JPS61290954A

JPS61290954A - 液体容器

Info

Publication number: JPS61290954A
Application number: JP60133690A
Authority: JP
Inventors: 啓之介磯野
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1985-06-19
Filing date: 1985-06-19
Publication date: 1986-12-20

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、医療用の液体容器に関する。特にクローズド
医療システムに用いられる高圧蒸気滅菌に耐え、潰れ得
る医療用の液体容器。

［従来の技術］近年、輸液等の医療において、内容液が外界と接触する
ことを防止するためにクローズドシステムが用いられる
ようになってきている。このクローズドシステムに用い
られる医療用の液体容器は重力と容器素材の柔軟性によ
って内容液を排出することが必要である。また、この種
の医療用の液体容器は、内容液を滅菌する為に高圧蒸気
滅菌に耐える耐熱性を有する必要がある。また、内容液
を外部から監視できるように、透明な材料で形成されて
いることが好ましい。このような目的のために従来、医
療用の液体容器の材質として、軟質ポリ塩化ビニルやエ
チレン−酢酸ビニル共重合体が主に用いられていた。

［発明が解決しようとする問題点］軟質ポリ塩化ビニルは、多量の可塑剤を含んでおり、ｎ
Ｔｌｆｆｊ剤が内容液中に溶出する恐れがあり、安全性
の面で問題視されている。エチレン−酢酸ビニル共重合
体は、成形時に脱酢酸がおこり、内容液中に溶出する恐
れがあり、またそのままでは、高圧蒸気滅菌に耐え得る
耐熱性を持っていない、そこでエチレン−酢酸ビニル共
重合体を放射線の照射によって架橋して所定の低熱性を
持たせるようにしなければならず、容器製造に付加的な
工程を要するという問題点があった。

そこで、本発明は溶出物を含有せず柔軟性を備え、高圧
蒸気滅菌にに耐え得る耐熱性を有する漬れ得る医療用の
液体容器を提供することを目的とするものである。

［問題点を解決するための手段］上記目的を達成するため、本発明は密度が０．９１５〜
０．９３０ｇ／ｃｍ”でオルゼン剛性が４０００ｋｇ／
ｃｒｎ”以下である柔軟性を持つ直鎖状低密度ポリエチ
レンで形成される高圧蒸気滅菌に耐え、潰れ得る医療用
の液体容器としたものである。このような液体容器は可
塑剤等の溶出性の高い成分を全く含まないので安全性が
高く、十分に柔軟であるからクローズドシステムに好適
に用いることができ、強度及び耐水蒸気透過性に優れ、
さらに透明性に優れているので、外部から内容液を監視
できる。

次に本発明を図面にもとづいて詳細に説明する。本発明
の医療用の液体容器の一例を図面に示す。医療用の液体
容器ｌは、容器部（胴部）２と排出口３から構成される
。本発明の液体容器ｌは、直鎖状低密度ポリエチレン（
ＬＬＤＰＥ）のインフレーション成形によって得たチュ
ーブ状シートの両開放端を熱融着することによって得た
ものである。一方の融着端部４には、液体容器１を懸垂
するための懸垂口５が設けられ、他方の融着端部６には
既述の排出口３が挿入融着されている。本発明の液体容
器は、ＬＬＤＰＥの押出し成形によって得られたシート
二枚を重ね合せ、その周縁部を熱融着することによって
、あるいは中空成形によっても得ることができる。

本発明の医療用の液体容器を形成する材料は、密度が０
．９１５〜０，９３０ｇ／ｃｔｎ”で、オルゼン剛性が
４０００ｋｇ／ｃｒｒｒ’以下であるｔ、ＬＤＰＥであ
る。オルゼン剛性が４０００ｋｇ／ｃゴ以上であるＬＬ
ＤＰＥを用いると、液体容器の壁が硬すぎて内容液をス
ムーズに排出できない。また密度が０．９１５ｇ／ｃｍ
’以下のＬＬＤＰＥは、耐熱性が悪く、高圧蒸気滅菌に
耐えられない。

またＬＬＤＰＥは、エチレンとα−オレフィンの共重合
体であり、α−オレフィンは炭素数４のブテン−１、炭
素数６の４メチルペンテン−１、炭素数８のオクテン−
１などがある。これらのなかで、好ましくは、α〜オレ
フィンが４メチルペンテン−１のＬＬＤＰＥを用いた液
体容器が良い。すなわち、α−オレフィンが４メチルペ
ンテン−１のＬＬＤＰＥは、同じ耐熱性を有するＬＬＤ
ＰＥの中で柔軟であり、透明性が良いので、医療用の液
体容器に適している。

