塩を用いた場合は、熔融する前に上記(
4)の前焼成を行うのが好ましい。
(6)熔融したガラスは水中に投じて急冷するか、厚い
鉄板の上に流して冷却する。
鉄板の上に流して冷却する。
(7)得られたガラスは、ポットミル、振動ミル、らい
かい機などで微粉砕する。このようにして目的とする低
融点ガラス組成物が得られる。
かい機などで微粉砕する。このようにして目的とする低
融点ガラス組成物が得られる。
つぎに、このようにして得られたガラス組成物を薄物鉄
板のような基板にコーティングする場合について説明す
る。すなわち、乾式施釉の場合は、ガラス組成物を顔料
と混合し、湿式施釉の場合は、常法に従い必要に応じて
顔料、カルボキシルメチルセルロース、アラビアゴムな
どの添加物を加え、水系のスリップにして施釉し、要す
れば、乾燥した後、700℃以下の温度で焼成する。
板のような基板にコーティングする場合について説明す
る。すなわち、乾式施釉の場合は、ガラス組成物を顔料
と混合し、湿式施釉の場合は、常法に従い必要に応じて
顔料、カルボキシルメチルセルロース、アラビアゴムな
どの添加物を加え、水系のスリップにして施釉し、要す
れば、乾燥した後、700℃以下の温度で焼成する。
なお、上記の説明は、この発明の低融点ガラス組成物を
薄物鉄板にコーティングしてほうろう製品を製造する例
について説明しているが、この発明の低融点ガラス組成
物は薄物鉄板以外の他の材質の基板にもコーティングで
きることはもちろんである。
薄物鉄板にコーティングしてほうろう製品を製造する例
について説明しているが、この発明の低融点ガラス組成
物は薄物鉄板以外の他の材質の基板にもコーティングで
きることはもちろんである。
以上のように、この発明にかかる低融点ガラス組成物は
、焼成温度が700℃以下と低いため、薄物鉄板に焼付
けるようなときに薄物鉄板の熱変形が殆ど起こらず、寸
法精度の高いほうろう製品を製造しうるのである。その
うえ、このガラス組成物によれば、表面性能、ことに耐
酸性の面において一段と優れたガラス質皮膜を形成しう
るのである。さらに、この発明のガラス組成物は、有害
物質および高価な物質を含まないため、毒性等の問題が
起こらず、安価である。
、焼成温度が700℃以下と低いため、薄物鉄板に焼付
けるようなときに薄物鉄板の熱変形が殆ど起こらず、寸
法精度の高いほうろう製品を製造しうるのである。その
うえ、このガラス組成物によれば、表面性能、ことに耐
酸性の面において一段と優れたガラス質皮膜を形成しう
るのである。さらに、この発明のガラス組成物は、有害
物質および高価な物質を含まないため、毒性等の問題が
起こらず、安価である。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
第1表のような配合により原材料配合を行ったつぎに、
以上の原材料配合物を1300℃に設定した電気炉にお
いてアルミするつぼを用いて熔融した。そして約2時間
清澄し、ついで水中に投入したのち急冷しボットミルで
粉砕して低融点ガラス組成物を得た。得られた低融点ガ
ラス組成物の物性は第2表のとおりであった。そして、
得られたガラス組成物(粉末状)に対して分散剤および
水を添加してスリップ化し、下釉を塗装・焼成した薄物
鉄板番ご塗装して同表に示す焼成条件で焼成しガラス質
皮膜を形成した。このようにしてほうろう製品が得られ
た。得られたほうろう製品のガラス質皮膜の性能は第2
表のとおりであった。
以上の原材料配合物を1300℃に設定した電気炉にお
いてアルミするつぼを用いて熔融した。そして約2時間
清澄し、ついで水中に投入したのち急冷しボットミルで
粉砕して低融点ガラス組成物を得た。得られた低融点ガ
ラス組成物の物性は第2表のとおりであった。そして、
得られたガラス組成物(粉末状)に対して分散剤および
水を添加してスリップ化し、下釉を塗装・焼成した薄物
鉄板番ご塗装して同表に示す焼成条件で焼成しガラス質
皮膜を形成した。このようにしてほうろう製品が得られ
た。得られたほうろう製品のガラス質皮膜の性能は第2
