JPS6129223Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、本機に対して駆動昇降自在に連設さ
れた刈取部に、例えば、地面に凹凸などがあつて
も刈高さを一定に自動制御するためなどの目的で
それの前後方向一端部を支点として上下揺動自在
な刈高さ検出用接地センサーを設けてある刈取収
穫機の刈高さ検出装置で、詳しくは、刈取部を上
昇させた状態での接地センサー遊端側への移動時
に、この接地センサーの遊端部が垂れ下がつて土
中等に突つ込むことなどに起因する接地センサー
の変形、破損を防止することができるように、こ
の接地センサーの遊端部が接当することにより該
接地センサーの一定以上の垂れ下がりを阻止する
部材を設けてある刈高さ検出装置に関する。

この種の従来の刈高さ検出装置では、接地セン
サーの一端部を片持ち支持させていただけである
ため、刈取作業途中等での機体旋回時に接地セン
サーの接地部に左右方向の外力が作用したとき、
この接地センサーが左右方向に大きく変位して塑
性変形して本来の検出性能を確実に達成できない
欠点があつた。

本考案は、上述の実情に鑑み、機体旋回時にお
ける接地センサーの変形を極力、抑制することが
でき、しかも、そのための構造も簡単に構成する
ことができるようにせんとする点に目的を有する
ものであつて、前記垂れ下がり阻止部材に、前記
接地センサーの遊端部側の左右方向への一定以上
の変位を接当阻止する規制部を設けてあることを
特徴とする。

つまり、刈取作業途中等での機体旋回時に接地
センサーの接地部に左右方向の外力が作用したと
き、この外力を前記接地センサーの揺動支点部と
前記規制部との前後２点で強力に分散支持するこ
とができるから、この接地センサーの変形をその
センサー自体の弾性変形範囲内にとどめ易く、そ
の上、前記規制部を、この種の刈高さ検出装置に
本来装備されている垂れ下がり防止部材を有効利
用して取付けたことにより、この規制部のための
特別な取付け部材を不要化できる。

従つて、機体旋回時における接地センサーの変
形及びそれに伴なう性能の低下を構造の簡素化を
図り乍ら極力、抑制し得るに至つた。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
ると、第１図、第２図で示すように、左右一対の
クローラ走行装置１及び脱殻装置２を備えた本機
３の前部に、分草具４、引起し装置５、バリカン
型刈取装置６及び刈取殻稈を前記脱殻装置２に搬
送供給する装置７を備えた刈取部８を揺動昇降自
在に連設し、前記刈取部８に、その前端部を支点
Ｒとして上下揺動する、つまり、刈取部８の対地
高さ変化（刈高さ変化）に伴なつて刈取部８に対
し上下に揺動する刈高さ検出用接地センサー９
と、この接地センサー９の刈取部８に対する一定
以上の垂れ下がりを該接地センサー９の遊端部と
の接当により阻止する部材１０とを付設するとと
もに、前記接地センサー９の検出結果に基づいて
刈高さが設定範囲内にあるように刈取部８の駆動
昇降用油圧シリンダ１１を作動させるべくセンサ
ー９に前記油圧シリンダ１１に対する切替弁１２
を連動させる機構と、前記切替弁１２に対する手
動操作レバー１３とを設けて、刈取収穫機の一例
であるコンバインを構成している。

前記センサー９は、第３図，第４図でも示す如
く、前記分草具４の分草支持杆１４のうち、最既
刈地側に位置する分草支持杆１４に固着したブラ
ケツト１５に、各別に上下揺動自在な二本の接地
部材９ａ，９ａを横方向に適宜間隔を隔てて設け
るとともに、前記両接地部材９ａ，９ａを各別に
接地方向（下方）に揺動付勢するスプリング９
ｂ，９ｂ対を設けて、構成されている。