また、本発明の医療用の液体容器の容器壁は、その厚さ
を０．０５ないし０．３５ｍｍ、好ましくは０．１〜０
．２ｍｍとすることができる。従来の軟質ポリ塩化ビニ
ル製容器やエチレン−酢酸ビニル共重合体製容器の壁厚
は、充分な耐水蒸気透過性と強度を得るために０．３５
〜０．４５ｍ＋ｗであったが、本発明の液体容器は、耐
水蒸気透過性および強度が優れているので、このように
薄くすることができる。また、０．３５ｍｍ以−ヒの壁
厚にすると、本発明の液体容器が硬くなり、内容液の排
出がスムーズに行なわれない。

［実施例１］直鎖状低密度ポリエチレン（商品名：ウルトゼックス、
三井石油化学工業（株）製、密度０．９２０ｇ／ａｍ３
、オルゼン剛性２，３００ｋｇ／ｃｒｒｆ）をイン７Ｌ
／−シ、ン成形し、折径１３０ｍｍ　、肉厚０．２５ｍ
ｍノチューフ状シートを得た。このインフレーションフ
ィルムを長さ２５０■に切断し、一端（底部）を熱融着
し、同時に他端（上部）に高密度ポリエチレン製の排出
口（内径１５層ｍ、外径１７ｍｍ）を挿入し、熱溶着し
て輸液用容器を作成した。

この容器に水５２ｈ、ｊＬを注入し、排出口の開口部を
高密度ポリエチレン製フィルムで密封し、ゴム栓を装着
した。

この輸液用容器を１１５℃で４０分間高圧蒸気減菌をし
たが、滅菌後、著しい変形は見られなかった。

また、通常の輸液手技に従って輸液セットのビン針を排
出口に貫通させ、排出口から輸注用の針までの高さを７
ｏｃｍとし、フレメンで滴下量が約５０ｍｆＬ／分とな
るようにｙＪ整固定し、排液量と時間との関係を測定し
たところ、排液量はほぼ比例した。また、排液終了後の
残液量は１．５ａ＋ｕと非常に少なかった。

［実施例２］直鎖状低密度ポリエチレン（商品名：ウルトゼックス、
三井石油化学工業（株）製、゛密度０．９３０８／ｃｒ
ｎ’、オルゼン剛性３，５００ｋｇ／ａｍ’）をインフ
レーション成形し、折径１３０ｍｍ　、肉厚０．１５層
ｍのチューブ状シートを得た。このインフレーションフ
ィルムで実施例１と同様にして輸液用容器を作成した。

この容器に水５２０■文を注入し、排出口の開口部を高
密度ポリエチレン製フィルムで密封し、ゴム栓を装着し
た。

この輸液用容器を１１５℃で４０分間高圧蒸気滅菌をし
たが、滅菌後、著しい変形は見られなかった。

また、通常の輸液手技に従って、輸液セットのビン針を
排出口に貫通させ、排出口から輸注用の針までの高さを
７０ｃｍとし、フレメンで滴下量が約５０ｍｊＬ／分と
なるように調整固定し、排液量と時間との関係を測定し
たところ、排液量は時間にほぼ比例した。また、排液終
了後の残液量は５＋ｊＬと少なかった。

［実施例３］直鎖状低密度ポリエチレン（商品名：スタミレックス、
出光石油化学（株）製、密度０．９２０ｇ／ｃｍ″、オ
ルゼン剛性２，４００ｋｇ／ｃｒｎ’）をインフレーシ
ョン成形し、折径１３０ｍｍ、肉厚０．２ｍｍのチュー
ブ状シートヲ得た。このインフレーションフィルムで実
施例１と同様にして輸液用容器を作成した。

この容器に水５２０ｍＭを注入し、排出口の開口部を高
密度ポリエチレン製フィルムで密封し、ゴム栓を装着し
た。

この輸液用容器を１１５°Ｃで４０分間高圧蒸気滅菌を
したが、滅菌後、著しい変形は見られなかった。

また、通常の輸液手技に従って、輸液セットのビン針を
排出口に貫通させ、排出口から輸注用の針までの高さを
７０ｃｍとし、フレメンで滴下量が約５０ｍ見／分とな
るように調整固定し、排液量と時間との関係を測定した
ところ、排液量は時間にほぼ比例した。また、排液終了
後の残液量は１．５ｍＭと非常に少なかった。