表のとおりであった。
なお、下釉の配合は
下釉フリット#2236 (日本フェロ−社製)20〃
#2240(〃)80 ケイ石 5粘土
5亜硝酸ソーダ
0.5であり、焼成は750℃5分で
行った。
#2240(〃)80 ケイ石 5粘土
5亜硝酸ソーダ
0.5であり、焼成は750℃5分で
行った。
なお、第2表のガラス組成物の物製測定方法は、以下の
とおりである。
とおりである。
勢彩張率および軟化1話声
径約3m■の棒状ガラス組成物を試料とし、昇温速度約
20℃/minで膨張を変位計により測定した。軟化温
度は、ガラスが膨張から変形による収縮に変わる点を記
録紙から読み取った。
20℃/minで膨張を変位計により測定した。軟化温
度は、ガラスが膨張から変形による収縮に変わる点を記
録紙から読み取った。
また、第2表のガラス質皮膜の表面試験はつぎのような
方法でおこなった。
方法でおこなった。
(1) 耐酸性
10%塩酸水溶液を浸透させた3cmX3aa角の濾紙
3枚を重ねて試料の上に置き、時計皿をかぶせて15分
間放置しためち濾紙を除き、水洗し乾燥した。そして、
表面の浸食度をAA、 A、 B。
3枚を重ねて試料の上に置き、時計皿をかぶせて15分
間放置しためち濾紙を除き、水洗し乾燥した。そして、
表面の浸食度をAA、 A、 B。
C,Dの5段階で評価した。AAが浸食度が小さく最良
であり、以下A、B、Cと順次低下し、Dが最悪である
。
であり、以下A、B、Cと順次低下し、Dが最悪である
。
(2) 耐アルカリ性
10%水酸化ナトリウム水溶液を用い、操作および評価
は耐酸性と同様に行った。
は耐酸性と同様に行った。
(3)耐熱水性
lQcmXIQcmの試料を沸騰水中に8時間浸漬した
のち、外観の変化をAA、A、B、C,Dの5段階で評
価した。AAが最良であり、以下A。
のち、外観の変化をAA、A、B、C,Dの5段階で評
価した。AAが最良であり、以下A。
B、Cと順次低下し、Dが最悪である。
(4) ウェザオメーター
500時間試験したのちの状態を調べた。
(5) 耐水蒸気性 −
1QcmXIQcmの試料を沸騰温度以上の水蒸気に1
00時間ばく露し、外観上の変化を(3)と同様、AA
、A、B、C,Dの5段階で評価した。
00時間ばく露し、外観上の変化を(3)と同様、AA
、A、B、C,Dの5段階で評価した。
(5) 外観
はうろう製品のガラス質皮膜の状態を目視により調べた
。
。
この発明にかかる低融点ガラス組成物は、以上のように
構成されているため、表面性能にすぐれたガラス皮膜を
作ることができる。
構成されているため、表面性能にすぐれたガラス皮膜を
作ることができる。
図面は薄物鉄板の焼成温度と熱変形量の関係を説明する
説明図である。 代理人 弁理士 松 本 武 彦 カロ然項(イ午
説明図である。 代理人 弁理士 松 本 武 彦 カロ然項(イ午
Claims (2)
- (1)SiO_2;56〜63モル% B_2O_3;6〜10モル% TiO_2+ZrO_2;5〜10モル% Na_2O+Li_2O+K_2O;23〜26モル%
フッ化物(F_2に換算して);3〜7モル%〔ただし
、 (TiO_2)/(ZrO_2)モル比;1/3〜3/
1(Na_2O)/(Li_2O)モル比;2/3〜4
/1(K_2O)/(Na_2O)モル比;0を超え4
/1以下〕からなるガラス組成物を母ガラスとし、この
母ガラスに対してMoO_3および/またはWO_3が
0.5〜5.0モル%添加されてなる低融点ガラス組成
物。 - (2)SiO_2;56〜63モル% B_2O_3;6〜10モル% TiO_2+ZrO_2;5〜10モル% Na_2O+Li_2O;23〜26モル%フッ化物(
F_2に換算して);3〜7モル%〔ただし、 (TiO_2)/(ZrO_2)モル比;1/3〜3/
1(Na_2O)/(Li_2O)モル比;2/3〜4
/1〕からなる母ガラスに対し、MgO、CaO、Sr
O、BaO、ZnOおよびAl_2O_3からなる群か
ら選ばれた少なくとも一つの金属酸化物が0.5〜5.
