JPS6129193Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電界発光灯、特に防湿性外皮フイルム
材により封止した電界発光灯の外部リードの接続
構造に関する。

樹脂封止形可撓性電界発光灯は、第１図に示す
ように、透明樹脂フイルムの絶縁基板１上に透明
導電膜２を被着した透明電極３とAl箔やAgペー
スト等の導電体層からなる裏面電極４との間に、
発光体層５、絶縁体層６を介在した構造のEL素
子７に一対の電極導出リード８，９を接続して防
湿用外皮フイルム１０で挾み込み熱圧着して構成
されている。ところで、上記一対の電極導出リー
ド８，９は、通常薄片のテープリードが用いられ
ているが、防湿性外皮フイルム１０との接着性は
完全なものではなく、装着使用時の外力によりリ
ード取れやEL素子との接続不良を生じる危険性
があつた。又、このような可撓性電界発光灯は、
一端にプラグ等の外部接続端子を有する絶縁被覆
線１１を上記一対の電極導出リード８，９に半田
付け等で取付けて使用されるが、電極導出リード
８，９は薄片のテープリードであり機械的強度が
弱く、折れたり曲つたりし易いものであつた。こ
のため、第２図に示すように、EL素子７の電極
導出リード部１２に絶縁被覆線等の外部リード１
３を半田付け等で接続したのち、この接続部を外
皮フイルム１０の一部を利用して熱封着した電界
発光灯も提案されている。しかし、このような電
界発光灯は、外部リード１３に絶縁被覆線を用い
るため、機械的強度や絶縁性が改善されるが、絶
縁被覆線等の線径の大きい外部リード１３を外皮
フイルム１０と密着して封着することが困難で、
装置使用時の外力で外部リード１３か電極導出リ
ード部１２と外れてリード取れを生じたり、電気
的接続不良を生ずる他、外部リード１３周辺の外
皮フイルム１０の封止端部からはがれてくる等の
欠点があり、樹脂封止形電界発光灯の良好な電極
導出のための外部リード接続構造が得られていな
い。

本考案は上述の欠点に鑑み提案されたものであ
り、防湿性外皮フイルムにより封止する電界発光
灯の電極導出リード部と外部リード部との改良さ
れた接続構造を提供することを目的としている。

以下本考案に係る実施例を図面を参照しつつ詳
述する。

第３図は本考案に係る電界発光灯であり、２１
は透明フイルム等の絶縁基板２２に一方の電極体
となる透明導電膜２３を被着した透明電極、２４
は発光体層、２５は絶縁体層、２６は他方の電極
体である導電体層で、これらによりEL素子２７
が構成されている。即ち、EL素子２７は、少な
くとも一方を透明とした一対の電極体間に発光体
層２４を介在した構造で、両電極体間に交流電圧
が印加されると発光体層２４が発光し、この発光
が透明電極２１を通して外部へ放出される。２８
及び２９は、夫々両電極体２３及び２６に接続さ
れた電極導出リード部で、他端の外部リード３０
との接続部３１に透孔３２が設けられている。
又、外部リード３０は、ビニール等の被覆コード
が用いられ、上記電極導出リード部２８，２９と
の接続部３１に平板状リング部材３３が取付され
ている。３４は、EL素子２７及び接続部３１を
外面より被覆し熱封着した防湿性外皮フイルム、
３５は、接続部３１の電極導出リード部の透孔３
２及び外部リード３０の平板状リング部材３３に
外皮フイルム３４の外面より貫通した後、熱プレ
スされる樹脂製リベツトである。従つて、外部リ
ード３０と電極導出リード部２８，２９とが、リ
ベツト３５により外皮フイルム３４に固定されて
接続されると共に、接続部３１を熱封着した外皮
フイルム３４がリベツト３５により圧着挾持さ
れ、外部リード３０近傍の熱封止された外皮フイ
ルム３４が装置使用時の外力等ではがれることが
なくなる。

次に本考案に係る電界発光灯の外部リードの接
続構造の組立について述べる。

先づ、表面に酸化錫や酸化インジウムの透明導
電膜２３が被着されたポリエステル等の透明樹脂
フイルムからなる絶縁基板２２が用意され、透明
導電膜２３上に硫化亜鉛等の螢光体粉末を含む塗
布液をスクリーン印刷法で塗布して発光体層２４
を形成する。次に、好ましくは、発光体層２４上
から、チタン酸バリウムの微粒子を含む塗布液を
同様にスクリーン印刷して絶縁体層２５を形成
し、この絶縁体層２５上からAgペースト等の導
電体層２６をスクリーン印刷する。そして透明導
電膜２３及び導電体層２６に、夫々テープリード
の電極導出リード２８，２９をAgペーストで接
着した後、両外面より、三弗化塩化エチレン等の
防湿性樹脂材からなる外皮フイルム３４で挾み込
み、その主要部分を熱プレスして発光体層２４及
び一対の電極体とその導出リード部２８，２９の
一部を熱封着する。このとき、外皮フイルム３４
の残余の部分３６は封着されず、電極導出リード
部２８，２９の端部の透孔３２とビニール被覆コ
ードの外部リード３０の先端に取付した導出リー
ド部との接続用の平板状リング部材３３の孔を位
置合わせして接続部３１を形成すると共に、釘状
の樹脂製リベツト３５を上記孔合わせされた接続
部３１に外皮フイルム３４上から貫通して挿通さ
せる。この状態が第４図に示されている（尚同図
に於いて、電極導出リード２８側のみを示す）。
次に、電極導出リード部２８，２９と外部リード
３０との樹脂製リベツト３５で結合された接続部
３１は、外皮フイルム３４の一部分３６で熱封着
される。このとき樹脂製リベツト３５の先端は加
熱プレスの熱で軟化整形され、第３図に示すよう
に、熱封止された接続部３１を外皮フイルム３４
の両外面より圧着挾持した状態でリベツト止めす
る。

尚上記実施例に於いて、電極導出リード部にテ
ープリードを用いたが、電極体に舌片状の突起を
設けこれを導出部として用いることがきる。又、
外部リードとの接続用リベツトは樹脂製リベツト
としたが金属製リベツトを用いることも可能であ
る。

本考案は以上のように、発光体層を一対の電極
体間に介在させこの両電極に導出リード部を接続
した後防湿用外皮フイルムで熱封止する可撓性電
界発光灯において、電極導出リード部の外部リー
ドとの接続位置に透孔を設け、この透孔と外部リ
ード接続部を外皮フイルムを貫通したリベツトに
より接続固定するものであり、接続部の固定が完
全になされ、電気的接続不良やリード取れ事故が
解消され、且つ外部リード封着端部の封止外皮フ
イルムのはがれがなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の電界発光灯の断面
図、第３図は本考案の電界発光灯の断面図、第４
図は第３図の製造過程の説明図である。 ２３……透明導電膜（電極体）、２４……発光
体層、２６……導電体層（電極体）、２８，２９
……電極導出リード（導出リード部）、３０……
外部リード、３１……接続部、３４……防湿性外
皮フイルム、３５……リベツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 発光体層を介在した一対の電極体の導出リード
   部と外部リードとの接続部を防湿性外皮フイルム
   で封止した電界発光灯に於いて、前記接続部にリ
   ベツトを貫通さして前記導出リード部と前記外部
   リードの機械的結合したことを特徴とする電界発
   光灯の外部リード接続構造。