く比較例１〉直鎖状低密度ポリエチレン（商品：ウルトゼックス、三
井石油工業（株）製、密度０．９３５ｇ／ｃｒｎ”、オ
ルゼン剛性４，２００ｋｇ／ｃｍ’）をインフレーショ
ン成形し、折径１３０ｍｍ、肉厚０．３ｍｍのチューブ
状シートを得た。このインフレーションフィルで実施例
１と同様にして輸液用容器を作製した。

この容器に水５２０ｍＪｌを注入し、排出口の開口部を
高密度ポリエチレン製フィルムで密封し、ゴム栓を装着
した。

しかし、通常の輸液手技に従って輸液セットのビン針を
排出口に貫通させ、排出口から輸注用の針までの高さを
７０ｃ＋ｓとし、フレメンで滴下量が約５０ｍＭ／分と
なるように調整固定し、排液量と時間との関係を測定し
たところ、排液終了後の残液４には３０ｍ文と多かった
。

く比較例２〉直鎖状低密度ポリエチレン（商品名：スタミレックス、
出光石油化学（株）製、密度０．９１０ｇ／ｃｍ’、オ
ルゼン剛性１，７００ｋｇ／ｃｒｎ’）をインフレーシ
ョン成形し、折径１３０ｍｍ　、肉厚０．１５ｍｍのチ
ューブ状シートを得た。このインフレーションフィルム
で実施例１と同様にして輸液用容器を作製した。

この容器に水５２０＋ｓＪＬを注入し、排出口の開口部
を高密度ポリエチレン製フィルムで密封し、ゴム栓を装
着した。

この輸液用容器を１１５℃で４０分間高圧蒸気滅菌をし
たが、滅菌後著しい変形は見られなかった。

しかし、通常の輸液手技に従って、輸液セットのビン排
液量を排出口に貫通させ、排出口から輸注用の排液量ま
での高さを７０ｃｍとし、フレメンで滴下量が約５０＋
ｓｉ／分となるように調整固定し、排液量と時間との関
係を測定したところ、排液量は時間とともに減少した。

また、排液終了後の残液量は３０ｍＪ１と多かった。

く比較例３〉直鎖状低密度ポリエチレン（商品名：スタミレックス、
出光石油化学工業（株）製、密度０．９１０ｇ／ｃｍＦ
、オルゼン剛性１，７００ｋｇ／ｃｔｎ”）をインフレ
ーション成形し、折径１３０ｍｍ、肉厚０．３ｍ層のチ
ューブ状シートを得た。このインフレーションフィルム
で実施例１と同様にして輸液用容器を作製した。

この容器に水５２０ｍ１を注入し、排出口の開口部を高
密度ポリエチレン製フィルムで密封し、ゴム栓を装着し
た。

この輸液用容器を１１５℃で４０分間高圧蒸気滅菌をし
たら、滅菌後、変形が著しくブロッキングが激しかった
。

［発明の効果］以上、述べた本発明の医療用の液体容器は以下に示す利
点を有する。

（１）材質が直鎖状低密度ポリエチレンであるから、可
塑剤等の溶出性の高い成分を全く含まず安全性が高い。

（２）高圧蒸気滅菌に耐える耐熱性を有する。

（３）充分に柔軟であるから、クロズドシステムに好適
に用いることができる。

（０強度及び耐水蒸気透過性に優れている。

（５）透明性に優れているので、外部から内容液を監視
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本発明液体容器の正面図である。ｌ・・・液体容器、２・・・容器部（胴部）、３・・・
排出口、　　４・・・融着端部、５・・・懸垂口、　　
６・・・融着端部。

Claims

【特許請求の範囲】１　密度が０．９１５〜０．９３０ｇ／ｃｍ＾３でオル
ゼン剛性が４０００ｋｇ／ｃｍ＾３以下である柔軟性を
持つ直鎖状低密度ポリエチレンで形成される高圧蒸気滅
菌に耐え、潰れ得る医療用の液体容器。２　容器壁が０．０５〜０．３５ｍｍの厚さを示す特許
請求の範囲第１項記載の液体容器。