前記の連動機構は、前記センサー９における接
地部材９ａ，９ａの下方揺動に伴なつて引つ張り
作動されることにより、前記切替弁１２に連係す
る揺動アーム１６を上昇作動方向に揺動させるべ
く接地部材９ａ，９ａと揺動アーム１６とを連係
させるワイヤー１７を設けるとともに、前記接地
部材９ａ，９ａの上方揺動に伴なう前記ワイヤ１
７の弛み作動に伴なつて揺動アーム１６を下降作
動方向に揺動させるスプリング１８を設け、もつ
て、両接地部材９ａ，９ａがともに設定範囲内に
揺動位置するとき、切替弁１２を中立位置に作動
位置させ、両接地部材９ａ，９ａがともに設定範
囲上方に揺動位置するとき、切替弁１２を上昇位
置に作動位置させ、両接地部材９ａ，９ａが設定
範囲下方に揺動位置するとき、切替弁１２を下降
位置に作動位置させるべく構成されている。か
つ、連動機構は、前記両接地部材９ａ，９ａ側の
ワイヤー１７との連係孔１９，１９を長孔とする
ことにより、両接地部材９ａ，９ａのいずれが下
方に揺動したときでも、切替弁１２を下降作動方
向に作動させ、両接地部材９ａ，９ａがともに上
方揺動したときにのみ、切替弁１２を上昇作動方
向に作動させるべく構成されている。

前記垂れ下がり阻止部材１０は、最既刈地側に
位置する分草支持杆１４とこれから外方後方に延
出した分草ガイド杆２０とに亘つて架設されてい
る。

而して、前記垂れ下がり阻止部材１０に、前記
両接地部材９ａ，９ａの遊端部に外嵌して該遊端
部の左右方向への一定以上の変位を接当阻止する
平面視ほぼコの字状の規制部２１，２１を固着し
ている。

これにより、刈取作業途中等での機体旋回時に
接地部材９ａ，９ａの接地部に左右方向の外力が
作用したとき、この外力を両接地部材９ａ，９ａ
の揺動支点部と前記規制部２１，２１との前後２
点で強力に分散支持することができ、これら接地
部材９ａ，９ａの変形を弾性変形範囲内にとどめ
て、外力解除後に元の形状に復帰させることがで
きる。

前記接地センサー９、規制部２１、垂れ下がり
阻止部材１０を第５図乃至第７図で夫々示す如く
改造して実施しても良い。

イ 第５図で示す実施例では、前記垂れ下がり阻
止部材１０に固着した別部材製の規制部２１
を、前記接地センサー９の遊端側に切欠形成し
た長孔２２内に挿嵌させている。

ロ 第６図で示す実施例では、前記垂れ下がり阻
止部材１０の、接地センサー９に対応する部分
を平面視においてコの字状に屈曲形成し、この
屈曲形成部分をもつて前記規制部２１を兼用構
成している。

ハ 第７図で示す実施例では、前記接地センサー
９に転輪２３を枢着している。

上述実施例では、前記接地センサー９の断面形
状をＬ字状に構成したが、別実施例として第８図
イで示すようなＬ字状で、かつ、その遊端部を上
方に屈曲させた形状、或いは第８図ロで示すよう
な逆Ｔ字状で、かつ、その両遊端部を上方に屈曲
させせた形状に構成しても良い。

【図面の簡単な説明】

第１図はコンバイン前部の側面図、第２図は平
面図、第３図は刈高さ制御系統図、第４図は接地
センサー取付け部の斜視図、第５図乃至第８図は
夫々別の実施例を示し、第５図は斜視図、第６図
は横断平面図、第７図は側面図、第８図イ，ロは
夫々横断平面図である。 ３……本機、８……刈取部、９……刈高さ検出
用接地センサー、１０……垂れ下がり阻止部材、
２１……規制部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 本機３に対して駆動昇降自在に連設された刈
   取部８に、それの前後方向一端側を支点として
   上下揺動自在な刈高さ検出用接地センサー９
   と、この接地センサー９の遊端部が接当するこ
   とにより該接地センサー９の一定以上の垂れ下
   がりを阻止する部材１０とを設けてある刈取収
   穫機の刈高さ検出装置において、前記垂れ下が
   り阻止部材１０に、前記接地センサー９の遊端
   部側の左右方向への一定以上の変位を接当阻止
   する規制部２１を設けてあることを特徴とする
   刈取収穫機の刈高さ検出装置。 前記規制部２１が前記垂れ下がり阻止部材１
   ０とは別の部材をもつて構成されている実用新
   案登録請求の範囲第項に記載の刈取収穫機の
   刈高さ検出装置。 前記規制部２１が前記垂れ下がり阻止部材１
   ０をもつて一体形成されている実用新案登録請
   求の範囲第項に記載の刈取収穫機の刈高さ検
   出装置。 前記刈高さ検出用接地センサー９の上下揺動
   支点がそれの前端側に設けられている実用新案
   登録請求の範囲第項乃至第項の何れかに記
   載の刈取収穫機の刈高さ検出装置。