0モル%含まれ、さらに、MoO_3および/またはW
O_3が0.5〜5.0モル%含まれてなる低融点ガラ
ス組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13837285A JPS61295258A (ja) | 1985-06-25 | 1985-06-25 | 低融点ガラス組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13837285A JPS61295258A (ja) | 1985-06-25 | 1985-06-25 | 低融点ガラス組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61295258A true JPS61295258A (ja) | 1986-12-26 |
JPH0366266B2 JPH0366266B2 (ja) | 1991-10-16 |
Family
ID=15220391
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13837285A Granted JPS61295258A (ja) | 1985-06-25 | 1985-06-25 | 低融点ガラス組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61295258A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7691762B2 (en) * | 2005-07-29 | 2010-04-06 | Samsung Electro-Mechanics Co., | Glass composition for low temperature sintering, glass frit, dielectric composition and multilayer ceramic capacitor using the same |
CN104030569A (zh) * | 2014-06-30 | 2014-09-10 | 贵州省兴仁县荣凯五金搪瓷制品有限公司 | 一种烧金桶用镍底瓷釉及其生产方法 |
-
1985
- 1985-06-25 JP JP13837285A patent/JPS61295258A/ja active Granted
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7691762B2 (en) * | 2005-07-29 | 2010-04-06 | Samsung Electro-Mechanics Co., | Glass composition for low temperature sintering, glass frit, dielectric composition and multilayer ceramic capacitor using the same |
US7851393B2 (en) | 2005-07-29 | 2010-12-14 | Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. | Glass composition for low temperature sintering, glass frit, dielectric composition and multilayer ceramic capacitor using the same |
CN104030569A (zh) * | 2014-06-30 | 2014-09-10 | 贵州省兴仁县荣凯五金搪瓷制品有限公司 | 一种烧金桶用镍底瓷釉及其生产方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0366266B2 (ja) | 1991-10-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5650364A (en) | Self-opacifying enamel frits for the enamelling of aluminum or aluminum alloys | |
EP1966099B1 (en) | Composition, frit, enamel and ceramic components and process to make the same | |
US4469798A (en) | Low melting, opaque enamel frit | |
JPS61295258A (ja) | 低融点ガラス組成物 | |
JPS6136137A (ja) | 低融点ガラス組成物 | |
JPS6219372B2 (ja) | ||
JPS623778B2 (ja) | ||
JPS623779B2 (ja) | ||
JPS6219371B2 (ja) | ||
JPS623780B2 (ja) | ||
JPS623782B2 (ja) | ||
JPS6219373B2 (ja) | ||
JPS623781B2 (ja) | ||
JPS623777B2 (ja) | ||
JPS61117132A (ja) | 透明ほうろうフリツト | |
JPS6136136A (ja) | 低融点ガラス組成物 | |
JPS6191040A (ja) | 乳白ほうろうフリツト | |
JPS6119577B2 (ja) | ||
JPS60103048A (ja) | 乳白ガラス組成物 | |
JPS623775B2 (ja) | ||
JPS623776B2 (ja) | ||
JPS623786B2 (ja) | ||
JPH03193639A (ja) | 高強度赤色用フリット釉 | |
JPS6136138A (ja) | 低融点ガラス組成物 | |
JP2000185936A (ja) | セメント製品用無鉛低融点ガラス組成物 |